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乱れからくり
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【この小説が収録されている参考書籍】
乱れからくりの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 1~20 1/2ページ
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全編を貫くカラクリの正体が明らかになるラストは圧巻。数々の推理小説を読破してきたが、限られた登場人物なのに犯人に気付かせない作者のカラクリもお見事。 | ||||
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まずは、若い男の主人公のボスにあたる30過ぎ女の強烈なキャラの毒に、やられてしまいました。 今どきこんなおっさん臭いしゃべり方をする人間は男でもいないと思います。性格も竹を割ったように真っ直ぐ大ざっぱで男らしく、柔道の有段者で、肉付きはかなり良いのですが、顔はビスクドールとかいうフランス人形に似てるらしく、中身とガタイと顔のギャップがヒドいです。この女の推進力が凄くて、主人公も振り回されるわ、読者も引きずり込まれるわといった感じです。 とある小さな玩具メーカーで起こる連続殺人事件の話。主人公と女ボスも捜査にかかわります。 捜査の過程で、からくり玩具に関する知識にも触れることになるのですが、たまたま同じ事務所を間借りしているオッサンの玩具業界に関する知識の精緻さたるや。たまたま通夜を取り仕切った坊主の東西のからくり屋敷に関する知識の広さたるや。現実世界には絶対にいないような人たちですが、これはこれで楽しめます。 | ||||
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隕石に当たって死者が出るという、いささかエキセントリックな原因から続く連続殺人。 若い頃にワクワクドキドキで読んだ記憶があった。最近再読しても同様に面白く満足の読了。 元警察官だった女性探偵が主人公の物語。 とにかく騙されたと思って、泡坂ワールドの浸ってみて欲しい。 | ||||
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ちょっと荒唐無稽なストーリーやかなり詳しくうんちくを語るところが、この作者らしい作品。 ずっと以前に読んで、ジュモーのことに興味を持った最近、たしかジュモーが登場すると思ったが…と思いだし、中古で購入。人間模様やトリックなどは、結構楽しめました。 | ||||
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楽しめた。結末はビックリ‼️ エロっぽさもあり、評判通りのミステリーですわな❣️ | ||||
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歴史好きの居島一平氏が推奨していたので、読んでみた。 めったに小説を読まないし、推理小説を読むのは初めてだったが、楽しく読ませてもらった。 他の方の指摘の通り、主人公(助手役)のプロフィールが活かされていなかったが、からくり玩具を使った殺人事件が繰り広げられた点は著者の特性が活かされているし、伏線がきちんと拾われており、読後に納得がいく。 | ||||
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途中で真相に辿り着きましたが、恐ろしく丁寧に且つ複雑に作られた小説だと思います。色々なミステリーを触り始めた初心者に特におすすめしたいです。 | ||||
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それでいてフェアな謎解き。 「本格推理もの」というジャンルならではの読書体験! すげー。 | ||||
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からくり尽くしのミステリで、からくりに関する薀蓄も多く、これを楽しめるかどうかで評価に開きが出るのは無いでしょうか。 古典的名作として有名ですが、今の視点で読んでも、不可能犯罪の謎、名家の秘密、隠された財宝など、面白く読める要素が満載で楽しめました。 時代的な制約なのか、物語に対して分量が少なく、登場人物のキャラクターがもっと書き込まれていれば、より楽しめたかもしれないなと思います。 | ||||
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日本推理作家協会賞受賞そして直木賞の候補ともなった著者の代表作と言える作品。 連続殺人ネタと財宝ネタを絡めて、からくり人形をモチーフにしたトリック主体となっている。 軽いタッチの読みやすい展開とシンプルながら最後のどんでん返しが効果的に作用する連続殺人トリックと娯楽性が高く一気に読める。 個人的にはミステリーとしてはもう一つの代表作の11枚のトランプの方が出来はいいと思うが。 | ||||
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前半薀蓄ばっかりだし、なかなか話の本筋が見えてこないしで、 読み進めるのがしんどかったです。 が、ねじ屋敷に踏み込んでからは、わりとすいすいいけた。 あんだけの仕込みをしてたのが、かの人物だったってのがなかなかの驚き。 真棹でないとするなら、犯人にあたる人物がおらんじゃないか……と思ったら! 色んな伏線を漏れ無く回収してるし、最後のひねりにもニヤリ。 いやはや大したお話です。 ただ、探偵役の相棒がなんとも力不足。 相棒としては掟破りな逸脱もするしね。 ま、ちょっと盛り上げるためだけにいる、考えるより先に動いてしまうキャラなんでしょうが…。 元ボクサーって経歴も活かせてないし、この人物だけちと残念かな。 | ||||
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さくさくさくさく読めますね。博覧強記な人物も出てきて、ペダンティックな会話も楽しめます。 魅力ある女ボスも過去にはいろいろあった身。主人公の真っ直ぐながら、まだ練れていないピュアな人物象といい、 こういう組み合わせを主人公にシリーズ化してもよかっただろうに。 オチはあんまりあっさりで、ちょっと拍子抜けもしましたが、面白かったですよ。 | ||||
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古典的な本格探偵小説に目のない方、絶対オススメです。 怪しげな屋敷での連続殺人、探偵の名推理、奇抜なトリック、意外な犯人…。そうしたものを何よりもミステリに求める古典本格の愛読者なら、読んでおかなければならない作品でしょう。 ねじ屋敷という好事家が創造した異空間に、殺人者の邪悪な想念に操られたからくり玩具たちの冷酷な稼働音が乱舞し、蜘蛛の巣のように謎とトリックの魅惑に読み手をからめとってゆく。期待を裏切らない傑作です。必読の一作とオススメしておきます。 ただ、よく本作に対して指摘される問題が、一点あるようです。 ※注・ここよりネタバレさせてありますので、未読の方は読了後にお読み下さい。 他のレビューにもあり、また本作を読んだ多くの人が瑕疵として指摘するのが、作品のはやい段階でおこる隕石の落下事故です。後に連続殺人が起こる屋敷の住人のひとりが、海外旅行へ向かうための自動車での移動中、落下してきた隕石の直撃をうけて死亡するというものです。走行中の車に隕石が落下するなどという偶然が、あまりに蓋然性とリアリティに貧しく、バカバカしさに読者を落胆させるという批判です。 もっともな批判とも思えます。しかし直木賞や泉鏡花賞なども受賞し、文学的にも優れた作品を著した作者が、こうした指弾の可能性に気づかなかった筈はないと思えます。また普通の交通事故にするだけで、そうした不自然のそしりを回避するのは容易です。では何故作者は、自然でありがちな自動車事故にしなかったのでしょう? ミステリにおいて、交通事故にみせかけた殺人は、枚挙に暇がありません。もしありきたりの自動車事故ならば、おそらく読者は、これは事故にみせかけた殺人ではないかと疑うでしょう。後に起こるねじ屋敷連続殺人の第一の犯行ではないかと考える。しかし、隕石の落下という予測することも人為的に起こすことも100%不可能な、奇跡のような事故死ゆえに、これは後の殺人事件には連ならない、まったく別件の奇禍としか捉えようがなくなる。従ってこの事故による死者は、ねじ屋敷連続殺人の被害者ではあり得ないことが、これによって明示され、同時に被害者であり得ないからには犯人である可能性を有し、たとえ死者であっても容疑者リストから除いてはいけませんよと、作者は読者に示してみせたのだと思います。そして実際、作品の冒頭に死亡するこの人物こそが犯人だったことが、ラストで明らかとなるのです。 容疑者リストから除けないこと、遺産に関する動機、連続殺人が全て犯人が犯行現場にいなくてもよい性質のものであること、等々…。それらを考え合わせれば、犯人の正体にたどり着ける論理的な道筋が、冒頭のこの事故死から、ひそかに行間に書き示されているのです。つまり神の手になる奇跡ような隕石事故は、死者が犯人であったというウルトラC級の奇抜な犯人設定に際して、作者が読者へのフェアプレイに徹するため提示した、重要な伏線であり手がかりであったと思われます。 よって私はこの点を、ミステリを遊びの文学として愛した作者が、作品の傷と評される可能性を承知のうえで、文学的な完成度よりも犯人探しミステリとしてのフェアプレイを重視したある種の《英断》であったと評価しました。もちろん異論もあるでしょう。どう捉えるかは、読み手によって様々だと思えますが。 | ||||
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本作は、完璧な本格ミステリである。 意外性、ロジック等、申し分ない。 唯一の瑕疵は、隕石の落下衝突という、現実にはほとんどありえない事柄であろう。 あまりにも確率の低いことが、謎の大きさに密接に繋がってしまっている、ということであり、作り物感が強くなりすぎなのだ。 まあ、この作り物感の強さが、初期の著者の持ち味でもあるのだが。 本作の探偵によるシリーズをもっと読みたかったが、記憶にあるのが「猫女」くらいで、あまり出番がなかったのは少し残念である。 著者は晩年に健康上の理由等で、短編作品しか書かなくなってしまったが、本作や「花嫁のさけび」のようなトリッキーな長編をもっと読みたかった。 本作ののち、「湖底のまつり」以降、耽美的なものを書くようになったが、ミステリの遊び心を知っていた著者のことであるから、きっと思いっきりマニアックな作品を書いてくれたのではないだろうか。 本作のからくりや迷路などは、いかにも著者らしいものなのだが、乱歩好みでもあるので、乱歩が存命だったらあの独特の筆致で大絶賛されただろう。 本作はドラマ化と映画化作品が存在し、どちらも見た。 松田優作主演の映画版のほうがドラマ版よりもいくらか出来は良かったが、いずれにしても原作の魅力にはかなわない。 トリッキーな、とてもトリッキーなマニアのための作品である。 | ||||
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本作は、完璧な本格ミステリである。 意外性、ロジック等、申し分ない。 唯一の瑕疵は、隕石の落下衝突という、現実にはほとんどありえない事柄であろう。 あまりにも確率の低いことが、謎の大きさに密接に繋がってしまっている、ということであり、作り物感が強くなりすぎなのだ。 まあ、この作り物感の強さが、初期の著者の持ち味でもあるのだが。 本作の探偵によるシリーズをもっと読みたかったが、記憶にあるのが「猫女」くらいで、あまり出番がなかったのは少し残念である。 著者は晩年に健康上の理由等で、短編作品しか書かなくなってしまったが、本作や「花嫁のさけび」のようなトリッキーな長編をもっと読みたかった。 本作ののち、「湖底のまつり」以降、耽美的なものを書くようになったが、ミステリの遊び心を知っていた著者のことであるから、きっと思いっきりマニアックな作品を書いてくれたのではないだろうか。 本作のからくりや迷路などは、いかにも著者らしいものなのだが、乱歩好みでもあるので、乱歩が存命だったらあの独特の筆致で大絶賛されただろう。 本作はドラマ化と映画化作品が存在し、どちらも見た。 松田優作主演の映画版のほうがドラマ版よりもいくらか出来は良かったが、いずれにしても原作の魅力にはかなわない。 トリッキーな、とてもトリッキーなマニアのための作品である。 | ||||
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生垣を五角形に張り巡らした迷路を庭に持ち,建物の造作も奇妙奇天烈な「ねじ屋敷」。馬割(まわり)家に秘められた謎と,次々に続発する 怪事件に自称・経済の探偵こと宇内舞子と新米助手の勝敏夫が挑む! 本格推理としても一流ですが,タイトルにも冠してあるとおり本書の一番の魅力は「からくり」だ。豊富な知識に裏打ちされた古今東西の 「からくり」が文面を躍ります!好奇心でお腹いっぱいですよ?! 軽妙かつ情感豊かな泡坂先生の演出力を堪能しましょう! | ||||
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生垣を五角形に張り巡らした迷路を庭に持ち,建物の造作も奇妙奇天烈な「ねじ屋敷」。馬割(まわり)家に秘められた謎と,次々に続発する 怪事件に自称・経済の探偵こと宇内舞子と新米助手の勝敏夫が挑む! 本格推理としても一流ですが,タイトルにも冠してあるとおり本書の一番の魅力は「からくり」だ。豊富な知識に裏打ちされた古今東西の 「からくり」が文面を躍ります!好奇心でお腹いっぱいですよ?! 軽妙かつ情感豊かな泡坂先生の演出力を堪能しましょう! | ||||
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難解な犯人、凝りに凝ったプロット。推理小説界には珍しい達者な文章。これを読まずして日本の推理小説は語れない。丁寧な伏線が素晴らしい良作。 読んでいる途中で目から鱗が落ちるように犯人が分かった瞬間の嬉しさったらない。それは相当に犯人が難しいからに他ならない。犯人を当てても、当てられなくても大満足出来る逸品。 作者の特徴は、日本版チェスタトンとも言える逆説的着想を元に、J・D・カーを彷彿とさせる丁寧な伏線、艶のある達者な文章が特徴である。 確かに、外国の作品に比べると、どうしても日本の作家はガツンとくるパワー不足を感じてしまう。しかし氏は、それを丁寧さによって補っている処が凄い。 それは逆に寡作にも繋がるのだが、大した才能も無いくせに垂れ流すよりはずっと良い。 若干リアリティが弱いのが難だが、リアリティを言い出すのなら殺人事件を取り扱うなよ(全体の事件数に比べれば、殺人事件の確率は1/10000位だろう)と言いたいし、ノンフィクションを読むべきだろう。 これで直木賞が取れなかった理由が分からない。 | ||||
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難解な犯人、凝りに凝ったプロット。推理小説界には珍しい達者な文章。これを読まずして日本の推理小説は語れない。丁寧な伏線が素晴らしい良作。 読んでいる途中で目から鱗が落ちるように犯人が分かった瞬間の嬉しさったらない。犯人を当てても、当てられなくても大満足出来る逸品。 作者の特徴は、日本版チェスタトンとも言える逆説的着想を元に、J・D・カーを彷彿とさせる丁寧な伏線、艶のある達者な文章が特徴である。 確かに、外国の作品に比べると、どうしても日本の作家はガツンとくるパワー不足を感じてしまう。しかし氏は、それを丁寧さによって補っている処が凄い。 それは逆に寡作にも繋がるのだが、大した才能も無いくせに垂れ流すよりはずっと良い。 若干リアリティが弱いのが難だが、リアリティを言い出すのなら殺人事件を取り扱うなよ(全体の事件数に比べれば、殺人事件の確率は1/10000位だろう)と言いたいし、ノンフィクションを読むべきだろう。 これで直木賞が取れなかった理由が分からない。 | ||||
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隕石の直撃による横死という、とんでもない奇禍から幕を開ける本作。 本作においては、その出来事が、奇怪な連続殺人の発端であると 同時に、クライマックスでもあるという円環的構造になっています。 また、本作の根幹にあるのは、いわゆる《操り》で やとの類似性が指摘できます。 ただ、通常、《操り》においては、超人的な知能を持つ人物が、直接あるいは間接的に 実行犯(探偵役)を支配するといった形式が採られますが、本作では実行犯の代わりに 「からくり」がその役目を担っているというのが特色。 タイトルが示すように、本作にはからくり仕掛けの玩具や屋敷など、 全編にからくりが横溢しているのですが、作中の連続殺人も、犯人が 巧妙に仕組んだ「からくり」であり、一度スイッチが押されたら、人間の 手を離れ、定められた動作が終わるまで自動的に動き続けるのです。 犯人の狂気や妄執が乗り移ったかのような「からくり」の暴走は、いかにも グロテスクですが、人が持つ救い難い業を克明に形象化していると思います。 | ||||
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