裁くのは誰か?
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裁くのは誰か?の総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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森博嗣のルーツミステリ100から。これは、一発ネタが見事に決まった隠れた本格ミステリの傑作です! | ||||
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あとがきで小山正氏が「髪を振り乱して怒り心頭となり本を投げつけるか、感極まって神棚に供えるか」と言っているが、当にそんな作品だろう。「ミステリ」というジャンルをどう定義するかで個々の感想は違ってくる。誰が殺したのか、どうやって殺したのか、なぜ殺したのかをラストではっきり分かるように説明する作品を「ミステリ」と定義するなら、この本を投げつけるであろう。純粋に小説を楽しむことができる人は神棚行きだろう。森博嗣先生が絶賛しているそうだが、なるほど先生の大好きな「鉄道ミステリ」であるし、美しい比喩がたくさん出てくる。 とにかくミステリとして読むと後悔する変態作品。ありきたりのミステリに満足できない方、暇で暇でたまらない方、重篤なアンチミステリファンの方等、自身を変態と思われる方のみにおススメします。私にはこの作品を裁けない。 | ||||
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異端の小説であることは間違い無いでしょう. 読後感は,忘れられない結末の一言. 読者は,異端の小説であることという論評を知りながら読み進めるため,各々が独自の考察をしながら読み進めるでしょう. しかし,おそらくこうだ,という期待を持ちながらこの小説はさらに高尚(?)な切り口で読者の期待,考察を裏切ってくれるものと思います. その結末がどう感じられるかはまさに千差万別. | ||||
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「名無しのオプ」シリーズで有名なプロンジーニが共作で読者に挑む謎の小説。米大統領暗殺を扱ったもので、この手の作品では実名を出す事も多いが、本作では架空の大統領を用意している。 一期目の後半、内外政の失策により二期目が危うくなった大統領。内部でも亀裂が生じ始める。焦りを隠せない大統領の周りに不穏な空気が流れ、やがて連続殺人事件へと発展する。そして、遂には大統領が谷底へ転落するハメに...。結末まで読むと普通のサスペンス小説と見せかけて、実は「***」ものだった事が分かる。だが、途中の思わせ振りな記述から、もっと破天荒な結末を期待していた私は拍子抜けした。これなら、M.ミラーやS.エリンの方が上手い。 途中までグズグズした山場の無い進行なのだから、結末は鮮やかに決めて欲しかった。モヤモヤとした欲求不満が残る作品。 | ||||
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探偵役が不在、かつ、事故か殺人かに行き着くのが終盤からで、謎解きの面白さはかなり少ないです。 更に、その終盤迄、事件の謎に繋がる“明確な”手がかりが殆ど与えられず、一般に流布するミステリを想像していると拍子抜けするでしょう。 しかし、鏤められた人死とは関係ありそうでなさそうな謎が入り組んでいて、中弛みする事なく最後迄突っ走っています。 また、探偵不在故の、“危機感を抱いている人がいない”サスペンスも、中中面白い具合です。 結末については、最近のミステリに慣れた人であれば、あまり意外ではないかもしれません。 ですが、再読時に、様様に張られた伏線や、巧妙に隠された登場人物達の“本当の疑問”が浮き彫りにされる構成には、舌を巻くばかりです。 二見の価値はある、と云えるでしょう。 | ||||
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いやはや、世の中には、まだまだ、凄いミステリ小説があるものだ。この作品が書かれたのは、1977年、もう現代ともいえるこの時点で、これほどのトリックが編み出せたという現実を目のあたりにすると、トリックがほとんど出尽くしたともいわれる本格派ミステリの将来にも、まだまだ、その可能性に期待を抱かせるものがある。 アメリカ合衆国大統領の任期終盤を迎え、再選を目指す大統領の側近の中に潜む、反対陣営に寝返った裏切り者。そして、その裏切り者の抹殺を図る大統領擁護派の「われわれ」。大統領を取り巻く人々の中で、裏切り者として抹殺されようとしているのは誰なのか?その裏切り者の抹殺を図ろうとしている「われわれ」とは誰なのか?この作品は、そんなサスペンスに満ち溢れた卓越したサスペンス小説であるとともに、驚天動地の「ぎりぎり」の本格派推理小説でもあり、また、アメリカ合衆国大統領という権力者の苦悩、責任、重圧、孤独が見事に描かれた人間ドラマでもあり、文句なしに面白い。 特に、結末の緊迫感溢れるサスペンスの中で描かれる大どんでん返しのトリックは、本格派ミステリとしても傑出している。このトリックについては、本書の帯紙で、ミステリ作家の森博嗣氏が、「今でも最先端の、ぎりぎりのトリック」として推薦しているのだが、人によっては、その「ぎりぎり」を超えていると思う人もいるだろう。しかし、ここで描かれた大胆なトリックは、決して荒唐無稽なものではなく、現実にもあり得ることであり、私は、「ぎりぎりセーフ」だと思っている。 この作品は、1992年の日本語版の初版後、現時点で、第4版までしかいっていないところをみると、日本では、まだ読み込まれておらず、一般にはそれほど知られていない作品なのだろうが、もっと読まれ、評価されて然るべき、素晴らしい傑作だと思う。 | ||||
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