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(短編集)
ジヴェルニーの食卓
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ジヴェルニーの食卓の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.34pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全116件 41~60 3/6ページ
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変な入り方で失礼します。画家は巨匠と言われている人ほど偏屈で頑固で意固地で本当に付き合いにくい人達(の ように見えます)。そんな巨匠たちへひそかにラブコールを送る女性たちの物語です。白いマグノリアが縁の家政 婦や一方的に手紙を送り続ける画材商の娘、攻めの姿勢の女性画家それに画家の義理の娘たち・・・。登場人物の 巨匠はマティス、ドガ、セザンヌ、モネです。 巨匠たちの己を曲げない生き方に戸惑いながらも、畏敬や敬愛の念を示す娘たちの心模様を細やかなタッチと水 彩画のような爽やかな色彩で描いています。そんな女性たちに昔日の郷愁を覚えます。居ても立っても居られず急 いで図書館に行き、4名の画家の作品を見ました。私は絵よりも原田マハ氏の作品の方に強い感動を受けたのです が、それだけ著者の表現力が素晴らしいという事なのでしょう。ラストの作品は、同著者の「美しき愚かものたち のタブロー」と併せて読めば、更に深い感動を味わえます。 | ||||
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この作品は賛否わかれるかとおもいます。 現存する名作品を原点にストーリーがが進んでいきます。短編集なのでサクサクとよめますが史実ではなく原田ハマさんによる想像の短編集になっているので芸術家に強い想いを馳せている人の中には若干の芸術家の不一致をかんじるかもしれません。 ハマさんの美化した実物象、 マティスとピカソのかんけいには美化したものをかんじるかもしれませんね。 2人の関係にもっと掘り下げていったら面白みがありそう。 ドガでは14歳の少女を裸体にさせるなどどこまで史実どおり、あるいは美化しているか興味深いものですね。 これはハマさんの感性、想像が入ってしまうので実物を鑑賞する際、 自身の感性や体感といりまじってしまうかもしれませんね。 知識なしで感性や図録を参考に自分が感じたことを優先に大切にされたほうがいいかもしれません。 | ||||
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フランス行く前に読もうと思って買いました。飛行機の中で読みました。 | ||||
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マハさんの表現力の豊かさは、登場人物の息づかいさえ聴こえてきそうなほど。 マティスの章ではパキッとした青さがどこまでも続いていきそうなニースの空が、モネの章ではみずみずしいジヴェルニーの庭の情景が目に浮かびます。 ストーリー構成も素晴らしいですが、あたたかい言葉の美しさに、涙しました。 | ||||
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印象派巨匠、4名を描く4編の短編。史実に基づいた、フィクション。 巨匠の関係者を主人公に据える事で、巨匠の一面を上手く見せています。著者の美術に対する愛と経験、取材力が結実した物語たち。印象派好き+読書好きな人に、是非。 短編題名と、巨匠・その作品。キーワードに引っかかる事あれば、読むべし。 ・美しい墓:マティス。ヴァンスの礼拝堂 ・エトワール:ドガ。14歳の小さな踊り子 ・タンギー爺さん:セザンヌ。りんごとナプキン ・ジヴェルニーの食卓:モネ。睡蓮 | ||||
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あんまり面白くなかった。まるで絵画鑑賞案内パンフレット的な内容。短編だから仕方ないのかもしれないが、例えばドガと踊り子関係でも「ああそうですか。だから何なんでしょう」で終わってしまう。もう少しこっちの好奇心をくすぐってくれないと困ります。この中では「タンギー爺さん」がお薦め。 | ||||
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本当にフィクションなのかと疑いたくなるほどに鮮明で美しいです。 言葉選びが秀逸で情景がありありと浮かんできます。 素晴らしい、何度も読みます | ||||
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モネ、ゴッホ等、画家の生活が生き生きと描かれています。 西洋絵画、特に近代の西洋絵画が好きな方にはお勧め。 これを読んでから、オルセー・ピカソ美術館、モネの館などに行くと感動しますよ。 | ||||
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旅先に持ち歩くのにぴったりの短編集でした | ||||
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書き手的には楽しいしやりやすいけれど、読み手的にはそこまで面白くない。余程の筆力の持ち主でないと、残念な出来で終わってしまう。そういう文芸創作の形式が、世の中には多数存在する。具体的にどのようなものがあるのか、例示してみよう。 ・全編回想、昔話(本作『うつくしい墓』) 昔自分にあったことを、長々と振り返って語るスタイル。 書き手的には大変楽である。今その時の状況を、細かく綴らなくていいので。省略も時間経過もエピソード箇条書きも自由自在、自分の語りたいことだけを語れる。観察描写や述懐だけでも、小説っぽい文章を仕上げられる。 しかし読み手的には、薄味で編集過多でつまらない。昔話は所詮、昔話。変えることのできない、終わった話でしかないのだ。語る視点人物は、今現在の一切のドラマを放棄している。 できたて熱々の料理が出せるのに、なぜわざわざ冷ますのか。そこに理由を用意できなければ、このスタイルは空しい。 ・現在と回想の行ったり来たり(本作『エトワール』『ジヴェルニーの食卓』) 現在パートと回想パートとを、交互に展開させていくスタイル。 書き手的にはまあまあ楽である。時系列通りに書いたら大長編になりそうな話を、ぎゅっと短く圧縮できる。時系列通りに書いたら退屈になりそうな話も、ギミックで幾らかごまかせる。 しかし読み手的には、頭ばかりが疲れてしんどい。こちらは作品の構成を知らない、初見の観客なのだ。現在、回想、現在、回想と切り替わるうちに、自分が何を読んでいるのかわからなくなる。物語に没頭したいのに、物語以外のちゃちな仕掛けで混乱させられる。 小説は味を楽しむものだ。料理を出す順番ではなく。 ・書簡体(本作『タンギー爺さん』) ある人物からある人物に向けた、手紙文のスタイル。 書き手的には最高に楽である。きちんとした文章だと上手く書けないけれど、メールやSNSだと話し口調で長々書ける……貴方にも、そんな経験はないだろうか。手紙は尺を稼ぎやすいのだ。回想との併用もしやすい。心行くまで、書きたいことを書ける。多少だらだらしていても許される。手紙はそういうものだから。 読み手的にも、書簡体はまだ楽しめることが多い。人の秘密を覗き見ているような、わくわく感がある。ただし手紙の書き手と受け手に興味を持てないと地獄である。喫茶店の他の客のお喋りを、延々と聞かされている気分になる。また、話が長引くとこの形式は飽きてくる。書簡体、という形式ゆえの魔法が解けてくるから。後には回想交じりの語りが残るだけだ。 カップラーメンやピザのように、熱いうちにいただきたい。まずくならないうちに。 できることなら、これらの形式の名作にも出会いたいものだ。残念ながら、本作品集では叶わなかった。 美術史的に正しいかどうかという味わい方は、美術に詳しい方に任せる。私は小説のつもりでこの本を開いた。知識ではなく、物語をがつがつ食べるために。 そして今、とてもお腹が空いている。ちゃんと美味しい話が読みたい。 | ||||
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史実に基づいたフィクションということで美術フアンには見逃せない短篇集。 色彩の画家のマティスの居間に散らかる色紙の謎。対照的な性格,画風ながらマティスを尊敬したピカソとの交流。 ドガが制作した無数の蝋細工の小さな踊り子。発表当時「気色の悪い、醜い人体標本」と切って捨てられた彫刻作品「14歳の小さな踊り子」の制作逸話。そしてパトロン(愛人)探しに必死の生活苦の踊り子たちの実像。 苦しい経営状況の中で赤字覚悟の持ち出しでセザンヌを初めとする新進画家を支援する人のよい画材屋兼画商のタンギー爺さん。 晩年、白内障を患ったモネの不朽の名作「睡蓮」完成までの苦難。モネを長年支援し睡蓮の絵をフランスの宝として評価し保存に尽くした元首相クレマンソー。 などのエピソードを踏まえて、画家の人柄や生活ぶりがいきいきと活写されているので、巨匠である画家がとても身近に感じられました。 そして従来の伝統絵画とは、異質の印象派の登場に戸惑う当時のフランス美術界の様子、そして各画家ごとにテーマに関連しての作品、セザンヌのりんごの絵の革新性、ドガの踊り子のデッサン力、の解説も興味深いものがありました。 そして各篇の語り手の形式が、インタビュー、回想、手紙とそれぞ工夫されているのも、とても効果的だったと思いました。 | ||||
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原田さんの作品らしく画家への敬意、絵画への敬意がにじみ出ている作品です。絵画に疎い私ですが、その絵の描かれた背景や画家の人間関係を知ることでますます絵画に興味を持つようになりました。 | ||||
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この本を読んでいると目の前にモネの「睡蓮」が浮かんでくる。 自分の人生とっての大事なものは何か、ということを考えさせられる作品でした。 | ||||
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この人の作品はどれも稚拙でステレオタイプで陳腐な表現。予定調和か、或いその逆の有り得ないとってつけたようなストーリーばかり。 材料として使われている芸術家たちが、この人の小説を読んだらどう思うだろう?と首をひねりたくなります。 なぜこんなにたくさんの本を出せて、またそれが売れるのか?本当に理解に苦しみます。 | ||||
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作者の経歴が存分に生きた「画家」をめぐる短編集です。 扱っている画家は、マティス・ドガ・セザンヌ・モネの四人の画家なのですが、物語の中にはその他にもピカソやゴッホなど多くの著名な画家が登場します。19世紀後半の印象派以降の大きく動く情勢の中で、画家は画材の調達にも困りながらも自らの意思を通して絵を描いてゆきます。ただ、そうは言っても、そこにはパトロンや理解者の存在があります。この四編の短編は、画家の傍にいた人間という第三者の目を通して見た画家の日常生活です。 まだ売れていない画家たちは、日々の暮らしも大変で、多くの援助者の手が必要でした。 第三作の「タンギー爺さん」は、若い画家たちの溜まり場となり、画材を売れない絵と交換に提供します。タイトルの絵も、ゴッホがお金の代わりに肖像画を描いて置いていったものです。この話を聞いて初めて、美術の教科書でよく見かけるこの絵の意味が分かりました。 その他の作品も同様で、どこまでが史実に基づいた話で、どこからがフィクションなのか分かりませんが、実在する人名が次々に登場し、当時の画家たちの状況がしっくりと胸に入ってきます。 彼らの日常は、一般の人とは若干違うかも知れません。でも、この本を読んでいると、そこにある人の心の通い合いは確かなものであり、画家という孤独な職業であるからこそ、「家族」を求めている気持ちがある様なきがしました。 心を洗われる素晴らしい短編集でした。 | ||||
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芸術には何の接点もなく、触れることもなかったけれど、無性に絵を感じたくなりました。 | ||||
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マティスとピカソ、ドガとカサット、セザンヌとタンギー爺さん、そしてモネと家族を描いた短編小説集。 オランジェリー美術館を訪れる前に再読しました。モネの最晩年の大作であり「ジヴェルニーの食卓」に出てくる”睡蓮"に出会えるのが楽しみ。 「時間によって風景は変わるんだ。いま見ているこの景色だけがすべてじゃないんだ。ああ、なんでそんな単純なことに気づかなかったんだろう。なんでそんな当たり前のことが……こんなに、こんなにうれしいんだろう」(「ジヴェルニーの食卓」より) | ||||
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小説を読む楽しみの一つに、普段は経験することが出来ないことを疑似体験できるということがあります。 もし、芸術家の身近にいてその生活を知ることが出来たなら、楽しいと思いませんか? それも、マティスやドガ、セザンヌ、モネなど錚々たるメンバーならなおさらのことです。 皆、印象派前後の人たちで、絵に対する価値観が大きく変わる頃に生き抜いた人たちなのです。成功を勝ち取った芸術家は少なく、その多くは貧しさの中にあっても、自分の絵に対する信念を持ち続けた人たちです。その頑(かたく)なさ、激しさ、美しさ、異常さが、近くにいた女性たちによって語られます。 これはあくまで創作です。作家である原田マハさんがイメージした芸術家たちの姿を、語り部である女性の目を通して映し出したものです。それは、あくまでマハさんのイメージではあるのですが、史実に即しており、読み進めていくうちにまるでその芸術家が本当にそうあったのではないかと思うようにさえなります。 印象派展でセザンヌが受けた評価、 「妄想に震えながら描いた狂気の絵だ!こんな酷いものを描いたのはどこの豚だ?やつを壁の前に連行しろ!こんなものを描いた奴は即刻銃殺だ!みなさん、油絵で描かれた悪夢を見て、どうか気絶なさいませんように!」 印象派の絵に対しての評価が、この様な非難に晒されていて、その中でいかに芸術家たちが既成の概念を壊そうとしていたかが、まるでその歴史の中にいて垣間見た様に感じられました。小説に新ジャンル登場です。 おもしろい!「楽園のカンヴァス」も良かったけれど、この「ジヴェルニーの食卓」も素晴らしい出来でした。 | ||||
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どのお話も、ゆっくり味わいながら読みたくなるようなものばかりでした。 言葉の使い方が、優しくて丁寧。心地の良い、浸っていたくなるような静けさ。 特に好きなのは、マティスのお話です。 美しい光と色に溢れていて、眩しすぎるほどでした。 あぁ、本当に世界は素晴らしい。そう、思い出させてくれる作品です。 | ||||
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フィクションでありながら、確かな史実も織り交ぜてあるのが興味深さを誘いました。絵画の世界の中を体験した気分です。作内に出てくる絵画を見ながら読むとさらに楽しめると思います。 | ||||
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