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(短編集)
ジヴェルニーの食卓
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ジヴェルニーの食卓の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.34pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全116件 1~20 1/6ページ
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絵画に興味をもつための一つのアプローチとして、この小説を読むのは有効だ。絵画が生まれた人間くさい背景を知り、実際に美術館で鑑賞したいと思った。 西洋絵画の起源である写実主義とは違うため、印象派という表現法は、批判されながら生まれたということを知れた。 この小説は四つの短編から成るが、「タンギー爺さん」が美術を知る上でもっともためになる話だ。「セザンヌの描く山は山以上に山だし、リンゴはリンゴ以上にリンゴだ。印象主義の作品を見ていると、どこか浮き世離れした感じが漂っているけれど、セザンヌの絵には浮ついたところがどこにもない。それでいて、モチーフを徹底的に分析して、自分のものにしようと努めている気がする」というゴッホの指摘が面白いと思った。 作家別に代表作が掲載されたガイドブックを手元に置いて読むと、よりいっそうこの小説を楽しめる。 | ||||
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アートフィクションだそうですが、画家の生活や人柄などの描写が絵画とリンクしてとても素晴らしい本です。絵画にあまり興味のなかった私ですが直ぐにでも美術館に行ってみたくなりました。他の原田マハさんの本も買いました! | ||||
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『デトロイト美術館の奇跡』に続いて文庫や電子書籍ではなく 単行本でほしかったので、増刷直後に手に入れられてよかったです。 息の長い作品であることがわかりました。 装丁が美しく、25年前に行ったマルモッタン美術館周辺を再訪したくなりました。 | ||||
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読む美術館 | ||||
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フィクション?ノンフィクション?・・・ フィクションであれば良く出来ていて面白かった。表題の「ジヴェルニーの食卓」は感動ものでした。 ノンフィクションであれば特に「エトワール」のドガの所業は、文中にもあるように「新発見」の感覚で新鮮味もあり、ドガの作品の見方を変える驚きの一編です。 | ||||
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モネのあしあとのあとに読みました。アンリ・マティス ドガ セザンヌ モネを近くで支え愛した女性の視点から描かれていてとても共感しやすく読みやすいです。恋愛関係はないのでドロドロしてません。短編です。 なんてことない描写で泣いてしまったりしながら、絵がわからない私でも見てみたいと思わせるお話でした。 彼らの作品が今なお残り大切にされているのは、その時その時で大切に守り愛し支援した人たちがいるんだろうな。 | ||||
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面白くなさすぎて読む気になれず先に進みません。 辛いです。 大好きなモネの話をたのしみにして、最初からすべての章を読みました。 それが逆にダメでした。 どの話にも一心に芸術家を思う女性が出てきます。 そのどの女性も献身的なタイプで、 (育った環境などまるで違うはずなのに。) 正直書きわけができていないと感じています。 なので最後のモネの章もまた同じようなタイプが出てきてどん引いてます。 最後まで読むのが辛い。 沢山の参考文献を読み史実に忠実なためツギハギのような小説です。 それは芸術家に対するリスペクト故になのでしょうが、作中に出てくる女性達は作者の分身でしょうか? 芸術家リスペクトないしは依存的で自分がない感じ。 小説家なら登場人物を憑依させて生き生きと書いてもよいのでは、、? この小説の利点は 小説を読むことで史実を知ることも出来る。 難しい本を自分で読まなくてもよい。 ことかな、、、。 | ||||
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原田マハさんは、キュレーターということもあり、美術関係の著作が多いが本書はその集大成的な作品と言えると思う。 4つの物語に、マテイス、ドガ、セザンヌ、モネが主役として登場する。しかし、マテイスには、ピカソが関わってくるし、ドガには、メアリー・カサット、セザンヌのところでは、ゴッホ、ゴーギャン、ベルナールが登場するなど、印象派から、セザンヌの登場、キュビズムの萌芽、ピカソへの発展と本書は、格好の近代美術案内となっている。 語り手も召使いの少女であつたり、メアリー・カサットであつたり、画材商の娘であつたり、モネの義理の娘であつたりと、それぞれ異なる視点から描かれていて、小説として飽きさせない内容となっている。まさに、キュレーターとしての著者の知識、経験が凝縮された一冊である。美術の愛好家はもちろん、美術に関心のない人には、美術案内となる素晴らしい一冊である。 | ||||
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とても良い本。評判が良いのも分かる。 モネやマティスの作品も多く展示されてきた練馬区立美術館、目黒区美術館、町田市立国際版画美術館は今国策絡みの大規模再開発の計画で取り壊しが進んでいる。日本の国は大金で海外からの名画鑑賞を勧めるのも良いが日本国内の区立美術館保存や街の歴史や芸術文化継承を守ることも大切だとこの本を見て考えた。 | ||||
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「楽園のカンヴァス」が良かったため期待したのですが途中でやめました。時間がもったいないとまで思いました。ただ表紙は綺麗です。 | ||||
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都美術館で開催中のマティス展、この本を読んでから絵を鑑賞するとマティスの心情がより伝わってくるだろう。マティス展に行く楽しみが倍増している。 | ||||
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「さいはての彼女」で、原田マハという人を知った。久しぶりに、読みやすくて面白い作品に出合った。その後も、彼女の作品を次々と読んできた。 有名な「楽園のカンヴァス」も読んだが、美術作品をテーマとした本は、はじめてで、なじめなかった。この作品も、ダメかもしれないと思いつつ、購入した。 一気読みとはいかなかったが、興味を失うことなく、最後まで読み切った。 とくに、最後の「ジヴェルニーの食卓」は、時がなんども前後したにも関わらす、この作品は一気読み。最後には、ブランシュに、感情移入してしまった。 こんな人生を過ごせたら幸せなんだろうな。自分の人生と比較して、ついそう考えてしまった。充実した人生。モネも、そう長くないんだろうけど、モネと一緒に過ごした時間は、いまも昔もずっと幸せだった。 また読み返すだろう。 | ||||
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一枚の絵に隠された其々の人生を知らされて、これからの絵画鑑賞がぐっと奥深くなったと思う。我々が目にする一枚の絵の後ろ側奥には画家の追求心、拘り、生き甲斐、家庭等々あらゆるものが隠されているんだと、改めて思い至った。 一枚の絵には、カンバァスの裏側に、作成過程や背景や執念など諸々が埋め込まれている | ||||
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基本的に小説は心を動かされながら悲しい話も嬉しい話もそれぞれ楽しく読みたい私です。マハさんの楽園のカンヴァスが超面白かったので、こちらも面白いはずだと期待しましたが、読みながら眠くなることばかり、ていうか寝ていることも。内容が面白い面白くないは人によりますが、楽園のカンヴァスのようなミステリー性は無いので…ちょっと楽しい美術の教科書かなんか読んでるような、そういう気分で半ば義務のように読了目指して頑張りましたが、2/3で挫折です。楽園のカンヴァスが面白すぎたので比べると趣向が違ったなという感じ。あちらが夏の海辺だとするとこちらは静かな湖面のようなイメージですね。 | ||||
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原田マハ氐の作品は、かなり読んでいるが、これは今までとはちょっと形式が違う短編集となっている。印象派の画家達がまだ世間に受け入れられない時代から話は、始まり、最後はクロード・モネの愛情に溢れた生活を描き出している。どの章も大変興味深く、感動したが、私はやはり最後の クロード・モネの章が一番好きだ。物語の中から美味しそうな料理の匂いが漂ってくる。幸せに満ち足りたモネ家の様子が読者にも伝わって来る。クレマンソーとのやり取りも微笑ましい。原田氐の作品はどれも好きだが、これはかなり初心者でも入り込みやすい仕上がりとなっていると思う。是非、一度手にとって見て欲しい作品に仕上がっている。 | ||||
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美術を言語化したり、美術評論を書くことはとても難しいことだと想像できるが、美術や画家の個性を一般の美術オンチの方でも読めてしまうような普遍化された物語に変えることができる人はとても少ないだろう。 何故なら画家やその作品に命を吹き込む作業というのは、さらに特殊な知識の習得と、作品毎の下調べに要する時間が、相当に必要だろうと容易に想像できるからだ。また、それらをクリアしてなお一般の読者に提供してゆくには、それなりの自信や意志が必要だろう。 本書は短編四編で構成された一冊である。どの作品も、実在した有名な画家たちをモデルとし、彼らに対する語り手もしくは近しい人を主人公として用意している。 マティスとピカソの近しい関係を、ある修道女を語り手に、デリケートな人間関係で描出する『うつくしい墓』。 印象派の画家たちの作品が大西洋を越えてアメリカに渡る契機を作った女流画家メアリー・カサットを主人公に、同じ感性を持った画家と自ら言うエドガー・ドガと、画商たちの目線をも描いた『エトワール』。 セザンヌを主題にしながら、実際のヒーローは、パリを舞台にした他の原田マハ作品でも愛すべきオヤジとして描かれることの多い、タンギー爺さんが実質上の主役と言える『タンギー爺さん』。ピカソの絵でもその性格が伺えそうな、売れない貧乏な若き画家たちの縁の下の力持ち的役割と、彼を取り巻く画家たちの素顔が、原田マハという作家は余程お気に召しているに違いない。そのくらい美術とそれを愛する画材屋や画商たちへの慈しみを感じさせる作品である。 ラストはこの作品集の標題ともなっている『ジヴェルニーの食卓』。小説の素材は無論クロード・モネの作品と彼の家や庭園なのだが、主人公は彼の義理の娘として生涯を見届けることになるブランシュと、彼女らの用意するモネの大家族で成す食卓の光景であろう。モネが貧しい頃から次第に売れる画家になってゆくにつれ、光あふれる戸外で絵を描く志向がさらに強くなる。モネは絵の世界のように、現実に自分が住む庭・家・水の流れなどをアレンジしてゆく。 今ではモネの庭園として静かな観光地ともなっているジヴェルニーをぼくは訪れたことがあり、そこで光を浴びる積み藁や蓮の葉の浮かぶ池を、道端の絵かきたちを見つめてきた。浮世絵の飾られたモネの明るい家と、畑の種まき風景、光や色や空気、春風の匂い、等々歩いた時間の充実は忘れ難い。 その地に溢れる物語は、この本でさらにそこに生きた時代の人たちの息吹となって上書きされる。この作品によって。かつてモネと彼を愛した人たちに語らせる原田マハという作家の言葉の魔法によって。マハ作品を通じての芸術の旅は、まだまだぼくの中で終わりそうにない。 | ||||
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★3.3/2022年110冊目/9月4冊目/『ジヴェルニーの食卓』(集英社文庫/集英社)/原田 マハ/P.288/2015年/560円+税 #読書 #読書2022 #読了 #読了2022 オチのある話を期待すると満足度は高くないかも。専門用語も作中で説明してくれるので、芸術に詳しくない人は勉強になる。まさに『楽園のカンヴァス』の中のピカソのような、印象派時代の芸術家のマティス、ドガ、セザンヌ、モネの短編集から成る。静寂で静謐でありながら潤いのある話が多い。中でも『エトワール』が人間の深みが滲み出る作品だった。ーー「ピカソが津波ならば、マティスは水平線。マティスが羊雲ならば、ピカソは入道雲。けれども、海に満ちる輝き、空にあふれる自由は、どちらの芸術家にも等しいものでした。」p59 | ||||
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ニースのマティス美術館、シミエ地区、ジヴェルニーのモネの家とお庭にも行っているし、メアリーカサットとドガの事など、この本を呼んでいると、自分がその中に入っていってしまいました。そうだったのか、と妙に腑に落ちたり、とても夢見み心地な読後感で幸せな気持ちになりました。 また、オランジェリー美術館の楕円形のお部屋のモネの睡蓮の前で動けなくなるほど感動してしまった自分が蘇ってきました。マハさんありがとう。 | ||||
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ひとりひとりのストーリーを読んでいくにつれて絵画作品を見る自分の目に、奥行きができてくる。 | ||||
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絵画の見方のひとつとして、画家の人となりに関心を持つことを教えられます。素晴らしい絵を描く人も日々の暮らしの中にいたことを想像します。 | ||||
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