花々



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    初公開日(参考)2009年03月
    分類

    長編小説

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    花々 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)

    2012年07月05日 花々 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)

    島を愛する旅人の純子と、故郷の沖縄を出て東京のキャリアウーマンとして生きる成子。「おんな一人旅の宿」というテーマで奄美諸島の神秘の島々を取材する二人だが、彼女らが見つけたものは、取材の目的以上の大きなもの。それは、それぞれが背負う「宿命」だった―。第1回日本ラブストーリー大賞・大賞作『カフーを待ちわびて』の明青と幸の暮らしの傍でくり広げられていた、もう一つの感動ストーリー。 (「BOOK」データベースより)




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    No.24:
    (4pt)

    沖縄のスポーツショップでもの彼女の人間関係

    原田マハさん出身の沖縄の
    花々Amazon書評・レビュー:花々より
    4796670009
    No.23:
    (4pt)

    生まれた環境と現状の狭間にお悩みの方へ

    両親、兄弟、故郷を愛し続けるには、経済的環境、地理的環境、幸福感などの条件が必要です。この本は、生まれた環境と現状の狭間にお悩みの方へお勧めします。幸せはどこにあるのか、立場や状況で価値観は目まぐるしく変化するときもあります。現実は難しいことが多いです。
    花々 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)Amazon書評・レビュー:花々 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)より
    479669613X
    No.22:
    (5pt)

    「カフーを待ちわびて」の後日談

    庄司のショップ店員の、純子&奈津子。本土からやってきた2人から見た、与那喜島のリゾート開発。山内成子との出会い。成子は成子なりのやりかたで、故郷の島を・…。    彼女たちの過去。人には、どうしようもない悲しい過去がある。出会った人とのかかわり。いま、どうやって生きてゆくのか。 考えさせる内容だった。 「カフーを待ちわびて」を読んでない人でも、問題なく引き込まれる本です。

    今夜は、2冊読み終えた。次は、「いちまいの絵」「暗幕のゲルニカ」どっちを読むか。どっちも、なんとなく敬遠気味な本。
    花々 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)Amazon書評・レビュー:花々 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)より
    479669613X
    No.21:
    (4pt)

    親うやぬゆしぐとぅや 肝ちむに染すみり

    『カフーを待ちわびて』の続編というか、スピンアウトの物語。
     沖縄に咲いている花たちを中心にしての物語。原田マハは、やはり巧みに花と人間とのかかわりを描く。鳳仙花、ネムの花、デイゴの花、さがり花、ハンカチの木が登場する。
     鳳仙花は、ウチナーグチで「てぃんさぐぬ花」という。ちむどんどんで、歌子が歌っていた沖縄の代表的な民謡だ。実に美しい歌である。この本を読んで、初めててぃんさぐぬ花の歌詞の日本語訳を見て、そんな意味があったのかと驚いた。
    てぃんさぐぬ花や 爪先ちみさちに染すみてぃ 親うやぬゆしぐとぅや 肝ちむに染すみり
    (ホウセンカの花は 爪先に染めて 親の言うことは 心に染めなさい)

    てぃんさぐぬ花の歌は、八・八・八・六の三十文字で琉歌になっている。
    沖縄の生き方の教訓歌になっている。美しい歌の意味が奥深い。沖縄の人の慎み深さと親想いの心は歌い継がれるのだ。
     この物語は、沖縄、与那喜島のダイビングショップでアルバイトしている難波純子が主役。『カフーを待ちわびて』の与那喜島につながる。リゾートホテルができることで、ダイビングショップも立ち退きせざるを得ない。純子は、そのアルバイトがなくなることで、故郷である岡山に帰ることもできない。
    純子は、母子家庭で育った。看護婦になって、母と暮らすが母親は認知症となり、「あんた誰?なんでここにおるん。いますぐ 出ていきんさい」と言われたことにショックを受ける。母を捨て、仕事も捨てて、島めぐりをするようになる。安住の地を求めて、与那喜島まできたのだ。
     鳳仙花が、住んでいる家の前にいっぱい咲いている。てぃんさぐぬ花の歌詞とリエゾンする。
    「ホウセンカの花で指先を染めるように、親の言葉を胸に染めなさい」
    ユタのおばあに、サガリバナを見に行きなさい。そして、すぐさま母親のもとにかえりなさいと言われ故郷に帰る。その日、母親は死んだのだった。
     山内成子は、与那喜島の出身で、東京で都市開発企業プロジェクトリーダーをしている。旦那は役所勤めで、仕事にのめり込みすぎて、旦那から離縁される。そんな傷を負いながら、離島開発をしようとする。それで、純子に離島生活のリサーチを依頼している。それは、与那喜島のリゾートホテル開発している照屋俊一と同級生だった。それに対抗意識があったのだ。
     加計呂麻島のカフェのオーナー知花子にあった成子は、ピシャリと「変な対抗意識で仕事をしないで」と言われる。知花子は一人娘を15歳で亡くした後、夫と離婚してしまい、縁があって加計呂麻島でカフェを開くことになった。それは、ハンカチの木を見て、娘を亡くしたことで、初めてたくさんの涙を流すことができた。ハンカチがいっぱいあるから、泣いていいんだと言われたことで。
     成子は、故郷の岡山に帰った純子に知花子が栽培したハンカチの木の鉢物を送るのだった。泣いていいんだ。純子の母が遺したノートには、「じゅんこあいたい」という言葉が、繰り返し書かれていたのだった。沖縄の花でつながる親の想い。友人たちの想い。うまいなぁ。
    花々 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)Amazon書評・レビュー:花々 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)より
    479669613X
    No.20:
    (4pt)

    日常生活の中に人生のしおりみたいに差し挟みたい作品

    『カフーを待ちわびて』のスピンオフ作品。この作品単独でも楽しめるとも思うけれど、あの鮮烈なデビュー作とペアで読んで頂くと、物語の時代や地平が陸続きで繋がるので、ダブルどころかそれ以上に楽しむことができると思う。単純な1+1ではなくて4倍にも16倍にもなるかもしれない立体感覚である。

     ちなみに陸続きというのは言葉の綾で、孤島の物語がメインの舞台となるところは元作品と同じ。但し、この本の登場人物は旅人ばかりなので、一つ所にとどまらない。ゆえに複数の孤島が別の舞台として登場する。本土の街だって舞台の一つとなる。モデルとなる島や場所はあっても、すべて架空の設定となっているので、ドラマ『Drコトー診療所』と同じイメージでトライして頂くとよいだろう。

     本作は、都会から島に住み着きダイビングショップで働く純子、島の生まれだけど東京に出てビジネスウーマンとして活躍してきた成子、という二人の交互の視点で綴られる一冊である。いわゆる連作短編集でもあり、全体で一作の中編小説とも読める。長編小説と言いたいが、ページが少なく、活字も大きい。中編の部類を長編一冊の値段で無理やり商品化したよ、というちゃっかりした印象。

     おまけに表紙イラストが少女コミックみたいなので、公共の場所ではブックカバー無しでは読みにくい。個人的には、一気に自宅で読み終えることに成功し、ほっとした次第。ちなみにぼくはブックカバーを使わない人なので。

     外観はともかく、内容は、『カフー、、、』を読んだ人ならば同じレベルで楽しめると思う。スピンオフ作品であるだけに、共通する登場人物たちの他の側面や違った物語を辿ることができるし、島の歴史や島民たちの印象を、さらに違った角度から俯瞰的に見ることもできる。明青や幸や愛犬カフーも、端役ながら登場させるサービス精神くらいは、この作者なので当然しっかり持っているので、ご安心あれ。

     さて、二人のヒロインの視点で交互に語られてゆく本作だが、他にも奈津子という気になる個性が、何度か彼女らの物語と交錯する。三人の女性が皆それぞれのオリジナルな人生と物語と生き様を抱えているのはもちろんのこと、彼女たちの運命がちょっとした交錯したり、邂逅し合ったりする構図が、不思議とじんと来たりする名シーンづくりの上手さは、この作者の持ち味で、作者の持つ女性ならではのデリカシーがいい具合に作品作りのスパイスとなっていると感じさせてくれる。

     まさか自分でもこの齢になって、言わば女性小説?を読むことになるとは思わなかったが、原田マハ作品には、国境も性別も年齢もあまり関係ないのだ、と最近では割り切れるようになってきた。人生を語るのに立ち止まる地点がどこだと定められているわけではないではないか。悲しみや歓びは、いつだって不意をついてやってくるものなのだ。

     この作家の作品では、様々な個性たちのそれぞれの人生の瞬間や、違った心の流れが、不思議なハサミで切り取られて構成されているように思う。それは、ぼくらが美しい海や空に眼を向ける一瞬のように、はっと気づかされる類いのものであったり、何かを想い出すとき、これまでずっと忘れていた大切なものごとに改めて気づかされるような、きっと人生のしおりみたいな瞬間だからだ。

     これからも折につけ、この作家の本を開こう。そのときには安心して心を預けよう。読み終わる都度、いつもぼくはそう思っている。
    花々 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)Amazon書評・レビュー:花々 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)より
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