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ジェリーフィッシュは凍らない
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ジェリーフィッシュは凍らないの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.58pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全83件 61~80 4/5ページ
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架空の科学技術を物語の根底としていて、その背景もしっかりと作りこまれているので、展開されている世界に非常に入り込みやすくなっている。 また、事件自体も不可能犯罪的なものであり「そして誰もいなくなった」を彷彿とさせている。一体犯人はどのようにして彼らを殺害し、姿を消してみせたのか、という謎の真相が暴かれたときはただただ驚かされた。 警官二人の掛け合いもついつい笑ってしまうものが多く、それらが冗長すぎず、ちょうど良い塩梅で繰り広げられていることも、この作品の魅力であると感じた。 | ||||
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え?アガサクリスティーってそんなつまんないの?って思う出来です。 あと3か月練って会話とかトリックとか犯人の動機を納得できるものにしてくれたらよかったのに。 | ||||
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う~ん、読むのにものすごく労力が必要だった。 何度も何度も読みながら寝てしまった。 綾辻行人、有栖川有栖、と同じように、物語の「奇抜さ」や「トリック」「シチュエーション」ばかり重視していて、「人の心」が全く描かれていないように思えました。(最近の作家さんって割りとみなさんそうですが) 「動機が弱い」と書かれていらっしゃる方も多いようですが、「どうしてそうなったのか」「どうしてそうなってしまったのか」について、全体的に、犯人を初め登場人物すべて、「心情」がまったく描かれていないので、全体的に「THE・フィクション」で終わってしまい、物語に入り込めませんでした。 「殺人」という「どうしようもない選択」が「どうしても選択しなくてはならなかった」その理由がないのです。 発端となった「事件」についてもそうです。 「なぜこのようなことになってしまったのか」状況も心情も描かれきっていないので、「ふ~ん・・・・・」という感じで終わりました。 内容もよくある感じで 閉じ込められる→女がヒステリー→みんなで周囲を調査・・・・みたいな「はいはい、良くあるパターンね」という感じ。 あと、内容が「ジェリーフィッシュ」に行ったり、「地上(警察)」に行ったり、「犯人の回想」に行ったり目まぐるしくて、これも集中できない理由の一つでした。 これも「綾辻行人・有栖川有栖風味」ですね。 好きな人は好きなのでしょうが。 ただひとつ。 これが「新人」最初の一冊、というこはとは驚きです。 これだけの質のものを最初の一冊目で出せるのはすごい、それは思います。 | ||||
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途中までは正直そこまで面白いとは思えませんでした。捜査している刑事の女性と男性の掛け合いが少しオタクっぽいし、化学的なことは難しいしいし、会話文の改行の多さも気になって、なかなか読み進めることができませんでした。しかも犯人も予想通りの人でしたし。 ただ、残りの50ページほどで、どうやって行ったのかということが語られるのですが、これが抜群に面白かったです。 | ||||
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楽しく一気読みした。クラゲのような飛行船が雪山に不時着し、乗組員全員が他殺体で発見される。この不可能殺人の犯人は誰か・・・。よく練られたプロットで、事件進行現場の描写と事件解決をする警察の場面、犯人のレベッカとの思い出などを語るパートが繰り返されながら、物語が進む。謎解きパートが若干あっさりしている感じはしたが、それ以上に想像を越える物語の展開が楽しい。真面目で上質なミステリ作品だった。 | ||||
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前年が受賞者なしだったが26回鮎川賞受賞した本作は前年の不作を払拭するに相応しい近年の受賞作の中でも直球の本格路線であり、クリスティのそして誰もいなくなった形式に挑んだ作品だ。 タイトルからのイメージだとラノベっぽい近年のミステリーにありがちな青春推理ものみたいだが、全く違うので、タイトルのイメージで敬遠している人は是非読んでいただきたい。 SF的な味付けの飛行船という装置を活かしきったクローズドサークルカウントダウンマーダー形式であり、飛行船内と事件発生後の地上パートが交互に展開し、徐々に全体像が浮かび上がり、見事なトリックと意外な真犯人というミステリーの魅力を味わえる作品だ。 他のレビューにあるように、構成やアイデア的には十角館の殺人の影響が濃厚だと思われる。 | ||||
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読んでいて、真空気嚢の設定が野尻抱介「ふわふわの泉」高校化学部の女子部長(泉は部長の名前ね)が 発明した空気より軽い新素材がどうして出来るのか理論武装していた。 こちらの真空気嚢はいまいち感が有ってモヤモヤ。 設定年代的にGPSは無いし、パソコンはIBM-PCでMS-DOSの世界かな? ピンポイントの自動航行ってどうやって実現しているのか引っ掛かった。 殺人事件の謎が主題だし、飛行船は舞台装置で脇役だけれどもね。 刑事の二人も対称的で面白かったし、ラストの犯人逃走は古き良き怪人風で良かった。 | ||||
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航空機の歴史を変えた、小型飛行船<ジェリーフィッシュ>。 その新型機のテスト飛行が行われていた。 搭乗者は、6人。 飛行中に、このうちのひとりが毒殺されてしまう。 やがて船は、航行不能となり、奥深い雪山に不時着。 この閉ざされた状態で、さらに殺人が…。 数日後、ジェリーフィッシュが、不時着しているとの通報を受けて、警察が駆けつけると、そこには、6名の遺体があった。 しかも、全員が他殺。犯人はどこへ消えたのか? 第26回鮎川哲也賞を受賞した本作品は、宣伝文にもあるとおり、正に21世紀の「そして誰もいなくなった」と呼べる佳作。 閉ざされた船内で、搭乗者が次々と殺されていき、「そして誰もいなくなった」のですから。 本編は、船内で連続殺人が起きていく様子が語られる章と、事件後、二人の刑事がこの不可解な状況を捜査する章が交互に、描写されていきます。 さらに、インタールードという、物語とどう繋がるのか不明な、伏線のような章も、ところどころに差し挟まれています。 船内の描写については、どんどん人が殺されていくことが分かっていても、どこかに解決のヒントはないか、と注意深く読みたくなってしまいますし、捜査視点の章では、二人の刑事が個性的で、飽きることなく読ませる工夫がされています。 また、本作品に深みを与えているのは、架空の飛行船<ジェリーフィッシュ>の存在で、航空機全体からすると、前近代的な代物が、未来型として、新技術で甦っているという設定がとてもユニークです。 しかし、何と言っても圧巻は、全員他殺の船内から、どうやって犯人は姿を消したか、という不可能犯罪的な大きな謎の解明でしょう。 このトリック、なかなか複雑ではありますが、説得力があります。 本格ミステリとして、大きな収穫と言える本作品、新人でこれだけの高品質な作品が書けるのですから、次回作にも大いに期待しています。 | ||||
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初めての作家の初めての作品です。このミステリーはスゴイですね。密室殺人事件の要素ありで、トリックの複雑さもありで。この作品は、 島田荘司の『占星術殺人事件』を読み終わったときのようなスッキリ感です。殺人に至る動機が弱い印象は否めないですが。 | ||||
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文章も読みやすい。 ただ、動機が弱い。 それだけが残念。 次に期待 | ||||
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設定はいいしトリックもよい。 だが、すこし犯人に都合よく進みすぎ。 また、真相が犯人から語られるのが安易。 探偵コンビのキャラがもう少し立てば良かった。 ワトソン役の日本人に秘密がありそうだったし、 女刑事キャラクターももう少し膨らませられたような気がします。 トリックは良かったのでこれからもっとうまく書けるようになるといいですね。 デビュー作なので今後に期待します。 | ||||
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芦辺拓の「ダブル・ミステリ」を先に読んでいたのですが、同じ時期に同じようなアイデアの作品を読んだというのが正直な感想。 しかし、この世界観は好きです。 特に探偵役の刑事二人組が良い。 この感じで次回作を期待してしまう。 お勧めです。 | ||||
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パラレルワールドらしいSF的な世界と、カタカナの外国人ネームばかりという設定に、最初やや読みにくさを感じたが、徐々に作品世界に感情移入ができてくると、しっかりとディテールまで配慮し、架空の世界を説得力をもって描出している新人らしからぬ力量に、むしろ感嘆。単調に警察の捜査を追うのではなく、別の思惑をもつ軍部と対峙させることで、展開に起伏をもたせたりしているのも上手いもの。 ミステリとしても、とりわけ目新しい発想のトリックなどはないにも拘わらず、不可能性と意外性の両翼をたくみに演出し、スリリングに読者の興味をあおってゆく見せ方の手際に秀逸なものがあった。終章の謎解きで、少し動機が弱いかなと思ったが、それも欣快であざやかなラストに吹き飛ばされた。「また会おう、明智クン!」二十面相か―、怪盗キッドか―。このラストシーン、筆者は大変お気に入り。えっ、リアリティがないって、そのかわり、ロマンがあるじゃないですか…。 新人作家の力こぶの入った熱い気概が、作品の細部にまで詰め込まれた、完成度のたかい雄篇である。 | ||||
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受賞作ということと、あらすじを読んで衝動買いした一冊。 舞台設定が好いですね、クローズドサークル系ではありますが、 伏線、トリック等も安定していて大変面白く拝読。 少し死体関連で、「まァそれもありなのかなァ。。」と疑問に思ってしまった点もありましたけれども、 全体を通じて、物語に引き込まれる内容・構成であったことから 文句なしの☆5評価といたしました。 | ||||
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鮎川賞にふさわしい本格ミステリという評価が与えられて然るべき作品でしょう。雪山に墜落した飛行船という閉鎖された空間で、6人の登場人物が全員「他殺体」で発見されるという謎は、謳い文句のとおり「そして誰もいなくなった」ばりで、魅力的です。ただ、細部は別としてもトリックの大枠は想像がつきます。長年本格ミステリに親しんできた鮎川賞の読者ならば、かなりの人がそうなのではないでしょうか。それを良い意味で裏切るあっと驚くような仕掛けがあるのではないかと期待して読みましたが、そこまで新人に望むのは酷ということかもしれません。 なお、捜査を担当する女性警部と男性部下の掛け合いは、当レビュー子にはやや鬱陶しく感じられました。ここは好みが分かれるところでしょう。 また、動機、背景、文章表現などにも不満が残ります。これは当方が年齢とともに本格ミステリにどっぷり浸れなくなってきているせいだと思います。十代、二十代の頃はクイーン、カーに心酔していましたが、次第に、止むに止まれぬ動機、人と人との関係の難しさ、組織の中で生きることからくるやり切れなさといった要素が上手く織り込まれたミステリを面白いと思うようになりました。 この作品の出来が悪いのではなく、要は当レビュー子が本格ミステリの良い読み手ではなくなったということでしょう。 | ||||
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これだけ奇麗に本格の型をおさえた作品は意外と少ないのではないだろうか。 読み進めるたびに展開にニヤニヤしてしまうが、その一方でテンプレではなく、 作者のオリジナルや書きたい要素を入れ込んできて、それらが破たんなくミステリとして構成されているので、より美しい。 惜しむらくは主人公?の探偵役のキャラクターだろうか。 | ||||
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今年の鮎川哲也賞受賞作。これはなかなかの出来です。 ジェリーフィッシュ(クラゲ)と呼ばれる新型飛行船の機内というCC(クローズド・サークル) で繰り広げられる不可能殺人を描いた作品。 「本格推理」としてのロジックも完璧だし、事故当事者 (飛行船乗組員)、捜査担当者、関係者の過去という3つのシーンをかき分けているのも効果的。また、 今時のミステリーでは重視される「キャラ立ち」も、捜査担当の二人に関しては良く出来ていて魅力的。 CCとして飛行船を使った例としては、過去、光文社が主催した「カッパ・ワン」シリーズの第一回 受賞作「見えない精霊」があるが、これはそれとはまったく違った構成。 この作者は東大出らしいが、工学や化学に関する知識が豊富なようで、メカニズムや製造方法などの 説明も緻密でリアリティがある。ただ、この「真空気嚢」を使った飛行船の原理は昔からあるものの、 いまだ実現はしていない。なのに設定は1980年代だから、「近過去SF」としての一面もある。 あえてその時代に設定したのは、携帯電話やパソコンがまだあまり普及しておらず、今は誰でも聞 きなじんでいるい軍事上/医療上の技術(ネタバレになるので敢えて明記しない)がまだ確立してい なかった時代が好都合だったからだろう。 本格推理の世界では、最近はキャラ立ちばかり目立つライトなミステリーが多いのだが、この作品 は、大人も充分楽しめる。 今回で26回を数える鮎川哲也賞の受賞作の中でも、トップクラスの出来と言って良いだろう。 | ||||
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最先端の技術でできた乗り物でふわふわと移動する様子と密室でのサスペンスの両方が楽しめます。 新人賞の受賞作品なので気になるところもありますが、間違いなく楽しめます。賞への応募上、どうしてもインパクト重視になってしまいます。 選評者が問題があるとしていたのは、おそらく研究ノートが送られてプレゼントされたところでしょう。はっきりと書いていませんが。研究者の大切な研究ノートがあの時期にあの人に贈られるというのは、作者も作品中で言い訳しているように不可解です。しかも、これは必ず必要なものですし。 どう変えたらよいのか私も考えてみましたが、いいアイデアは浮かびませんでした。 | ||||
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鮎川哲也賞受賞作。変則パターンの「雪の山荘」モノ?であります。 SFといおうか、レトロでいてオーバーテクノロジーな空想科学冒険小説テイストな設定が、奇妙な閉鎖状況を構築する以上には意味が薄かったように思えてしまうのがいささか残念。航空機の歴史を変える画期的な発明、との触れ込みの「ジェリーフィッシュ」もどこが凄いのかピンとこないというのが正直な感想。いっそヴェルヌやウェルズの古典SF風味にしてしまってもよろしかったのでは。 メイントリックもすっかりスレたミステリ読者には状況設定だけで「ああ、あのパターンなのね」と予想したらその通りだったり、伏線がストレート過ぎるきらいがあったり。大がかりなトリックよりもむしろ意外な犯人像に驚嘆。探偵役のマリアさんと犯人がいよいよ対決という場面でのあるセリフにはすっかりヤラれてしまいましたよ。 劇中でもマリアさんが悲鳴を上げたように序盤の化学系解説は意識が朦朧となるところですが、ここを乗り越えたなら、クラシックでいてストレートなクローズド・サークルの本格ミステリが堪能できます。 | ||||
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一気読みの面白さでした。状況をまず開陳し、そのプロセスを描き、捜査の進行も同時に描き、どのようにしてその犯罪は行うことが可能だったのか?を問いかけるさまは、21世紀の「そして誰もいなくなった」であると同時に21世紀の「毒入りチョコレート事件」でもあると思います。 「探偵」役コンビのふたりがやや戯画的にすぎる気がしますが、それでも私はトリックだけでなく、このストーリー自体に強く惹かれます。 そしてラストシーン、本格ミステリですのでネタバレになりますから詳しくは書けませんが、このストーリーを象徴する映像のような幕切れで哀しみに溢れています。 漣&マリアの次の事件を待っています。 | ||||
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