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ジェリーフィッシュは凍らない
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ジェリーフィッシュは凍らないの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.52pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全88件 41~60 3/5ページ
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| 【ネタバレがあります】 《読み終わった人のみ読んでください!》 ストーリとしては、とても面白かったです。読み始めて2日で読破しました。コロナ対策で自宅待機中の自分にとっては良い暇つぶしでした。犯人がめっちゃ意外な人物で 「え?!そこなの?!」ってなりました。 さて、疑問点です。海月内での殺人が起こる原因となった「レベッカの自殺」についてです。ウィリアムにレイプされてたレベッカはファイファー研でウィリアムに殺されてしまいます。クリス達の手によって、レベッカの遺体を理学部研究室まで運び、そこで「実験中の事故で死んだ」ように偽装されます。 この偽装に疑問が湧きました。 電源が入ってないドラフト内で、ビュレットを用いた【中和滴定】が行われていたそうです。ビーカーの中に青酸Na溶液、ビュレット内に強酸を入れて滴定し、中和反応により青酸ガスが発生していました。このガスが部屋を充満している設定でした(国際学会から帰ってきた院生がガスマスクをする程なのでかなり高濃度)。 ドラフトの扉が開かれていたとは言えドラフトの扉は、家の窓のように、完全に開いてもその空間の半分は扉が占める構造になっています。ドラフトの中で作業すると、作業空間の上半分は遮られ、中に器具を入れるのも大変です。 中和滴定により、「部屋に充満」させ、入口の樹脂を硬化させるためのガスの量は、相当多かったと予想されます。入口で立っている人間に検知されるくらいは必要です。(空気より重いため床から充満すると思います。) この量のガスを発生させるには、 ●青酸Na溶液、強酸の濃度を限界まで高める ●両者溶液の量を増やす が考えられますが、ドラフト内で作業していることと、ビュレットに入れれる溶液の量は多くないため、必然的に前者に絞られるのですが、濃度を高めると言っても「溶解度」の問題があり、溶かせる量には限界があります。 簡単な実験装置で、立つか座るかしていたレベッカを中毒死させ、かつ合成樹脂を硬化させるのに十分な青酸ガスを発生させることが出来たのでしょうか? 化学系の実験室なので、そこそこの広さ 換気してなかったにせよ密閉まではできなかったと思います。 この点に、ちょっと疑問が湧きました。 マジレスするのは良くないんだけどね…。 エドワードの約10年越しの復讐は凄かったです。レベッカも死ぬ前にノートを託してて ナイスでした。 | ||||
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| 文庫版を手にして「創元推理文庫なのに登場人物一覧が無い」ことが気になった。 ということは、登場人物の一人、おそらくは犯人が、身分を偽り、偽名を使っていて、一人二役か何かのトリックなのだろう、と推測した。 登場人物一覧に嘘を書くわけにも行かないし、ネタを割ることも出来ない。だから、登場人物一覧が無い。 そうに違いない。となれば犯人の、おおよその見当は・・・そう思いながら読んだのだが。 こちらの想定を超えた、もっと意外な犯人像であった。 結末では水谷準の短編「お・それ・みお」を思い出した。 | ||||
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| 某有名作家のトリックのブラッシュアップ版(もちろん十角館ではない)と言って間違ってはいないと思うが、 向こうがラストの展開が不評なのに対して、こちらは確かに切れ味鋭く決まっている。 ただ、クローズドサークルのパートと警察コンビの捜査パートが交互に描かれるが、 捜査パートの方が時系列では後になるため、謎は増すが緊迫感に欠けてしまう。 「そして誰もいなくなった」の終盤の展開をより効果的に魅せるという狙いもおそらくあるのだろうが、 それは納得できるものの自分には合わなかった。 デビュー作にして既に完成されている感があり、最近の新人ではめずらしく質実剛健な作風で一般受けもしそうだが、 この路線でより突飛なトリックをかましてくることを期待。 | ||||
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| 王道ミステリーなのかな、とても面白かったです。 設定が非常にしっかりとしていて架空の世界の違和感を感じませんでした。 捜査官二人のキャラは私は嫌いです。設定と組み立てが面白いのに変なキャラを付けなくても良かったのでは。 最初の無線交信が既にヒントだったんですね。 ラストの舞い上がっていった後はどうしたのでしょう。地球を見て全てを閉じたのでしょうか。 | ||||
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| 最後まで一気に読めた!! | ||||
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| 「そして誰も」「十角館」を踏襲しながら独自の名作に昇華している。クローズド・サークル内で容疑者が減っていく中、「意外な犯人」が提示される点もお見事で、そしてそれがミステリにおけるタブーを堂々と乗り越えて成立している。SF世界の新技術により生み出された飛行船、80年代といった時代設定、犯人視点の幕間と警察官の捜査パートがどこを取っても無駄の無い美しい作品である。上記二作を読んだ人間であれば感嘆せざるを得ないであろう。もう一度言う。「そして誰も」「十角館」を踏襲しながら独自の名作に昇華している。 | ||||
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| ひじょうにフェアな密室推理小説です。すべてを読者に提供してくれたうえで「でも、そうは言ってないでしょう?」という著者が仕掛けるトリックは見当たりません。 1・「完全密室」=真空気嚢型飛行船(これが「ジェリーフィッシュ(クラゲ)型」)に密封された6人全員が『他殺』。しかも不時着場所は雪山で、犯人の逃亡は不可能。 2・「時間の錯誤」=これは見事な罠です。ぜひお読みください。 3・「なりすまし、入れ替わり」=これは必ずあるはずなので、いろいろ考えました。自動車で飛行船を追って入れ替われないのかか?だめでした・・・。では、どうする! 4・「科学・SF小説的要素」=ステルス型の開発に成功していた、とのヒントは与えられます。 5・「キャラ立ち」=シャーロック・ホームズとワトソン的展開、ライトノベル的会話、そしてラストは「怪盗ルパン」というよりは「明智小五郎対怪人二十面相」!これは、もう小学生ぐらいにシリーズを読みまっくていたことが容易に彷彿させられて僭越ですが『同好の士』感がいやがうえでも高まります。 寡作のようですが、次回作にも大期待です。 | ||||
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| 脱出困難な密室内で一人づつ殺されていく。まさしく『そして誰もいなくなった』の再来版である。その場所は、厳寒で断崖絶壁の雪山に、不時着した小型飛行船の中だ。ストーリー設定は興味をそそられる内容だ。面白そうだ。 しかし、実際はやや期待はずれである。密室内で、一人づつ殺されていく恐怖感があまり伝わってこない。細やかな心理描写が欠落しているからだろう。恐怖との葛藤がもっと欲しい。 また、トリックもしっくりこない。こういう方法はあり得ない。もっと頷ける方法が欲しいところだ。 | ||||
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| ストーリーも構成もトリックもよく考えられていて面白い! 海外ミステリーを翻訳したもののような、本格的なミステリーです。 星1つ減らしたのは、キャラクターの魅力がいまいち?なため。 推理をする女性刑事は、真っ赤な髪に赤い眼の美女ですが、口調も容姿もなんかアニメのキャラみたいな感じ? 部下の刑事も、「お嬢様とちょっと慇懃無礼な執事」みたいな感じです。毎朝、車で早朝に迎えにいって、車内で朝食を食べさせる必要ありますか? 例えば、美女ならではの男性社会での苦労とか、友人や他の同僚とのやり取りとかで、もっと血の通った人間になったのでは?となんかもったいない。 他の登場人物も、なんかちょっと典型的というか、薄い。 という辺りがちょっぴり残念でした。でも今後に期待です! | ||||
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| 密室もののミステリー小説です。 次から次へと新事実が明らかになり、 一気に最後まで読み終えてしまいました。 秋の夜長に楽しめる一冊です。 | ||||
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| 犯人パートの描写から「犯人像」はわかりやすいものの、 「具体的に誰なのか?」がさっぱりわからず読む手が止まりませんでした。 なお、作中で示される「新技術」「素材や試薬に関する情報」「特許関連の扱い」は 若干疑問点があったのですが、「平行(架空の)世界であること」「専門外の警察官が感じたこと」 と割り切ればギリギリセーフかなと思いました。解説の方は作者が東大卒であることを理由に 盲信しているようでしたが(笑)。 | ||||
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| 他の方のレビューにもありましたが、主人公の女刑事の態度や言葉遣い、何もかもがひどすぎて終始イライラしながら読みました。いくら内容が良くてもこれはちょっと… | ||||
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| 事件の概要やトリックは面白いと思います。ただ推理パートにおける女刑事のキャラクターとしての魅力が全く感じられない。態度も口も悪いし推理も稚拙。容姿が良ければ許されるのか?肝心の推理パートなのに読むのが苦痛でした。シリーズ化して同じキャラクターが登場しているようですが、残念ながら読む気が起きません。 | ||||
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| 2016年に鮎川哲也賞を受賞した本格ミステリである。市川作品は初読。 帯紙には「そして誰もいなくなった」「十角館の殺人」と、ミステリ好きの目を引く単語が並ぶ。これだけ煽られたら、版元の策略だろうとは思いつつも読まずにはいられないでしょう。 目次を見ると、舞台は1980年代のようだ。数日間の時間差をおいて過去と現在をいったりきたりしながらストーリーが進む様子。ほほぅ、携帯電話がない時代なわけねー、などと思いながらページをめくっていくのだが、どうも聞いたことのない画期的航空技術が普通に描写されている。過去とみせて実は未来の話じゃないよなぁと思いながら読み進めていくと、この技術以外は、どうやら我々の知っている1980年代であるようなのだ。SF読みでもある自分としてはなかなか面白い設定。ちなみに携帯電話網に限らず、30年後には実用化されているいくつかの技術が当時は使えない、という趣旨の説明がところどころで挿入される(若い読者向けの作者の親切心だろう)。 そうこうしているうちに、登場人物たちの性格やら関連性の描写が進み、そしてなんとなく予想していた形で第一の死人が登場。帯紙のオマージュからいくと連続殺人が勃発するはずだが・・・と思う間もなく二人目が死亡。並行してもう一方の時間軸でも事実関係が少しづつ明らかになっていくのだが、しかし両者には微妙な齟齬・・・、といった形で、話が進むにつれ着々と謎が謎を呼ぶ展開。 ・・・で、読み進めながら「あれ?」と思うポイントもいくつか出てくるわけだが、それは驚愕の結末へのお楽しみなのである・・・。 いやはや~。もう本当にしっかり読み直しましたよ、あちこち拾いながら。しかも拾うべき観点が1つじゃない。もっとも、帯紙の惹句に引きずられて、実は〇〇は〇〇してないんじゃ?とか、〇〇できないというのは盲点があって実は?とか、頭の中が脇道へ逸れたのは私だけではないはずだ。 楽しめました。しかしまだこんな形が残っていたんですね。本格ミステリ恐るべし。 | ||||
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| ※以下の内容には【ネタバレ】が含まれる可能性があります 雪山の山荘状態の飛行船で起きる連続殺人と,その捜査を行うことになった軍と警察. 事中と事後,上空と地上を交互に,さらにそこへ何者かの回想を挟みながら進む流れは, 高まる猜疑心,情報とともに増える疑問など,複数から見る事件の様子に引き込まれます. また,壮大な仕掛けとともに,大きな目的を果たすことになる犯人の目論見と行動や, 冒頭に吐露されていた言葉が突き刺さる動機と,その告白には胸が締め付けられるよう. そして,少し喋らせすぎに映るものの,多くの謎が回収される終盤は読み応えも充分です. 一方,名もなき男に託された思いは印象的ながら,その幕引きには物足りなさも覚え, このほか,キャラミスを思わせる刑事たちのやり取りには,好き嫌いが分かれそうです. | ||||
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| 久々に二度読みを余儀なくさせられる小説を読んだ。 もう一度最初に戻って、「ああ確かに書いてあるなぁ・・・」とか「なるほど・・・」とか。 このトリックは本当に凄いし、初読で分かる人いるのか?というレベル。 飛行船の中(密室)で6人の乗組員全員が死ぬ。全員他殺。しかも断崖絶壁の雪山の中。犯人は誰?もし6人以外の人間が犯人なら、どうやって飛行船に入り込みどうやって脱出したのか?・・・アガサの「そして誰もいなくなった」や綾辻行人の「十角館の殺人」に挑んだ本格ミステリ。しかも、このレジェンド作品たちとは違った切り口で、真相が明らかになるのがすばらしい。 誰が犯人かはミステリマニアであればおそらく分かると思うが、どうやって雪山を脱出したのかが・・・うーん、参った。 二度読み必須の、歴史に残る変態ミステリである。 | ||||
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| 作中の世界は我々のいる世界とは異なるパラレルワールドである。1980年代のU国が舞台となるが、ほぼほぼ我々の世界に似通った雰囲気である。 大きく異なるのがユニークなテクノロジーであるクラゲ型の小型飛行船「ジェリーフィッシュ」の存在である。詳細な科学技術による設定がされており説得力があり魅力的なガジェットとなっている。そして、ここで連続殺人事件が発生するのだ。 ジェリーフィッシュ内で進行する連続殺人を描く過去パートと警察による捜査が描かれている地上における現在パートのふたつが交互に進められていく。更に合間に犯人の短い独白が挿入される構成である。 著者にとってデビュー作であるが読み易く展開や世界観を活かしたトリックなども楽しめる秀作と思う。一方で犯行の動機や人間関係はもっと練られるべきと感じた。 パラレルワールドならではの不思議な空気感があり満足出来る一冊だった。 | ||||
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| SFを読みつけていないせいか、ジェリーフィッシュの原理?に関する細かい説明はあまり理解できず。 が、事件が起こりはじめてからはページをめくる手が止まらなくなった。これはおもしろい。読後の満足度も非常に高かった。 以下ネタバレ含む 大掛かりでありながら、これほどきれいな叙述トリックはなかなかないと思う。 | ||||
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| 悪くはないが良くもない。400円位が適正価格な内容。ハードカヴァーで読み返すような作品ではない。 序盤の文章の拙ささえ我慢してしまえばそれなりに読めることは読める。ただ結局はHowの部分が意味不明で犯人さえも理解していないというオチ。 そもそも古い時代に新技術を導入して作品の完成度を誤魔化したつもりだろうが、マトモな人間が頭を使えば飛行実験そのものがムチャクチャで、ミステリーのオチをそこに持ってきたものだから、正直どうしようもない。 つまり読者にはまるで予想不可能な話なのだ。だって新技術で動機も不明なんだもん。 無理矢理に如実トリックを気取っているが、そもそも新素材が出てきた時点で雪山脱出などほぼ意味のない話。 あとこの作者はいい年してステルスの意味とか理解していないらしい。悲しい話よね。 どちらにせよ400円ならば読んでもマシ。それ以上は払うだけ損。もう現代ミステリは終焉したのだと実感させられる一作。 | ||||
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| 架空の技術で産み出された気球風の飛行船で起きる殺人を描いたミステリーですが、 個人的には架空の技術を用いた飛行船というSF要素が心地好く、殺人に至る背景も凄く理解出来る戦いであり、この2点が優れた作品という点で、素晴らしく面白かったです! トリックに関しては驚かされましたし、僕も20年前位まではミステリー=トリックの秀逸さが1番でしたが、 現実に犯罪被害が発端で大切な人が命を亡くした経験を経てからは、ミスリードが破綻してなければトリックはどうでも良くなり、それよりも犯罪被害の痛みや遺族の生き方・犯罪に至る背景の描き方・若しくは狂気性による怖さの描き方が重要となり、 今作品では殺人に至る背景の戦いの秀逸さ、並びにSF要素と飛行船を用いたスケール感の心地好さが素晴らしく、 ミステリーとして新たな風を感じた名作でした! シリーズ作品との事で、2作目も面白そうなので次作も楽しみですし、 SF要素と飛行船を用いたミステリーとしてオススメです(^-^*)/ | ||||
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