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砂の城
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【この小説が収録されている参考書籍】
砂の城の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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本作は、ストーリーが半分まで達するよりやや早めにアリバイ崩しが始まる。 いつものようにアリバイ崩しの醍醐味を楽しめることは楽しめるが、他の鬼貫物に比べるとやや巧妙さに欠ける印象。 アリバイの証人がはっきりとした記憶を持っていたら、あるいは捜査側が出版業界や鉄道のことをもう少し詳しく調べていたら、たちまちにして暴露されてしまうようなトリックではないだろうか。 だが、その弱点をカバーするかのように、過去の事件で負傷してそれ以来片足が不自由な鳥取の槙刑事、定年退職したら小さなお菓子屋を開くことを夢見る京都の菱山刑事、地方から東京へ出張してくる刑事のサポートをする東京の河原刑事の人物造形が見事(ちなみに、今回は丹那刑事の出番はナシ)。 なので、少し甘めの☆4つです。 | ||||
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初版が買えました。 | ||||
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比較的早く届きました、中古とはいえ綺麗でしたし、よかったです。 | ||||
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トリックの斬新さはないが、コツコツと真相へ向かう姿が丁寧に描かれている。 鳥取県警、京都府警、警視庁のそれぞれの捜査員の情熱が素晴らしい。 | ||||
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鳥取砂丘で見つかった女の他殺死体。容疑者探しは二転三転するものの、ひとりの画家が浮上する。その画家は、京都で起きた別の殺人事件にも関わっている可能性があることが判明するが、2つの事件のどちらにも鉄壁のアリバイがあった。鳥取県警の刑事、京都府警の刑事が警視庁の刑事と連携して、アリバイを崩すための地道な捜査を続けていくが、難航し、鬼貫警部にアリバイの再検討が託される。鬼貫警部が登場するのは、物語の4分の3が過ぎてからで、読んでいる最中は鬼貫警部シリーズだと思っていなかった。 東京―鳥取間の移動に関するトリック、鞄の鍵と週刊誌によるアリバイトリックはいずれも魅力的な謎で、京都の殺人事件の動機に関する謎もあって、引き込まれる内容であったが、そのトリックの中身はどちらも抜け道のような手法であり、拍子抜けした。東京―鳥取間の移動に関するトリックに関しては、時刻表を読み解いて、答えを考えるべきものであったが、時刻表が離れたページにばらばらに載っていたこともあって、そのような気持ちが起こらなかった。 話の膨らませ方、展開の仕方が上手で、読み物として、十分に楽しめる作品であった。 | ||||
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鮎川氏の初期の鬼貫警部ものの長編で、一通り捜査が終わった段階でアリバイ崩しのために最後の切り札として警部が登場して犯人のアリバイと格闘することになる。 島根の女性死亡事件からもう一人の女性死亡事件の二つに関わったとして容疑者となる画家の男には二つの事件とも鉄壁のアリバイがあったという設定で、最初のが鉄道を使った先行列車追いつき系ともう一つは週刊誌と鞄を使った忘れ物という小道具によるアリバイと趣向の異なるアリバイネタが使用されている。 幾分昔の作品なのでこの二つのアリバイトリックも言われてみれば当たり前のことで、衝撃性という点ではやや難があるが、無理のない論理的構成で鮎川氏らしい正統派のトリックが味わえる。 解説にも指摘されているが、鉄道時刻表トリックには犯人が仕様した経路の他にもう一つさらに時間的に優位な経路があるが、発表当時は鮎川氏が見落としていたということで、ミスが指摘され、このもう一つの経路は後に付け足されて、犯人の予測不可能な事象によって乗り継げなかったという苦肉の策で除外されている。 要するに霧で電車が遅れたというものだが、霧が発生せず通常通り列車が運行されていればすぐこの経路が捜査上に浮かぶので、犯人のアリバイ工作は意味を持たなくなってしまう。 この点でアリバイの不可能性が軽減されているという側面があるが、それでも後半の警部が一つ一つ可能性を追求していく過程はスリリングであり、プロットが単純な分、非常に読みやすいのでお勧めである。 | ||||
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鮎川作品の中では「死のある風景」と並んで、一番好きなものです。角川文庫で何度も読み返しました。これからも読むでしょう。まさに名作です。 | ||||
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鬼貫警部シリーズにはまっています。この作品も読み応えがありました。 | ||||
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鳥取と京都で起こった2つの殺人事件。 それぞれ地元の刑事の捜査で浮かび上がった容疑者は、同じ人物だったが 彼には堅牢なアリバイが存在していた。 行き詰まる捜査の末、鬼貫が登場し卑劣な完全犯罪者の殺人計画と対峙する。 言ってはいけませんが、鬼貫ものの長編の典型的筋立てですけど、 精緻なアリバイトリックも、トリックのための小物配置も非常にバランスよく、 何より鬼貫を含めて執念深い刑事たちの捜査過程が魅力的です。 新幹線も通っておらず、携帯電話もないこの時代のトラベルミステリだけど 古さを、古いと感じさせず、謎とその解明に素直にワクワクさせるものがある。 鮎川哲也氏らしい丹念で、緻密、奇をてらわない純粋なミステリに浸りたい人におすすめ。 | ||||
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鳥取砂丘に埋められた女の死体・・・ニョッキと足だけ出して・・・ 容疑者が浮かびかがるが、アリバイの壁。果たして真相は? 地方の刑事の執念の捜査も甲斐もなく、事件は暗礁に乗り上げますが、後半我らが「鬼貫警部」が事件を引き継ぎ、捜査が展開を始めます。『鮎川哲也読本』で鷹城宏氏がいみじくも言っているように「捜査のリレー」というべき展開。この展開は、鮎川パターンというべきもの。絵画の贋作、レコード、週刊誌と小道具も効いてきて、ある意味もっとも「鮎川哲也」らしい作品だと思います。冒頭こそ、ショッキングですがストーリ展開自体はいたって地味。派手さがない分、好みが別れますが、個人的には全体的なバランスがとれていて、お気に入りの逸品。世評の高い『黒い白鳥』『憎悪の化石』より個人的にはこっちが贔屓です(別に『黒い白鳥』『憎悪の化石』がつまらないといっている訳じゃありません。あれはあれでよし。あくまで、好みの問題)。 新刊での入手が困難なのが、残念。光文社でも創元社でもいいから、ぜひ復刊を!! | ||||
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鳥取砂丘に埋められた女の死体・・・ニョッキと足だけ出して・・・ 容疑者が浮かびかがるが、アリバイの壁。果たして真相は? 地方の刑事の執念の捜査も甲斐もなく、事件は暗礁に乗り上げますが、後半我らが「鬼貫警部」が事件を引き継ぎ、捜査が展開を始めます。『鮎川哲也読本』で鷹城宏氏がいみじくも言っているように「捜査のリレー」というべき展開。この展開は、鮎川パターンというべきもの。絵画の贋作、レコード、週刊誌と小道具も効いてきて、ある意味もっとも「鮎川哲也」らしい作品だと思います。冒頭こそ、ショッキングですがストーリ展開自体はいたって地味。派手さがない分、好みが別れますが、個人的には全体的なバランスがとれていて、お気に入りの逸品。世評の高い『黒い白鳥』『憎悪の化石』より個人的にはこっちが贔屓です(別に『黒い白鳥』『憎悪の化石』がつまらないといっている訳じゃありません。あれはあれでよし。あくまで、好みの問題)。 新刊での入手が困難なのが、残念。光文社でも創元社でもいいから、ぜひ復刊を!! | ||||
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