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砂の城
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【この小説が収録されている参考書籍】
砂の城の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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本作は、ストーリーが半分まで達するよりやや早めにアリバイ崩しが始まる。 いつものようにアリバイ崩しの醍醐味を楽しめることは楽しめるが、他の鬼貫物に比べるとやや巧妙さに欠ける印象。 アリバイの証人がはっきりとした記憶を持っていたら、あるいは捜査側が出版業界や鉄道のことをもう少し詳しく調べていたら、たちまちにして暴露されてしまうようなトリックではないだろうか。 だが、その弱点をカバーするかのように、過去の事件で負傷してそれ以来片足が不自由な鳥取の槙刑事、定年退職したら小さなお菓子屋を開くことを夢見る京都の菱山刑事、地方から東京へ出張してくる刑事のサポートをする東京の河原刑事の人物造形が見事(ちなみに、今回は丹那刑事の出番はナシ)。 なので、少し甘めの☆4つです。 | ||||
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初版が買えました。 | ||||
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比較的早く届きました、中古とはいえ綺麗でしたし、よかったです。 | ||||
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トリックの斬新さはないが、コツコツと真相へ向かう姿が丁寧に描かれている。 鳥取県警、京都府警、警視庁のそれぞれの捜査員の情熱が素晴らしい。 | ||||
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鳥取砂丘で見つかった女の他殺死体。容疑者探しは二転三転するものの、ひとりの画家が浮上する。その画家は、京都で起きた別の殺人事件にも関わっている可能性があることが判明するが、2つの事件のどちらにも鉄壁のアリバイがあった。鳥取県警の刑事、京都府警の刑事が警視庁の刑事と連携して、アリバイを崩すための地道な捜査を続けていくが、難航し、鬼貫警部にアリバイの再検討が託される。鬼貫警部が登場するのは、物語の4分の3が過ぎてからで、読んでいる最中は鬼貫警部シリーズだと思っていなかった。 東京―鳥取間の移動に関するトリック、鞄の鍵と週刊誌によるアリバイトリックはいずれも魅力的な謎で、京都の殺人事件の動機に関する謎もあって、引き込まれる内容であったが、そのトリックの中身はどちらも抜け道のような手法であり、拍子抜けした。東京―鳥取間の移動に関するトリックに関しては、時刻表を読み解いて、答えを考えるべきものであったが、時刻表が離れたページにばらばらに載っていたこともあって、そのような気持ちが起こらなかった。 話の膨らませ方、展開の仕方が上手で、読み物として、十分に楽しめる作品であった。 | ||||
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鮎川氏の初期の鬼貫警部ものの長編で、一通り捜査が終わった段階でアリバイ崩しのために最後の切り札として警部が登場して犯人のアリバイと格闘することになる。 島根の女性死亡事件からもう一人の女性死亡事件の二つに関わったとして容疑者となる画家の男には二つの事件とも鉄壁のアリバイがあったという設定で、最初のが鉄道を使った先行列車追いつき系ともう一つは週刊誌と鞄を使った忘れ物という小道具によるアリバイと趣向の異なるアリバイネタが使用されている。 幾分昔の作品なのでこの二つのアリバイトリックも言われてみれば当たり前のことで、衝撃性という点ではやや難があるが、無理のない論理的構成で鮎川氏らしい正統派のトリックが味わえる。 解説にも指摘されているが、鉄道時刻表トリックには犯人が仕様した経路の他にもう一つさらに時間的に優位な経路があるが、発表当時は鮎川氏が見落としていたということで、ミスが指摘され、このもう一つの経路は後に付け足されて、犯人の予測不可能な事象によって乗り継げなかったという苦肉の策で除外されている。 要するに霧で電車が遅れたというものだが、霧が発生せず通常通り列車が運行されていればすぐこの経路が捜査上に浮かぶので、犯人のアリバイ工作は意味を持たなくなってしまう。 この点でアリバイの不可能性が軽減されているという側面があるが、それでも後半の警部が一つ一つ可能性を追求していく過程はスリリングであり、プロットが単純な分、非常に読みやすいのでお勧めである。 | ||||
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鮎川作品の中では「死のある風景」と並んで、一番好きなものです。角川文庫で何度も読み返しました。これからも読むでしょう。まさに名作です。 | ||||
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鬼貫警部シリーズにはまっています。この作品も読み応えがありました。 | ||||
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アリバイ崩しがメインの鬼貫警部もの長編。比較的初期の作品で、巻末解説によると、本作の執筆依頼をしたのが中央公論時代の宮脇俊三氏なのだとか。中身ですが、互いに関係ないように見える二つの殺人事件に、それぞれ難攻不落のアリバイを持っている怪しげな容疑者。所轄署の刑事がさじを投げた事件を、物語も終盤になってから鬼貫警部が乗り出し、次第に犯人を追い詰めてゆく・・・という、典型的な鬼貫警部ものの形である。丹那刑事は出てこないですが、しかしよく考えるとこれはフレンチ警部ものと構成が似ているような気もする。さてそのトリックなのですが、う〜んちょっとなぁぁ、という感じ。読んでいる途中で、第一のトリックは解決がわかったような気がしてそのまま読み進めていると、ええぇーというような理由でその解決法は却下されてしまうのだ。その「理由」は、現実の事件ならともかく、鉄道アリバイトリック系の本格ものではふつうご法度なのでは?この矛盾をどういうどんでん返しだか解釈で最後に説明をつけるのか?と思って読んでいたが、結局最後まで特段の説明は無し。うぅ〜む。だってそんな「理由」があったかどうかは、その時点では当の犯人は知る由も無いのだから、そのまま決行したらアリバイ無しになってしまうじゃぁないですか。絶対ヘンだ、と思って巻末解説に進んだら謎解きがありました。(というわけで、この文庫は本編を読む前に解説を読んではいけません。)トリック破綻は残念ですが、その辺を気にしないで読むならば、文章のこなれ方とストーリ展開の妙は、さすが巨匠ということで楽しめます。まあ、なんだかんだ言って、こういうものもあるということで読んでおくのも良いのでは。 | ||||
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鳥取と京都で起こった2つの殺人事件。 それぞれ地元の刑事の捜査で浮かび上がった容疑者は、同じ人物だったが 彼には堅牢なアリバイが存在していた。 行き詰まる捜査の末、鬼貫が登場し卑劣な完全犯罪者の殺人計画と対峙する。 言ってはいけませんが、鬼貫ものの長編の典型的筋立てですけど、 精緻なアリバイトリックも、トリックのための小物配置も非常にバランスよく、 何より鬼貫を含めて執念深い刑事たちの捜査過程が魅力的です。 新幹線も通っておらず、携帯電話もないこの時代のトラベルミステリだけど 古さを、古いと感じさせず、謎とその解明に素直にワクワクさせるものがある。 鮎川哲也氏らしい丹念で、緻密、奇をてらわない純粋なミステリに浸りたい人におすすめ。 | ||||
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鳥取砂丘に埋められた女の死体・・・ニョッキと足だけ出して・・・ 容疑者が浮かびかがるが、アリバイの壁。果たして真相は? 地方の刑事の執念の捜査も甲斐もなく、事件は暗礁に乗り上げますが、後半我らが「鬼貫警部」が事件を引き継ぎ、捜査が展開を始めます。『鮎川哲也読本』で鷹城宏氏がいみじくも言っているように「捜査のリレー」というべき展開。この展開は、鮎川パターンというべきもの。絵画の贋作、レコード、週刊誌と小道具も効いてきて、ある意味もっとも「鮎川哲也」らしい作品だと思います。冒頭こそ、ショッキングですがストーリ展開自体はいたって地味。派手さがない分、好みが別れますが、個人的には全体的なバランスがとれていて、お気に入りの逸品。世評の高い『黒い白鳥』『憎悪の化石』より個人的にはこっちが贔屓です(別に『黒い白鳥』『憎悪の化石』がつまらないといっている訳じゃありません。あれはあれでよし。あくまで、好みの問題)。 新刊での入手が困難なのが、残念。光文社でも創元社でもいいから、ぜひ復刊を!! | ||||
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鳥取砂丘に埋められた女の死体・・・ニョッキと足だけ出して・・・ 容疑者が浮かびかがるが、アリバイの壁。果たして真相は? 地方の刑事の執念の捜査も甲斐もなく、事件は暗礁に乗り上げますが、後半我らが「鬼貫警部」が事件を引き継ぎ、捜査が展開を始めます。『鮎川哲也読本』で鷹城宏氏がいみじくも言っているように「捜査のリレー」というべき展開。この展開は、鮎川パターンというべきもの。絵画の贋作、レコード、週刊誌と小道具も効いてきて、ある意味もっとも「鮎川哲也」らしい作品だと思います。冒頭こそ、ショッキングですがストーリ展開自体はいたって地味。派手さがない分、好みが別れますが、個人的には全体的なバランスがとれていて、お気に入りの逸品。世評の高い『黒い白鳥』『憎悪の化石』より個人的にはこっちが贔屓です(別に『黒い白鳥』『憎悪の化石』がつまらないといっている訳じゃありません。あれはあれでよし。あくまで、好みの問題)。 新刊での入手が困難なのが、残念。光文社でも創元社でもいいから、ぜひ復刊を!! | ||||
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1963年に中央公論社から出た単行本の文庫化。 初版に比べて随分と手を加え、ミスなど修正されているという。 鬼貫警部を主人公としたアリバイ崩しで、時刻表もの。 鳥取砂丘で女性の死体が見つかるという幻想的な幕開けだが、作品自体の出来は良くない。ブラマンクの贋作、週刊誌を利用したトリック、レコードの話など興味深い小道具も出てくるのだが、いまいちパッとしない。やはりメイン・トリックがいまいちなためであろう。 本書の読みどころは、鳥取と京都の刑事が東京に出てきて捜査する場面。東京に不案内な彼らを、東京の刑事が手助けしていく。このあたり、人情を感じさせ、テンポも良かった。 | ||||
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1963年に中央公論社から出た単行本の文庫化。 初版に比べて随分と手を加え、ミスなど修正されているという。 鬼貫警部を主人公としたアリバイ崩しで、時刻表もの。 鳥取砂丘で女性の死体が見つかるという幻想的な幕開けだが、作品自体の出来は良くない。ブラマンクの贋作、週刊誌を利用したトリック、レコードの話など興味深い小道具も出てくるのだが、いまいちパッとしない。やはりメイン・トリックがいまいちなためであろう。 本書の読みどころは、鳥取と京都の刑事が東京に出てきて捜査する場面。東京に不案内な彼らを、東京の刑事が手助けしていく。このあたり、人情を感じさせ、テンポも良かった。 | ||||
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仕事熱心な槇刑事、人の良い河原刑事、ベテランの菱山刑事が容疑者を絞り込んでいく。犯人の偽アリバイを崩しきれぬところへ、我らが鬼貫警部が登場、怜悧な頭脳と地道な捜査で真犯人を追いつめるのであった。刑事たちの正義感がひしひしと伝わってくる。とくに老年デカ菱山刑事の執念たるやすさまじいものがある。 これは本編とは関係無いけれど、昭和30年代の時刻表って、各地の名産物&駅弁とか難読駅名なんかが載ってて、旅情があって面白いね…。 | ||||
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仕事熱心な槇刑事、人の良い河原刑事、ベテランの菱山刑事が容疑者を絞り込んでいく。犯人の偽アリバイを崩しきれぬところへ、我らが鬼貫警部が登場、怜悧な頭脳と地道な捜査で真犯人を追いつめるのであった。刑事たちの正義感がひしひしと伝わってくる。とくに老年デカ菱山刑事の執念たるやすさまじいものがある。 これは本編とは関係無いけれど、昭和30年代の時刻表って、各地の名産物&駅弁とか難読駅名なんかが載ってて、旅情があって面白いね…。 | ||||
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