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新しい十五匹のネズミのフライ: ジョン・H・ワトソンの冒険
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新しい十五匹のネズミのフライ: ジョン・H・ワトソンの冒険の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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ドイルの処女作「緋色の研究」及び短編「赤毛連盟」に想を得たホ-ムズ物のパスティーシュだが、ワトソンを主人公としている点が特徴。作中、ある登場人物がホームズを指して「やつの発想は常に定型的であり、しかもこの上なく粗雑で、せっかちだ。知識もいささか怪しい」と評しているが、作者自身の姿そのままだと感じて大笑いしてしまった。「暗闇坂の人喰いの木」以降、作者は大ボラを吹いた上での粗雑な"こじつけ"小説しか執筆していないからである。ワトソンのインドでの従軍体験はほぼ「緋色の研究」に沿っているが、<金貨と宝石>の部分だけを追加している。 徒に大部の作品とするのも作者の悪癖だが、本作の序盤も、犯人側の思惑・視点を織り込んで、「赤毛連盟」をホームズの失敗譚として長々と引き延ばしただけ。その後、麻薬のためか、ホームズが暴れて病院へと搬送されて不在の中で犯人達が脱獄不可能な刑務所から脱獄するという事件が起きるが、とにかく無駄な描写が多い。その病院に「ラインバッハの滝」があったり、「まだらの紐」の幻想を見たり、看護師の名字が「モリアーティ」だったり、ホームズの暴れ振りを「モルグ街の殺人」に准えたり、引用が安直である。ワトソンの恋愛話とそれに纏わる冒険譚も、膨大かつ無駄。後は、脱獄方法にも関係しているという題名の「新しい十五匹のネズミのフライ」の言葉の謎解きだけである。そしたら、何の事はない、英語の「New 15th Fried Rats」で読まないと意味が分からない仕掛けとなっていて、日本語で小説を書いている意味があるのかと怒りが湧いて来た。しかも、脱獄不可能が聞いて呆れる安直な方法。更に、正しく邦訳すれば「新しい十五番目の揚げたネズミ」で、これなら「十五番目」だけでもヒントになる。これをワザと「十五匹」としている作者の狡さには呆れ果てた。 <宝石>がどうなったのか記さないのは重大な瑕疵だろう。せっかくのワトソンの冒険譚だが、結局、上述した通り、大部だが粗雑な"こじつけ"小説に終始している愚作である。 | ||||
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惜しいです島田先生、この頃はまだイギリスの一般家庭にチキンはまだ出回ってませんでした。貴族の食い物からようやく脱した頃の筈です。も〜チキンの記述の度に落胆しました。 | ||||
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