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新しい十五匹のネズミのフライ: ジョン・H・ワトソンの冒険
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新しい十五匹のネズミのフライ: ジョン・H・ワトソンの冒険の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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パロディとして読むと面白いが、主人公のワトソンが、ちょっと馬鹿っぽいのと、細部に時代考証間違いがあるのが興醒め。 | ||||
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これはまあタイトルの勝利だと思う。面白そう、読みたい、という気にさせるタイトルである。しかしちょっと長いかなと思う。パスティーシュなのでシャーロキアンへの目配りは行き届いているのだが、ストーリーはせいぜい中編向きだ。 ひとつ気になる箇所があった。左足をけがしたワトソンが馬車で221Bに到着して降りるシーン(P187)。「右手が触れているドアを開いて、そろそろとステップの上に、無事な方の右足を載せた」とあるが、これは左側通行のイギリスではちょっとおかしいのではないか。 調べてみると、イギリスの左側通行の起源は中世にさかのぼるようで、すでにホームズの時代は左側通行だったろう。ではワトソンは歩道とは反対側に降りたのかと思ったら、「歩道の石が、まるで柔らかな物質に変わったようで、ぐにゃりと沈んだ」という表記がある。では馬車が右側駐車したのだろうか…。 と、どうでもいいことを云々するのは、まあホームズものの楽しみ方のひとつでもあるので、そういう意味でも正しきパスティーシュであることは間違いない。 【追記】 著者によるあとがきの中で『緋色の研究』の緋色に「ひしょく」とルビが打ってあるのはなぜだろう? 緋色は「ひいろ」ではなく「ひしょく」と読むのが正しい、という話など聞いたこともない。 | ||||
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昔々にシャーロック・ホームズを愛読していたので、うろ覚えだったのが良かったのかなと思いますが、正直これって良いのかな・・・(著作権など)と心配になりました。本のどこにも「パロディです」や「コナン・ドイルに捧ぐ」など書いていないため、困惑しました。 私の拙い読書歴で、正式な書籍で堂々とパロディを書いているものに出会ったことがなく、かなり戸惑いました。 後から赤毛同盟を読んでみると、本当にそのまんま引用していますよね。ホームズが覚醒剤打つところなんて15ページ以上に渡って四つのサインそのまま引用です。要はホームズの薬中毒を踏まえて、赤毛同盟をちょっと膨らませた内容です。 ホームズファンの人は読まない方がいいかも・・・?かなり情けないホームズで、さして熱狂的なファンでもない自分でもちょっとしたショックでした。滑稽で、そこを哀しく感じました。 島田さんの作品自体は好きで以前はよく読んでいたのですが(御手洗シリーズなど)、一時期から急に俗っぽくなり、特に女性がたくさん出るようになってからの劣化が酷かったため、長く読んでいなかったのですが、たまたま手に取る機会があり読みましたが、個人的にはモヤモヤしながらも久々にしっかりとした推理小説を楽しめました。辞書並みに厚いですが、意外とすらすらと読め、最後のあたりは時間を忘れました。 この機会にシャーロック・ホームズを読み直そうかというきっかけになりました。 | ||||
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シャーロキアンとはおかしな趣向の持ち主で、ホームズ物語を絶賛するだけでなくケチをつけるのも熱心である。あの話の展開はおかしい、とかあの事件の真犯人は別にいるとか。「赤毛組合」「まだらの紐」「バスカヴィル家の犬」・・・有名どころの事件をネタに「これが真相だ」の解釈は昔からある。そういう意味で島田氏の今回作、聞いたことがある解釈なので、とくに斬新とは感じなかった。ワトスンが主役級の活躍をする展開も、ホームズ著作の内幕も、既成の作品と大同小異。せっかくの長編作、どこかあっといわせる新趣向はないものか・・・。 あるとすれば脱獄方法を秘めているらしい題名にもなっている暗号だが、これも残念、なんだこのあっけなさはが正直な感想。英語の文章なんだからそこを考慮して解かねば、は盲点だったが。ひとつらなりの文章で、最初の単語はこういうふうに解く、あとの単語は別のやり方で解く、こういうのはフェアなんだろうか。 読む者の意表を突くだけがミステリーじゃない、ははぁ展開が読めたぞ、そら思った通りだ、も面白さのひとつではあろうが・・・。ほぼ予想どおりと読んできて、暗号解読で意表を突かれた。がっかりの意味で。 ワトスンのせっかくの大活躍、恋が実らなかった理由もそんなのありか。もうちょっとラストを盛り上げねば。 | ||||
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メイントリックは実質一個だけ。幻想的でいい謎とは思うけど、全盛期の島田荘司なら短編集のレベル。リーダビリティの高い文章はぐいぐい読ませてくれるが、島田荘司を期待する者としては食い足りないなあ。 | ||||
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ワトソンの、体を張った冒険をハラハラドキドキしながら読みました。 ホームズシリーズ(正典)の矛盾点や謎が解消されていくところは、なるほど~と感心させられました。 長編ですが、くすっと笑みが溢れるシーンもあったりして、中弛みすることなくイッキに読めました。 | ||||
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ドイルの処女作「緋色の研究」及び短編「赤毛連盟」に想を得たホ-ムズ物のパスティーシュだが、ワトソンを主人公としている点が特徴。作中、ある登場人物がホームズを指して「やつの発想は常に定型的であり、しかもこの上なく粗雑で、せっかちだ。知識もいささか怪しい」と評しているが、作者自身の姿そのままだと感じて大笑いしてしまった。「暗闇坂の人喰いの木」以降、作者は大ボラを吹いた上での粗雑な"こじつけ"小説しか執筆していないからである。ワトソンのインドでの従軍体験はほぼ「緋色の研究」に沿っているが、<金貨と宝石>の部分だけを追加している。 徒に大部の作品とするのも作者の悪癖だが、本作の序盤も、犯人側の思惑・視点を織り込んで、「赤毛連盟」をホームズの失敗譚として長々と引き延ばしただけ。その後、麻薬のためか、ホームズが暴れて病院へと搬送されて不在の中で犯人達が脱獄不可能な刑務所から脱獄するという事件が起きるが、とにかく無駄な描写が多い。その病院に「ラインバッハの滝」があったり、「まだらの紐」の幻想を見たり、看護師の名字が「モリアーティ」だったり、ホームズの暴れ振りを「モルグ街の殺人」に准えたり、引用が安直である。ワトソンの恋愛話とそれに纏わる冒険譚も、膨大かつ無駄。後は、脱獄方法にも関係しているという題名の「新しい十五匹のネズミのフライ」の言葉の謎解きだけである。そしたら、何の事はない、英語の「New 15th Fried Rats」で読まないと意味が分からない仕掛けとなっていて、日本語で小説を書いている意味があるのかと怒りが湧いて来た。しかも、脱獄不可能が聞いて呆れる安直な方法。更に、正しく邦訳すれば「新しい十五番目の揚げたネズミ」で、これなら「十五番目」だけでもヒントになる。これをワザと「十五匹」としている作者の狡さには呆れ果てた。 <宝石>がどうなったのか記さないのは重大な瑕疵だろう。せっかくのワトソンの冒険譚だが、結局、上述した通り、大部だが粗雑な"こじつけ"小説に終始している愚作である。 | ||||
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惜しいです島田先生、この頃はまだイギリスの一般家庭にチキンはまだ出回ってませんでした。貴族の食い物からようやく脱した頃の筈です。も〜チキンの記述の度に落胆しました。 | ||||
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愛の力はすごい!? 数メートル先のトイレに行くのにも松葉杖を使ってやっとのワトソンが。。。 愛する婦人を助けるためとはいえ、馬にのり駆けつけ、わずかな突起を使いフリークライミングでかべを数10メートルもよじのぼり。。。 ??? ホームズ物にはこれぐらいの矛盾当たり前!という筆者一流のジョークであろうか? (でも筆者の過去作はこの手の読者のつっこみを許さない作風だったので意外である。。。) | ||||
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私はとりわけホームズを読んだわけでもないのですが、ワクワク感が出てきました。 | ||||
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(ネタバレを避けるため、内容には踏み込みません) ☆本書は、あの「赤毛連盟」と「まだらの紐」の真相を明かしています。 未読の方は注意してください。 『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』に続くホームズ物ということで、読みました。 でも、今回のホームズは、文字通り悲惨というか、悲しみに満ちています。 コカイン中毒が悪化して、思考があさっての方角へいってしまうからです。 そのため、謎の解明に挑戦するのはワトソン博士です。 博士が単独で謎解きをしなければなりません。 ……で、本格推理小説として読むとかなり苦しいと思います。 そもそも、暗号を読者が解くのは不可能です。 脱獄方法などについても、目新しいトリックはありません。 というよりも、はっきり言ってアンフェアじゃないでしょうか? 悪戦苦闘するワトソン博士のユーモラスな行動を楽しむのが、正しい読み方だと思います。 | ||||
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思ったよりも読みやすい。 全く別の2つの話が並行するストーリー構成でない からかもしれない。でも、ストーリーは複雑に 錯綜している。 「モルグ街の事件の再現」という描写の仕掛けもある。 品行方正と思っていたワトソンには、生活態度が だめだった時期がある設定になっていて、彼の 立ち直りの物語でもある。 | ||||
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題名だけで話をひっぱっているなあ。 最後まで読んでも、あっと驚くどんでん返しというほどではなかった。 ホ-ムズものとしてはやはり物足りない。 島田さんの文章って、とにかく本筋とは関係の無いところで、ダラダラしつこく描写しすぎなんですよね。 後から出てくる新事実の伏線か何かかと思っていても、結局は何も関係なかったりするんだもんなあ。 昔からこの人の文体は妙に素人くさかったが、年を重ねてさらに幼稚な文章になってきてがっかりです。 ワトソンの活躍自体は面白いが頭を使ってというより、体力勝負の冒険ですね。 | ||||
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ホームズの助手ワトソンと言えば、医者とはいうものの、「平凡な一般人の代表」といった役回りですが、この本では、ホームズに代わって大活躍します。 赤毛組合事件の犯人に誘拐された女性を、炎の差し迫る塔の中から救出するなど、多少やり過ぎ感が なくもないですが、ワトソン一世一代の冒険譚として、素直に読みたいところです。 ただし、最後の謎解きは、ホームズに譲ったことに なるでしょうか。 | ||||
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ホームズ譚、実はこうであったという小説です。 ホームズが実は真正の薬物中毒で、ワトソンが大変な目にあうことになります。 ドイルの元の話を巧みに取り入れて話が進みます。 赤毛組合の事件など、読んだことがある人にとっては、同じ話が続くのでやや飽きるところがあります。 しかし、その裏でとんでもないことが起こっているのですが。 59ページ6行目と343ページ9行目に「三日とあげず」と出ているのですが、三日とあけずではないかと調べたら、正解は「三日にあげず」でした。 知らなかったです。 上げず、と書くようです。 開けず、ではないのですね。 おそらく、初版より | ||||
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