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僧正殺人事件
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僧正殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 21~31 2/2ページ
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シリーズ第4作で、「グリーン家」と並ぶ作者の代表作。マザーグースの調べに乗った見立て殺人がテーマだが、それだけではない。他の多くの見立て殺人事件が単なる趣向だけに終っているのに対し、本作では犯人像と密接な関係を持たせ、本作を際立った傑作にしている。 本作が書かれた1920年代後半には、「不確定性原理」が世に浸透し始め、当時の知識人たちに大きな衝撃を与えたようだ。ヴァン・ダインもその一人だったろう。それが、自己の自信に"揺らぎ"を覚え、歪んだ空想絵巻的な殺人を犯す犯人像を産み出した。いわば、本作はミステリ史上サイコ・キラーを登場させた嚆矢と言える。当時(大恐慌時代)の人々の心象風景と相まって、人間の深層心理をミステリに溶け込ませた記念碑的名作。 | ||||
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「グリーン家殺人事件」とならぶヴァンダインの代表作であり、両作ミステリー界の古典にして名作となってます。グリーンは昔読んだけど、こっちは最近になってようやく読みました。うーん、グリーン家の方が面白かったな・・・。天才数学者たちに天才のヴァンスが挑みます。クイーンとかと比較すると、要素にロジカルさが無いのが欠点ですね。たとえば犯人はなぜマンドリンを使って殺したのか?をクイーンは論理的に鮮やかに説明します。なーるほどな!と読者も驚愕するわけ。しかし、本書では、なぜ殺したのか?なぜマザーグースに見立てるのか?という点にたいした論理は見出せません。そういうとこにショボさを感じてしまいました。 あと根本にマザーグース自体がこっちじゃ馴染みが薄いんでピーンとこないですよねー・・。 | ||||
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もはや超古典的作品といっても過言でないかもしれません。 けれども面白い! 知性の塊で、ともすると嫌みなヴァンスのキャラは引き立っています。 ペダンティックな彩りで貫き通された独特の雰囲気が、これまたいい味を出していますが、 このような古典的作品がもっと日の目を浴びてもいいかなと思います。 アニメ化したら受けそうだと思いますが。 この独特で個性的な雰囲気はウケると思います。 | ||||
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やはりこの作品のおもしろさはプロットにあるだろう。 マザーグースに見立てて殺人が起きると言う異常性が、良い雰囲気を出している。 しかし、私は犯人の意外性もなかなかだと思う。 意外では無かった人も多いだろうが、私には意外な犯人だった・・・(疑ってはいたのだが・・・) 何故犯人は、マザーグースに見立て、殺人を犯すのか?僧正とは何を意味するのか? 是非、この本を自分で読み、謎を推理してもらいたい。 | ||||
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この作品に物理的な証拠は存在しません。その1点をもって傑作と言えないでもない作品です。今で言う「プロファイリング」で推理を進めるヴァンスと、物理的な証拠を一切残さずに殺人を繰り返す殺人者との闘いです。証拠が無い為に合理的に考えても犯人を特定できないので、読者はストーリーを追うしか術がありません。こんな書き方では駄作のように思われるかもしれませんが、これでも昔から名作と評価され続けてきた作品、読んだらこれが面白い。他の作品のように、(使い古された)トリックを使ったが為に現代に通用しない作品が多い中、着想とストーリーだけで現在でも何かしらかの評価を得る可能性を持っているこの作品は稀有なミステリーだと思います。 | ||||
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ラストに驚きました。その前で終わっても、それほど意外には感じなかったと思います(ヴァンスの言葉などで楽しめた)。 ヴァンスが仮名である云々の文章が好きです。 雰囲気は、前作の「グリーン家殺人事件」が上と思いますが、個人的には、「僧正」の方が好みです(海外ミステリでは「グリーン家」とウォルターズの「氷の家」が2番目くらいかもしれません)。 | ||||
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この著書の中でも古典の傑作といわれる本書だが、お恥ずかしいことにヴァン・ダイン初読である。1929年の作品だけに、構成や翻訳などに古さはあるが、それらも、裕福で紳士で博識、冷静沈着、そのうえ人情味もある探偵役のファイロ・ヴァンスの推理を見届けたいあまり、途中からさほど気にならなくなった。登場人物も皆個性がはっきりしていて、文体、文章の硬さを埋め合わせてくれた。ただ、『これほど陰惨な事件』とか『恐ろしい事件』などという表現が随所に出てきたことには少し食傷気味になったが。また、『私』が著者のヴァン・ダイン名義になっている意味も今ひとつ理解できなかったし、長々と数学理論を持ち出して推理する割には、最後には『勘』みたいなところも。それでも、テンポがいいせいもあり、次々と起こる事件に惹き込まれた。最終的に明かされる犯人の正体、ヴァンスのとった解決法なども、古さを感じさせない。今後も著者の作品を読んでみようと思う。 | ||||
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マザーグースを題材に連続殺人を繰り返すビショップは誰だ?他の童謡殺人と同様連続殺人を繰り返すための殺人があるものが難点ではありますがそれを補ってあまりある本格ものとしての重厚さです | ||||
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名前は昔から聞いていたので、ようし犯人を見つけてやる、と意気込んで読んだ。童謡の歌詞になぞらえた連続殺人。”僧正”と名乗る犯人。こういうマザー・グース殺人は、それ自体が目的と化していないか?と思ってしまうこともあるが、小説の中ではよしとして楽しんでいる。ずっといいセン行ってたのに、最後の最後で間違った手がかりに引っかかり、見事に騙された。くやしい嬉しい。古臭いと思うなかれ、やはりスタンダードはいいものだ!この「本家”僧正”」の”続編”たる?山田正紀『僧正の積木唄』(2002年刊)も読んでみて、それなりに面白かったが、すると本家ファイロ・ヴァンスの推理はどうなちゃうのだろう・・・これで正しいはずなのに・・・まあお遊びとして考えよう。 | ||||
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山田正紀「僧正の積木唄」を読む前に、ちょっと復習を、と思い、十何年かぶりで読み返してみたのですが、とてもおもしろかった。犯人の名前や動機など、重要なところはほとんど覚えていたのですが、それでも充分に楽しめました。はじめて読んだときには、探偵ファイロ・ヴァンスのもったいぶった会話やひけらかしな長話に嫌気がさすこともあり、特に数学者に対する考察の場面では、犯人を特定する重要なところなのですが、読み進めるのがやっと、という状態だったのですが、今回はそれほど苦もなく読むことができました。暗く重苦しい内容という印象があったのですが、それほどでもなく感じたのも意外でした。ヴァン・ダインのミステリには、古めかしい探偵小説というレッテルが貼られているようで、読まず嫌いしている人も多いのでは?古めかしいのと、つまらないのとは同じじゃありません。ぜひ、手を伸ばしてみてください。 | ||||
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重箱の隅をつつくようにせせこましいトリックやアリバイを解く,そこいらの推理小説とは格が違います. マザーグースに準えて残虐な殺人を繰り返す殺人鬼”僧正”に,主人公ヴァンスは心理分析を武器に立ち向かう!ヴァンス・シリーズ中随一の念入りに作り込まれたプロット,それを飾る重厚な文体.著者の博学が伺えるペダントリーは,読者の知的好奇心を刺激して止みません. 江戸川乱歩もベスト3の1つに挙げたと言われる古典的推理小説の傑作.これを読まずして推理小説を語るなかれ! | ||||
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