ドラゴン殺人事件
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翻訳当初は「スカラベ」という単語が日本で馴染みがなかったためのタイトルなのでしょうか。個人的には、カブト虫殺人事件というタイトルでやや損をしている気がします。ストーリーは古典的よさに溢れていて、期待を裏切らない展開です。細かなアリバイや容疑者の行動の意味を一つ一つ解明していく過程は、現代のDNA鑑定などの科学捜査ものにはない味わいがあります。 | ||||
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井上勇先生の翻訳は格調高く、しかも版の異動まできっちり記載しています。最近JDCの無茶苦茶2冊を目の当たりにしたので、ここでのヴァン ダインのフェアプレイぶりは非常に好印象。ヴァンスが好き勝手に振る舞い、マーカム(&ヒース)はおろおろするだけ、というのがちょっと不満。二人の緊迫した対立が見られず残念でした。作者も疲れちゃった、というわけでしょう。曜日から判断して1923年の事件ですが、時事ネタでトスカニーニ批判が出てきて時期が合わなくなっています。(トスカニーニがニューヨークフィルを初めて指揮したのは1926年。批判内容はいつもの薄い床屋政談) | ||||
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私設エジプト博物館内で起きた殺人事件。その現場に残る証拠は全て博物館長であり有名なエジプト学者であるブリス博士を指し示していた。早速逮捕しようとするヒース部長刑事たちに対しヴァンスは待ったをかける。地方検事マーカムはヒース部長とヴァンスの間で揺れ動く。そして第2、第3の事件が… 関係者からの証言を丹念に引き出して真相へと進む展開はいつもながら重厚でサスペンスも十分にありグイグイ引き込まれていく。しかし全体的に納得感が今一つであった。犯人側から見た時ここまでやるかという非現実感がある。犯人像もぼやけており読後感としては興ざめであった。 | ||||
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中国陶器の収集家アーチャー・コーが自宅の寝室で拳銃を片手に持ち頭を撃たれて死んでいた。現場は内側から閂のかかっていたため自殺かと思われたが、部屋着を着ているのに靴は寝室用スリッパに履き替えていない等から名探偵ヴァンスは自殺説に疑問を呈する。案の定、死因は背中からの刺殺によるものであり他殺と判明するが、ではなぜ頭を撃たれたのか、犯人はどうやって密室から脱出したのか等が疑問となる。さらに別の部屋に大怪我をした犬(スコッチテリア)が倒れているのが発見されるが、誰もその犬のことを知らないという。昨夜何かの間違いが起こったらしいのだが事件はこれだけではなかった… 前半は関係者への尋問や捜査陣の推理が丹念な会話劇で展開されグイグイと引き込まれる。このへんはヴァン・ダインの右に出る作家はいないのではなかろうか。現実感のある大人の会話がスムーズに進んでいく中で超然としたヴァンスの名推理が光る。しかし後半からはやや冗長さがある。密室のトリックもタネを明かされればそれほど驚くものではなかった。もう一つの不可能トリックは推理小説の中で採用するのはいかがかと思う。 事件の全体像は奇妙さがあって独創的であるが、なぜかこじんまりとした小粒の感があり短編か中編の方がよかったのかもしれない。また犯人の人物像があまり見えてこない。動機も希薄でありその記述もあっさりとしていて残念であった。ヴァンスがあくびするシーンが多いのは作者の余裕を見せたかったのかもしれないが作品としての格調を落としていてあまり愉快ではなかった。 | ||||
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派手さはないが、良くできたパズラー小説で、古い作品だが、今読んでも古さを感じない。 矛盾をはらんだ、不可解な状況が次々と示されるが、真相はそれを十分に説明しており、納得できるもの。 犯人特定や、中国人料理人がある事実を知っていたことを指摘するヴァンスの推理も論理的。 密室トリックの方法も、図があって、わかりやすい。 登場人物の数やその行為、ストーリーの進行、ヴァンスの捜査内容等、いずれも無駄がない(スコッチ・テリアや中国陶器のことも、真相解明に関係していた)。 犯行が行われた図書室と、死体が発見された二階の部屋とで距離が離れていた理由は突飛だし、犯人の意図しない、複数の要因が複雑に絡み合っているので、読者には推理困難な作品。 | ||||
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