(短編集)
ファイロ・ヴァンスの犯罪事件簿
- 名探偵 (559)
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2007年論創社刊。 ヴァン・ダインの短編小説、というよりは、ヴァンスを語り手にした犯罪実話であります。ドイツを中心とした大陸の話が多いので、想像ですが、「グリーン家殺人事件」で犯行のテキストにされ、またヴァン・ダインのミステリ創作活動全般に参考書となっていたものと推察されるたハンス・グロスの「予審判事便覧」のモチーフとなった事例が多いのではなかろうか?そうして同書に集められた特徴的な事例は当然読み物として構成を整えれば面白いこと間違いなしだったでしょう。それらを1冊にまとめた功績は、訳者小森健太朗氏。ありがとうございます。 なお、今は廃止されてしまった現代教養文庫(社会思想社)に収められていた牧逸馬の犯罪実話集全4巻、今は手元にありませんが、本書と重複するエピソードがありそうな気もします。 | ||||
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ボロボロになるまで読んだ創元文庫版の解説で「著者の短編には取り上げるほどのものはない」 の意が載っていたのだが、本書の存在を知ったとき最高に嬉しく、また著者の作品が読めること が嬉しくてならなかった。 しかし、読み続けると解説が正解であることがわかった。著作の中で主人公を説明する手段とし てこのような話が挿話されていたり(それはハメット作品でもあるが)単なる犯罪の解説であり いかに奇想天外な結末が用意されていようとも推理小説のワクワク感は一切まるでない。 貴重な小説論がある故の星ひとつ。(二十則の方が自作とのかねあいもあって面白いが。)この 本があるからと言って「ベンスン」「カナリア」「グリーン家」「僧正」の輝きは全くあせない。 クイーン(バーナビー・ロス名義4作は別)よりも上だと思う。 私は「僧正殺人事件」のラストの展開に涙しました。名探偵が登場する推理小説の中で、これほ どカッコイイ刑事がいたであろうかっ!ヒース部長刑事万歳! | ||||
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本国アメリカでは最近あまり読まれなくなったとは言え、 日本における人気は未だに衰えることを知らないヴァン・ダイン。 長編は『僧正殺人事件』『グリーン家殺人事件』が探偵小説の古典中の古典となっている。 長編の人気の高さに比べて、不思議なことに短編集は刊行されることなく今日まで至った。 世界初の栄誉を担うこの短編集は、彼の創作技法を知る上でかっこうのテキストとなる。 創作ではなく犯罪実話9話からなり、1・2話こそファイロ・ヴァンスが登場しないが、 3話からはヴァンスが解説を加えながら語る方式をとり、ノンフィクションとしても小説としても楽しめる。 カポーティの「冷血」が犯罪実録小説として一時代を画したように、 この短編集もヴァン・ダインファンには必読の書となるだろう。 短編の他に今日でも意義深い「探偵小説論」収録。 また、本名ライト名義の著作概観と、 ニーチェに造詣の深い翻訳者による『ニーチェの教え』に関する論説も秀逸。 | ||||
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