七人目の陪審員



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初公開日(参考)2015年02月
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長編小説

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七人目の陪審員 (論創海外ミステリ)

2015年02月01日 七人目の陪審員 (論創海外ミステリ)

パリ警視庁賞受賞作家による法廷ミステリ。フランスの平和な街で突如起きた殺人事件。街を飲み込む噂と裁判!(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

七人目の陪審員の総合評価:7.00/10点レビュー 3件。Cランク


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(7pt)

犯人=正義の味方?

忘れられていたフランス・ミステリーの古典(1958年作)の本邦初訳。フランスでは映画化やテレビドラマ化され、人気があった作品とのこと。最初から犯人が分かっているので謎解きミステリーではない。かといって、検察と弁護側の丁々発止のやり取りがある法廷劇でもない。一言で言えば、風刺ミステリーである。
フランスの地方都市で薬局を営むグレゴワールは、ふとしたことから、街の女性たちから鼻つまみ者にされていた奔放な若い女性ローラを殺害してしまった。警察は、ローラのボーイフレンドでよそ者のアランを殺人容疑で逮捕し、街の人々が死刑を要求して沸き上がるなかで裁判が始まり、「アランが有罪になれば、正義が行われないことになる」と苦悩するグレゴワールは、アランの無罪を実現するために知恵を絞ることになる。ところが、グレゴワールが陪審員に選ばれることになってしまった。
自分の罪を告白すること無くアランの無罪を証明するという難問に挑むグレゴワールの悪戦苦闘が、ブラックなユーモアに包まれて描かれ、人間の愚かさ、おかしさ、社会共同体の頑迷さが強烈に風刺されている。不気味な同調圧力が高まる現在の日本社会を考える時、なかなか示唆に富む作品と言える。

iisan
927253Y1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.2:
(3pt)

ブラックな倒叙ミステリー

主人公の様々な面での人間性が興味深く描かれた心理小説です。罪の意識の無い主人公に驚嘆する一方、被告の冤罪を晴らそうと奮闘する姿はとてもユーモラスであり、町の人々を観察する冷めた視線はアイロニックです。
惜しいのはエンディングが想定内のもので、ひねりきれていないこと。最後に驚きの仕掛けが欲しかったです。
七人目の陪審員 (論創海外ミステリ)Amazon書評・レビュー:七人目の陪審員 (論創海外ミステリ)より
484601391X
No.1:
(4pt)

震えるべきか、笑うべきか、主人公の独善と狂気の言動

主人公の独善的で、想像もつかない行動に、愕然としながら読み進めました。
タイトル、そして、帯書きから本作は「法廷ミステリ」と示されています。ただ、法廷シーンは本作の大切な部分ではあるものの、弁護側、検察側の攻防よりも、ただひたすら、主人公の思考、言動を軸に展開されていきます。
 
本作の主人公グレゴワールは、フランスのある街で薬局を経営しています。妻との間にちょっとした諍いはあったりするものの、おおむね順調な生活を送っています。
それにもかかわらず、グレゴワールは一時の気の迷いで、若い女性を殺めてしまいます。あまりに突然の展開に、グレゴワールが何故このような事件を起こしたか、ということよりも、彼の恐ろしいまでの短絡さと、衝動を抑えられない性分に驚かされました。
 
グレゴワールは、自ら起こした事件の疑いをかけられることなく、被害者の恋人の男性が捕らえられます。
本作の発表は1958年ですが、おそらく作品の時代背景も、発表と同時期かと思われます(実際、作品冒頭の街の様子の説明にテレビ、洗濯機、イルミネーションといった言葉が出てきます)。ですので、現在のレベルには至らないにしても、それなりの捜査手法があってもおかしくないとは思いますが、真犯人のグレゴワールは全く捜査の対象とならず、いともあっさりと別人が逮捕されてしまうわけです。

さらには、この事件の陪審員にグレゴワールが選任されます。別人の逮捕や、グレゴワールの陪審員の選任といったあたり、ロジックもなにもあったものではありませんが、本作のストーリーの主軸はグレゴワールの独りよがりで、錯乱したともいえる思考、言動そのものと思うにつれて、ロジックどうこうは、あまり気にならなくなってしまいました。それよりも、グレゴワールが、この先に一体どのような言動をとり、彼自身の行く末がどうなるのか、まったく想定がつかず、ストーリの展開にどんどんと引き込まれていきました。
 
ラストシーンでは、グレゴワールの狂気が行くところまでいってしまった、そんな思いになりました。非常に印象的な、さらには恐怖をかきたてる「落とし方」だったと思います。
七人目の陪審員 (論創海外ミステリ)Amazon書評・レビュー:七人目の陪審員 (論創海外ミステリ)より
484601391X



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