中国銅鑼の謎(チャイニーズ・ゴングのなぞ)
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The Case of the Chinese Gong(1935年) クリストファー・ブッシュの作品を読むのは3冊め。但し2冊めを読んだのが35年以上前なので、どんな作風なのか記憶がありませんです。聞くところではアリバイ崩しが中心ということで、クロフツと比較されたりしていますが、本作はアリバイ崩しではありません。 田舎屋敷の当主が射殺される。誕生日を祝いに集まった数人の親族と弁護士、それに当主の執事と家政婦(二人は夫婦)。それぞれ遺産の相続者、中には破産寸前で青息吐息の者も。 偶然か計画的か、2日続けてそっくり同じ場面が演じられた大部屋。ひとりを除いて全員が一堂に会して晩餐前、部屋にあった当主自慢の中国銅鑼が音高く打ち鳴らされた轟音に紛れて発射された弾丸。東屋に入り浸っていた画家の仕掛けた風景画のトリック。水を吸い上げた池から発見された2丁のピストルと1丁のライフルの謎。誰もが賞賛する執事と家政婦夫婦の正体。弁護士の過去の不正疑惑。誰一人怪しくない者がいない中から、ルドヴィク・トラヴァース探偵はどうやって下手人を指摘するのか? 疑惑のオンパレードなのですが、最終章の解決を読んでもすべての謎が氷解した爽快感がないのは大きな減点。トラヴァースの行動にも”あることを”囁いたり、”ある指示を”したり、読者に対する作者の隠し事が多く、読者との知恵比べが当然視された時代の基準を無視しています。クロフツと比べることの是非はありますけれど、叙述に関して時代に即したリアリズムを目指したクロフツとは対照的に、趨勢から逆行した作風に思われます。 という訳で、星二つに留めます。 ブッシュ作品としては、あと「失われた時間」と「のどを切られた死体」が未読として控えていますので、次に期待します。 | ||||
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イギリスの古い屋敷が舞台のなんとなーく かび臭い話かと思っていたのですが・・・ 複数の容疑者、様々な趣向を凝らしたトリック、 無理のない、無駄のないあらすじ。 それぞれの人物の人間性が、繊細に描かれているところが 好ましい。 容疑者はみな、高貴な心を持つ、博愛心あふれる人間である。 そして、イギリス版、浅見光彦のような探偵の登場! (貴族階級出身の著述家という設定) イギリス紳士らしく、警察と互いに敬意を払いながら、 捜査が進められてゆく。 時代に翻弄され、多くを失ったものたち。 究極の選択をせまられたとき、人はどうするか? 地味な作品とも取れるかもしれないが、 ラストは、なるほど、と読者をうならせる、 巧みな心理戦が繰り広げられる。 | ||||
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