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姑獲鳥の夏
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【この小説が収録されている参考書籍】
姑獲鳥の夏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全265件 21~40 2/14ページ
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この本はミステリーなのか科学なのか、いずれにしても人間が見ているもの感じているものの情報空間のつながりで意識がいろいろなものを勝手に生み出していることがよくわかる。妖怪も人間が勝手につくりあげたものだから存在するといえば存在するし存在しないといえば存在しない。見えるものは見えるが見えないものは見えない。だからこの世界もあるといえばあるしないといえばない。「この世に不思議なことなど何もない」とはまさにその通りだ。古今東西のいろんな学問をつなぎ合わせて推論して解決していく展開が戦後間もない時代背景と登場人物のキャラクターとが融合して映像として浮かんでくるストーリーになっている。いまさら読んだが至極の1冊であった。 | ||||
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映画版が思いのほかに面白かったので二十年以上積読状態だった講談社ノベルス版をついに読了、 映画版が繰り返した軽妙なシーンは脚色と思っていたが、じつは原作そのままであり、長編を飽きさせないために適時ユーモラスな描写が挿入されているのだった、 結果、映画版脚色の上手さが確認できたが、脚色で省略された部分も盛り込み150分映画で製作されていれば「セブン」の背中にタッチできるレベルのカルト映画になれたろうと少々残念にも思った、 画数の多い漢字でオドロおどろしく装っているが、この事件は現在ならすべて医学で解決してしまう、 京極堂の言う通り、世の中に不思議なことなど何もないからである、 昨今のパワースポット流行り、御朱印集めの流行で分かる通り、人は呪術から逃れられないし、あえて理屈に沿わずに不思議に頼る姿勢を否定しないほうが人を平安にすることも間違いない、 ただし特に若い世代に大きな勘違いがあるのは神仏と自分の立場を同等、もしくは自分を上に置きながらも、あえてパワースポットに頼ってしまう姿勢がある点だろうか、 祈りとは自分よりも上位のものに向けた敬意や愛情や願いだからである、 さて、処女作とはとうてい信じられず、かつこれほど出来の良い長編にも関わらず舞台となる昭和27年(1952)に日本の主権が回復したことは一文字も語られていない、 そう、昭和27年の夏とは日本の主権が回復して初めて迎える夏なのである、 物語を裏読みすれば大日本帝国時代の陰鬱な血の流れ(クリムゾン・リバー)が断ち切られることで、新しい日本国として清々しく将来に向かう前向きさが語られていると解釈してもよい、 だから主人公たち二組の夫婦が仲良く眩暈坂を登り、坂の上の雲に向かってゆく景色こそラスト・シーンに相応しいことになる、 ちなみに昭和27年において金田一耕助は数え年40歳、 前年26年に女王蜂事件を解決、翌年28年には後に金田一最後の事件となる病院坂事件の発端が発生するそんな時代の物語、 以下蛇足、 いちおう突っ込んでおきたいのが、富の偏りを理屈にするのはいかがなものか、と思う、 民俗社会と人類学用語の四文字を繰り返すのも何か納まりが悪い、 気に入った文章が、 P.249 その町は胎内巡りをしているような安堵感と、見通しの立たない不安を共に私に与えた、 P.379 都市化以前の社会においては、 努力した結果としても成功も憑き物のせいにされる代わりに自分の失敗で破産しても座敷童のせいにできる、ところが都市にそんな救済措置はない、あるのは自由・平等・民主主義の仮面をかぶった陰湿な差別主義だけです、→結果として都市伝説は悪いことばかりを語ることになった、 | ||||
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本作は伝奇物でもあるので、いわゆる通常のミステリーに対してするような真っ当な推理はあてにならない。それゆえ当然事件のタネはわからず最後まで面白く読むことはできる。 作品はよくいうペダンチックではあるのだが、黒死館殺人事件のような、難解な知識を次から次へと持ち出して、読者を煙に巻いて、幻惑させるような印象はない。 いうならば、本来は易しくて簡単なものを、怪奇を介入させることであえて難しく、くだくだしい説明を加えているようなフシがある。 だから、さも頭脳明晰な人物であるように描かれている京極堂も、ぶっている演説の内容を、落ち着いて吟味してみれば、実はいたって普通の、もうすでに誰もが了解している知識を口にしているにすぎないことに気づく。一見難しく思える小説だが、平易で平凡である。ただ、怪奇を織り込んだ小説の雰囲気づくりは独特であり、成功していると感じられた。 ただ、普通に一言で説明できる簡単なことを長々と理屈づけて書いてあるので、やはり、長い、分厚い。 そこは好き嫌いが分かれるとこであろう。 | ||||
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ここまでくるとは…。正直序盤の関口と京極堂の会話で挫折仕掛けましたが、根気でのりきり読了しました。いやぁ…事件の全貌が見えたとき身が震えました。挫折しないでよかった…。これがデビュー作とか信じられなかったです。素晴らしい。一気に他のシリーズも読みましたが、やっぱり姑獲鳥の夏が1番好きですね。何回も読み返してしまいます。 | ||||
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段々と恐怖が滲み出るような感覚でした。 続編に手を伸ばしたいと思います。 | ||||
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京極堂シリーズ第1作目で映画にもなった。人間心理から怪奇現象を理解する立場はここでも鮮明。のちのTV番組”トリック”の立場にも影響しているかも。ただし、”トリック”は超常現象への見方が時期によって揺れ動いていたのが難点。 | ||||
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数十年前に一度読み、最近再読。 気に入った点 ・登場人物の個性が立っている。 ・情報量が多く博識になれた気になれる。 ・単純なミステリでは無い。 ・真相解明時のカタルシス。 気になった点 ・真相については賛否両論分かれそう。 ・分厚い(内容が好きな人ならメリット)。 冒頭の会話劇を乗り越えた先にはきっと面白い事が待っているはず。 どなたかの参考になれば幸いです。 | ||||
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面白いけど鬱になる | ||||
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面白いが、色々な表現が繰り返し散りばめられていて中々事件解決に向けて進まないのでせっかちな自分にはちょっと長いなあ、という印象。 まあサイコロ本と言われるくらいなのだから当然だろうとはおもう。が、やっぱり長い。 登場人物は魅力的だし世界観や表現の仕方そのものは好みなのでこれでもう少しテンポ良く話が進めば最高なのにと思う。 だらっとしてるので一気に読まず移動中などの隙間時間に読んでいる。 多分次の2も読むと思う。 | ||||
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日々何気なく過ごしている日常。その中で私たちは一体どうやって感じ、物事を理解している(つもりになっている)のだろうか? そうしたことを様々考えさせられた。 また、小説という形の中でも、日常の感じ方、理解の仕方について、記述することは可能なのだと思えた。 日本にも古くから伝わる言い伝え、風習などなどの中にも、そうした要素がふんだんに発見され得るのだと思う。 人間が延々と生きてきたわけだから、当たり前といえば当たり前のことではあるが。 | ||||
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超常現象やオカルトなどを否定する陰陽師や他人の記憶が見える探偵、出てくる登場人物は変な人ばかりが出てくるので、それがこの作品の魅力になってると思う。 主人公はオカルト雑誌の作家をやっていて一見常識人のように見える。しかし物語は一人称視点で書かれていて、読んでいくと段々頭がぼーっとしてきて、催眠術に掛けられたような感覚になる。なんでだろうと不思議だったが、実は登場人物の中で主人公が一番変わってる、というか狂ってる?からかも…。狂ってる主人公だからこそ事件も歪んで見えていて、それが面白さに拍車をかけてる。 憑物落としのシーンは本当に圧巻! 謎解きをしてやろうと思うと少々強引なところがあるため、楽しめないかもしれない。マジックを見ている感じでタネも仕掛けもあると思って、騙されながら読むのがオススメ。 特に江戸川乱歩や安部公房の作品が好きな人は楽しめると思う。 | ||||
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面白くなかった | ||||
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中古本は覚悟して購入することですね | ||||
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予想よりもはるかに良い状態のものがとどきました。大変満足です。 | ||||
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物理的制約のない電子書籍で上下二巻にする意味がわからない。ましてや、この本は紙の本は一冊本ではなかったか?(「一冊本」て(笑)、他にうまい言い方あるのかもしれないが)。いや、再版以降は分冊商法の対照になったのかな?最近は新刊本屋に行かないのでわかりませんが。本題ですが、例えば、途中で前の方見たいとき電子書籍で2冊に別れてたら、紙の本より面倒だよね?あと、せっかくワード検索できても、前半後半別れてたらダメだし。バカらしくてやってられないや。というわけでまあ、電書版出てるのかな、と見に来ましたが、こういう結果になりました。 | ||||
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読みごたえがあると言うか、メンドクサイと言うか。 | ||||
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榎木津とかいうヘラヘラしている奴がいきなり内藤にキレはじめて意味がわからなかった。憤るのはわかるけど、おまえそういうキャラだったっけ?と思ったね。実際その後は今まで通りのヘラヘラキャラ。情緒不安定か? 関の奴は女を襲ったのにお咎め無しか?卑怯だねぇ。不逞でできたのだから批判や説教は当たり前。否定するのがおかしい。 肝心の推理も推定に推定を重ね続けていて説得力がない。そこまで持っていくのに必要な確かなものがないのがこまる。 全体的に左翼臭いかつ説教臭い。因習だの差別だのレッテル貼って何かが変わるのか?それこそ因習や差別なんだよなぁ。政治語りたいならもっとお勉強しなさい。 | ||||
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はじめてこの作品に出会ったのが四半世紀前。 講談社ノベルス版の鈍器のような分厚さと文章量に圧倒されつつ貪るように読み耽りました。 その後も何度読み返したか分からない。 百鬼夜行シリーズ中ではやはり姑獲鳥が一番面白い。 | ||||
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いい感じ | ||||
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おそらく子どもでも読めるように言葉の選択を意識した文体なのだろう。子ども向けの文体が物足りない人からの評価が低くなってしまう。 文化人、大学教員、医師、弁護士等には、母性に囚われ、自分の頭の外側に自分がどういう言動をするのか預けてしまっているような人々がいる。他人からすれば短絡的な、思慮分別が欠落した「なんなんやあいつは」といわれてしまうような言動をする人は、母性という妖怪に囚われている。 そういった母性に囚われた人の物語という解釈ができるはずだが、レビューを見る限り気付いている人がいないようなのが不思議に感じられた。 | ||||
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