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姑獲鳥の夏
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【この小説が収録されている参考書籍】
姑獲鳥の夏の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.02pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全267件 261~267 14/14ページ
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| 風鈴がなった。この本を読み終えたとき、確かにそんな気がした。「姑獲鳥の夏」の中で風鈴は実に印象的にその音色を聞かせる。そう、まさに聞こえるようである。夏を描写した表現は他にも色々あり、そのうだるような暑さが伝わってくるのだが、この風鈴の音色は涼しげである。そして寂しげだ。それは、小さな不安感を増幅し、恐怖へと変化させるような、そんな音色である。読み手である私は、主人公関口巽と共に京極堂の呪術的な民俗学・宗教学・心理学的考察の深海へと引きずり込まれ、溺れそうになり、そして「りん、」という風鈴の音色によって我に返り、情景を取り戻す。しかし、そのときには圧倒的な孤独感に包まれているのである… | ||||
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| この作品は、推理小説と銘打っているがそれは「ズルイ」。謎解きの究明にいたっては「あまりにも非道い」。それでも、五つ星を付けざるを得ないほどに「圧倒的に上手い!」。「アンフェアな謎解き」などと声を荒らげるほど私も純情ではないけれど、これを俗に言う本格推理小説と思って読んだ私は愕然とした。これは「犯人当て」などという次元で済むお話ではないのだ。世の中に妖怪という物が存在する事の謎解きと、理論。そこには妖怪マニアの浪漫主義などを軽く越えた、圧倒的なロジック(言い換えれば「科学」)がある。とっつきにくい衒学的な装いさえも、全てはそのロジックを支えるための見事な手段だ。もちろん、主役である京極堂のヒロイックな魅力も楽しめるエンターテイメントである!傑作!!その後の著者の作品に溢れる「京極世界」の要素は、ほぼ本作品で堪能できるだろう。 | ||||
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| この厚さに尻込みして読んでない方、損してますよっ。京極堂シリーズの第一弾、すべてはここから・・・。全編漂う妖しさ・・・、夢?現実?「この世には不思議な事など何もないのだよ」と言う京極堂が解いた真実とは?これを読んだら第二弾「魍魎の~」もオススメ♪ | ||||
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| 最初京極堂と関口氏の長い対論が行われる。「こころ」と「意識」と「脳」の関係。それが何時の間にか「怪異現象」の話に移って行く。そしてそれがそのままこの作品のプロローグとなるという構成。最初の話が退屈でない人はこの「分厚い」「探偵小説」を読む資格があるのだ、とあたかも作者が言っているかのような構成である。胡乱(うろん)とか儚い(はかない)といった独特の漢字も使いながら、京極堂は見事に自分の世界をつくった。拍手!しかしついに読み始めてしまった、というのが正直な感想だ。一冊を読み終わるのに、ついつい寝不足の日々が続いた。犯人は意外でもないが、そこにいたる趣向がなかなか凝っていて面白い。民俗学は嫌いでもないし、心理学には劣等感に似た興味を抱いているので、そういう意味でも興味深い。こういう予感があったから手を出さなかったのになあ。しょうがないなあ。この1年は取りあえず文庫で上梓されたものを次々と読んで行くことになりそうです。 | ||||
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| 今まで読んだこともない作風。 若干、読みにくさを感じないでもないが、どっぷりハマってしまうこと間違いナシ。ぶ厚さも魅力。 無駄な長さではない。 | ||||
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| 普段海外に住んでいる私。ある雑誌(日本の)に、尊敬する作家は京極夏彦、そう答える人の何と多い事か・・・というような事が書いてあった。本の紹介もしてあったけれど、題名が読めない。姑獲鳥って何だ? というのが第一印象であった。取り合えず日本に帰った時図書館で借りてみる。買うかどうかは読んでから決めるのが、金のない学生の悲しい性分。一人称の関口という奴が、本屋に行ったと思ったら、そこの主人が突然相対性理論の説明なんぞし出す。この話は、私が常々疑問に思っていた事をきれいに説明してくれて、これだけでも嬉しい気分にさせた。しかもこの雄弁な親父は陰陽師だという。しかも憑き物落としをするという。どんどん話しに引きずり込まれていった。読後一番に思った事は、こんなに面白い本があったのか!!!なぜ発売当時すぐに読めなかったんだ!!だった。しかし94年当時、私はまだ小学校6年生。無理もない。こういう時は悔し紛れに、今がこの本と私がちょうどきれいに出会える時だったのだ、、と思う事にしている。さっそく本屋巡りをして、姑獲鳥の夏と、その次の魍魎の匣を買って日本を後にする。誰に最初に読ませようか、と思いながら。そして後輩に、何も言わずにこの本を読んでくれ、と言って渡した。こういうの、一度やってみたかったので。そして彼女も京極作品にはまっていったのであった。ちゃんちゃん。 | ||||
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| 読めば読むほどその摩訶不思議な世界の虜になる、それでいて奇妙なほどリアルな現実感を感じさせる不思議な本・・・。決して映像化は無理だと言われるこの本ならば小説ならではの醍醐味を味あわせてくれるでしょう。ありきたりですが決して読んで損はない至極の逸品です。 | ||||
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