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甲賀忍法帖
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甲賀忍法帖の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全88件 41~60 3/5ページ
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評価が良かったので購入したのですが、一度読んだらもう良いと思う内容でがっかり。 | ||||
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国千代か竹千代か、自身で三代将軍を決めかねていた家康が、その結果如何で三代将軍を決めるという目的により、 和睦しかけていた甲賀・伊賀から選抜された十名ずつによる代理戦争の火ぶたが切られ、血で血を洗う争いが 繰り広げられる――というのが大まかなストーリーだが、標題にも記したとおり、十対十という団体戦的な要素、 睦み合っていた男女が引き裂かれる悲恋、それぞれ得意とする技が異なるが故に起きる番狂わせ、映像技術が まだあまり進んでいない時代に書かれた作品でありながら小説という文字を使った一次元の情報だけで読者にあたかも CGの映像を見せられているような想像を描かせるテクニックそして家康の優柔不断という本当の目的を知らされぬまま 争いに突入する忍たちの姿を俯瞰する読者の心をえぐる仕組みはまさに後年のバトルもののマンガや剣と魔法の世界を描いた ライトノベルの基礎を作り、本作がなかったらそれらも存在し得なかっただろうという言葉も決して過言ではない。 | ||||
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日本のエンタテイメント界に決定的な影響を与え続ける忍法帖シリーズの、これは記念すべき第一作。 読者はのっけから人間離れした忍者の奇っ怪な戦いにドギモを抜かれ、伊賀忍者10人vs甲賀忍者10人の忍法対決で徳川後継三代将軍を決めるという大御所・家康にアゼンとさせられる。 その直後からスピーディに展開する忍者同士の残酷無比な死闘と荒唐無稽な忍法にボーゼンとし、無意味にあっけなく殺し殺され、最後に対決せざるを得なくなる恋人たちの非情な運命に涙する・・・。 いかに伝奇とはいえ、常軌を逸した奇想の炸裂にはただ驚くばかり。 全部で26作という一大シリーズに発展する長篇忍法帖。これは究極の反リアリズム小説、完璧な大人のおとぎ話だから、荒唐無稽と非難するのは当たらない。「赤頭巾ちゃん」をリアリズムで書き直したらグロなスプラッタにしかならない。 しかし、反リアリズムなら何でもあり、はありえない。ある種の制限、ルールがいる。そのルールに則って物語が構成され躍動するとき、忍法帖の世界は強固なリアリティを獲得する。 というわけで、忍法帖長篇・短篇を完読した資格において(我が人生で唯一の自慢)、忍法帖の法則をまとめてみました。 【忍法帖ワールドのシンプル・ルール】 「公理」 人、社会、ひいては時代や歴史を動かす根源の力は「性衝動」である 「ルール」 壱 女は必ず、妖艶または清純な凄い美人で、豊満な肉体を持つ 弐 男は必ず、〈壱〉の女の性的な刺激に激しく反応する 参 忍法は必ず、物理・生理法則を無視するほどに超絶的である 四 忍法は一方で必ず、アキレス腱的な弱点を内包する 伍 勝負は必ず一対一で行われ、結果は必ず相討ちである 六 忍者は必ず、忍法を実行したあとに術名をつぶやく 七 主人公は必ず、最後に死んで作品ごとに交代する 天才・山田風太郎はこの単純なルールのもとキャラクターを自在に動かし、躍動させ、衝突させる(そのため創作キャラクターは極端に軽く作られている)。そこに生じるのは破壊、融合、消滅であり、あるいは核分裂である。 衝突の意外な結果を次々に記録することで、忍法帖は限りなく面白い物語として成立している。 おまけ。私なりの忍法帖長篇ベスト5。 1 甲賀忍法帖(名誉1位。実質3、4位あたり) 2 風来忍法帖 3 銀河忍法帖 4 九ノ一忍法帖 5 忍びの卍 次点 忍者月影抄 | ||||
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内容についてはみなさんのおっしゃるように、とてもおもしろい。★★★★★です。数十年も昔に書かれたものとはとても思えない。 にもかかわらず、★★★☆☆の理由は、天野喜孝の描く表紙がkindleでは見えないこと。 山田風太郎と天野喜孝というとんでもなく素晴らしい組み合わせにもかかわらず、本棚状態でしか表紙が見えません。 これはぜひAmazonさんにどうにか頑張っていただきたい。 | ||||
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忍法帖シリーズの中で一冊あげろと言われたら、迷いなくこの作品を上げる。バトルあり、恋愛あり、知恵比べあり、お色気ありのエンターテイメントの傑作である。ヒロイン達も純真無垢なドジっ娘姫様(時々危険)、ヤンデレ、魔性の女、元気でセクシーな妹系、優しいお姉さん系と多彩(笑)で素晴らしい。一度手にとって見る事をお勧めします。 | ||||
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徳川家の世継ぎを決めるべく、 甲賀と伊賀の忍法争いを書いた名作です。 実は最初から結末のネタバレを2つもしています。 歴史にちょっと詳しい人ならすぐにわかるようなネタバレをしていて、 ああ、これ最後に勝つのは○○じゃないかとすぐにわかってしまう点と、 この本を読み終えた後、もう一度最初あたりのタイトルをぜひ見返せば、 最後の結末は当然といっても過言ではないと思います。 つまり、どっちが勝ち、どういった結末になるのかという 暗示はすでに書き示しており、それ以降は結果ではなく、 内容とその過程で読ませようとする山田風太郎の 凄まじいまでの構成力と文章力に圧倒されます。 忍者たちは忍者らしく、不意打ちや騙し合いを含んだ 壮絶な忍法争いの果てに死を重ねていきます。 しかし文体が淡々としているため、不思議と死の重さを感じにくく、 とても読みやすい作品です。 この「甲賀忍法帖」は忍法帳シリーズの原点であり、 もっとも取っ付き易い入門編のような作品ですので、 興味のある方はぜひこの作品から入ることをオススメします。 | ||||
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「とっぴんぱらりの風太郎」を読み終わり登場人物、雰囲気を忘れられなくて、この忍者小説を選びました。 甲賀と伊賀の忍者たちの厳しい死闘を描いてます。 奇抜な技とスピーディな展開、コミックやDVDも是非、チェックしたいと思いました。 禁断の恋もあり、女性でも入りやすい1冊だとオススメです。 | ||||
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10年以上前に紙ベースのものを持っていて今回Kindle版のを購入しました。 内容が面白いのは分かっていたのですが、天野喜孝さんの描いた表紙が無いのが残念で星を一つ落としました。 | ||||
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ニンジャスレイヤーは、すっかり超能力者となってしまった最近のニンジャが、外国人特有の日本観と融合してできあがった現代の申し子なのだ。 ……というわけでは全く無かった。 体色を変化させて壁に溶け込んだり、皮膚から相手の精気を吸収したり、体毛が針のように尖って相手を刺し殺したり、等々、どう見ても忍者ではなくニンジャである。 そんな人外大魔境の忍者大戦が発表されたのは1958年。 なんと50年も前から既にニンジャは存在していたのだ。 さて、江戸時代初期を描いた時代小説なのに距離がメートルであったり章タイトルが「甲賀ロミオと伊賀ジュリエット」とかまさにやりたい放題の本作。 時代考証も史実も無視した荒唐無稽な世界観。 こんな適当どこかで見たことありませんか。 そう、山田風太郎こそ、半世紀早かった元祖ラノベ作家なのである。 現代ラノベとは、登場人物がさくさく死んでいくという一点でずいぶんな違いがありますが。 ん? ということは、現代のラノベも半世紀後には文学として読まれている可能性があったりするのだろうか。 それはラノベ読みの立場としても、なんというか非常に嫌な未来予想図である。 | ||||
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私はアニメのバジリスク〜甲賀忍法帖〜を知った後、原作である本書を知りました。 アニメを凄く気に入ったので本屋で見つけたときに即購入しました。 「本当に素晴らしい小説だ」読み終えてすぐに思いました。 文章が巧みで、結末は物語の序盤で解っているというのに面白さで読者にページをめくらせます。 作者がすでに亡くなられていると知った時は、何故作者が生きている間に出逢えなかったのかと後悔しました。 まだ読んでいない方は損していますよ!読んで損はないと思いますし、 風太郎忍法帖の世界に興味がある方にはぜひデビュー作として読んでいただきたいです。 | ||||
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この作品を一言で表すのならば「壮絶」に尽きます。 まさに阿鼻叫喚の世界がそこにはあるのです。 ある陰謀により それぞれの流派10人ずつの どちらかが死に絶えるまでの戦いを しなければならなくなります。 それが意味するものは お互いに恋をしているものとも 引き裂かれることを意味します。 それはある男女が該当します。 忍術はこれまた強烈なもの 著者特有のエロティックなものあり、 人間の範疇を超えた口があんぐりと あいてしまうものもあり。 まさに「やりたい放題」でしょう。 ちょっとエログロなので 耐性のない人にはつらいかもしれませんが その本のテンポのよさは天下一品です。 | ||||
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たいへん遅ればせながら山田風太郎さんの存在をほんとうに最近になって知りました。 HEAVY METALの陰陽座、特にリーダーである瞬火さんが尊敬し、その世界観に影響を受けた作家であるそうです。 陰陽座は本作「甲賀忍法帖」と同タイトルの楽曲(名曲!)も創っていますので、その敬愛の念が察して余りあるものです。 http://www.youtube.com/watch?v=mtlJhWXBhs4 さて、今回初めて山田氏の作品を読ませて頂いたわけですが、この「甲賀忍法帖」では徳川家の家督争いに不条理にも伊賀・甲賀の忍者が巻き込まれ、血で血を洗う殺し合いへと突入していくという流れとなっています。 文章自体にちからがあるので最後まで読むことはできましたが、ひと(忍者)があまりにも安易に殺されるのと、化け物度合いがあまりにも現実離れしていること、そして人間の感情の描き方が少々安っぽい感じがしましたので、それほど心に残るものにはならないと思います。 僕の感覚にはあまり合わなかったです。 大正生まれの氏の黄金時代に書かれたであろう作品群は現代で言うところのマンガ的な位置づけにあったのではないかと想像されます。 (今のマンガには進化しましたから、もっと心に響いてくる作品がたくさんあります。) もう一冊山田氏の作品を買ってありますが、読むのはしばらく後になりそうです。 | ||||
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このタイトルが、初めて読んだ時にこぼれた呟きです。 それがこの作品を表わすに最もふさわしい言葉ではなかろうか? すげぇ……ほんとにすげぇ。 今から50年以上前に、こんなエンターテイメント小説を考え出せる日本人がいた。 ほんとに感服いたします、山風御大! 本作は忍法帖シリーズの一作目ということもあり、 後の作品と比べると、実にシンプルな作品となってます。 が、それだけに入門編としてはまさにピッタリ。 誰もが知っている徳川幕府の歴史の裏に、こんなことがあったなら…… なんと浪漫溢れる作品なんでしょう! ちなみに本作がエンターテイメント界に与えた影響は計り知れないものがあり、 あの漫画界の巨人横山光輝までが、ほぼ本作の模倣の『伊賀の影丸』なる漫画を描いています。 | ||||
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元々対立していた甲賀と伊賀の忍達、しかし甲賀の頭領と伊賀の頭領は惹かれ合い近々結婚をして同盟を結ぶ……その時にとある理由からお互いに殺し合いをしなくてはいけなくなってしまった。 甲賀の忍10人対伊賀の忍10人……勝つのはどちらか?もちろん両方の頭領含みます。 すごく適当に書くと上記の物になります。 お互いに忍法を使った様々な戦いかた、そのテンポの良さに目が離せないです。また時代劇的な物を感じさせない、だけど確かにそれは時代劇である文章にも引かれました。若い人も読みやすい本だと思います。 | ||||
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本作が著者の他の忍法帖シリーズと比べていかにおもしろいかは、いまさら論ずる必要もないだろう。 それそれの得意技を持った忍者どうしが対決し、術を出し合っては死んでいくという設定、忍者同士の生き残りゲームは、まさに横山「伊賀の影丸」の世界である。 あれが本作を参考にしている、というのも有名な話だ。 そして、本作に特徴的なのは、微妙な恋愛が絡むことである。 それも、単に添え物としてではなく、プロットに深く関わるのだから始末が悪い。 単に忍法合戦だったら、ここまで評価されたり、映画化もされたりしないだろう。 主役級のふたりだけではない。 詳しくは本書を読んで確かめてもらいたいが、もっと深い深い恋愛感情が本作の底にはある。 マンガ化もされているらしいが、私は読んだことがない。 映画化されたものも見なかった。 風太郎作品のイマジネーションは、読者ひとりひとりの頭の中でイメージすれば良いのだし、それがベストなんだと思う。 映像化されてしまうと、そのイマジネーションが固定してしまう。 読むたびに、そのときの年齢、精神状態、持っている知識等で、頭の中で違うイメージは変わる。 そういう小説なのだ。 本作より長い風太郎忍法帖はある。 しかし、本作はこの長さでまとまっている。 この長さだからこそのキレの良さがある。 そしてこの余韻も。 これを傑作といわずして、何を傑作というのか。 間違いなく、著者一番の忍法帖である。 | ||||
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熟語が多用されていますが慣れてくるとすらすら読めるようになります。 当たり前といえば当たり前ですが、みんな死ぬ前に自分の忍法を読者の前にしっかり披露してくれます。 読んでいるほうはその忍法のあまりの奇想天外さに「うむ〜」と唸ってしまいます。 女忍者たちの忍法は、約束どおりその妖艶さと結びついているところがいいですね。 薬師寺天膳の忍法は飛びぬけています。反則すれすれです。 コミックやDVDが出ているようですが、どんなふうに視覚化しているか見てみたくなります。 | ||||
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忍法帖という1ジャンルを立ち上げるに至る記念すべき第1作である甲賀忍法帖。 今なお新たに復刊されるという化け物的な作品であり、その面白さも圧倒的だ。 忍法帖で一番最初に語られるのは荒唐無稽な忍法の数々である。 その発想の奔放さや豊かさは素晴らしく、少年ジャンプの能力者物の原形をこの忍法帖に求める人もいるくらいだ。 しかし原形だからと言って忍法帖に出てくる忍法が古いわけではない。 なぜならそれは発想のすごさ誇ることさえせず、展開の面白さを追求するべく効果的に使われているからだ。 つまり先の読めない展開が物語を引っ張るのである。 無類の強さを誇るかに見えた忍者も長所が一変、欠点へと変わり破れ去っていく。 甲賀忍者10人VS伊賀忍者10人の戦いの行く末、誰が誰を、そしてどのように倒すのかを知る方法はただ一つ、ページをめくるしかない。 さらに展開の面白さに振り回されているとメインプロットの魅力を惹き出したラストが立ち表れ、余韻を残して物語の幕が閉じる。 つまり、忍法帖は古びないのである。 そして、ただただ面白いのだ。 | ||||
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小説、映画、TVドラマなどで最もスタンダードで汎用性が高いテーマはやはり男女の愛の話なんだと思う。しかし、それゆえにそのテーマは使い古されていて作品を享受するもののハードルは果てしなく高い。だが、この作品を読み実感したことはやはり人間は男女の恋、それも悲哀に満ちたものを好むんだなと再認識した。この作品の主人公とヒロインはその関係性から序盤で「ああ、この二人にハッピーエンドは厳しいな」と察することが誰でもできると思う。だが、最後の結末がどうであるかなんてどうでもいいほどこの作品は圧倒的なまでにおもしろい。伊賀と甲賀の忍者が互いにしのぎを削って死闘を繰り広げる中、互いの血筋を嘆きながらも過酷な運命を受け入れるしかない主人公甲賀の弦之助とヒロイン伊賀の朧。朧のまっすぐさには誰もが心を打たれることになるでしょう。案外読みやすいので普段あまり小説を読まないかたにもオススメです。 | ||||
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中身は最高ですが、表紙カバーのイラストのセンスに問題あるかと。本来のイラストで文庫盤出してください。 | ||||
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出版社は、どんな本が売れるのかわからなくて、かつ考えるのもめんどくさいから、昔の売り上げを目安に山田風太郎を出しているにすぎない。とりあえず解説や帯で「傑作だ、天才だ」と連呼すれば幼稚な読者はそう思い込んでくれると思っているらしい。読者は出版社にバカにされていることを知るべきである。 わたしは山田風太郎氏を否定しないし、むしろ尊敬している。大昔(30年以上前)の角川文庫は全部読んでいる。だが彼はたんなる読み物作家であり、読み捨てられるべき作家であり、過去の作家なのだ。山風を出すのは出版社の怠慢のあらわれである。 | ||||
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