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葬儀を終えて
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【この小説が収録されている参考書籍】
葬儀を終えての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全68件 21~40 2/4ページ
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クリスティが、自身の有名作をさらに進化発展された隠れた名作。 冒頭、のちに殺人事件の容疑者となるアバネシー家当主リチャードの葬儀出席者の面々が、丁寧に、かつフェアに描写されており、読み返してみるとその技巧には驚くばかり。クリスティのみならず、訳者の技量も相当なもの。 顔のない死体の使い方も秀逸。 ただ一点、今では古典的な手法となってしまった部分があり、それをきっかけにページを遡り、犯人を確信することができたが、それがなければ最後まで騙されていたことだろう。 ミステリーを書く人、これから書こうとする人には是非読んで欲しい作品。 | ||||
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知名度こそ名だたる有名作品に劣るものの作者の代表作として挙げる人も多い作品と聞いていた作品。 結果からいえば、ものすごく面白かったです。途中からもはや全員が怪しいと心に保険を賭けて読んだにも関わらず、全面的に読み誤る結果に心地よさを感じました。見せ方がやっぱり上手いです。 イギリスの栄光時代を舞台にした時代の代表作群とは異なり、1950年代が舞台ということもあり戦争の影がちらほら。上流階級にも斜陽の雰囲気が色濃く表れているのにも時代を感じさせられました。 | ||||
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「葬儀を終えて」は、コーラの一言から事件が始まる。 殺人のトリックやアリバイ崩しなどこの作品には、でてこない。つまらない展開になりがちだが、そうではない。登場人物のキャラが立っている所やポアロの人間性などが浮き出てきて、読んでいて飽きない。 話の軸になるのは、コーラの一言。読み終わってそうだったのかと感じさせる作品。 | ||||
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若い頃読んだ時は良い印象はなかった。数年前に見たTVドラマも同様であったが本作がクリスティ晩年の傑作の一つという評価を最近知って再読することにした。基本トリックと犯人は覚えていたので伏線や人物描写に注目しながら読む進めたがやはり前回と同様な評価であった。 大富豪リチャード・アパネシーの葬儀の席で末妹のコーラが「リチャードは殺されたんじゃなかったの」と言った。これが謎となり関係者はポワロも含めて最後まで悩み続けるわけだが、何も進展がなく同じ話が何度も繰り返されるだけなのにはうんざりさせられた。当のコーラも翌日殺害されてしまうので進展のしようがないのは仕方がないわけだが。 全体的にマンネリの感がありたわいもない日常会話が延々と続き緊張感に欠ける。「ポワロは急に倦怠感を覚えて、仕事を続けるのがいやになった」(p247)とあるように重大犯罪を解決しようという覇気が感じられず全体的にしまりがなく読み続けるのに苦労した。むしろ事件とは直接関係ない人生訓や社会批評のような記述が興味深かった。例えば、「女がある男になぜ打ち込むかということは、普通の常識を持った男にはとうてい理解できるものではない」(p77)、「女は、決して親切ではありません。ときどき優しいことはありますが」(p110)、「(学生は)経済学以外はなにも勉強していないようですね。それからなんとかクイズの考え方ぐらい」(p299)などである。2番目と3番目はポワロのセリフなので社会批評というよりはポワロへの皮肉という作者の茶目っ気かもしれない。 人物描写はやはり表面的であり人間としての内面を感じさせるものがない。会話も頁稼ぎではないかと思わせるような不自然なものがあり興ざめしてしまった。他のレビュワーの方も指摘しているが犯人側から見た場合この犯行計画は危険があり過ぎる。この動機からここまで危険を犯すであろうかという疑問は残る。トリックはよく練られており解決も一応納得できるがあくまでもパズルでしかなく現実的な人間ドラマとしては納得できるものではない。 | ||||
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クリスティーは数々の斬新なアイデアを発明しただけではなく、多作にも拘わらず、作品の平均点が非常に高い作家であることを高く評価している。 しかし、中には失敗作もある。 本作品はやりすぎのあまりに失敗、という典型的な作品。 この作品の真相は実に意外である。 それは、犯人がやらなくても良いこと、正常な思考力の持ち主であれば絶対にやらないであろうことを散々やった挙句の意外、ということに尽きる。 この作品のレビューで「犯行の動機が秀逸」と書いている人がいるけど、真逆で、犯行動機がクリスティーの作品の中でも最低最悪。 犯行動機と犯人がやったこととの乖離がひどすぎる。 たとえるなら、家に侵入したネズミを殺すために、家全体を爆破したような話だ。 この犯人が何のためにこんな犯罪を実施したのかを、高評価した人は理解したうえで評価しているのだろうか。 この犯行動機であれば、こんなに危険かつ面倒くさいことをしなくても、もっと簡単に解決する方法がある。 さらにひどいのは、ある事実に誰も気づかなかったという設定、そして、それをあてにした犯人の無謀すぎる計画。 発覚したら一発でアウト。まともな思考力の持ち主であれば、そんなことは絶対にしない。 ヘレンが不思議に思ったことに基づくポアロの推理もぱっとしない。 唯一優れているのは、犯人のある発言の矛盾を突いたポアロの指摘だけ。 | ||||
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クリスティーの作品は学生時代読んで以来、遠ざかっていたが「誰もいなくなった」を再読して以来、再びクリスティーブーム到来。 大胆な結末や、独創的なトリックだけでなく、魅力的なキャラクター達の物語なんかもクリスティー作品の大きな魅力だと思います。 で、この作品なんだけど、読み直した中でも全く覚えていなかった作品でした。印象に残ってないんです。他は大体トリックとか犯人とか覚えてるのに。 何故だろうと、再読して納得。クリスティー作品の中でも特に際立ったものを感じない。 まず、提示される謎にそれほど興味を惹かれない。犯人も、ある程度目星が付く。 それだけでなく、出てくる登場人物やその人間模様、愛憎劇などもまあ別に。 特に助手役の魅力の乏しさが致命的。ロマンチストなヘイスティングズや毒舌家のミス・レモンなど、ポアロの魅力を引き出してくれるお馴染みの助手役ではなく、・・・と言うか助手役と言うに相応しい人いたかな。ヘレンは最後の方でちこっと協力してくれただけだし、エントウイッスルは依頼人だし。 魅力的な助手役がいないだけで大分物足りなく感じる。 更に、真相の方なんですが・・。んー。 トリックがどうこうでなくて、もうちょっと犯人役にも魅力が欲しかった。何か淡白。真相を暴かれたら、あっさり逮捕されるし。 全体的に、キャラクターや物語の魅力に乏しく、ある程度予測もつくラスト。フェアではあるけども。 解説で作家の折原先生はクリスティー作品のベスト1に挙げているが、それは如何にも言い過ぎ。恐らく最初の頃に読んだからではないだろうか。年代順に読んだなら、或はABC殺人事件の後に読んだなら、何となくラストは気づくはず。全く同じトリックなどと言うつもりはないが、ABCでやった事をちょいと変えただけに見えるのよね。 後期の作品の中では良く出来てる方だとは思うし、手堅い作りだが、著名なクリスティーの傑作などと比べると、何だか熱意が薄いと言うか「ミステリはこう作ればいい」と言う作者なりのマニュアルが出来上がってその中でしか作ってない作品のように感じる。 「そして誰もいなくなった」が☆五つなら、まあ三つと言う所ではないだろうか。 不満は無いが格別満足もしていないと言う意味合いの☆三つ。 | ||||
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「もし、冒頭で顔を出したあの人が○○でなかったら、犯人はあの人しかいないが、犯行の動機が見当たらない。」 この「葬儀を終えて」は20数年前に一度読んで、その初読の時も、「これはクリスティーの最高傑作だ」、と思ったものだ。だが、20数年の時を経て、誰が犯人だったかはよく覚えていたが、犯行の動機は何だったかなあ、と思い出せずに、どうしても気になって、購入して再読した次第。 犯人の意外性もさることながら、その犯行の動機が秀逸。その動機に対する伏線も、大胆に何度も張ってある。もう脱帽! さらにある人物がある事がきっかけで、犯人に疑いを持つ、というのも、なるほどとうならされる。クリスティーは、やはり天才だ。 この小説は、私は密かにクリスティーのナンバーワン小説と思っていたが、少数意見だとずっと思っていた。でもこの版の解説をされている、敬愛する折原一氏も、同様の意見を述べておられて、意を強くした次第。 「誰もいなくなった」「オリエント急行の殺人」「アクロイド殺し」などがクリスティーの代表作とされるが、犯人の意外性と犯行の意外な動機という点では、この「葬儀を終えて」がダントツの出来栄えである。 | ||||
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私はこの製品に非常に満足しています。 それは非常にうまくいく。 問題は全くありません。 価格のために素晴らしい作品。 強くお勧めします。 品質の製品は、長い時間のために続きます 私は非常に満足して 製品は素晴らしい見て、偉大な価格でです。これはよい買物である。私が予想したよりも、写真のように見える | ||||
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そういうこと…という納得させられた作品でした。犯人は…の特徴というかクセを練習して遺言状公開の席に隣席するワケですが、 犯人としては、…という人物が持っているけれど、そのものの本当の「価値」がわかっていなかったところにつけこもうとして、ポワロにやれる。他の方も「£5000はないよね」という絵画を巡って起きた殺人です。 これって、持っているけれど、そのものの価値がわかっていないと、持っていないけど価値がわかる相手につけこまれたりするんだな、と中学生の時に考えさせられた作品でした。 £5000はないよね、ということで星negative1。 | ||||
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この作品の最後に、とても有名な画家の名前が出てきます。 その画家の絵が5000ポンド(Five thousand pounds)で売れたことになっていますが、とんでもない。 物価の違いを考慮しても、500万ポンドでも安いくらいです。 そう考えると、犯人がなぜ殺人をしたかの動機が納得できる。 この作品は同時期の作品としてはとてもよくできた話ですが、クリスティの唯一のミスは超貴重な絵を5000ポンドに設定したことです。 それがなければ大傑作の一つです。 ちなみにドラマ版ではその画家の絵があまりにも希少すぎて5000ポンドでは不自然なので、レンブラントに変更になっています | ||||
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莫大な相続遺産をめぐる複数の遺族の確執、そのさなかでの第二の殺人事件。鍵になりそうないかにも怪しい場面、違和感を感じながら最後まで自分で謎を解くことができませんでした。これぞ、ミステリーの見本でしょう。 | ||||
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金持ちの男が死に、彼の遺産を家族や親類が狙っている。 これは『ポケットにライ麦を』と似ている。 亡くなったリチャードは病死というのが『ポケットにライ麦を』と違う。 ポワロは事件解決を依頼される。 | ||||
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最初タイトルからどんな話の内容か想像がつかないが、読み進めていくほど作品のすばらしいさが伝わってきました。 | ||||
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誰もが病死したものと信じていた大富豪リチャード・アバネシーの葬儀が終わり、 エントウィッスル弁護士により遺言が公開される。 その席上で、変わり者のリチャードの末妹コーラが、無邪気に、 「リチャードは殺されたんでしょう?」という言葉を口にする。 困惑する出席者たち。ところが、その翌日コーラは惨殺されてしまう。 他のレビュアーの方が書かれているように、この物語の発端の作り方が上手い。 ネタばれになるのであまり書けないが、コーラの言葉が見かけ以上の大きな意味を 持っているが本作の肝である。 物語は、エントウィッスル氏及び同氏の依頼を受けたエルキュール・ポアロと、 遺族たちとのやり取りを中心に進展していくが、非常に大胆なトリックが仕掛けてある。 その上、クリスティーらしく、細かい伏線が周到に張られている。 解説の作家・折原一氏は本書をクリスティーの全ての作品の中で最高傑作だと激賞している。 評者自身は、本書のトリックには前例がある上、強引な感があるので、最高傑作とまでは言えない ように思う。 しかしトリックだけでなく、リチャードの義妹や姪といった女性たちの性格描写と 男性にかける愛情は興味深いものがある。本書はクリスティーの63歳の時の作品で、 物理的なトリックから人間観察に興味を移してきた後期クリスティーらしい。 トリックと人間描写の両面をトータルで考えると、クリスティーのすべての作品の中でも 相当上位の傑作であることは間違いない。 | ||||
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レビューにその名の通り空気が読めない頭の頗る付きに悪い奴が、トリックの大切な部分をばらしているので読まないように注意してください。 作品自体はやはりクリスティならではの素晴らしいストーリーテリングぶりで、派手さはないがとても上質です。 | ||||
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「リチャードは殺されたんじゃなかったの?」 作品のキーを握るこの重要な言葉が、この作品をややこしくする装置となっています。 ポアロ作品は、これが初めてです。ポアロ作品は、映画型の派手な作品が非常に多くて有名ですが、この作品は、隠れた名作と言えます。ポアロ作品の派手さは薄い分しっかりと練りに練られたストーリー構成が醍醐味です。 この作品がキーとしている考えは、「無邪気も度が過ぎると存在自体がスベッたことになる!!」と言うことです。 ただ、もしかしたら好みが分かれるかもしれません。また、犯人も注意深く読めば、何となく分かります。 残念ながら、私の好みの作品ではありませんでしたが、アガサ・クリスティー作品でも、構成のうまさに感心した作品の一つだったのではないかと思います。 | ||||
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アバネシー家の当主、リチャードが死亡し集まった親族たち。 お互いに何年も顔を合わせていない人物もおり、末の妹、コーラもその一人だった。 「だって、リチャードは殺されたんでしょう?」 ある人物が発したとんでもない言葉。 小鳥のように首をかしげながら突拍子もないことを言うのは、コーラの幼いころからの癖だった。 そのことを心得ていた親族たちはその言葉を対して気に留めていなかった、翌日コーラが顔をつぶされた死体となって発見されるまでは・・・。 「だって、リチャードは殺されたんでしょう?」、このセリフがなければな成り立たない作品。 このセリフが最後まで重要な意味を持つことになる。 最初はリチャードが殺されたなどとは微塵も思っていなかった親族たちが、コーラの死により次第に本当にリチャードは殺されたのではないかと疑惑を抱き始める過程は読んでいて興味深い。 また、この作品はその文章が”誰の視点なのか?”というところにも注意をしなければならない。 再読し伏線を回収していく過程でその辺りの書き方の巧みさ(読者の欺き方)にも感心させられた。 そして、犯人の動機と関係のあるアイテム(とセリフ)が序盤の方に出てきていたことに驚かされた。 こんなにシンプルなトリックでここまでサプライズに富んだ結末を用意できるクリスティはやはり”ミステリの女王”にふさわしいと感心させられた作品。 | ||||
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犯人の意外性に、もうクリスティに土下座して「参りました!」と言うしかない大傑作。 本書はミステリを読んだ人ほど騙されるのではないか。 或る人物がミスディレクションとして置かれているのだが、それが秀逸すぎる。 そいつが犯人だとばかり思い込んで、まんまとクリスティの罠にハマってしまった。 読んでいない人は直ちに読んで欲しい。 個人的にはクリスティのベストスリーに入る大傑作だと思う。 アクロイド、オリエントはクリスティが書かずともそのうち誰かが書いたと思うが、 本書と「ひらいたトランプ」は古今東西クリスティでなければ書き得ないと思う。 | ||||
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犯人の意外性に、もうクリスティに土下座して「参りました!」と言うしかない大傑作。 本書はミステリを読み込んだ人ほど騙されるのではないか。 或る人物が真犯人のミスディレクションとして置かれているのだが、それが秀逸すぎる。 そいつが犯人だとばかり思い込んで、まんまとクリスティの罠にハマってしまった。 読んでいない人は直ちに読んで欲しい。 個人的にはクリスティのベストスリーに入る大傑作だと思う。 アクロイド、オリエントはクリスティが書かずともそのうち誰かが書いたと思うが、 本書と「ひらいたトランプ」ひらいたトランプ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)は古今東西クリスティでなければ書き得ないと思う。 | ||||
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1950年代のクリスティの作品は、大胆な(悪く言えば、やや大時代な)トリック、そこそこリアルな世界観、ベテラン作家らしい技巧と人間観察・・・が不思議なバランス(とアンバランス)で同居していて、独特な魅力がある。本作は、その中でも著名なものの一つで、上記の特徴が顕著に現れている。さて・・・、この作品には様々なタイプの女性が登場するので、「どんな女の子が幸せをつかみ易いか」という作者の女性論が滲み出ているように思う。印象に残るのは、「そこそこ美人で、バリバリに有能な女性に限って、問題の多い男とくっつく」というパターン。Wiki で、クリスティの伝記を見てみたが、これって、彼女の自虐が入ってると思う。 | ||||
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