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バーニング・ワイヤー
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バーニング・ワイヤーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全34件 1~20 1/2ページ
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とにかくハードカバーの新刊は高いので、と手を出すことを止めてしまって以来、早や12年が経ってしまった。初期の頃のリンカーン・ライム・シリーズは驚愕の面白さで読者に常に驚きを与えてくれていたが、いつの日にかパターン化して新鮮さが消えてゆく。 本書は、そんなぼくにとってあまりに久しぶりのライムのシリーズである。10年前に発刊された本書から、シリーズ読書を再開すべきか否かのリトマス試験紙にもしてみたい。 本書序盤は、電気を使った殺人、電気への復讐、と、電気がとにかく本書のテーマ、と、電気、電気、電気のオンパレードである。それが派手過ぎて、読み始めたことを早くも後悔し始める自分がいる。正直、八割方、新手のアイディアに飛びついたのであろう作家ディーヴァーのほくそ笑む表情が透けて見えるようでとっつきにくいものがあった。 しかし、しかし、物語が終盤を迎えるところで、これまでとは確実に異なる気配が漂い始める。いつもの好敵手的犯罪者の正体にストーリーが及んでみると、この物語は見た目とは全然異なる表情を浮かべ始めるのだ。うわあ、やられた! そうだった、この作家はこの、ツイストを命とする作家だったのだ。 終盤の二転三転するツイストまたツイスト。その中で徐々に物語の真相が姿を見せてゆくことで、前半の耐え難き電気攻撃は、ここに来て許せる気になってしまう。そう、また、やられたのだ。騙された。この作家に。嬉しい悔しさ、である。 ライムを初めとして、あまりに多くの登場人物が関わってくることにも最初は戸惑いを感じさせられる。他シリーズの主要キャラクターも参加してくるし、主要舞台であるニューヨークの他、本シリーズで二度もライムの手を逃れている好敵手Xをメキシコで捕縛する作戦も気になる。やはりシリーズならではの面白さがあるとともに、12年前までの本シリーズの騙しの手際がじわじわと蘇ってきたのである。 ディーヴァーの作品は常々おもちゃ箱みたいだ、と感じていたのだが、本書も例外ではなかった。ただ、他愛のないおもちゃ箱で済まない、ライムの人生を左右する心身状況、キャラクター間の人間関係の多様さ、等々、生活面の様々な喜怒哀楽と、それぞれの人物の個性が徐々に際立ってきて、ラストシーンを、それぞれのキャラクターの物語でも見事に切り上げてくれる辺りは見事としか言いようがない。 やはりディーヴァーは語りの名手、マジシャンなのだ、と再認識させられてしまった。はい、そう。今回もまた、完敗です。 | ||||
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ライムシリーズでは、『ウォッチメイカー』が1番好き。 このシリーズ9作目は、電気が主体のせいか説明箇所が多すぎて物語に入っていけなかった。 シリーズの醍醐味は後半から味わえたのと、 ラストの以外な伏線に次回作への期待。 この状況からのシリーズ10作目、 否が応でも期待が高まる。 | ||||
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物語の展開は、この人ならではでしょう。ただ、気になる点もいくつかありました。 p26上段〈そしていま、まさにその事件に関わった人物を追跡していた。リチャード・ローガンというのがその男の本名らしいが、リンカーン・ライムの頭の中では、いまも当時のあだ名で通っている──”ウォッチ・メイカー“〉とある。前作でその名前は本名ではなく、偽名だとはっきり聞いているのに、本作では本名らしいと言い切っている。 前作『ソウル・コレクター』516p 下段 〈「リチャード・ローガンという名前は?」ライムは訊いた。 「本名ではありませんね。間違いなく。偽名です。別人になりすましていたんです。それはどうやら驚くほど簡単なことのようですわね」 「ええ、そう聞いています」ライムは苦々しげに言った〉 とあるのだ。 実際、ウォッチメイカーの本名は、ウォッチメイカー自身から「チャールズ・ヴェンスパシアン・ヘイル」と前前作『ウォッチメイカー』で明かされている。『ウォッチメイカー』p427上段〈ヘイルはシカゴで生まれた。父親は高校のラテン語教師〉ヴェンスパシアンというミドルネームについても、なぜその名前を付けられたのか、父親のエピソードまで回想している。『ウォッチメイカー』の後半部では、ヘイルの登場場面には「ヘイル」とはっきり使われている。わけわからん。本作『バーニング・ワイヤー』では、わざとライムに錯誤をさせておいて、なにかどんでん返しの布石なのかなと思ったが、最後までページをめくってもそうでもなさそうだ。 p426下段〈「きみの本名はリチャード・ローガンでいいんだな? それとも、偽名か?」「それが本名だ」〉p433上段〈本名はリチャード・ローガンだと当人が認めたとはいえ、この男とその名はどうしても結びつかなかった」とかあるたびに、作者はいったい、どんなどんでん返しを用意してんだよと、それなりに期待していたのは確かです。 気になりました。p105下段。〈メル・クーパーは、サックスが未詳がケーブルを仕掛けた周辺で採集してきた微細証拠を分析した〉とあるけど、ん?と気になりました。ここは〈メル・クーパーは、サックスが未詳の仕掛けたケーブルの周辺で採集してきた微細証拠〉とでもしたほうがわかりやすいのでは。 p262下段〈エーロゾル粒子〉はエアゾールの間違いでしょう。p245下段に〈エアゾール粒子〉とあるのだから。 p332上段〈一度も呼び止められることなく複数のドアを抜けて、まもなく四〇二号室を見つけていた〉の〈見つけていた〉は前後の流れから違和感があります。〈見つけた〉でいいのでは。 p422上段〈環境に優しいグリーンなエネルギー〉は、〈クリーン〉の間違いでしょう。数行前に〈クリーンエネルギー〉とあるし、同ページ下段の〈グリーン・カクテル〉に引っかけたシャレかとも読み取れないこともないですが、傍点でも振っていないと、おやっとなります。 432p上段。 〈『チャーリー・サマーズは無事だって』サックスが大きな声で言い、携帯電話をしまった。『いまロナルドから連絡があった』 ライムは眉をひそめた。『チャーリーが無事でなかったとは知らなかったな』〉 この会話。一読したとき違和感をおぼえました。自分だけかもしれませんが、この場合の〈無事〉とは、事故がなかったというという意味でしょう。それを〈無事でなかったとは知らなかった〉という言い回しは、なんか引っかかります。〈『チャーリー・サマーズは危険を脱したって』『ほう。チャーリーが危険だったとは知らなかった』という意味だろうとはわかりますが……〉 | ||||
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リンカーン・ライムは最後手術を受けた、 運動機能が少し回復した場面で本書は終わる。ただただ羨ましい。 本当は羨ましがる理由はないのだけれど、同じ病人の目線で考えているから、俺の器が小さいから、嫉妬などという意味のないことをしてしまうのだろう。 | ||||
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ずっとジェフリー・ディーバーのリンカーン・ライムシリーズを読んできだが 今回は敵役の主人公も、その武器である電気も いまいちピンとこない というか、ピンとこないだろうから、アメリアやプラスキーをビクつかして 電気の凶器としての恐ろしさを 読者にわからせようと苦心しているのがうかがえて 少し鬱陶しい。 ただ手札を隠してるだけの手品みたいで、もう一段階上の作家さんだったような気がしてだから。でもまあ、いつものメンバーで賑々しくやっているのは 単純に好き。 | ||||
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内容は皆さんのレビューに任せます。よほど古い発行のものでなければ、中古でも単行本は総じてきれいな状態のことが多いですが、期待どおりに満足のいく状態でした。ありがとうございました。 | ||||
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ウォッチメーカーは完全に狂言回し、逮捕されるために出てきたような印象。相変わらずのどんでん返しで面白く読めたし、ライムのリハビリもうまくいきそう。単品としてはダメだが、連作としては楽しい。 | ||||
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シリーズ中で取り立てて面白い作品ではないが、安定感があって読みやすい。ライムがおとなしすぎる気がするが、ウォッチメーカーの後半での活躍に期待しています。 | ||||
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ウォッチメイカーが出てこない、電気とかまわりくどい、つまんない!と思ったけど上巻ラストのあたりの盛り上がりはなかなか。下巻に期待。んで、ウォッチメイカーはやく! | ||||
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散らばった線が一気に収束して行く下巻。盛り上がります。ちょっと都合いいなあって点もありますけど、真犯人違う説からウォッチメーカー登場まで息をつかせぬ展開。さらにそこからの大逆転劇まで鮮やかに一気に読ませる。素晴らしい。ただ、あとで冷静になってみるとウォッチメーカー様ほどの人間が血痕残してました、は拍子抜けかな。ウォッチメーカーは今後も復活が期待される名ヒールなので期待。ウォッチメーカー主人公のスピンアウトも書いて欲しい。 | ||||
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私はその量に満足しています。 上手に包まれます。 シンプルな製品ですが、非常に効果的です。 それが本当に働く それはとてもよく、とても安価であることのための素晴らしい仕事をしません 本当の取引 | ||||
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あたなまやなたかあはやまなたかあやらなまやなたまやらはさかあたなや | ||||
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デルレイのファンにはたまらない。 ローガン対ライム 宿敵は、物語には必須なんだな。改めて思う。 | ||||
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生活に欠かせない電気を操って、殺人(テロ)が行われる・・・ 率直に、怖いよねーと思った。 先の地震とと原発事故以降、電気について考えることが多くなりました。 電気がないと、生活がマヒしてしまう。 そして間もなく民間の電力会社が参入開始するし。 最初の事故が起こるまでの数ページは、小難しくて退屈でした。 でもそれ以降は、一気にジェットコースターのような勢いで物語が進んでいきます。 とても身近なのに、どういう風に手元まで電気が送られてくるのかも知らないわけで。 ウォッチメーカーの捜査も同時並行で行われるし、 プラスキーがちょっと困ったことになるし、 電気は目に見えないし、においもしないし。 一気読みできる、いい作品でした。 | ||||
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2010年発表、2011年邦訳の本作品は、著者の出世作である四肢麻痺の名探偵、リンカーン・ライムの活躍するシリーズの9作目に当たります。 数々の難敵の真相を暴いてきたライムの新たな敵の使う武器は、「電気」。 ニューヨークのある変電所で、「アークフラッシュ」と呼ばれる電気を用いた爆発が起こり、一人が死亡した。 例によって、ニューヨーク市警からの要請を受け、科学捜査を開始したライム。 やがて犯人からの脅迫状が届き、電気を使った新たな事件が起こるが。 今回は、この電気を使った犯人との対決と並行して、前々作「ウォッチメイカー」で取り逃がした殺し屋「ウォッチメイカー」の追跡も描かれるという、シリーズならではの展開もみどころになっています。 肉眼では分からない微細な証拠から犯人を分析、裏をかこうとする犯人のさらに裏をかくという息もつかせぬ展開と、後半のどんでん返しの連続は、今作でも健在。 ただ、9作目ともなると、初期の作品にあった緊迫感が何となく薄れた感じがするのは止むを得ないところでしょうか。 それでも、上下二段組みで500頁程度の分量の作品を週末の休みを使って一気に読んでしまったのは、やはり読者を惹きつける力を持った作品である証拠でしょう。 本レビューを執筆している2016年1月現在、本シリーズの邦訳は、第10作目と第11作目が刊行済みなのですが、第11作「スキン・コレクター」が、2015年末の各社ミステリランキングで、1位や2位に食い込んでおり、著者もまだまだ衰えていないな、という感触を受けています。 この2冊については、いずれ読んでみるつもりです。 今作のラストでは、ライムを取り巻く状況にある変化が生じるところが、読後感の良さを引き立てています。 この出来事が次作以降、どのように影響していくのか、楽しみなところです。 | ||||
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ストーリーは言うに及ばず、リンカーンをとりまく状況変化からも目が離せません。 | ||||
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物凄い緊迫感と、スピーディーな展開。 これはいつものシリーズと変わらなず、とても面白く、一気に読みきってしまった。 読んだ事が無いなら、最初のボーンコレクターから読んでみる事をお勧め。 今回の敵は電気を操るという事で、感電に怯えながら鑑識するシーンの緊迫感が素晴らしすぎる。 これは訳も上手いのだろうが、翻訳特有のながったるさとは無縁で、グイグイ引き込まれてしまう。 緊迫感はシリーズの中でもかなり高い。 電気の使い方に無理があるように思える部分は多いがそんな事は気にならないパワーがある | ||||
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「リンカーン・ライム」シリーズの九作目。本シリーズは殆ど全て読んでいるが、結局の所、連続的瞬発力の「コフィン・ダンサー」(一番の本領発揮作)と全体構成力の「ウォッチメイカー」だけが傑作として記憶に残っている。本作には、昨今の環境・エネルギー問題と絡めて、誰にとっても身近な"電気"を使って爆発を起こさせる犯人が登場するが、どうも作者が最近のトピックスを作中に織り込む事に専心し(しかも、作者・訳者共に計算機・ネットワーク・電子工学に詳しくないし、誤訳も多い)、本シリーズの魅力の本質を見失っている感がある。読者が期待するのはライムと犯人との丁々発止の頭脳合戦である。"電気"の専門家から、犯人の次のターゲット候補をライムが教わっている様では頭脳合戦とは程遠いだろう。また、グリッド捜索(今回は送電網のgridと掛けている)、<ロカールの交換原理>、ホワイト・ボードに書き出す証拠物件一覧、犯人によって窮地に陥るアメリアといった定番の記述にはマンネリ感が漂う。全編から緊迫感が全く伝わって来ないのだ。 サブ(?)・ストーリーとして登場する「ウォッチメイカー」の扱いもアッケなさ過ぎて物足りない。むしろ、私が本作で一番印象に残ったのは、レギュラー陣の中では比較的地味なフレッド・デルレイである。デルレイは潜入捜査のプロで、足で稼ぐ昔気質の刑事。一方、デルレイの新任の上司は「cloud data」及びその分析を信奉するバリバリのデジタル派でデルレイを見下している。"電気"を題材としている事もあるが、そのデルレイ(妻の造形が素晴らしい)の描き方を見ると、本作のテーマが「『デジタルvsアナログ』」の対決」と見えてならなかった。「ウォッチメイカー」が水晶発振時計の製作に興味を持ち始めたという意外なエピソードがこれを象徴している様にも映った。科学的捜査を標榜するライムも、実は肝心な所では直観で勝負するアナログ派だし、作者がアナログ派である事は言うまでもない。本作がデジタル万能時代に対するささやかな"抵抗"の書と考えると、ミステリ的緩さも許せるという所であろうか。 | ||||
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リンカーン・ライム・シリーズの第9作。 電力網を使ったテロ事件にリンカーン・ライムとアメリア・サックスが挑む。 上巻では、電力網を使ったテロの恐怖が描かれるが、やけにアッサリと犯人の正体と犯人の動機が判明する。 これは下巻で大どんでん返しか、大きな展開があるのではと期待が膨らむ。 何しろ、ジェフリー・ディーヴァーの作品である。 このままで終わる訳が無い。 | ||||
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やはり、下巻では大どんでん返しが待っていた。 さらには驚愕の結末も… シリーズを重ねても高いレベルの作品であることは確かだ。 しかし、どうだろう。 本作ではやけにアッサリと二つの事件が解決し、これまでのリンカーン・ライム・シリーズに比べると少し物足りなさを感じる。 まるで驚愕の結末が次作への布石であり、悪く言えば、次作へのつなぎという位置付けの作品のようにも思う。 | ||||
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