シャドウ・ストーカー



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初公開日(参考)2013年10月
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長編小説

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シャドウ・ストーカー

2013年10月15日 シャドウ・ストーカー

いかなる嘘も見破る能力をもつ尋問の天才、キャサリン・ダンス捜査官は、休暇で訪れたフレズノで、人気カントリー歌手ケイリー・タウンがストーカーに悩まされていることを知らされる。その男エドウィンはメールアドレスを変えても即座に新たなアドレスを探り出す。数日後のコンサートに、エドウィンはやってくるという。ケイリーらが不安に震えるなか、彼女の側近、ボビーが殺害された。ケイリーのヒット曲の歌詞をなぞるような状況で。そして第二の殺人が―ストーカーが一線を越えたのか?それとも?捜査権もなく銃も持てない状況で、ダンスは殺人者を追うが、事件の背後の陰謀は予想を超えるものだった…。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

シャドウ・ストーカーの総合評価:6.97/10点レビュー 29件。Bランク


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全4件 1~4 1/1ページ
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ディーヴァーにしては遅すぎたテーマか

キャサリン・ダンスシリーズ3作目の本書は休暇中に旅先で遭遇する友人のミュージシャンのストーカー事件に巻き込まれるという異色の展開だ。
従って彼女の所属するカリフォルニア州捜査局(CBI)モンテレー支局の面々は登場せず、電話で後方支援に回るのみ。彼女の仲間は旅先フレズノを管轄とするフレズノ・マデラ合同保安官事務所の捜査官たちだ。
しかしリンカーン・ライムシリーズも3作『エンプティ―・チェア』ではライムが脊髄手術で訪れたノースカロライナ州を舞台にした、勝手違う地での事件を扱っていたので、どうもシリーズ3作目というのはディーヴァーではシリーズの転換期に当たるようだ。

そして出先での捜査、しかも地方の保安官事務所の上位組織であるCBIは彼らにとっては目の上のタンコブのようで最初からキャサリンに対して物見遊山的に捜査に加わろうとする輩と色眼鏡を掛けて見ており、全く協力的ではない。これは定石通りだが、彼らがキャサリンと手を組むのは早々に訪れ、事件発生の2日目、ページ数にして170ページ辺りで訪れる。この展開の速さは正直意外だった。

さてストーカー行為は現在日本でも問題になっており、それが原因で女優の卵や若い女性が殺害される事件が最近になっても起こっている。一番怖いのはストーカーが自己中心的で相手を喜ばそうと思ってその行為を行っており、しかも彼ら彼女らが決して他人の意見や制止を認めようとしないことだ。
自分の信条と好意に狂信的であり、しかもそれを悪い事だと思ってない。実に質の悪い犯罪者と云えよう。

本書に出てくるエドウィン・シャープも実に薄気味悪い。見かけは185~190センチの長身で身ぎれいにしたヘアスタイルに服装で好男子の風貌だが、その目の奥にはどこか狂信的な輝きが潜んでおり、常に何かを探ろうとじっと対象物を見つめている。そしてなぜか初対面にも関わらず、相手の名前を、場合によっては近しい人しか知りえぬファーストネームさえも知っている男。
この底の知れないところと快活な風貌がアンバランスで逆に恐怖を誘う。

そして作中にも書かれているようにストーカーのようにあることに対して妄信的に信じて疑わない人々、また嘘を真実のように信じて話す人々には人間噓発見器のダンスが得意とするキネシクスが通用しないのだ。
事件発生後の3日目の火曜日にダンスはエドウィン自らのリクエストによって尋問を行うが、彼の得体の知れない笑みに惑わされて本領を発揮できなく、時には先方に主導権を握られそうになる。結局彼が犯人か否かを判定できずに終わる。

余談になるが、このキャサリン・ダンスシリーズは彼女の得意とするキネシクスがほとんど機能せずに物語が進む。つまりダンスは自身のシリーズになるとただの優秀な捜査官に過ぎなくなり、“人間噓発見器”としての特色が全く生きないのだ。
一方のリンカーン・ライムシリーズがライムの精密機械のような鑑定技術と証拠物件から真相を見破る恐るべき洞察力・推理力を売り物にしているのとは実に対照的である。

そしてライムと云えば、これまでこのシリーズにもカメオ出演でチョイ役で出ていたが、本書ではとうとうフレズノに赴いて捜査に加わる。そして彼の鑑定技術がその後の捜査の進展に大きな助力となり、犯人逮捕の決め手になるのだ。
この演出はファンサービスとしては上等だが、一方でこれでは一体どちらのシリーズなのかと首を傾げたくなる。

また本書ではディーヴァーお得意の音楽業界を扱っているところもポイントだ。ディーヴァー自身が元フォーク歌手を目指していたことはつとに有名で、本書で挿入されるカントリー歌手ケイリーの歌詞ではその片鱗を覗かせている。

まず今回ダンスが事件に巻き込まれる発端が休暇を利用して自身で運営しているウェブサイトを通じて著作権を取得する手伝いをし、さらに販売までする世間にほとんど認知されていない在野のアーティストの曲を収集する“ソング・キャッチャー”としての旅であることだ。このことからも本書が音楽に纏わるあれこれをテーマにしていることが判る。

またこのケイリー・タウンだが、私の中では彼女をテイラー・スウィフトに変換して読んでいた。特にケイリーがカントリー・ミュージック協会の最優秀賞を受賞したときのある事件のエピソードに関してはテイラーの2009年のグラミー賞に纏わるカニエ・ウェストとの騒動を彷彿させる。そうするとまさにぴったりで、後で調べたところ、作者自身彼女をモデルにしているとの記述があり、大きく頷いてしまった。

また音楽業界の変遷についても筆が大きく割かれている。
17世紀の、まだ録音機器がない時代にコンサートやオペラハウス、ダンスホールなどで生演奏を楽しんでいた時代に始まり、エジソンによって発明される蓄音機によって家庭で音楽が楽しめるようになり、そこから技術革新で様々な音楽媒体が生まれたことが説明されているが、やはりとりわけ筆に熱がこもっていると感じられるのは最近のウェブを利用しての音楽配信サービスに移行してからの無法地帯と化した音楽業界の実情だ。
合理主義のアメリカ人は利便性を優先するがためにレコードやCDといった物として音楽を聴くことから単にデータとして自身のパソコンやスマートフォンなどに取り込んで、しかも超安値で何百万曲も自由に、違法音楽配信サービスを利用すれば無料で好きな曲だけチョイスして楽しむという現状を、ミュージシャンを志した作者自身が嘆いているように感じられる。

アメリカでは既にタワーレコードは潰れてしまったが、物その物に価値を見出す日本人はまだ大型レコード店が廃業するまでには至っていない。特に渋谷のど真ん中で複層階のビルが1棟まるまるレコード店であるというタワーレコード渋谷店は外国人にとって驚きの対象らしい。

さらに本書で挿入され、事件に大いに関係するケイリー・タウンの楽曲も実際にウェブサイトで公表され、販売されているとのこと。単に題材をシンガーにしただけでなく、実在するかのようにアルバムまで1枚作ってしまうディーヴァーのサーヴィス旺盛さには驚いた。

他にもザ・ビートルズの未発表曲がある、ケイリーに隠し子がいて、それが姉の娘であった、等々音楽業界にありそうなエピソードが満載されている。

そしてもはや定番と云っていいどんでん返し。

本書のどんでん返しはミスディレクションの魔術師ディーヴァーだからこそ安易な誘導には引っ掛からないと疑いながら読む読者ほど引っ掛かるミスディレクションだろう。

しかしストーカーという人種はどうしようもないなとつくづく思う。相手が「自分だけ」を特別な誰かだと思っていると思い込み、そしてそれは「自分だけ」が理解していると思い込む。相手にとってそんなワン・アンド・オンリーであると思い、自己愛をその人物への愛へと変換する。どんなに相手が異を唱えても、邪険に扱っても愛情の裏返し、周囲に対する恥ずかしさからくるごまかしとしか捉えられない。

そして自分が作り出した「偶像」を愛していると気付くと一転して至上の愛から強姦魔、殺人魔に転換する。「自分だけ」の物にならなかったら他の誰の手にも渡らぬようにしてやる、と。

まさにエドウィン・シャープこそはその典型。いつの間にか結婚したことになっていたりと実に思い込みが激しい。
人は辛い時に希望にすがってその痛みを和らげようとする。正直私も過去の恋愛で振られた時は連絡不通になっても忙しいだけだ、電源が偶々切れているだけだと都合のいいように解釈していた。別れて半年ぐらい経ったときに再びその女性と逢って食事することになった時には、逢えばまた寄りを戻せると信じて疑わなかったが、逢って話しているうちに彼女の中で自分は既に過去の男になっていることに気付いた。逆にそのことで吹っ切れた。
自分自身の経験を踏まえてこのエドウィン・シャープという人物のことを考えると人というのは紙一重で普通から狂人へと変わるのだなぁと痛感する。自分がこのシャープほど人に執着することはないとは思うが、例えば私は他人よりも読書、洋楽がディープに好きなのだが、この対象が人になったのがストーカーなのかもしれない。欲しい本を求めてあらゆる書店やウェブサイトを時間かけて逍遥することに何の苦労も感じないから少しだけだがシャープの執着ぶりも理解はできる。

ただやはり題材が古いなぁという印象は拭えない。今更ストーカーをディーヴァーが扱うのかという気持ちがある。
たまたま今まで扱ってきた犯罪者にストーカーがなかったから扱ったのかもしれないが、今までの例えばウォッチ・メイカーやイリュージョニストを経た今では犯罪者のスケールダウンした感は否めない。遅すぎた作品と云えよう。

読了後、ディーヴァーのHPを訪れ、本書に収録されているケイリー・タウンの楽曲を聴いてみた。いやはや片手間で作ったものではなく、しっかり商業的に作られており、驚いた。
書中に挿入されている歌詞から抱く自分でイメージした楽曲と実際の曲がどれほど近しいか確認するのも一興だろう。個人的には「ユア・シャドウ」は本書をけん引する重要な曲なだけあって、イメージ通りの良曲だったが、かつて幼い頃に住んでいた家のことを歌った感傷的な「銀の採れる山の近くで」がアップテンポな曲だったのは意外だった。
物語と共に音楽も愉しめる、まさに一粒で二度おいしい作品だ。稀代のベストセラー作家のエンタテインメントは文筆のみに留まらないのだなぁと大いに感心した。

さて既に刊行されているダンス・シリーズの次作『煽動者』の帯には大きく「キャサリン・ダンス、左遷」の文字が謳ってある。またも慣れぬ地での捜査となるのか、色々想像が広がり、興味は尽きない。


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Tetchy
WHOKS60S
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ストーカー恐るべし

ストーカー恐るべし。今回も完全にだまされました。中盤では、ライム、アメリア、トムの3名も登場!その存在感をいかんなく、見せつけました。事件解決後のエンディングのシーンではちょっとした感動も。ケイリーのような歌手が、本当にいればいいなぁと思いました。ナイスな作品でした!

タッキー
KURC2DIQ
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(8pt)

シャドウ・ストーカーの感想


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松千代
5ZZMYCZT
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ダンスに意外な強敵、現れる


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iisan
927253Y1
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No.25:
(5pt)

速やかな到着でした

Amazonで色々なお買い物してますが、本が一番早いですね。きちんとした梱包で本自体がとても綺麗です。シャドウ.ストーカー。
キャサリン-ダンス主役のラストはやっぱり…のとこからがとても怖い!
シャドウ・ストーカー 上 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:シャドウ・ストーカー 上 (文春文庫)より
4167907402
No.24:
(5pt)

速やかな納品ありがとうございました

感想は上巻と一緒です。
本自体がとてもキレイでした。梱包もきちんとしてました。またご縁の際は宜しくお願いします。
シャドウ・ストーカー 下 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:シャドウ・ストーカー 下 (文春文庫)より
4167907410
No.23:
(3pt)

音楽記事が多すぎるかな?

カントリーミュージック好きなら大いに楽しめたでしょう。今回はディーヴァー氏の好きがたたって、読み手としては物語の進行を妨げられた感じとなりました。又、リンカーン・ライム頼りという点も気になります。珍しく焦点が絞り切れず、ドンデン返しの切れもそこそこでした。続けてディーヴァー氏を読みすぎたかな?・・
シャドウ・ストーカー 下 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:シャドウ・ストーカー 下 (文春文庫)より
4167907410
No.22:
(1pt)

重箱の隅のスミ

なんですか。これ。おそらく、ディーヴァーの中でも一番できのよくない作品じゃないですか(十七作品しか読んでませんが)。緊張感なし。人物描写にも深みなし。上っ面だけ。説得力のある知的推理も最低水準でしょう。プロの作家の匂いがしません。以前書いた習作にちょっと手を入れただけ。そんな印象です。人物設定にしても、ダンスを含めて、ほかの捜査官の設定もあまりに凡庸すぎます。単なるパトロール警察官ならともかく、厳しく審査されキャリアアップした捜査のプロたち。これではいくらなんでも……。シンガーソングライターも経験したという作者の百パーセント自己満足の作品ですね。作者だけ面白がって、読者は白ける典型的な作品だと思います。

 こんな作品だからというわけでもないでしょうが、日本語訳にも力がはいらなかったのでしょう。首を傾げる箇所が随所に目立ちます。
 
 P26下段〈コンサートに行ったとき、あるいはただフレズノまでケイリーに会いにきたとき、クマそっくりなビショップが〉とあるけど、ここは〈会いに行ったとき〉でしょう。この章の主体はあくまでダンス目線です。〈会いにきた〉はおかしいでしょう。〈会いにきた〉のはビショップから見てのダンスの行動です。いったい、いきなり、だれの目線になったんだよと突っ込みを入れそうになりました。〈(ダンスが)会いにきた〉では、ビショップ目線になってしまいます。

 P32上段〈『──念のためにメインの電源を落としておいたよ。今日の夜、戻ってきたら、もう一度、電球をよく確かめてみる──』〉とあるが、〈戻ってきたら〉って、だれが戻ってくるのだろうか。会話の話し手が〈戻ってくる〉のなら、〈戻ったら、もう一度〉でないとおかしい。違和感を覚えました。

 P40上段〈『もちろん。彼が金曜のコンサートに来るつもりでいたこともね』〉とある。ここは〈『コンサートに来るつもりでい《る》こともね』〉と、過去形ではなく現在形を使うべきでしょう。この会話をしている時点で、金曜のコンサートとはまだ先のことです。前後の文章から、〈つもりでい《た》〉という表現では、重箱の隅かもしれませんが引っかかります。

 P50上段〈しかし、目を閉じる必要はなかった。眠りがようやく訪れるのは、まだまだ先のことだろう〉とある。未来に対して〈ようやく〉はおかしいのではないか。この場合、この時点では当然、眠気は襲っていない。〈ようやく〉とは、過去の流れがあって、現時点に至って、〈ようやく〉と思うはずだ。未来の事象に対する予感として〈ようやく〉は、おかしい。〈眠りが訪れるのは、おそらく〉か、単に〈眠りが訪れるのは、まだまだ先のことだろう〉で、意味ははっきり通じる気がします。

 P69上段〈ただし、夫は犯罪に巻きこまれてではなく、ハイウェイ一号線で不注意運転の車にぶつけられて死んだ〉ってあるけど、〈ぶつけられて〉って文章の流れとして稚拙でしょう。〈不注意運転の車が原因で死んだ〉とか、もっといいようがあると思います。P82上段〈容疑者と話をしながら行なうものだ。〉とあるが、〈行《な》う〉は、範疇であるとはいえ、正しくは〈行う〉でしょう。P107上段〈『動かない証拠があるんだよ、エドウィン』〉って、ここは日本語の常套句として定着している〈動か《ぬ》証拠〉でしょう。語呂が悪いです。P128上段〈『毎週、何千通も同じものを発送してる。特別なのは、宛名だけ──その宛名にしたって、プログラムが自動的に挿入してるのよ』〉とあるが、〈特別〉って、おかしいでしょう。文意から別に〈特別〉じゃないでしょう。単に〈違うのは、宛名だけ──その宛名にしたって〉とかでしょう。

 P151下段
〈『ケイリーの家に。予告なしに行って驚かせたいの』
 『ああ、それは楽しそうだ』〉
 とあるけど、作者の表現として違和感あります。ケイリーは長年仕事をやってきたスタッフが殺害されているのだ。そこに弔問も兼ねて、実の姉がケイリーを訪れようとしている。悲しみに打ち拉がれている妹に対して、〈驚かせたいの〉〈ああ、それは楽しそうだ〉って、ケイリーに親しい間柄の人間同士の会話ですか。頭が混乱してしまいました。

 P222〈泥が跳ねた窓ガラスに、シャッターの光が次々と閃いた〉とあるが、シャッターは閃かねえよと、思わず突っこんでしまいました。シャッターは〈押す〉もの、閃くのは〈ストロボの光が次々と〉でしょう。この訳者さんで、他の作品にも同じ表現が出てきますが、P203上段〈心臓は激しく打っている〉と同じように違和感ありありです。心臓は打ちません。打つのは鼓動でしょう。P305下段〈サックスがライムの推理を目立つように書き加えてあった〉は、〈加えて《いた》〉でしょう。

 P337下段〈しかし、彼が向きを変える前に、ダンスは衝撃的に手を伸ばしていた。片手を彼のうなじに当て、もう一方の腕を背中に回して、彼を引き寄せた〉って、〈衝撃的に〉って、なんだよおお。〈素早く〉とか〈我知らず〉とかだろう。P360下段〈ケイリーはひどい咳をし、唾を吐いて苦い味のする灰やすすを口から追い出しながら、ポーチの階段を下りた〉って、〈口から追い出しながら〉って、なんだよおお。せめて〈唾を吐いて苦い味のする灰やすすを口から一掃して、ポーチの階段を下りた〉くらいでしょう。

 P365上段〈まぶたがゆっくりと閉じた〉って、ここは〈まぶた《が》ゆっくり《閉じられた》〉か、〈まぶた《を》ゆっくりと閉じた〉かでしょう。P394上段〈『ママに何かされる前に止めて!』サリーは泣きじゃくっていた〉って、〈ママに何か《する》前に〉でしょう。日本語の文章として、いろいろ気になることがありました。次回を期待します。
シャドウ・ストーカーAmazon書評・レビュー:シャドウ・ストーカーより
4163826300
No.21:
(1pt)

カバーが。

カバーがなかったです。
商品の詳細には記載がなかったと思います。
ガッカリしました。
シャドウ・ストーカー 下 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:シャドウ・ストーカー 下 (文春文庫)より
4167907410



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