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カラマーゾフの妹
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カラマーゾフの妹の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全58件 41~58 3/3ページ
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私が「カラマーゾフの兄弟」を読んだり、映画を観たりしてから何十年も過ぎた。青春時代の愛読書で、今も大切な作品だ。 その続編が書かれた、それも江戸川乱歩賞受賞というので、わくわくどきどきしながら読んだ。 イワンの多重人格は、そうきたか、とある意味納得しそうになったが、アリョーシャの人物設定はあり得ない。原作のアリョーシャがわずか13年であのような人間に変貌するなんて。ストーリーのための人物設定だとしたら、本末転倒。 推理小説として読むなら、それなりに面白いとは思うし、原作の細部まで読み込んでの展開は、オリジナル作品を書くよりむしろ大変かも…。それでも「カラマーゾフの妹」の妹に、どれだけの重い意味があるのかと問うときに、答えが見つからない。 この作品を読んだおかげで、ドストエフスキーの原作をまた読み返したくなった。あのアリョーシャやイワンに会いたくなった。 | ||||
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あの「カラマーゾフの兄弟」の後日談だという。 党首フョードルの死から13年、内務省未解決事件特別捜査官 として、二男イワンがカラマーゾフ家に戻ってきた。 すでに、犯人である長男ドミートリーはシベリアで刑期中に 死亡している。 終わったはずの事件なのに、なぜ? 新しい捜査法や犯罪心理学を取り入れ、徐々に真実が暴かれて ゆくなか、事件を取材していたジャーナリストが殺された! 13年前のカラマーゾフの人間関係の暗い闇に、いま光が入る。 本来、第二部として予定されていた続編は、ドストエフスキーの 死によって日の目を見ることはなかった。 残されたいくつかのアイデアをもとに、本書を描いた著者の自由な 想像力と卓抜な構成力は、見事だと思う。 ロシア文学好きの人が気に入らないのは、やむを得ないでしょう。 「モンテクリスト伯」にもあったし、続編が書かれるのは名作の証明 ではないでしょうかね。 | ||||
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カラマ-ゾフの兄弟を読み終ったばかりだったので、タイトルに惹かれて購入しました。記憶が鮮明なうちに読むとより楽しめます。 スメルジヤコフ犯人説に違和感を持ったひとにはオススメです。 | ||||
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江戸川乱歩賞には毎年興味をもっていることもあって、この本を手に取りました。 ちなみに、ドストエフスキーのカラマーゾフの兄弟は読んでいません。 えっと、なんて言ったらいいんだろう。 読書の楽しみは人それぞれだと思うのですが、私の場合は登場人物に共感して感情移入できるからこそ本ってすごい!、、と思っています。 でも、この物語?はそれがまったくできず、むしろ人間が記号のように書かれている気がしました。 登場人物紹介を見ると、アリョーシャが主人公になっていますが、驚くほどその役目を果たしていない。 イワンは優秀な未解決犯罪特別捜査官という設定なのに、有能さやあなどれないと思わせる洞察なんかが皆無です。 トロヤノフスキーがいちいち指摘をしなければ、何も答えを導き出せない「能無し」に映りました。(スミマセン、、) そして、多重人格ってあんなに簡単なものですか?? ザリャーでコロコロと人格が交代したり、都合よく「悪魔」がヒントをくれたり、しかも催眠療法とは名ばかりなやり方で人格を呼び出してはしゃべらせて、何か知らないうちに人格が統合されて真人間になっているとか、、、。 そもそも妹の死が人格が複数に分かれてしまうほどの要因とは思えず、精神を軽く単純に扱っている印象を受けました。 セリフとか地の文から登場人物の人間性が見えてくるものが物語の基本だと思っています。 でもほとんどが説明だから、長ゼリフもただ説明を語らせているだけなので、先へ進むのが苦痛です。 頻繁に現れる著者の語りは読む者の意識を削ぐし、また「賢い読者なら分かる」というような表現が鼻に付き過ぎました。 まるで分からない者がバカと言われているよう、、。 結局、カラマーゾフの兄弟を読んでいれば、元祖とリンクさせることで表現の足りなさを補えるのかな。 そういう意味でも作品の善し悪しを決めることができず、そして作家性みたいな個性がまったく見えませんでした。 大作の続編を書いたというだけで、何も伝わってこない作品はつら過ぎます。 それにしても後ろの選評、選考委員はみんな本当に面白いと思ってるのかな〜。 フシギでなりませんでした。 長々とすみません、、本当にビックリしたもんで。 | ||||
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元ネタ作品を読んだ人と読んでない人では印象がかなり(良い意味でも悪い意味でも)変わるように思いますが、読んでないものの立場でもの申しますと、はっきり言って読むのが苦痛でした。 とにかく何を書こうとしているのかよくわからない。 この作品において、妹の存在がどれだけ重要な意味合いなのかも正直はっきりとは理解できていません。 その辺読んでいる人できちんと状況を理解しながら読み進められる人にはまだわかるのかもしれませんが、 私のように元ネタにも当たらず適当に流して読むタイプには全く合いませんでした。 乱歩賞の審査員で適当に流して読む人はいないでしょうし、5人中4人までがちゃんと元ネタ読んでいた、というのはかなりラッキーだったのではないでしょうか。(読んでない東野圭吾が低い点つけたわけではないようですが・・・) SF作家としては一部ではかなり高く評価されている作者ですが、今後はミステリーにも軸足をおいていくのでしょうか。 今作が初読でしたが、残念ながら今後積極的に手に取ることは無さそうです。 | ||||
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ミステリーものはほとんど読みませんが、前任者作品ファンとしてこれは読まずにおりゃりょうか! カラマーゾフの兄弟に舞台を借りたミステリーとしてとても楽しく読めました。本編のオチも良かった。 また前任者の作品を読み返して『カラマーゾフ的』というものについて再確認したくなりました。 そういえば、行方不明の二人のその後は?やはり?理由は? そういう想像の余地が用意してあるところもいいですね。 | ||||
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2007年、亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』を一読してあったものだから、このさくひんを紹介した宣伝文句はなんとも魅力的なものだった。 そして、夏目漱石の文体を卓抜に模写したミステリーロマンの傑作。あの名作の後日談を奇想天外に描いた奥泉光『「吾輩は猫である」殺人事件』を読んだ時の驚きを期待していた。 ………………ところが。 ドストエフスキーが未完に終えた小説の続編を書こうとする著者の冒険的精神はわからないでもないが、これは冒険というより暴走だと思う。 どうやら著者はなにがなんでも「アッと驚く真犯人」を作りたかったのだろう。 ひとつだけ例を挙げる。登場人物たちだが、「エッ!あの人が?まさかこの人が?」と驚くことになるのだが、ドストエフスキーが描いた深い思索の人々の性格を、著者が謎解きを複雑にするために、都合の良い新たな人格に創作しなおしたことだ。この結果、原典との一貫性がまったく感じられなくなっている。しかも極端な異常人格の狂人に変えている。多重人格者、狂的ヒステリー、幼児性愛者、快楽殺人者、ニンフォマニア、世界征服を目指すナルシスト、人の運命をもてあそぶマインドコントローラー。いわゆるサイコホラーに登場する犯罪者に酷似させています。 これであればいかようにでも、緻密に辻褄をあわせて、真犯人を仕立てることができるというもの。 ドストエフスキーの作品は一度読んだだけでは消化しきれないものです。『カラマーゾフの兄弟』では「イワンの創作詩・大審問官」「アレクセイの記述・ゾシマの伝記」「第二部の構想につながる物語・少年たち」の印象が強烈だっただけに、推理小説風に読む余裕などなかったから、仮にこれから原典を「父殺しの真犯人は?」に絞って読み返すとなればあるいは役に立つかもしれない。 タイトルでギョッとさせている「カラマーゾフの妹」を取り上げても、彼女の存在が事件を成立させる要因になるのかしらと基本的な疑問を感じる。 ドストエフスキーは書き上げた『カラマーゾフの兄弟』のあとに、アレクセイを主人公にした第二部で、皇帝暗殺事件を描くつもりだった。この作品はこれを踏まえて書かれている。 ただ人工衛星に犬を乗せ、ロケットを地球周回軌道に打ち上げるテロリストの親玉にわたしは唖然とした。ここは若い読者向けのつもりか、劇画タッチだった。 ドストエフスキーも苦笑しているのではないか。 | ||||
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評判が良くないようなので、怖いもの見たさで読んでみました。イギリスは食べ物が不味い、という話を連想します。前評判を気にして現地に行ってみると、確かに不味いものもあるが、美味しいものも結構あるじゃないか。そんな感じで、意外と楽しめました。まず、著者が、ドストエフスキーの大作をよく読んで、その隙間を縫って、用意周到に大胆な虚構を構築した点に驚きました。その上、フョードル・カラマーゾフ殺人事件の概要を整理して追ったり、3千ルーブルがどれくらいの金額かを具体的に説明してくれたり、なかなか親切な設計です。SFの話題は余計だと思いますが、全体的に、左脳を刺激するミステリーらしい文章だと思います。問題は、右脳を刺激する情緒の部分が弱いことでしょう。更に、アリョーシャの描き方には多くの不満が残ると思います。著者は冒頭で、偉大な前任者(ドストエフスキー)と同等の作品を書くことなど出来ない相談、と割り切っていますが、アレクセイ・カラマーゾフの生涯については、この作品を読めば納得してもらえるだろう、という意図を述べています。でも、これが難しい。なるほど、そういうことか!と感心するか、魅力が無いじゃないか、と不満を募らせるか、評価が大きく割れるところでしょう。もっとも、アレクセイ・カラマーゾフの生涯を魅力的に描くためには、精神世界の深みを徹底的に見つめ、ドストエフスキーと同等の境地に達する必要がありそうで、今となっては誰にも描くことができない世界なのかもしれません。とはいえ、ドストエフスキーの大作に一石を投じた功績は過小評価されるべきではなく、今後この作品がどのように読者に受容されていくのか、大いに関心があります。今は先ず、現代日本のミステリー小説として、左脳で楽しむ作品、と割り切って読むことをお奨めする次第です。 | ||||
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着想がいい。文章がうまい。同じ人物を愛称でも書いているので、読みにくい。 これから乱歩賞に応募する方は、「マネをしないように」という選評があるが、それは、この作品がうまく描かれすぎであるということ。 文豪の描いた本編と比べて否定論が多いが、過去の「見劣り乱歩賞作品」よりは、ずっとましだと思います。 | ||||
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SF仕立てはいりませんでしたな。 この作家さんはカラマーゾフをこのように解釈したと考えれば、カラマーゾフ・ファンの方も腹が立たないのでは…。 当然ですが原作から立ち上る香気は、ほぼ無いですね。 死刑体験やシベリア流刑という苛烈な実体験あるドストエフスキーと比べると、教科書で身につけた浅い心理学の知識という感はどうしても否めません。 でも、まあ、けっこう楽しめたから☆三つです。 | ||||
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カラマーゾフの兄弟のファンとして(私は小林秀雄の批評からドストエフスキーにはいった口ですが)、このタイトルだけで衝動買いしてしまいました。 まずもって作者の勇気(ドストエフスキーファン誰もが、心のなかで書かれなかった続編の内容を思い描いていながらも、恐れ多くて外に出せないなかで、堂々とカラマーゾフのタイトルを付けて出版したこと)に★4つです。 当然のことながら、読後、自分のイメージしていたものとのGAPに唖然としました。 しかし、それは全く問題ありません。それぞれにイメージしているストーリー展開が異なるからこそおもしろく読めると思いますので。妹の出現の必然性のなさなどの批判もありますが、真犯人の意外性も含めてストーリー展開も面白かったと思います。 そこまでは、★5つでもよいと思います。 ただ、私のなかで、この作品の評価を大きく下げたのはアリョーシャの書かれ方です。 彼は、カラマーゾフの兄弟で出てきた人物とは全く別人のような書かれ方です。イワンも別人なのですが、それはなんとなく私は許せます。 ひとことで言って気品がなくなり卑屈さが感じられるのです。 この作品のようなアリョーシャが、自然に皆から尊敬を集める、誰からも自然に好まれる人物であるはずがありません。 「小説なんてそんなもんだ」と言ってしまえばそれまでだし、これがアリョ−シャでなく「アラーシャ」でも「オリョーサン」でもいいので全く別人がでてきての展開としてくれれば、そういうものだとして楽しめ★5つのままだったのですが、こんなアリョーシャを書いたことで★3つを消させていただきました。 | ||||
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今年度江戸川乱歩賞受賞作「カラマーゾフの妹」を、お盆期間中に読みました。はっきり言って面白くないし物語としての整合性にも疑問符が付く場面が多いです。あまり詳しくは書きませんが、例えば妹を登場させたことで、ある人間の人格形成に影響を及ぼしたのだと感じますがインパクトが弱い。妹の存在意義が薄い。元々のタイトルが「カラマーゾフの兄妹」だったのことですが、こちらの方が内容とマッチしています。変更を促した方のセンスを疑います。また、同じ人物を時には愛称で呼んだりして分りつらい。そのタイミングで愛称で呼ぶ意味が分らない。困惑するだけだと感じました。そもそも、130年前にドストエフスキーが書いた作品の続編を勝手に書いていいものなんでしょうか?このことで『カラマーゾフの兄弟』も違った解釈になってくる部分と、あとは各々の読者の中で物語を作って下さい的な部分が、結論づけられたりといろいろ影響が出てくると思います。 その辺が、この作品の内容よりミステリアスです。 | ||||
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面白かったです。この作品に「ドストエフスキー」を求めるのは筋違いかなぁ。作者は第二部の構成、構想をアレンジして物語を紡いでいるわけで決して続編を書いているつもりじゃ無いと思う。事実原作(だれ訳かはさておき)を読んでいなくても充分面白いし、読めば更に深く楽しめます。ちょっぴりのスチームパンク風SF世界と乱歩推理小説とパラレルワールド的ロシア文学世界。頭柔らかくして楽しみましょう!おすすめです。 | ||||
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廊下へ出てうしろの扉をばたんとしめたときに考えた。 帰ろうかしら。 太宰はたった一行で人形の家をひっくり返したが、 高野史緒氏は三百頁でひっくり返した。 昔同級生が斜陽の続編を書いて井伏鱒二に見せた。 井伏曰く「太宰は二人いらない。」 本作品は高野史緒氏が書いたのであって ドストエーフスキイのふりをした高野史緒氏が書いたわけではありません。 世の中に文章としての物語が誕生した時に既に語り継がれた物語や、 日記が下地としてあるのですから気にしません。 亀山版を読んでまだ二年しか経ちませんので、 鮮やかにオリジナルが蘇り、それはそれで懐かしく愉しいです。 題名からカラマーゾフを消して「死霊の妹」にしておけば ドストエーフスキイファンに怒られずに済んだでしょう。 カラマーゾフの兄弟を記憶に留めている方にはお勧めです。 「罪と罰」も物語の中に織り込まれていますが、他の作品も登場させたら 更に面白くなるのではないでしょうか。 村上春樹氏がロシア語に翻訳すれば、モスクワで爆発的に売れるでしょう。 妹の設定に必然性を感じずマイナス1です。 | ||||
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評価 ☆2つが おおい^^ 白痴などなら 4日 カラマーゾフなら 6日で 読めるぼくが 1週間かかった^^:: 一日目は 100ページ読めたが あとは ぞろぞろ ノロノロ 適当におもしろかったし こういう風に続けたかという 思いはあるが ちょっと めちゃくちゃな部分もあるので やや かなわんと 思った スメルではなくて 他の人が 犯人と イワンが 推理するのだが これは 書いていいのだろうか?? ちょっとなあと!! 科学的なことも ちょっとなあ!!と ただ 乱歩賞 いままで 読んだ事がなかったので よかったとは 思う もう一度 カラマーゾフを 読みたくなった ともかく 著者の 独創性には 賛辞を おくりたい!! この手で つづけるか!! という 賛辞!! ☆は 4つにしておく^^ | ||||
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水をさすようですが、すでにプロの作家さんが、このようなオリジナルでない、オマージュ的作品で乱歩賞に応募すること事態、良識に欠ける行為だと思います。確かに文も上手で、構成力も優れた作品で推理も良いが、どうしても模造的な作品に思えてしまう点.書ける方だけに残念でなりません。 | ||||
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乱歩賞の発表があった時から発売を楽しみにしていた。何より着想が素晴らしい。「カラマーゾフ」の続編をミステリで書くとは、誰にでもできることではない。しかし読んでみてがっかりであった。全くの着想倒れに終わっている。これでは泉下のドストエフスキーも泣くだろう。 一言でいえば、本編にあった思想性(といってよければ)が、あとかたもなく消えている。アリョーシャが13年後にどうしてこういう魅力のない人間になっているだろうか。大審問官について物語ったイワンはどこにいったのだろうか。第一部との落差が大きすぎる。続編というなら、引き継いでいる部分がなければどうしようもない。 さらにミステリの部分が弱い。せめてここを面白くして読者を納得させる手もあるだろうが、これではファンは納得しまい。物語が平板で、退屈だ。ついでに言えば、このタイトルの「妹」なのだが、呆れてしまう内容だ。 考えてみれば、この作者にはそういうことを求めるのは無理なのではなかったか。それなら、最初から書かなければいいのだ。 この設定で、例えば笠井潔などが書けばもっと続編らしくなったろうに。「哲学者の密室」の作者こそがこのカラマーゾフの世界を理解し、深化させることができたように思う。 | ||||
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着想が興味深く、新聞広告を見てすぐに購入しました。ドストエフスキー好きとしては、捨て置けません。 しかし、残念ながら、原典の世界観や雰囲気とは縁遠い仕上がりで、そもそも入り口で誤解していたな、というのが読後の第一印象です。 日頃、ミステリー本と親しくしていない者が本作を評価してはいけない、と思いますが、期待してしまった分、ガッカリ度が大きく、高評価を出せません。部外者が、勝手に思い込んで、裏切られた、なんて言うな、という誹りは真正面からお承けします。文学的香気がなさ過ぎます。せめて引用は、亀山新訳ではなく、小沼訳か米山訳にしてほしかった。コーリャの設定なんかは、まったくついていけませんでした。☆は、着想分、ということで。 | ||||
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