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旅のラゴス
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旅のラゴスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全264件 221~240 12/14ページ
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唐突に話は始まり、最初は何がなんやら。 でも、読み進んでいくうちに気づいたらこの“旅のラゴス”の世界に入り込んでいる。 ぐわしっと心と脳を掴んで離さない。 そして気づいたら読み終わっている。 読み終えた後も再び何度も何度も読み返したくなる。 旅の目的も最初は全然わからなかった。しかし、2回よんだら旅の目的が理解できた。3回よんだらラゴスの考え方がすこしわかる気がした。4回読んだら……と何度も何度も読むたびに、世界観が、感想がかわる素敵な本。 普段は本を買わない自分が、本を買って手元に置きたいとおもう。そんな素敵な本です。 ありきたりな王道のような設定だと最初は思ったが、世界観が圧巻です。 この本を政治家の方に、読んでいただきたい。 きっと何か感じてくれるのではないでしょうか。 ああ、また読みたくなってきた。 | ||||
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レビューがよかったので思わず買って読んでしまいました。表紙から壮大でスケールの大きい、夢があふれる内容を連想しました。 ですが自分が思うような内容ではなく、期待するほどではなっかた。けれどそれは想像力や読解力に欠ける私に原因があるのでしょう。 男性が書かれただけあって女性として好ましくない表現が何度かありました。男性はこんなふうに考えるのだなと… 不本意ではあるが王国をつくり彼自身がその国の王に一時期なっていますが、途中で王の責任を放棄するのはどういうことだ!!別に放棄した後特国に問題なかったからいいや的な感じになっていて納得いかない。国を作ったのだから最後まで見届ける責任があるのではないかと思う。 彼は知識が深く思慮深く分別があるような人物像になっているが、それ故に教育を受けられなっかた者に対して若干バカにしているように思う。 あと女性を性の対象としか見ていない傾向がある。女性にはこの作品はおすすめできません。 つっこみどころ満載なところもいくつかある。死刑囚で人体実験したことをあっさりと書いているが、どうせ死ぬんだしまあいいか的な感じが見受けられる。 講義を行い皆に知識を広げることはいいが、政治的なことに関しては後になって問題になっており、「いや!もっと早くに気づけよ!!というか最初からそうなることを予想して対策しとけよ!!」と突っ込みたくなる。 | ||||
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「傑作、名作は色褪せない」とはよく言われますが、この作品にもまさに当てはまりますね。 初筒井氏作品で、初日本人著SFだったのですが、読み終わってからも感動が止みません。 たかだか20数年生きた私にはまだまだラゴスの心情を汲み取ることは難しいながら、 ラゴスが経験してきた数十年、はたまた祖先が彼の星に辿り着いてから二千年以上の時間、 共に旅できたことはこれからも忘れず、大切にしていきたいと思うばかりです。 多くの人々が超能力を獲得し、集団転移や壁抜けの能力を得ながらも、 彼の星の人口、科学技術、宗教政治はまだまだ未発達……。 そのような星に生まれ、人類の祖先が遺したオーバーテクノロジーを復活させることを 至上の使命として旅立ったラゴスの覚悟、かっこ良すぎです。 それと同時に、主人公ラゴスの倫理観、言動、勇気や優しさがまた素敵なこと。 読み始める前はやや硬派なSFを予想していたのですが、 読み終えた今は、本著は僕よりも若い世代から、 人生の酸いも甘いも噛み分けた先輩方にも是非読んで頂きたい、 誰に心にも何かを残さずにはいられない名作だと断言できます。 しかしながら、ラゴスの旅は、上述の使命を達成した後も終わりを迎えることはなく。 それはラゴスだけではなく、この世の全ての人が与えられた、 人生という名の旅を象徴しているのかもしれません。 死が終着点だと誰が言えましょうか。 偏った知識と、怠惰な享楽を感受し続けてきた僕ではありますが、 できることから多くの知識を学び、それを理解しつつ、 これからの人生に生かしていきたいと思わせる作品でした。 | ||||
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一番初めに読んだ筒井さんの本なので、 思い出深い作品です。 学生の頃、終始ワクワクしながら読みました! SFというよりはファンタジーを読んでいる感覚。 ラゴスを取り巻く人間は個性が強く、どの場面も印象に残り、 最後まで読み終えた後は映画を見終わったような感覚でした。 たった200ページの作品なのに、繰り広げられるドラマは 質の高い話ばかり。もっと続きが読みたい!と素直に思いました。 どのドラマも深く書いていけば、3冊ぐらいの長編に なったのではないかと思わされました。 筒井さんの作品ではとても正統派ですが、読みやすいですし 超能力、文明、ファンタジーというキーワードが好きな方には おすすめです。 | ||||
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面白かったです。ほぼ一気読みでした。 でも、ここのレビューで絶賛されているほど強烈に 心に残る作品ではありませんでした。私には。 でもみなさんのレビューを見なければ読むことは無かったと思います。 最後に会うドネルは、タリアの息子なんでしょうか。 | ||||
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もう何度読み返しただろう。小説という言葉で表現するにはあまりにも深く、楽しく、寂しい物語だ。筒井氏の作品は初期の物から好んで読んでいたが、彼の作品群の中にあって本作は異質な感じがした。ただ、所々に筒井氏ならではの記述がみられ、ほくそ笑む事もあった。さて、僕限定の話だと思うが彼の作品はこの作品に限らずなぜかビジュアルが強烈に浮かんでくる。他の作家の本を読んでいる時には文章から想像した設定を無理矢理作る感じがするのだが、筒井氏の作品は読みながら同時に映像が目の前に広がり、まるで映画を観ているような感じがするのである。特にこの作品は僕の中にはしっかりとした映像が常にあった。これは小説ではなくまるで映画である。何が書きたいのかよく判らなくなってきたのでそろそろ終わりにするが、このレビューをもしも筒井氏が目にしたら「ひひひっ、こいつもオレのトラップにひっかかりやがった。いひひひひひいひ」と笑うに違いない。 | ||||
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ぶろぶろぶろさんのレビューが言い尽くしてますがな。何度も読み返しています。わずかな情報量でこれだけの奥行き。まさに「物語」ですね。子どもから大人まで楽しめます。 最近読み返してふと思ったけど、こういう作品を一人称小説「おれ」で書いてしまうのって、なんか、すごい剛胆。静かに男度高い作品です。☆五つじゃ足りません。 | ||||
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才能ある作家が、新しい試みと研究を怠らず、 規制の枠に挑戦し、体制とも戦いつづけて、 そんな50年を経過すると、こんな小説がかけるようになる、 そんな印象でした。 穏やかな、シンプルな枯れた筆致の先に、 筆者の透徹した人生観に照らし出された、 人々の情感や情念が丹念に描き出されています。 筒井作品としては異色かもしれませんが、 過去か未来か、宇宙の果てか別の次元かもわからない、 しかし確かな実感のある世界観へと、 グイグイ引き込まれていくドライブ力は、 まちがいなく筒井作品です。 文句なしの星五つです。 | ||||
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筒井康隆の作品としては、少し雑味が薄く淡白な味わいがありますが、連作形式をうまく活かした佳作です。 スカシウマとの心の交流や、奴隷として過ごす辺りも大好きで、なかでも人々の未来の幸せを考え、苦労して得た知識を封印するところなんぞ、素敵です。 | ||||
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1986年に書かれた作品である。はじめ徳間書店から出版されたようだが、後に新潮社の出版となった模様。 私の中で筒井氏といえばギャグ、ウィット、あるいは諧謔といったイメージが強い。ところがところがである。本書において主人公ラゴスは常識を大切にする極めつけの善人だ。他に対する攻撃性や棘など持ち合わせず、紳士として振る舞う真っ当な男。ややリリシズム過剰なところが格好良く、そこがまた女心をくすぐる、そんな男の一生をかけた旅を描いた物語なのだ。筒井版「西遊記」とでも申しましょうか…… 筒井氏お得意のギャグ、ウィット、あるいは諧謔とはほど遠い小説であるが、これがまた素晴らしい物語です。。こんなロマンチックな小説も書かれるのですね、筒井先生。改めてスゴイ方なのだなぁと山より高く尊敬します。そしてこのSFファンタジーを海より深くしみじみと味わわせていただきました。 | ||||
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ラゴスの洞察力や考えが 鮮明に描かれています。 あえて言えば良くも悪くも男性向けでしょうか。 小説としては本当に面白い作品で どんどん読み進めることができました。 好みはありますがお勧めできる作品です。 | ||||
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筒井氏の小説はなかなか荒唐無稽な描写が多いが(貶しているわけではない。そこがとても好き)、この『旅のラゴス』は他の作品と違い王道のファンタジーという印象を受けた。 では筒井氏らしくないのでつまらないのか?と思われるかもしれないが、そんなことはない。とても素晴らしい。読み始めたら最後まで一気に読み終えてしまった。非常にもったいないことをしてしまった。 小説を読み終えて、見届けたという気持ちになったのはこの作品が初めてだった。 最後に現れた人物は、もしかしたら読者自身なのではないかな。 是非、多くの人に読んでほしい。 | ||||
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筒井作品は、凡その作品を文庫で回顧的に楽しみました。 それは、エロティック街道に至り新作に追いついたのですが、それ以降の作品からは、何故か疎遠になっていました。 当サイトの評価にも見られるように、本作は、その後の作家の躍進を示す重要な作品と見ることが出来ます。 今一度、遠い記憶に照らしてエロティック街道に於いてその印象に特筆出来るのは、作品世界の成熟でしょうか。 これをある種の老成、衰えなどと、自分も若かった当時の浅薄な感慨に催したものか、以降の作品を手にすることは、 ありませんでした。何気なく本作のレヴューに惹かれて本作を読むまで、実に長いブランクを経ました。 著者の妙譚、枚挙には遑もないのですが、SFを主調とする構成は、各々よく巧みを凝らして笑わせ、驚異に漂わせ、 読後にきっちりと感傷を与えつつ、この現実へとつき帰してくれるものです。 そうしてそれ以上、経巡る(経捲る)ページのないのが、そのお話の終わりという訳です。 秀れた作には、凡そそんな言い知れぬ読後感がありますが、この作品にはそれも顕著です。 本作も古い作品なのですが、他のレヴューにもあるように、筒井作品の到達点のひとつと感じます。 ピュアなサイエンスファンタジーは、社会風刺物に並ぶ、もう一方の筒井作品の魅力です。 それは、著者の時空間感覚(SF作家必須の才)の優れた一面に加えて、その歴史観に帰する成果と言えます。 巻末解説には、人生は帰還である云々の評があります。肯ける一文です。作家は、よく初作に帰ると言いますが、 筒井氏の場合は、どれに当たるものか私には定かではありませんが、未だ旺盛な氏の作意と執筆には、 更なる距離の行こうことを期待しています。SFの真髄とは、あらゆる時空、人の生/死、その可能/不可能性を 超える想像力です。無限や超越性、或いは日常に向ける愛情ともそれは言えます。 青春の座右を懐かしみつつ、近作もまた手にしたいと思います。 | ||||
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こちらで好評価でしたので読んでみました。 筒井氏の作品は初めてです。読み物としては面白いです。 洞察力は高いが、心情を口には出さないので淡々と進みます。 ただ、教育を受けられなかった者や女性を軽視した心情が気になり、 他者が都合のいい人物のようにしか思えず、私は入り込めませんでした。 小説は個人の生き方や環境によってとらえ方が違うと思いますが 私は一、女性として多少の不快感があったことは否めないです。 どうにもならないと悟るのも早いが、面倒を避けていく狡猾さ。 小説は影響が大きいので男性像としては勧めたくないです。 | ||||
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旅先で一気に読了しました。 冒険小説、探検小説、恋愛小説の全ての因子がうまく盛り込まれていて筆力に感服しました。ただ、時代設定や話しの展開が、サルの惑星やジュール ヴェルヌの探検物と自分の中では結びついてしまい、それでデジャブー感を感じ、独創性が減じてしまったのが最高評価としなかった理由です。素晴らしいエンターテイメントで久々の痛快小説であることは間違いありません。宮崎アニメで画像化したら素晴らしいのではないでしょうか。 期待しています。 | ||||
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知識を求め旅をする男を描いた、ラゴス伝とも言える作品。 唐突に始まり唐突に終わる印象ですが、それは連載作品だったからでしょうか。そんなことをはじめに思ったことを覚えています。 読み終えてみると、そんなつまらない考えは頭の片隅にもありませんでした。 自分の知識欲を満たすための旅であると同時に、それを纏め上げ、経験とともに後世に伝える使命を帯びた旅は それでも、彼にとってすばらしく輝いていた時間であったと思います。 時には遊牧民の暮らしに身を置き、時には賊に追われ、年月を忘れ本を読み漁り、そして心を通わせた女性を思い、彼女を求め全てを投げ打って世界の果てへ旅をする。その様子を見ていくうちに、彼とリンクするように私の好奇心が刺激され、もっとこの世界を知りたいとページを捲る手が止まりませんでした。 最後は人外魔境へ踏み入る彼の背中で(小説として)幕を閉じる事になりますが、私にはその小さくなっていく背中を見てなお、彼はこの先も旅を続けているのだと確信しています。 書かれていないから存在しないなんていうのはナンセンス。 彼はこの小説が執筆される前から旅を続け、どこかでのたれ死ぬまで終わらないのでしょう。 | ||||
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この作品は私の読書人生でも1.2を争うほどの傑作である。 読書後の余韻でしばらくは他の本を読もうとは思わない。人生の教科書である。 | ||||
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僕が感じる筒井康隆という作家の面白いところは、「小説」という表現形式自体を自己言及的に壊しにかかるモダニスト的資質にある。(例えば、漫画のコマ割を採用した「上下左右」のような短編を思い出してほしい。)漫画で喩えると赤塚不二夫のような仕事を大衆小説の世界で行った人だと思うのだが、この小説ではそんな文章実験が抑えられ、物語世界の構築を正面から試みた作品である。 「七瀬三部作」を挙げるまでもなく、B級ギャグに走らずにストーリー・テラーに徹したSF小説家としての彼はそれはそれで完成度の高いお話を書くのだが、古代ユーラシアを彷彿とさせる冒険物語を我々の時代の科学文明が滅んだ後の人類の物語として展開したこの小説の場合、まずその世界観のファンが多いように思う。(発表後20年以上が経った今では、ゲームや漫画の世界で散々使われたモチーフではあるのだが。)古代文明の知の集積を探して身につけ再生するのに人生の大半を捧げた主人公が、老境になって自分自身のために生を踏み出すラストシーンには共感する読者も多いだろう。旅の途中で奴隷になってから7年が経ったり、古代文明の書物を読むのに15年が経ったり、とあっさり膨大な時間がページをめくる中で経ってしまうあたりも「オディッセイア」等の古代の物語の時間感覚に近くて、近代小説のリアリズム描写に毒された我々には新鮮だ。 僕の星付けが渋い理由は、近代小説以前の「物語」にあったような、もっと荒唐無稽な展開を個人的にはこの作家に勝手に期待していたからである。単体のSFファンタジー小説としての完成度については、他のレビュアーの方々の星付けを参照して頂ければと思う。 なお、徳間版よりも新潮版の方が装丁の絵が良いので、ずっと本棚に置いておくつもりで入手するなら、新潮版をオススメする。 | ||||
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ここには、どこまでも、自分の人生を生きていく人間の姿があります。 多くの出会いと別れを経ながら、旅を続けるラゴスの姿に、なぜか泣けてしまいました。 | ||||
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一遍一遍が長編小説になっていいんじゃないかと思うくらい濃密です。 人間一人の長く短い人生がこれには詰まっています。 この厚さでこれだけ感銘を受けた小説は数えるほどしかありません。 筒井康隆さんの偉大さが身にしみるようでした。 おすすめです。 | ||||
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