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葉桜の季節に君を想うということ
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葉桜の季節に君を想うということの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.15pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全617件 161~180 9/31ページ
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| 主人公成瀬将虎は決して品行方正とは言えない精力絶倫男。今日もいきなり女を抱く。 ものすごい出だしだが、読み終わるとこれが伏線だったりする。ちょっと上手いかも♪ そして同じフィットネスクラブに通う女性から、蓬萊倶楽部という悪徳商法グループの調査を依頼されるところからお話は始まる。将虎くんは若い頃、探偵修行をしたらしく、調査には慣れているのだ。 この悪徳商法の調査という題材が非常に興味を惹き、物語に引き込まれる。 本作の評判をネットで知っていたので本屋で見て購入、歌野晶午初体験、先入観ゼロで読んだ。 最後の一行を読み終え、ちょっとした感動と勇気をもらったりする自分がいる。 これは面白い、よく出来てるなぁ~、面白いこと考えたなぁ~ と感心しきりであった。 そして乾くるみの『イニシエーションラブ』という作品を思い出した。 あの作品には騙された。最後の一行を読み終え、しばらくワケがわからずに数ページ読み返した。 それでも釈然とせず、解説を読んで、ああなるほど! とようやく納得した♪ 本作も似たような『仕掛け』がラスト近くにあるが、こちらは騙されたというより、ああそうなんだ♪ そういうお話だったんだと妙に感心したのだ。文章の持つ機能をうまく、そしてズルく?生かしている♪ でも主人公の『将虎』って名前、今どき珍しいなと思えば『ふふふ♪』なのである。 これはAmazonでも大絶賛だろうとレビューを読むと… ぷっ! 評判悪い! 低評価が高評価を上回る♪ 読んでみると『ズルイ』『詐欺』『反則』『気持ち悪い』『合わない』という言葉が並ぶ。 しばし茫然。この小説を面白がる私は少数派なのか? 気持ち悪い人間なのか? と落ち込んだ。 『イニシエーションラブ』は騙され方に心地よさがあったが、本作には『心地よさ』という感じはない。 騙される爽快感より、ああそういうことなのねと妙に納得する不思議な読後感がある。 このトリックは、つまりは『Aだと思っていたらBだった』というもので、それ自体新しいものではなく、 むしろ素人でも思いつきそうな発想だ。それが癇に障って低評価なのかもしれない。 同じアイデアを複数の人間が思いつくことは珍しくない。その複数がプロかアマかは関係ない。 だから読者の中には、同じアイデアを一度は考えたという人がいると思う。 しかしそのアイデアを『形』にできる人は一握りにちがいない。 本作のアイデアは洗練されたプロの発想と言うより、素人でも思いつきそうなハードルの低さがある。 『こんなことプロ作家がやってはいけない』ということをやってるから。だから『反則』だと。 『もっとプロとしての矜持を持て!』なんて読者が怒るのもわかる気がするが… 果たしてそうなのだろうか? 一流のマジシャンになればなるほど小賢しい手を平気で使うことは良く知られている。 超一流がそんなことするわけない。もっと凄い仕掛けがあるに決まってる。観客はそう思う。 ところがそれが思い込みであり、観客はまんまと騙されるのだ。 たとえば、カーテン越しに見える自由の女神像が観客の目の前から消えるという有名なマジック。 本当に消えてしまう。跡形もなく。でも何のことはない。 カーテンが閉まっている間に少しずつ観客の座る舞台がカーテンごと逆方向に回転するだけ。 カーテンが開くと観客はまったく別の景色を見ているわけで自由の女神像は反対側にちゃんとある。 それを隠すため、このマジックは必ず夜に行うのがミソだとか。ズルイ! これがマジックでなければ『詐欺』になるだろうが、マジックのタネを明かしても観客は怒らない。 むしろ観客は微笑ましい気持ちになる。ああ、な~るほどねと♪ TVでこのマジックのタネ明かしを見たときも、なんとも楽しい気分になれた。 本作のトリックにもそういうところがある。 えっ… そうなの、なるほど~!と。 これがマジックなら誰も怒らないと思うが、ミステリーだと激怒する人が続出するのはなぜ? 多分、ミステリーとは『知的なもの』という思い込みと期待があるんじゃないかと思う。 それをあえてやることは『茶目っ気』では済まされない『許されない反則』になるのかもしれない。 ミステリーをそれほど読まない私などは、こんなトリックも一度ぐらいありだろうと思うのだけど♪ そもそもこのトリックは夜中の3時頃に思いつけば天下を取ったような気になれるだろうが、 一夜明け、冷静に考えるとバカバカしくて書く気が失せる類いのものかもしれない。 いざ書き出してもなかなかうまく書けず、そのうち諦める人が大半だと思う。 こういう突拍子もない荒唐無稽のアイデアというのは、だいたい発想に無理がある。不自然なのだ。 そして現実的に考えれば考えるほど、おかしな部分が続出するもの。だから荒唐無稽と言うのだ。 現実に照らし合わせて整合性が取れれば荒唐無稽でもなんでもないのだから。 本作のトリックも例外ではなく、探せば粗がある。発想に無理があるから仕方ないのだ。 だから、素人でも思いつきそうなわりに、このアイデアをメインに400ページの長編を書くのは至難だろう。 1~2ヶ月で書き上げられるとは思えない。最後の一行を書き上げるまで、テンションを維持しなければならない。これは意外とできないぞと。まずプロットで挫折すると思う。 ちょっとでもバカバカしいと思えば筆が止まる。ワタシは何を書いているのだろうと自己嫌悪に陥る。 それをグッと我慢して400ページの長編に仕上げるというのは、ある意味『変な人』でなければできない。 それも並の変では無理だ。『変の特上』ぐらいの『変』の持ち合わせが必要だろう。 歌野晶午さんはそういう人なんだと思う。だから書けたのだと。なんか素晴らしいなと♪ でも私はこのラスト近くの掟破りのトリックより、それをどういう物語にするかという題材の選び方にこの作家の才を感じた。これが普通に怨恨からの殺人事件などではつまらない。 密室殺人でも猟奇殺人でも同じだろう。蓬萊倶楽部という悪徳商法という題材が功を奏しているのだ。 振り込め詐欺被害は増え続ける一方の昨今。詐欺グループに対する国民の怒りは高まるばかり。 こういう悪い奴らを懲らしめたいという気持ち。不謹慎だが、被害者の人生に対する好奇心もある。 テレビなどで繰り返される密着警察ドキュメントや被害者と弁護士がタッグを組んで詐欺師を問いつめる番組などが軒並み好視聴率を上げるのは、みんな興味があるからだ。私も♪ さらに、その詐欺グループを調査する将虎くんが決して品行方正な人物ではなく、 彼と運命を共にする女性も決してまともな人間ではないという変則的な設定の妙がある。 それに過去現在に渡ってのサイドストーリーが2つ加わることで物語に厚みが出た。 最後のトリックより、むしろこちらの方にこそ読ませる力があると思うのだ。 私はドキドキしながら読んだけど♪ つまり『Aだと思ったらBだった』というのはこの小説の中心のようでそうではない。 どうでもいいとは思わないが、メインとなるのは詐欺グループの調査、被害者の運命、それに2つのサイドストーリーがどうかかわってくるかということ。それらを一つにまとめるための方便がトリックかもしれない。 だからこのトリックはなくてはならないものだが、目くじらを立てるほど不快なものではないだろうと。 とにかくAがBだとわかってしまうと成り立たないので巧妙に隠すしかない。 しかし隠しても隠しきれるものじゃない。そもそものアイデアが荒唐無稽だから。 途中で気がつく読者もいるはず。でも読者が気がついてもかまわない。決して失敗ではない。 このトリックは全体をまとめるためのものであり、それを書くことがこの小説の目的ではないと思うからだ。 素人でも考えそうなアイデアを形にするには勇気がいる。工夫がいる。根気がいる。 素人にはこの3つの持ち合わせが少ないか、全くないかのどちらかだろう。 しかしプロはちがう。やっちまうんですね、平然と。 まるで『瞬間移動』という驚天動地のマジックで双子を使うマジシャンのようなもの。 恥も外聞もない。貪欲なのだ。そこが素人との『決定的な差』であると私は思う。 歌野晶午初体験だったが、この人は素人臭いアイデアを扱っても着地点はしっかり心得ている。 つまりプロの作家なのだ。SMAPの中居くんが絶賛したとかは関係ない。 20代、40代、さらに還暦過ぎて合計3回読むと、まったくちがう3つの物語を体験できるかもしれない♪ 面白い本が読みたい人。プロとは何かを知りたい方。お勧めの逸品だと思います!! | ||||
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| よくある探偵小説的なミステリだと思って読んでいた。 よくある、と書いたが内容自体は非常にテンポも良くてどんどん読み進められる感じだった。 頭の中で主人公とその周りの人物たちを想像しながら読んでいたので、 後半の内容にはぶっ飛んだ。ミステリ小説を読むとびっくりするような展開は多々あるけど これはその中でもとてもインパクトのある内容。 映像化したら面白いだろうに、絶対に映像化できないのが残念! | ||||
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| 個人的にどんでん返しものが好きなのですが、あまりにもどんでん返し小説として有名すぎるのでついつい後回しにしていました。が、今になって読み終えたのでメモがてらにレビューを。 多くの読者にとってキモになるであろう、どんでん返しのAについては驚きこそすれなるほどそういう仕掛けねーという感じ。そして世界観が崩れ去るというレビューも見かけるBですが、こちらはタイトルから薄々予想できていたはずが、読んでいくうちに「でもこれはさすがにそういうトリックとは違うか……」と自ら選択肢外へ放り出していたそのものの仕掛けでびっくり。薄々そうではないかと思って読み始めた私ですらこうです(そも私が騙されやすいタイプなのですが)。というわけですんなり驚いた上に、賛否両論な人生訓じみた終盤の台詞もそうだよなあ、うんうん、と感動。充分に楽しめた読者となれました。 事件についてはもう少し味付けがあってもよいかなと感じましたが、恋愛小説としても読めるバランスとしてはとても読みやすく良い小説ではないでしょうか。もちろん、どんでん返し部分に嫌悪感を抱く可能性のある方には不向きでしょうが……こればかりは説明してから読んでいただくわけにもいかないのが難しいところですね(笑)。 | ||||
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| 文学的なタイトルと、それとは対照的な下品な書き出し。 その2つにすべての要素が詰まっているミステリです。 すべての描写に意味があり(それは伏線であり、レッドへリングであり)最後にタイトルの意味が分かる。 物語中でメインとなる事件が最後まで解決していないのが欠点ですが、それすらどうでもよくなるくらい清々しい結末です。 | ||||
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| ミステリー小説というより恋愛小説のおまけに謎がある小説 叙述トリックには騙されたけれど、構成自体はよく見かけるので途中であぁ、このパターンかな?となる かなり人を選ぶ小説だと思うし、コテコテの探偵小説が好きな自分には合わない | ||||
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| 『前評判』が良かったので、読むのが楽しみでした。元SMAPの中居君も押してました。 実際に読んでみると、思ったほどでもなかったでした。むしろ、この本よりもやや評価が一般的に低いが、『絶望ノート』の方が面白かった。次は『さらわれたい女』を挑戦します。 | ||||
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| 私は最後まで気づかなかったです。あっと驚かされました。 お見事です。 | ||||
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| 最初は時系列も内容もバラバラのエピソードがどういう関係にあるのか分からなかったけど、最後に明かされる伏線回収と叙述トリックが素晴らしい。 あと、現実はとかく『若いうちが華』とか『若くないとおワコン』みたいな風潮で歳を取るのは絶望にしか感じなかったけど、ちょっと希望が持てた。 | ||||
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| 途中でネタがわかったし,いろいろ無理があったように思います。 | ||||
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| 面白いですよ。物語は。 しかし、最後のどんでん返し的なところで、ずるっ!と思うはず。 途中から違和感は感じていて、もしやと思ったが、まさかそんな筈はないと思い読み続けたら、案の定…。 やられた感はなく、伏線として十分に張ってない為、正直ずるいなーと思った。 物語自体は楽しく読めました。 | ||||
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| 有名な叙述トリックとのことで読んでみました。結果,気持ちよく騙されてしまいました。ただ,終盤の登場人物のセリフに作者の主張が見え隠れしているような気がして,そこだけ気になったので星を一つ減らします。主人公に若干クセがあるのと,叙述トリックではあってもミステリではないような気がするのでそこも注意点かと思います。 | ||||
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| 例のトリックがストーリーの骨組みとあまり関連がない点について賛否両論あろうが、私は好きだ。 例のトリックがなかったとしても骨太サスペンスとして楽しめると思う。 それが例のトリックのおかげで、読後感を良いものにしていると思う。 | ||||
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| 最後まで読みたかったのですが、自分にとっては、 キャラクター設定や外見の描写、ストーリー展開、文体すべてに自己陶酔感を感じ気持ち悪かったです。 | ||||
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| <ネタバレ含む> タイトルは文学臭が立ち上り思わず買いましたが 内容は五流以下 叙述トリックはこういうことを言うのか? どんでん返しで、爺さん婆さんの恋物語に落ちたところは、エーッというよりは、ゲーッとなって薄気味悪くさえ感じました。 | ||||
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| 疑り深いので、年齢性別時間など気にしちゃいます。トリックは見破れましたが、だからこそのハードボイルドなのかと、とても感心しました。それに至らないで、安易に文章を批評する人の底の浅さには笑ってしまいますね。 | ||||
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| 前々から読みたいと思っていた本なのですが近くの本屋になくとても楽しみにしていました。叙述トリックが使われているという事は知っていて色々な想像などをしてみたのですが最後の最後で今まで読んできた話が別の意味を持つようになりとても面白いと感じました。トリックがわかってからの十数行は目が話せなく読み終わった時名作を読み終わった後の読了感を感じました。賛否両論ある作品だと言われていますが現代日本に直面している現実を改めて認識させてくれ元気づけてくれる作品でした。老若男女どの世代の人にも読んでもらいたい作品です。 | ||||
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| 自分は150ページ目くらいでこの話の違和感が解明されてしまいました。ヒントは巨人です。自分はジャイアンツファンなのですぐにわかってしまいました。 | ||||
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| 大長編。が、長編を感じさせない本格ミステリー。最初単行本の分厚さに抵抗感があったが、前に著者の絶望ノートを読んで興味が高まったので覚悟して手にしたが嬉しい誤算。初めは時間軸の戸惑いを妙に覚えていたが、終盤になって点と点が見事に繋がり、作品を何度も読み返す始末。まさに絶品の本格ミステリー。まだまだ作者のミステリーに触れていたい余韻が強く残った。ここ最近で読み耽ったミステリーでは一番の作品。折原一のグランドマンションを超える(読んでみたらその意味が分かります)。 | ||||
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| 【注意】ネタばれ有 著名人が薦めていたり賞総なめ!などとあった為、期待がぐんと上がってしまった。 構えて読んでしまったせいかトリックって…?と肩透かし。 ただ単に思い込ませて欲しかったが、高等学園に通う後輩の憧れの年上の女性のおじいさん…などとはっきりと 記述するのはミスリードというより騙しじゃあるまいか。 気障な語り口調も合わなかった。好みの問題だろう。 | ||||
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| この作者の文章は好きです。とても読みやすいし、可愛げのある人物像を描いていて引き込まれる。 ぞわぞわーっとした、感動みたいなのは正直ありませんでしたが。 過去と現在を行ったり来たりするのも、この本としての目的があるからなのですが、 目的が達成された後はなんだか尻すぼみな展開に思えました。 | ||||
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