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悪の教典
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悪の教典の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全492件 181~200 10/25ページ
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貴志祐介の主要作品は読んできたが、処女作「黒い家」を超える作品にはまだ出会えてなかった。本書は2010年の「このミステリーがすごい!」と「週刊文春ベストミステリー」でW1位になった作品なので期待した。 高校を舞台にしており、人気の高い教師が、実はとんでもない殺人鬼だというシチュエーション。その本性を少なからぬ教師と生徒が察知し、虚虚実実の攻防戦が見所になっている。慥に面白く、結構な長編だが、知らず知らずに読み進めて行ける。ただ中盤あたりから、癖のある先生や、魅力のある生徒が簡単に殺されるので、ゲーム感覚になって行くのが惜しい。 クラスの生徒の大半を殺していくストーリーより、少ない殺人の中で、蓮実を追っていた刑事や教師、そして不信感を持っていた生徒たちを絡ませ、追い込んで行けば、リアル感があって良かったのにと思う。 ラストの解決も駆け引きの中での成果ではなく、偶然に負うところが大なので思ったほどのカタルシスはない。 ただ、リアル感を重視すれば、普通の推理小説になり、玄人筋には受けても、貴志祐介としてはそれ以上にインパクトのあるものを書きたかったのだろう。結果的に映画化もされ、ふだん推理小説を読まない世代にも歓心を得られ、満足だろう。 しかし、「黒い家」を超える作品にはなっていない。 | ||||
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作家に詳しい方からは酷評が出ているようですが、 あまり詳しくない自分にとってはとても面白く夢中で読めました。 狡猾に信頼をえて人間関係を構築していく...こういう人居るよな〜という感じでした。 教師や生徒も敢えて個性を強く出して書いてある感じがします。 (登場人物が多いので、伏線がありすぎると混乱すると思います) 下巻への不吉なバトンタッチが恐ろしい。 最初から猟奇的殺人をしよう、と考えていたわけでなく、すべてが「偶然」「仕方なく」進んでいくのが クールで怖いところ。 「問題解決策の中から殺人がはずれていないだけ」というスタンスには戦慄です。 夢中すぎて2巻を4日くらいで読み終えました、すっきりしたー!! | ||||
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話題のタイトルでしたが読んだことが無かったので一気に上下巻とも読みました。 下巻は読み進めるのにちょっと勇気がいるほどの急展開でしたが、 上巻同様楽しめました。 個人の描写が少ないというレビューもあったのですが、 それは蓮見先生がマークしているかどうかの視点で描かれているからなのかなと思いました。 「問題解決の方法選択の幅が人よりも広いだけ」という蓮見先生の言葉にはぞくっとしますね。 | ||||
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あまり面白くなかった。。。 少し期待はずれかな。。 登場人物多すぎます!! | ||||
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あまり面白くなかった。。。 登場人物多いですね。 期待はずれですね。 | ||||
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貴志先生の作品を楽しませてもらって、まだ三作だけですが、少々感想な どをぬかしたいと思います。 「黒い家」「十三番目のペルソナISOLA」と比べると、過去の作品から 十年も空いていますし、学校が舞台ということもあって、熟語や専門用語が 少なく、辞書やワード検索するなどして調べる必要が減少し、非常に読み易 かったです。 おそらくは、昨今の読者層を研究して書き上げられたのではないでしょう か。所々、ちらりズム的に見せるギャグ要素・近代流行用語などはその取材 成果でしょう。それが読者の心を掴んだのだと思います。 でなければ映像化まで持ち上がらなかったと思います。 この作品に至っては三者三様の感想がネットで飛び交っていますが、私は どうやら、試験的作品に思えて仕方が無いです。 ここから先の作品こそが、貴志先生の最高傑作が生まれるのではないでしょうか。 | ||||
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難しいことは考えなくて良いと思います。ただただ楽しい作品。面白い以外の何の要素もないと思います。特定の誰かに感情移入することもないので、どれだけ人が死んでも心揺さぶられることがまずない。誰の敵でも味方でもない、完全なる距離感、観客の目線で蓮実の殺戮劇を見させられているような。 終わり方もにやにやしました。蓮実が主人公を降りた。彼の思考回路から追い出され、改めて見えてくるサイコパスの全体像。 学校という狭く無秩序な世界に、疑問を感じるタイプだった人には結構爽快な物語なんじゃないですかね。例えば中学を無邪気に楽しめたタイプの人が読んでも大した実りはないでしょう。 切ないといえば青の炎、恐ろしいといえば黒い家、面白いといえば悪の教典。私はこの作品が一番お気に入りです。 | ||||
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バトルロワイアルとアメリカンサイコをライトにまとめた印象。 生徒を皆殺しにする、作者の仕事量には脱帽です。 | ||||
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下巻の中盤から後半は、人間の感情が描けていないと感じた。 サイコパスの主人公のことではない。他の登場人物のことである。 大体において、極限状態に置かれた人間は、パニックに陥るものだ。まして高校生。泣き叫んだり、無茶を承知で飛び降りて逃げようとしたり、もっと統制がとれなくなるのが当たり前だと思う。 だが本作では、少年少女たちが「もう手の打ちようのない状況に追い詰められて」からそういった反応を示す。本来ならば、銃声が響いた瞬間や、実際に撃たれた人間を目撃したあたりでパニックを起こさないとおかしい。 それを「蓮実に洗脳されていたから」彼の言葉を信じ、結果、絶望的な状況に追い込まれてしまうのは、疑問符が付く。 そもそも、犠牲者となる生徒たちの蓮実への信頼は、洗脳というより、蓮実の演技が生み出した虚構のカリスマ性への崇拝、とでも表現すべきものだろう。 とはいえ、それはあくまで人間・教師としての崇拝(あるいは恋心)である。蓮実がこれまでに幾度も、ハリウッド・アクションの主人公のような戦闘力を披露していたならともかく(実際はそれに近い戦闘力を持っていても、彼はそれを隠していた)、猟銃を持った凶漢が侵入したというのに「ハスミンがきっと何とかしてくれるよ!」と思考停止するものだろうか。 それを恐怖ゆえの思考停止というなら、あまりにも恐怖の感情をご都合主義に描きすぎている。混乱は生まず、蓮実の殺戮に都合のいいだけの思考停止だけ生む恐怖とは何だろう。 また、終盤における警察の描き方があまりに間抜けすぎる。蓮実の様子は異常だと、長年、彼を疑ってきた下鶴刑事のみならず、その場にいる刑事が感じている。これならば、まず間違いなく彼の硝煙反応を調べて、その値があまりに異常であることが発覚するはずだし、スケープゴートにされた人物の靴を調べるはずだ(そうすれば蓮実の汗の成分が検出される)。それを「事件のあまりの凄惨さと、蓮実の演技に圧倒されて」彼の言うように誘導される場面も、やはりご都合主義だ。 蓮実のために一大弁護団が結成される場面にも、違和感を覚える。作者はおそらく、あの思い返すだけで胸の悪くなる山口県光市母子殺害事件を念頭に、それを批判する意図で描いたのだろうが、現実の事件では、人殺しが未成年ということが、正しい裁きを迅速に下せないネックとなった。しかし本作は、教師が生徒を猟銃で殺し、それも未曾有の大量殺人なのだ。蓮実を弁護するには、ほとんどの弁護士が二の足を踏むのではないか? とても全国から大勢の弁護士がはせ参じる事態になるとは考えにくい。 実況見分の報告書を見れば一目で分かる、妨害電波を悪用し、備え付けの電話も不通にし、あまつさえ身代わりまで仕立てるといった、狡猾で周到な確信的犯罪の痕跡を目にすれば、「精神に障害を持つ人間を裁いてはならない」信念も、「コイツの言動は演技だ」程度の疑問は生むはずだ。 だからこの話は、作品世界におけるリアリティに欠ける。ミステリ一位だそうだが、選んだ人間の質がよっぽど悪かったとしか思えない。これは、頭がいいようで抜けているサイコパス君が、その場しのぎを繰り返しながらも活躍を繰り広げるピカレスク・ロマンとして読んだほうがいいだろう。 ちなみに漫画版は画も巧く、面白い。原作のこういった問題点をクリアして、ぜひ傑作に仕上げてほしいものである。 | ||||
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頭良いはずなのに何故ミスした… ネタバレ含みますが、生存した3名の生徒 何れもハスミンが冷静ではなかった事が原因で大事なことを見落してたのか? そもそも反社会性障害ってのに感受性がない事から作戦を完璧にこなせるだけの素質あったはず それなのにこの失態は… 頭良いから無事生存者出す事なくハスミンの理想郷を築けると思ってましたが、、その間抜けさ加減に失望しました 事件の容疑問われることなく再び教壇に立つような最後を迎えてくれたら☆もう一個つけてた | ||||
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生徒に非常に人気のある英語教師蓮見聖司。Nativeな英語力、行動力、信頼感すべてで生徒たちを魅了してしまっている。だが、彼の過去と彼の異常なまでのサイコキラー としての内的人格を知る者はいない。しかし、彼は現在の学校に来る前にも他の学校で連続殺人を犯し、昔は中学生時代に両親まで殺しているのだ。やがて、彼は現在の高校でも本性をじわじわと表してくる。邪魔になる同僚教師を何人も殺し、自分のファンである女子生徒を手なずけ、そして運命の大量殺人の日がやってくる。はたしてここまでの殺人が可能なのかと思わせる、situationの連続ではあるが、すべてdetailsがきちっと描かれていることで説得力がある。この怪物もちょっとしたミスで最後は完全犯罪を達成出来ず逮捕されるが、精神稿弱を理由に裁判を争うというところで物語は終わる。彼がやがて無罪となって社会に出てくるのを示唆するような終わり方だ。徹底したサイコホラーだが、物語も面白く読者を飽きささない。さすが貴志の作品は筆力があるだけに、おどろおどろらしさも少なく、その意味で面白いエンターテインメントである。 | ||||
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上巻はやたら蓮見が策略凝らしてましたけど もう蓮見が殺人鬼と化して人を殺して行く こっちの方がなぜかリアルで読み応えありました。 生き残りをかけたサバイバル・デスゲーム。 という感じで、スピードよく読めて行きます。 上がいまいちだったので それに比べてどんどん読める、という意味で 普通の★3にプラス1。 生き残りをかけた主人公たちと追いつめる蓮見の 緊張感がなかなかよかったです。 ただ、蓮見が殺しをためらうかのようなシーン もっと、なぜためらうのか?あの感情は、なんだったのか? という心理描写をつっこんで表現できていたら、 断然、物語に深みが出たんじゃないかなと思いました。 soo coolな殺し屋、というキャラなのでしょうが あんな殺人鬼、普通はいません。 そのように至る何かを読者に想像させることができていれば もっとよかったなー。と。 | ||||
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映画化されたので興味を持ちました。ストーリー展開といい、人物設定といい、実際にはあり得ない話です。マンガみたいな展開と言ったらファンの方に怒られるでしょうか。でも、さすが貴志祐介!最後まで一気に読ませてくれます。主人公は教師で、舞台は学校、数多くの登場人物全部は覚えきれなくても、それぞれの最期のシーンは印象的です。映画は観ていませんが、あんまり観たくない。映像化していない小説だからこそ、おもしろいんじゃないかなぁ? …映画も、そのうち、観ます…。 | ||||
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ホラー小説としては、間違いなくきっちりその役割を全うしています。 ”学校”という限られたコミュニティと、サイコパスの教員という組み合わせは、 学校の怪談として群を抜いた恐怖でした。 この著者の『黒い家』もそうでしたが、冒頭は非常に緩やかな文体で、 ホラー小説であることを忘れてしまいそうな雰囲気を醸し出していますが、 いったんホラースイッチが入ったところからの、恐怖の加速はやっぱり凄い。 下巻に入ったあたりから、容赦ないグロテスクな表現が多様されてきたので、 あくまでもフィクション!と思って読むことで、後味の悪さを少しは軽減できました。 蓮実はサイコパスという事なので、殺人の動機の設定がないに等しく、 ”自分の正体を暴かれる前に、都合の悪い情報を仕入れた相手は消す”、というパターンが毎回で、 蓮実の心理描写は面白みに欠ける感じがしました。 ただ、蓮実の米国での挫折のくだりや、フギンとムニンのような、 要所要所の設定が、全体的にスパイスになって退屈することはなく、 一気に最後まで読み切ってしまうような、短時間集中型の本としてはさすがのパワーでした。 | ||||
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あえてお勧めはしない。これを読んでも人生は変わらないと思う。 | ||||
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久々に読破しました。先へ先へと読み急ぐ気持ちを抑えるのに大変でした | ||||
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上とは比べ物にならないくらい人を殺しまくりますその残忍さは上の殺人がかわいく見えてくるほどです 「黒い家」「クリムゾンの迷宮」以来の緊張感でした。小説を読んでいてまるでホラー映画を見ているような心情になりました しかし悪い事をすれば必ず日の下にさらされるものですね 緊張→解決→安心と気持ちが変化する物語です | ||||
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同じ異常殺人者が登場する「黒い家」は保険会社職員と客という立場からでしたが、今回の作品はいわゆる殺人者側から見たものになっています この作品に出てくる主人公は常に自らの利益・不利益で考え、不利益ならばすぐに殺してしまうという本当にこんな人いるのか? っていう現実にいたら大変な人物 星の数は下巻に期待をこめて評価しました | ||||
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読み返して、フィリップKディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」を思いだしました。アンドロイドと人間を見分ける検査が登場するのですが、主人公・蓮実はアンドロイドと判定されるのだろうと…。現実社会においてサイコパスは確かに存在します。生まれつき欠落している人間です。学校という閉鎖的空間で、サイコパスが普通を装い生きるのは並大抵の努力ではないし、愉しげに見えて蓮実のストレスは貯まっていたのかも。ドロップアウトした蓮実の方が生き生きしてる印象でした。 ただ貴志先生のホラーが読みたい方にはお薦めできません。バイオレンスアクションですから。久しく貴志先生のホラーを読んでいないので次回作は本格的ホラーを期待します。 | ||||
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サイコパスや天才という肩書きが奇行にやや合理性を醸させるだけの物にすぎず 貴志先生自身はそれらをエミュレートしきれていないのではないか、と思わされました 異常性と知略が相互的に作用する事を上巻では期待させられていたのですが 下巻での蓮実経論の行動はあまりに俗物一筋であり、また単純だったように感じます ご都合な運や直感、理念に基きバカスカと生徒を惨殺していく様はどうもコミカルかつ単調ですし 生徒側の行動や抵抗能力も、「適当にハードルを設けてやろう」といった具合で誂えられたように見えてしまいます 貴志先生の他の作品同様、読み易さは健在ですが ミステリーやサイコ・ホラーを期待すると肩透かしを食らう、というのが自分の感想です | ||||
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