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殺人者の顔



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【この小説が収録されている参考書籍】
殺人者の顔 (創元推理文庫)

殺人者の顔の評価: 7.67/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.67pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(7pt)

殺人者の顔の感想

農家の老夫婦が殺害された。
殺された夫には家族も知らない裏の顔があった。
捜査をしていく刑事達だが、外国人の難民問題が絡んだりと老夫婦殺害事件が思わぬ波紋を生じ、スウェーデンの問題を浮かび上がってくる。
主人公 刑事ヴァランダー個人が抱える問題、スウェーデンという国が抱える問題等、事件の真相だけに収まらない物語だった。

松千代
5ZZMYCZT
No.2:
(8pt)

タイトルがイマイチですが

もう少し捻ったタイトルか
あるいは、そのまま英語?の題名でも良かったかも。

「ファイアーウォール」よりも、題材としてはコチラが好みですが
全体としては、「ファイアーウォール」の方が締まっていたかも。
この小説の点が1つ多いのは、ただ単に事件が好みか好みでないかの違いと
難民を扱っている社会派ミステリーになっていたから。

警視ものであり、社会派ミステリーでもあり
そして最後は切なさだけが残る・・・・。



ももか
3UKDKR1P
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ヴァランダーシリーズの第一作

期待通りの社会派警察小説の傑作だ。多くの方が言及しているように、スウェーデンの警察小説といえば「マルティン・ベック」シリーズ。その1990年代版と呼ぶにふさわしい新シリーズの登場である。
スウェーデン南部、人口1万人にも満たない小さな田舎町のイースタ警察署の中年刑事・ヴァランダーが主人公。けっしてスーパーヒーローではない警察官が、生活にも、自分の体調にもさまざまなトラブルを抱えながら、それでも警察官であることの誇りを失わず、事件の真相究明に必至に頑張るところが、いたく共感を呼ぶ。第一作だけに、ヴァランダーのキャラクターを確立させようとしてさまざまなエピソードが盛り込まれているが、そのエピソードが錯綜し過ぎていて、いまひとつ、キャラクターが際立ってこない気もしたが、魅力的な主人公であることは確かだ。
イースタ郊外の片田舎の農村で老夫婦が惨殺され、被害者が最後に「外国の・・」と言い残す。犯人は外国人なのか? 人種差別的な人々を刺激することを恐れたヴァランダーは、このことを公表しないまま捜査を進めようとするが、警察内部からの情報洩れにより「犯人は外国人か?」という報道が流れ、移民排斥の動きが強まり、ついに移民逗留所への放火やソマリア人が射殺されるという事態を引き起こしてしまう・・・。スウェーデンといえば、移民や難民にはきわめて寛容な社会と思われていたが、90年代にはやはり外国人に対する反感が強まっていたようだ。そんな社会状況を敏感に反映したストーリー、エピソードはリアリティたっぷり。実に読み応えのある作品だった。
主人公を取り巻く警察仲間、家族のキャラクターも詳細に描かれており、シリーズとして成長していくだろうという予感がたっぷりで、第二作以降への期待が高まっている。

iisan
927253Y1

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