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ブルーローズは眠らない



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ブルーローズは眠らないの評価: 6.71/10点 レビュー 7件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.71pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(7pt)

ブルーローズは眠らないの感想


 

▼以下、ネタバレ感想

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りーり
9EDFH0HC
No.1:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

濃厚な「不可解さ」が○

80年代アメリカ(U国)を舞台にしたシリーズ第2弾。ジェリーフィッシュ事件(前作『ジェリーフィッシュは凍らない』参照)以来閑職に回されていた漣&マリア。ある日、ふたりは共通の知人からブルーローズの調査を依頼される。当時開発することは不可能とされていた幻の青い薔薇。同時期に開発を発表した博士と牧師のふたりの面談を終え、マリアたちは帰路に着いた。
しかしすぐさま面談者のひとりが遺体で発見され、マリアたちは再び事件の調査へ向かうことに。
博士らの開発した青い薔薇は本物なのか? 挿話される「虐待に耐えかねた少年」の見たものとは? そして密室状態の温室で発見された遺体とメッセージの意味するものとは? 数々の謎が一気に解決に結びつくシリーズ第2弾。

科学的な解説がふんだんに盛り込まれており、相変わらずの重厚感である。それでも解決編を見ればなるほどと納得のいくレベルで、理系ミステリとまではいかない絶妙な匙加減である。事件もそうだが、存在し得ないはずの青い薔薇の秘密や、物語の節々で見え隠れする実験体の影、読者の頭をパンクさせるほどの謎のてんこ盛りが、最後まで読まずにいられなくなる魅力と言えるだろう。トリックもあるあるネタとオリジナルのネタの混ぜ方が見事である。

一方、前回は途中から登場した主役コンビだが、今作は冒頭から軽快な漫才を連発しており、海外舞台の作品を敬遠する人にも親しみやすい(漣のマリアに対する嫌味は完全に日本(J国)のノリである 笑)。
優秀で頭脳明晰な漣と、ズボラだが気概があり、ここぞというときの突破力のあるマリアはいいコンビである。

ただ難点としては、今回の犯人の犯行がここまで複雑である必然性はないように思われること。おかげで不可解さが増しておもしろくなっているのは事実なのだが。
前作と比べると結末のインパクトには欠けるが、それでも次回作を期待したくなる完成度である。このシリーズは今後も注目したい。

非澄
MP0X59EF

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