■スポンサードリンク


五番目の女



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
五番目の女 上 (創元推理文庫)
五番目の女 下 (創元推理文庫)

五番目の女の評価: 8.50/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.50pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(9pt)

どんどん完成度が高まっている!

ヴァランダー・シリーズの第6作は、絶賛した第5作を上回る傑作だった。
ヴァランダーをはじめとする登場人物のキャラクターの面白さ、社会背景に対する鋭い視点という本シリーズの魅力に加えて、今回は警察ものミステリーの肝である犯人探しが抜群に面白い。もちろん、「笑う男」、「目くらましの道」の犯人探しもレベルが高いのだが、本作は数段レベルアップした(大家に対して失礼な表現だが)と思う。
極めて残酷な殺され方をした老人たちが連続殺人の犠牲者と判明し、イースタ警察署は全力を挙げて捜査に取り組むが、極めて計画的で行動が徹底した犯人は、解決の糸口となるような証拠を残さず、ヴァランダーたちの推理もたびたび壁にぶち当たり、なかなか成果を上げることができない。そのため不満を抱く市民が自警団を組織するという騒ぎにまで発展する。
読者には、比較的早くから犯人が提示されるのだが、個人として特定し、逮捕するまでのプロセスが長く複雑で、ぐんぐんストーリーに引き込まれていく。操作手順や結果にも突飛な偶然やご都合主義がなく、まさに警察小説の醍醐味を堪能できた。
サイトストーリーであるヴァランダーの親子関係(父との関係、娘との関係)、恋愛関係にもエポックメイキングな出来事があり、シリーズとしての面白さもたっぷり用意されている。
本作品で初めてヴァランダーに触れた人も、きっとシリーズ全体が読みたくなる、オススメ作品だ。

iisan
927253Y1

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!