「これまでにいくつか恋をして、いくつか恋を失って、そのたびに3日で立ち直ってきたじゃないか。

脱サラ作家・津村はある晩、ホテルで殺人事件に巻き込まれ、その体験をきっかけに急に売れ出す。

3百万の会員をもつ礼法の本俵流家元が亡くなり、あとを令嬢が継ぐことになった。

離婚した青山は、8歳の息子昇との不安定な生活で女手に窮していたが、手伝いに来た愛人加代子は、不審な死を遂げた。

殺人容疑者の身柄を預った新聞社の支局長が、警察も気づかぬ事件の真相を暴く「ガラスの罠」、新聞への奇妙な投書が投げた波紋の意外な結末「満ち足りた生活」など、地方支局を舞台に展開、推理する、異色の連作ミステリー9編。

夏の軽井沢、藤波武子女史の別荘内外で起こった連続殺人事件に巻き込まれた栗本薫クン。

SF作家にして名探偵の栗本薫クンは逗留先の軽井沢で、女流作家藤波武子女史からアイドル歌手朝吹麻衣子を紹介され、すっかり心を奪われてしまう。

カメラマン師岡弦は失踪した父親・俊一郎を追い、恋人の由芽子とスペインへ旅立った。

M県のI湾に浮かぶ沖の島に突如として出現したものはなんであったか?富豪菰田源三郎と瓜二つの小説家人見広介は、源三郎が死んだのを幸いに源三郎になりすまし、菰田家の莫大な財産をもって、おのが空想した夢のパノラマ島をつくりあげた。

女性同士の愛(レズビアン)を誓った百合が死んだ。呆然とする石田麻美…。

山形のホテルで賭け将棋の真剣師が殺害され、同宿の仲間の姿が消えた。

トラック運転手の石津は、真面目さを買われ、社長の娘と結婚する約束だった。

顎に冷たい物を感じて目がさめた。ぬるついた物体が唇に這い上がり、口の中に滑り込んでくる。

その高名な指揮者の右手が力強く振りおろされて、“運命”の冒頭が会場に鳴り響いた。

スタンリーの密かな夢、それは義母の遺産を手にする日のことだった。

外務省書記官夫人である佳子は、美しい閨秀作家としても知られていた。そんな佳子のもとへ、突然ある男から原稿が送られてきた。

密室状態での恋人の死に始まり、その調査を依頼した素人探偵まで、衆人環視のもとで殺された蓑浦は、彼に不思議な友情を捧げる親友諸戸とともに、事件の真相を追って南紀の孤島へ向かうことになった。

D坂の古本屋の細君が殺された!その死体には生傷がたくさんあった!D坂のカフェー白梅軒で知り合いになったわたしと明智小五郎は、犯人さがしに懸命になった。

純日本的な家屋における密室状況下の殺人事件を、心理的盲点を衝いて見事に解決してみせるのが、後にわが国を代表する名探偵といわれるようになった明智小五郎である。

沢田はある大手興信所専属のフリーの調査員だ。尾行が得意なことから業界では“尾行屋さん”と呼ばれている。

実業家小山田六郎氏の夫人静子を脅迫する陰獣・大江春泥のナゾを追求するわたしのまえに展開していった驚嘆すべき真相は何であったか?昭和3年発表の傑作中編「陰獣」と、初期の名作3編を収めた乱歩傑作集!

大手建設会社の鹿谷建業では、専務派と常務派が次期社長の椅子を狙って争っていた。

青森県夏泊半島の椿神社を訪ねた男がその夜民宿で毒死した。

新婚旅行中の夫のもとに、新妻の暗い過去をほのめかす怪電話がかかってきた。

老舗の繊維問屋社長夫人温子は経営に行き詰った夫から心中を迫られ、睡眠薬を飲むが、夫だけが死ぬ。

なんとも奇妙な展開の事件だった。遺産相続のため、居場所のわからぬ姉を探してもらいたいとの依頼。

下宿屋東栄館の屋根裏を歩きまわるのはだれか?それは犯罪嗜好癖をもつぶ気味に男・郷田三郎であった。

工藤康男は愛情薄い育ちだった。生まれて、すぐ祖母に預けられ、父親もわからず、母・紀美子は行方不明。

徹夜の訊問明けに舞いこんだその話を聞いて、ウェクスフォード首席警部は不機嫌になった。

国道沿いにあるコーヒー店。店の名前は絵里花。

ディブリー、スワボダ、ウォルター。3人は病院仲間だった。

新大阪の銀行に押し入った強盗は居合せた客の一人を人質にとって逃走した。まもなく犯人から一億円を要求する脅迫状が届く。

水産会社のフィリピン進出の尖兵となった越智は、現地で政治トラブルに巻きこまれ、危うく日本に舞い戻る。

しばらく泣いてから、落着きを取り戻すと、婚約者が大変な日に死んだことに気がついた。

小さな出版社を経営する紺野美也子は、ベストセラーをねらって大流行作家に近づき、その魅力で書下ろし小説を依頼する。

女流画家・重枝恒子が瀬戸内海の大三島で忽然と消えた。大山祇神社裏手の崖にハイヒールとスケッチブックを残して…。

ブルートレインの八分停車を利用して、人が殺される!?亀井刑事は、腎臓結石で病院にいる時、レントゲン室で男が人を殺してやると言っているのを聞いた。

まがいものの“神”になってしまったジョンの苦悩は続いた。

ジョン・スミスは人気者の高校教師だった。恋人のセーラとカーニバルの見物に出かけたジョンは、屋台の賭で500ドルも儲けた。

小さな運送会社を経営している太田信次が殺された。被害者に恨みを持つ数多くの人間の中から、3人の容疑者が浮びあがった。

エンジェル家は、まるで牢獄のような陰気な外観をもつ家だった。

女友達と結託して、アルバニア人の金持に食らいつこうと、二人の車を追尾していたクレメント・マンセルは、進行を邪魔する車に怒って、運転していた黒人を射殺する。

札幌の実業家・赤渡雄造のバラバラ死体が、二つのトランクに詰められて、自宅に送り届けられた。鑑識の結果、死因は溺死。

政治家になるためには、いわゆる「地盤」「看板」「カバン」という三つのばんが必要だという。

飛行機事故で死んだ父の遺体を引き取りに行った山戸東介は意外な事実を聞いた。

ハワイ旅行で夫が怪死した長女の美土里。暴風雨の夜、密かに想いを寄せていた神奈川県警の真部と結ばれた三女の不二子。

身代金を積んだ車が爆破され、炎上した。

〈この大会中に、あいつを殺してやる〉賞金総額5千万円のビッグなゴルフトーナメントの開催2日前に、こんな脅迫状が届いた。

智美は会社社長神保公司と結婚したが、半年後、会社は経済ヤクザ鍬形の餌食になった。

執筆に追われていた女流ミステリ作家ジェシカは、久々に休暇をとることにした。だが殺人事件に休日はない。

「人間50年、天下のうちをくらぶれば、夢幻の如くなり…」。

《ネブラスカ州でいちばん素敵な町ガトリン・人口5431》しかし、そこは19歳以下の子供たちしかいない奇妙なゴーストタウンだった。

だれも見たことのない世紀末の地図です。

人格者の父、しとやかな母、何不自由ない4人の姉たち。そんな家族の中で、私はひとり愛に無縁だった。

「ほっほう、ほうやれほ」青と澄んだ空の彼方から、きょうもウォルト・デンジャーフィールドの声が流れてくる。

全米にまたがる熾烈な選挙戦を展開している大統領候補、カクストン・ホイーラーの報道担当秘書、それがフレッチの新しい仕事だった。

【探偵マット・スカダー・シリーズ】 大都会ニューヨークで、人々は今日も孤独に生きている。

OLの理沙は、大学時代の親友二人と金沢での再会を約束して、上野から寝台特急「北陸」に乗る。

京都三十三間堂の行事「通し矢」のさなか、若い女が矢で刺殺された。その際、彼女のアラーム時計が鳴っていたという。

夏の暑い夜、若い女性だけを狙う連続殺人事件が!!　被害者の共通項がみつからず、捜査は難航した…。

現代版「阿部定」事件発生!東京・立川市で見つかった会社員の死体は、犯人によって股間のものを切り取られていた。

無実の罪で服役中に妻を強姦殺害され、2歳になったばかりの女児をも失った男の、凄絶な脱獄行―。

怪奇小説の特選短篇集。恐くてショッキングなお話ばかり。

スペイン内戦がフランコひきいる国民軍(ナショナリスタ)の勝利によって終結した1939年4月、マドリードの日本大使館から性別も判らない黒こげ死体が発見された。

大阪発金沢行き特急「雷鳥九号」の車内で東京の貴金属商が射殺された。

家族の愛情、不倫、出世欲、恋愛。

山男、河童、座敷ワラシ―『遠野物語』を読むと、まるで遠野へ行けば、そうした不思議なものたちに出会えるような錯覚を覚える。

英国ケント州の田園都市ステュレンドンがダイアナ妃訪問に沸いた日に、町のホテル〈ブラック・スワン〉で女性が殺された。

美千代は人間嫌いの図書館司書。英国人の夫と離婚して帰国した女流翻訳家、真樹子と知り合って初めて心の交流を持った。

箱が人を殺したって…?なにせ密室の中で殺人が起こって、そこには死体と箱しかなかったというのだ。

名探偵―ミステリ・ファンにとってこれほど魅力的な響きを持つ存在はないだろう。

事の始まりは、ひき逃げされたヒッチハイカーだった。男が死んでいたのは確かだった。

「一家三人、皆殺し?」の報に、警視庁捜査一課の刑事・今野真弓は現場に急行した。死んでいたのは、寺田夫妻と息子の新一。

昭和53年に起きた殺人事件で、国選弁護人だった清原は、被告人奈良林に不利な弁護をして、弁護士会から糾弾された。

平和な家庭に突如、嵐が襲った。父が銀行のお金を横領して失踪し、それが原因で母は入院。

アンという女が殺された。犯人はジェフ・スミスだ―そんな匿名の手紙がキングズマーカム署に届いた。

悦子は、戦死したと思っていた伯父が、日本に帰ってきたので、東京に行かねばならないと、正明に話した。

戦争で父を、戦災で母と弟を喪くし、10歳で孤児となった春日正明。

厳寒の北アルプス、焼岳で男の変死体が見つかった。その男はツエルトから首を出した格好で頭を割られて死んでいた。

夏休みに、廃工場に1週間立てこもった旧1年2組の仲間たちは、2学期になると新しい活動を開始した。

現代史の謎に迫る国際スパイ・ミステリー。プラハの日本大使館で明日香大使が墜死した。

行方不明だった少年の事故死体が、森の奥にあるとの情報を掴んだ4人の少年たちは、「死体探し」の旅に出た。

もう、怖いものなんてナンにもない！死んで知りあった幽霊同士の青年社長の山岡と少女・郁子。

もう、怖いものなんてナンにもない！死んで知りあった幽霊同士の青年社長の山岡と少女・郁子。

夫が死んだ。里帰りから戻ったエリアーヌを待っていたのは、そんな思いがけない知らせだった。

オートバイと激突して相手を死に追いやった遠野は、家に逃げ帰り車を修理に出す。

いまや国際都市になった新宿の片隅で20年近く続いたスナックが店を畳む事になった日に、その女はやって来た。

季子が自白した夫の愛人殺し。証拠も揃っている。

1971年、夏。中近東を旅行中の久藤は“ひかりのみち教団”信者の女性から、彼女の息子淳一を捜すよう頼まれる。

日本はこの世の終末を迎えようとしていた。

恐ろしい脅迫のメッセージだった、世界の金融界を動かすウォール街を、全域にわたって焼き払うというのだ。

ウォール街襲撃のあと、盗まれた証券類20億ドル相当が世界のブラック・マーケットに流れた。

嘘でもいい、インチキでもいい、殺人事件を！テレビ界にこの人あり、“やらせの三太郎”と異名をとる迷ディレクターとスタッフが東京湾の無人島で遭遇した奇々怪々な大事件。