腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。

十五歳の僕と十四歳にして名探偵のルンババは、家も隣の親友同士。

迷子捜し専門のアメリカ人探偵ディスコ・ウェンズデイの目の前で六歳の梢に十七歳の梢が侵入。真相の探究は全てを破滅へと誘う。

猫殺しの少年「まー君」と僕はいかにして特別な友情を築いたのか(『熊の場所』)。

大正歌壇の寵児・苑田岳葉。二度の心中未遂事件で、二人の女を死に迫いやり、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。

丸高物産に勤めている曾根俊平が二十五歳の独身女性と情死した。

愛は祈りだ。僕は祈る。

現在、過去、未来。別々の時を刻む三つの大時計を戴くクロック城。

傲岸不遜で超人的推理力の探偵・メルカトル鮎。教師殺人の容疑者はメフィスト学園の一年生、二十人。

鮎川哲也の戦後本格の出発点となった里程標的名作。綿密な校訂と著者の加筆訂正による決定版。

大阪・枚方のアパートで女性が殺害された。

鏡の向こうに足を踏み入れた途端、チェス盤のような空間に入り込む―『鏡の国のアリス』の世界を思わせる「アリス・ミラー城」。

勁草館高校の吹奏楽部に所属する古野まほろは、コンテストでの優勝を目指し日夜猛練習に励んでいた。

弟・襾鈴の失踪と死の謎を追って地図にない異郷の村に潜入した兄・珂允。襲いかかる鴉の大群。

五つの時計／白い密室／早春に死す／愛に朽ちなん／道化師の檻／薔薇荘殺人事件／二ノ宮心中／悪魔はここに／不完全犯罪／急行出雲／の十編を収録。

オカルトスポット探険サークルの学生六人は京都山間部の黒いレンガ屋敷ファイアフライ館に肝試しに来た。

首なし死体、密室、蘇る、死者、見立て殺人……。

埼玉県と長野県の境近く、かつては個人の別荘であった寮「リラ荘」を、日本芸術大学の学生七名が訪れた。

放浪の数学者探偵、降臨! "堂"シリーズ文庫刊行開始! 新たな理系&館ミステリ。

別名『氷の聖女』。子爵令嬢にして英国公爵令嬢・修野まり。

古野まほろが所属する、勁草館高校吹奏楽部と生徒会は、文化祭で演劇を共演することに。

高校生の古野まほろは内戦の満州から日本へ逃れるべく、超豪華寝台列車に飛び乗った。華族、軍人、白系ロシア。

―おれは彼女のストーカーになった。彼女の全てを知るために後をつけ、盗聴器も仕掛けた。

戦後悲願の航空母艦・駿河率いる第二艦隊は、非戦派内閣の思惑で台湾親善訪問に出発した。

推理作家の美袋三条は、知人の別荘で出会った佑美子に刹那的に恋をする。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

探偵小説の神の無情な悪戯か、高校３年生・古野まほろが乗った政府専用機は大虐殺の末、ハイジャックされてしまう。

日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞ダブル受賞 寒村でおきた殺人事件の犯人と疑われた大学生・静馬を救った隻眼の少女探偵・みかげ。

アイコは金田陽治への想いを抱えて少女的に悩んでいた。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

梵貝荘と呼ばれる法螺貝様の異形の館。

「己が出生の秘密を知りたくば、山口県鳴女村の灰王家を訪ねよ」という手紙をもらい鳴女村を訪ねた慶四郎は、すでに廃業した温泉旅館灰王館でもてなされる。

全国で「死体が消える」という不可解な事件が続発していた。犠牲者の数が130人分足りない飛行機墜落事故。

家庭では暮らせない子どもたちの養護施設「七海学園」で起きるささやかな事件――繊細な短編群が大きな物語を創り上げる、第18回鮎川哲也賞受賞作。

お父さんもお母さんもどこかに消えた。 この島にはぼくとお姉ちゃんしかいない。

アウトドアが趣味の公務員・沖らは、 仮面の男・黒沼が所有する孤島での、 夏休み恒例のオフ会へ。

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。

湯田真壁という珍しい名前の男が熱海の旅館で殺された。

「苦しさを感じるなら、僕なんて愛さなくていいんだ」 聖書や創世記などの見立て連続殺人を主旋律に踊る、世界をゆるがす超絶のメタ探偵の魂の旅。

女子大のゼミ室から学生が消え、代わりに警備員の死体が。当の女子大生は屋上から逆さ吊りに。

信州の山荘で、鍵の掛かった密室状態の部屋から会社社長の遺体が発見された。

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。

英国ミステリ史上、ひときわ異彩を放つ重鎮ブランド。本書には、その独特の調理法にもとづく16の逸品を収めた。

北沢大学新入生のぼく=二本松翔は、サークル“あかずの扉”研究会に入会した。

労働争議に揺れる東和紡績の常務令嬢敦子と、労働組合副委員長の鳴海は恋人同士。

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。

妹が死んだ。自殺だった、と僕のイカれた家族は云うが。

絶海の孤島に隠れ棲む財閥令嬢が“科学・絵画・料理・占術・工学”、五人の「天才」女性を招待した瞬間、“孤島×密室×首なし死体”の連鎖がスタートする。

作家志望の赤井は上司の命で山深い秘湯へ出かける。宿に着き、悪友との旧交を温めている最中、大きな地震が発生。

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。

何人も書物の類を所有してはならない。もしもそれらを隠し持っていることが判明すれば、隠し場所もろともすべてが灰にされる。

債務者への過酷な徴収から「悪魔」と呼ばれた街金融の経営者・野田秋人の元に、ある日、惨殺された新規客の肉片が届いた。

わたしの仲間たちの中心的存在ともいえた友人が死んだ。病死なのか、それとも事故か殺人か。

放課後の旧体育館で、放送部部長が何者かに刺殺された。

「殺人計画書」通りに、不可解な状況で人が殺されていく。 いったい誰が「計画書」を書いたのか。

12世紀の中東。 聖者たちの伝記記録編纂をJ志す詩人のファリードは、伝説の聖者の教派につらなるという男を訪ねる。