1945年8月、砂漠の町ロスアラモス。

不景気な英国から日本に出稼ぎにきたホームズが、難事件を鮮やかに(?)解決する赤川次郎の「絶筆」、イタコにホームズの霊を招魂させる奇想天外な清水義範の「シャーロック・ホームズの口寄せ」、妊婦たちが探偵になって不可解な謎に挑むユーモ溢れる松尾由美の「亀腹同盟」

華族に生まれ陸軍中将の妻となった顕子は、退屈な生活に惓んでいた。

大日本帝国陸軍内にスパイ養成組織“D機関”を作り上げ、異能の精鋭たちを統べる元締め、結城中佐。

英国に留学中の夏目漱石は、夜毎、亡霊の声に悩まされ、思い余って、シャーロック・ホームズの許を訪ねた。

ロシア人の血を引く子爵・麻倉清彬は、殺人容疑をかけられた親友・多岐川嘉人に上野のカフェーに呼び出される。

戦時中に消息を絶った知人の情報を得るため巣鴨プリズンを訪れた私立探偵のフェアフィールドは、調査の交換条件として、囚人・貴島悟の記憶を取り戻す任務を命じられる。

重症のコカイン中毒におかされたホームズを救うため、僚友ワトスン博士は一計を案じた。

1927年、アーサー・コナン・ドイルによる最後のシャーロック・ホームズ活躍譚「ショスコム・オールド・プレース」が《ストランド・マガジン》に掲載されて以降も、この不滅の人気を誇る名探偵の贋作は、数多くの作家によって描かれてきた。

一八三五年、奇怪な生物が暮らす悪魔の島・ガラパゴス諸島に、英国船ビーグル号の乗員十一名が上陸した。

結城中佐率いる異能のスパイ組織“D機関”の暗躍の陰で、もう一つの諜報組織“風機関”が設立された。

ベーカー街221Bの下宿で、シャーロック・ホームズとともに暮らすワトソン博士。

もう“名探偵"なんていらない!? 相棒ワトスンが、ホームズを手玉に取ったアイリーンが、快刀乱麻の大活躍! あの脇役たちが名推理! 夢のミステリー・ファイル誕生!! ……ワトスンは憂鬱だった。

御手洗潔が日本を去って1年半。

ニューヨーク、マンハッタン。高層アパートの一室で、死の床にある大女優が半世紀近く前の殺人を告白した。

江戸川乱歩の名作「D坂の殺人事件」は古本屋の女房殺しを描いたものである。

ロンドン留学中の夏目漱石が心を病み、自分をシャーロック・ホームズだと思い込む。

浅草で浮浪者風の老人が、消費税12円を請求されたことに腹を立て、店の主婦をナイフで刺殺した。

テーマは「館」、ただひとつ。 今をときめくミステリ作家たちが提示する「新本格の精神」がここにある。

箱根、富士屋ホテルに飾られていた一枚の写真。そこには1919年夏に突如芦ノ湖に現れた帝政ロシアの軍艦が写っていた。

ベイカー街221Bにパリから1通の手紙が届いた。

石岡和己、犬坊里美、そして加納通子―。雪に閉ざされた龍臥亭に、八年前のあの事件の関係者が、再び集まった。

好評を得た『シャーロック・ホームズの秘密ファイル』につづいて気鋭の女流が贈る、正調贋作第二弾。

結城中佐の発案で陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ養成学校“D機関”。「死ぬな、殺すな、とらわれるな」。

テーマは「館」、ただひとつ。今をときめくミステリ作家たちが提示する「新本格の精神」がここにある。

古今東西、書物にまつわる小説は枚挙に遑がないが、近年は、古書を題材にした作品が注目されている。

1873年、オスマン・トルコの辺境、ヒッサルリクの丘。

消された宿屋の記録と脅迫状、双子の被害者、マイクロフトからの依頼…。

エラリイ・クイーンの名のもとに集められたホームズ・パスティーシュの古典的傑作集にさまざまな事情から掲載されなかった“伝説”の作品たち。

新本格ミステリの牽引者・法月綸太郎が生んだ同名の探偵・法月綸太郎が型破りな謎に父・法月警視とともに挑む。

グラハム・ベルが電話機を発明してから一四〇年の歳月が流れたが、とりわけ、この十数年の進歩は、黒電話からスマホへと、目まぐるしいばかり。

生彩に富む筆致が興趣をかきたてる贋作ホームズ物の第三短編集!古代遺跡に怪異な物語が展開する「アドルトンの悲劇」、ヨーロッパを股にかけた知能犯との対決「モウペルトイスの醜聞」、そして集中の白眉「スミス‐モーティマーの相続」では、ホームズが推理の才を遺憾なく発

落語と推理小説は昔から深い縁があった。

本好きの間では、骨董的価値の高い本を古書、そうでないセコハンのものを古本と呼び分けたりもしますが、本書では個人蔵書、貸本等も含め、新刊書店で売られている以外の書籍を“古書”と称しました。

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。

切断した男女の死体が合成され両性具有者となって蘇る。窓の外には荒涼たる世界の終焉の光景が広がっているばかりだ。

横浜・馬車道に事務所を移した御手洗潔と石岡は、ある老婦人の訪問を受ける。

臨床犯罪学者・火村英生と助手・有栖川有栖のコンビが、美しく謎を解く、多彩な事件を散りばめた短編集。

ちょっとヘルシンキへ行くので留守を頼む―。そんな置き手紙を残し、御手洗潔は日本を去った。

ホームズ・パスティーシュの新機軸、その後編。

密室で殺された画家が遺した手記には、六人の処女の肉体から完璧な女=アゾートを創る計画が書かれていた。

生まれてから死ぬまで、運命のすべてが記されているという「アガスティアの葉」。

ロシア革命から数年経ったシベリア奥地。

二つ目・寿笑亭福の助は、かつての弟弟子が故郷で開く初の独演会のため『芝浜』の稽古をと懇願される。

亮子の夫は落語家・寿笑亭福の助。彼と出会うまで落語と縁のなかった亮子も、最近では噺家の女房らしくなってきた。

本格ミステリの金字塔『占星術殺人事件』での登場以来、難事件をいくつも解決し、相棒・石岡和己とともに、愛されてきた名探偵・御手洗潔。

武上希美子は中堅老舗出版社の編集者、三十一歳。元気な祖母と二人暮し。

吉敷竹史の元妻・加納通子は、「首なし男」に追われる幻影に悩まされていた。

古典落語の名作「黄金餅」を彷彿とさせる怪事件が雪の東京で発生した！　落語界の大看板にして名探偵・八代目林家正蔵が謎に挑む痛快落語ミステリー第二弾！

ライヘンバッハの滝でモリアーティ教授と戦ったシャーロック・ホームズは、兄マイクロフトの助けを借りて日本へ向かった。

テーマは「名探偵」。新本格ミステリブームを牽引したレジェンド作家による書き下ろしミステリ競演。

シャーロック・ホームズ――作家アーサー・コナン・ドイルが生み出した紙上の登場人物にして、世界中の人々を惹きつけてやまない名探偵の代名詞である。

粋のいい、仰天の新作そろってます。

資産家が住まう洋館に届いた英文の脅迫状と、奇怪な密室殺人――迷宮入りとなった十数年前の事件に四人の男が推理を競う傑作短編「完全犯罪」。