(アンソロジー)

シャーロック・ホームズの災難



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シャーロック・ホームズの災難 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 2‐38))

1984年12月01日 シャーロック・ホームズの災難 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 2‐38))

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シャーロック・ホームズの災難の総合評価:6.38/10点レビュー 8件。Dランク


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No.1:
(5pt)

意外とホームズは嫌われていた?

エラリイ・クイーンが敬愛するドイルが生んだ稀代の名探偵シャーロック・ホームズの1944年当時世の中に流布していたパスティーシュ、パロディ小説の数々を集め、1冊に纏めたアンソロジー。巻頭言によれば本書が世界で初めてのホームズパロディ短編集だそうだ。

全部で4部構成となっており、第1部が探偵小説作家編で、ミステリ作家の手によるホームズのパロディ物。
第2部が著名文学者編でその名の通り、今なお文学史に名を残す偉大な作家達がなんとホームズのパロディを書いていたという物。
第3部がユーモア作家編、そして第4部が研究家その他編とかなりコアな内容になっている。

さてまず第1部探偵小説作家編。
1作目はロバート・バーの「ペグラムの怪事件」。ここで出てくるのはシャーロー・コームズに友人のホワトスン。ロンドンからペグラムに向かう列車で死体となって発見されたバリー・キプスン氏の事件の謎を解くというもの。
依頼人のジャーナリストの話から全てを看過してフィールドワークでその裏付けを取り、推理を強固なものにするといった趣向で、当時まだ本家の最初の短編集が出た翌年に発表された作品とされている。そのためストーリー展開、主人公シャーローの振る舞いや性格付けはかなりシャーロック・ホームズに近いものがある。
しかしせっかくの列車内での殺人事件という魅力的な謎を設定しながら、真相はなんとも腰砕け。

次はアルセーヌ・ルパンシリーズでお馴染みのモーリス・ルブランによる「遅かりしホルムロック・シアーズ」。本書ではホルムロック・シアーズになっているが、後に原典のシャーロック・ホームズに改名されている。
ティベルメスニル館のお宝をルパンが盗み出すというもので、この屋敷に招かれていた名探偵ホルムロック・シアーズが遅れて到着し、最初の邂逅を果たすというもの。ルブランの物語作家としての技巧については認めていたが、イギリス人のホルムロック・シアーズの騎士道精神とフランス人のルパンのエスプリとが対照的に語られているのが上手い。

続く「洗濯ひもの冒険」は探偵小説収集家のキャロリン・ウェルズによるもので、収集家らしく色んな作家の手で生み出された名探偵たちが名探偵協会に所属しており、会長であるホームズからの奇妙な謎について推理合戦を繰り広げるというもの。謎は裏庭を横断する形で窓から窓に張り渡された洗濯ひもになぜ美女がぶら下がっていたのかというもの。これはほとんどお遊びのような作品で、オチもかなり失笑を禁じえないものとなっている。

「稀覯本『ハムレット』」はドイルのホームズ譚のフォーマットに忠実に則った作品で、ドイルの未発表原稿と云われても納得してしまうほどよく出来た作品。
シェークスピア直筆の献辞と署名が入った『ハムレット』の初版本を借り出したシェークスピア収集家が賊に襲われて借用した稀覯本を盗まれてしまうという事件の真相をホームズが解明するというもの。ここに登場するホームズは依頼人の話を聞いて一発で真相を看過するあたりは万能型探偵の典型で、ちょっとホームズからは離れているような印象を受けるが、まあ許容範囲か。

ここからはビッグネームが相次ぐ。

黄金ミステリ時代の推理小説の大家アントニイ・バークリーの手による「ホームズと翔んでる女」も手遊びのような掌編。
プロポーズを受けた女性が一転して相手に婚約破棄された理不尽な行為を覆して欲しいと頼む女性の依頼を受けてホームズが意外な解決をするというもの。これはほとんど冗談のような物語。これってシャーロッキアンはどんな感想を持ったんだろう?

アガサ・クリスティーによる「婦人失踪事件」は冒頭でシャーロック・ホームズの推理能力について触れられているものの、内容的には純然たるトミー&タペンスシリーズ物の1編になっている。
北極遠征から帰還した冒険家が婚約者に合わせてくれない隣人達の不審な行動の意図を解明し、婚約者に合わせて欲しいと依頼する話。真相はまあなんともほのぼのとした感じ。

今なお偉大なる書評家として名を残すアンソニイ・バウチャーによる「高名なペテン師の冒険」は隠居したホームズらしき老人が最近新聞で取沙汰されている自分の正体はドイツ軍からの高名な亡命者だと名乗るホルンという老人についての推理を開陳するという物。
これは実際にあった事件について題材が採られているのか寡聞にして知らないが、恐らくそうであろう。その推理にホームズらしき人物を設定したのがこの作品のミソだろうか。
また当時のイギリスミステリシーンを反映して、スコットランドヤードの警官にはホームズの時代とは違って、フレンチやウィルスンといった有能な刑事たちが揃っていると語らせるのは面白い。

そして編纂者のエラリイ・クイーン自身が著したのが「ジェイムズ・フィリモア氏の失踪」。原典であるホームズの短編「ソア橋」に少しだけ触れられている、“雨傘を取りに自宅に引き返したジェイムズ・フィリモア氏なる男がそれ以来二度と姿を現さなかった”という事件を扱ったもの。
クイーンが面白いところはその同姓同名の末裔がこのホームズ譚で触れられている事件と同じ事件を起こしたという趣向を採っているところだろう。なぜか叙述形式は戯曲形式。ラジオドラマで書き下ろされた作品だろうか?
やっぱりこういう失踪物のアイデアはこの時代ですでに出尽くした感があるのか?後年クイーンとカーが語り合った結果、人間消失こそが最も魅力的な謎と結論づけ、それに触発されてカーが『青銅ランプの呪』を著したが、クイーンはこの魅力的な謎に対して本作では魅力的な真相を提供していないのが辛いところだ。

続く2編はいずれも10ページ前後と非常に短い掌編。「不思議な虫の冒険」はクイーン同様、「ソア橋」の作中に触れられていた不思議な虫の入ったマッチ箱を凝視して発狂したイザドラ・ペルサノの事件を扱っている。
しかしこれが単なる冗談話。医学的なものがまだ市民にまで知られていなかったからこそのオチだ。

次の「二人の共作者事件」はメタな内容。この作者サー・ジェイムズ・M・バリーがコナン・ドイルと共作したオペラ作品について、皮肉っているといった内容。
したがって依頼の内容もなぜ自分達のオペラに客が入らないのかを探るもので、しかもホームズはその2人に存在を握られているというメタミステリ(?)なのだ。この作品はドイル存命中に書かれたもので、この内容をドイルは当時大絶賛している。・・・それほどのものとは思えないが。
なお構成はこのバリーの作品から第2部になっている。

次はアメリカ文学の大家マーク・トウェインによる「大はずれ探偵小説」。これはある恥辱を元結婚相手から受けた女性が、わが子の、犬並みに人の匂いを嗅ぎ分ける能力を活かして、逃げた元夫を探させ、復讐をさせるという話に突如ホームズが絡むというもの。
正直これにホームズを登場させなくても良いかなというくらい、プロットが面白い。冒頭の言葉でクイーン自身も述べているが、マーク・トウェインはおふざけを目指しているのであり、純然たる探偵小説批判をしているわけではない。したがってこの作品でのホームズの推理は悉く覆される。
しかしその推理が反証されることを前提に書かれているから、逆にホームズらしい鮮やかな推理でないことに注目しなければならない。本書で最も長い70ページ強の作品だが、あまり成功しているとは思えない。

次のブレット・ハートの「盗まれた葉巻入れ」は探偵ヘムロック・ジョーンズの持ち物である葉巻入れが盗まれ、その犯人を推理するもの。
しかしこれがなんと本格推理ではなく、心理小説となっている。

そして第2部の最後を飾るのはなんとO・ヘンリー作の「シャムロック・ジョーンズの冒険」。これもシャムロック・ジョーンズの妄想としか思えない独断的偏見に満ちた推理が開陳されるもの。こうやって読むとアメリカ文学の権威たちは推理小説を下に見ており、揶揄はすれどまともに書く気になっていないような感じを受けた。

第3部はR・C・レーマンの「アンブロザ屋敷強盗事件」から始まる。ここに出てくる探偵ピックロック・ホールズもアメリカ文学の大家の作品同様、狂人的な妄想推理を常としているのが実に気にかかる。ただこちらはユーモア作家の手によるものだから、ユーモアであることは判るが。

続く2作はいずれもJ・K・バンクスなる作家の手によるもの。「未知の人、謎を解く」、「ホームズ氏、原作者問題を解決す」は共に黄泉の国でのシャーロック・ホームズ(後者はシャイロック・ホームズとなっている)の活躍を描いており、前者ではホームズの正体が最後の一撃になっているが、これは非常に解りやすい。
後者はシェイクスピアの戯曲を誰が書いたのかをホームズが解明するものであるが、この2作に共通するのはどれも凝ってて解りにくい点だ。あまり記憶に残らない作品だ。

「欠陥探偵」と「名探偵危機一髪」は共にスティーヴン・リーコックという作家の作品。
前者はブルボン王家の子孫と思われるプリンスの誘拐事件を扱っている。
後者もたった2ページの作品で1本の髪の毛から犯人を捜し出す物。これは逆にオチが効いていて、見事なショートショートになっている。

最後の第4部は研究家たちによる作品だが、その内容はホームズに敬意を表するどころか、その超人的推理をあげつらう作品が多い。
まずゼロ(アラン・ラムジイ)による「テーブルの脚事件」は資産家の婆さんに惚れられた男性の息子がどうにか父親が結婚せずにその財産を手に入れる方法を画策しようとしたのに、誤って父親がプロポーズしてしまった謎について名探偵シンロック・ボーンズに依頼するもの。もうこれも脱力物のオチで、まともに読む方が損をするような作品。

R・K・マンキトリックの「四百人の署名」はある夫人の寝室に賊が押し入りダイヤモンドが盗まれた事件がテーマだが、はっきりいってこれは何が面白いのかよく判らない作品。ホームズが犯人に至った推理を開陳するが、全く意味不明。英国人には解るんだろうけど、日本人向きではない。

オズワルド・クロフォードの「われらがスミス氏」はジョン・スミスなる謎の訪問者について名探偵バーロック・ホーンが正体を推理するもの。これもかなり揶揄しており、ホームズの推理とは妄想と紙一重だとこき下ろさんばかり。けっこうキツイギャグの作品。

「天井の足跡」というクレイトン・ロースンの作品を思わせるタイトルの作品はジュール・キャスティエの作品。
なんとシャーロック・ホームズがドイルのもう1人のシリーズキャラクター、チャレンジャー教授の失踪の謎を推理するという、ドイルファンの耳目を惹く作品だが、内容的には正直訳が解らない。推理になっているのかなっていないのかすらも意味不明だ。

「シャーロック・ホームズの破滅」は正体不明の作家A・E・Pなるものの作品。たった6ページのショートショートだが、出来は一番いい。

オーガスト・ダーレスの「廃墟の怪事件」とウィリアム・O・フラーの「メアリ女王の宝石」はホームズ作品の方程式に則ったような正統派作品。
どちらも依頼人が来るまでにワトスンを驚かす小さな推理が披露され、そして依頼人が来てからはその氏素性を難なく云い当ててしまう。依頼人が到着するタイミングまで推理するのも2作とも同じだ。
さてそんな正統派パスティーシュ作品は前者が最近事業家が買った屋敷の近くの廃墟に謎めいた明かりが灯り、またそれに伴って妻の様子が変だという謎の解明をホームズに依頼する。まあ、なんというかホームズの万能振りばかりが披露される読者には解けない類のミステリになっている。
後者は来英したアメリカ人が手に入れた云われのある宝石がホテル宿泊中に何者かに盗まれる事件をホームズに解明を依頼するもの。残された手がかりは犯人の衣類から引きちぎったボタンのみ。これも唐突なまでに犯人が絞られ、ホームズが傲岸不遜なまでに犯人に近づき、勝手に部屋に忍び込んで証拠品を探し当てるという、今なら噴飯物の作品。とはいえ、やはりこれは時代性か、ホームズならばこれらの犯罪行為が許せてしまうのだから不思議だ。

ヒュー・キングズミルの「キトマンズのルビー」はラッフルズとホームズの対決という長編のうち、最後の結末の2章の抜粋という形を取った、ちょっと変り種の作品。ラッフルズが盗み出したキトマンズのルビーを彼の相棒バニーの返還を条件に返却する一幕を、ホームズ、ラッフルズそれぞれの相棒が変に気を回したことで生じる誤算がテーマ。内容的にはよくある話か。

レイチェル・ファーガスンの「最後のかすり傷」は亡くなった父の財産の相続人である双子の弟からの、兄が戻ってきてから周囲で起こる怪異の謎についてホームズに助けを求めるという話だが、これはドイルが著した数々のホームズ譚のエッセンスが盛り込まれており、その演出をほめるべき作品だろう。有名な「まだらの紐」や「ブナ屋敷」などを髣髴させるエピソードが盛り込まれており、最後の一文までそれが行き届いている。

「編集者殺人事件」の著者フレデリック・ドア・スティールはなんとホームズ譚の挿画を描いていた画家で、内容も本人自らが殺人者となり、それをホームズが今までの作者の仕事に恩を感じて彼の冤罪を晴らすというメタフィクション物になっている。しかし内容はなんというか、作者の積年の編集者達への恨みつらみが爆発した内容になっており、結末も含めてあまり面白いものではない。

この作品をホームズ物というにはいささか疑問が残る。なぜならフレデリック・A・クマー&ベイジル・ミッチェルの「カンタベリー寺院の殺人」はシャーロック・ホームズの娘とされるシャーリー・ホームズとジョン・ワトスンの娘とされるジョーン・ワトスンのコンビが事件解決に当たるからだ。
物語は題名通り、カンタベリー寺院で出くわした一見自殺と思われる死体を巡る殺人事件の謎をシャーリーとジョーンのコンビが追うというもの。内容的にはミステリ短編として構成も巧みだが、いささかキャラクターに弱さを感じ、あまり印象に残らなかった。

医学博士までもがホームズ物を書くことに魅力を感じるらしい。ローガン・クレンデニングは医学書以外に「消えたご先祖」でそれを実現した。
ただ内容はたった2ページのショートショートだが、あの世に逝ったホームズが行方不明になったアダムとイヴの捜索に当たるというもので、医学博士らしいオチで短いながらも笑わせてくれる佳作になっている。

リチャード・マリットの「悪魔の陰謀」は全国でピアノのキーが無くなり、サーカスの象の盗難が増加したという怪事にはある秘密結社の陰謀が絡んでいるという内容の作品だが、いまいち掴み処の解らない作品で、特に最後のオチがよく解らない。

戯曲調で書かれたS・C・ロバーツの「クリスマス・イヴ」は無くなった真珠の行方を捜す話。ホームズの超人型探偵の側面のみが色濃く現れており、結末が唐突に訪れる感は否めない。

最後の作品、マンリイ・ウェイド・ウェルマンによる「不死の男」は隠居したホームズの許に訪れたドイツのスパイとの静かな戦いを描いた作品。これを最後に持ってきたところにクイーンのアンソロジストとしての技量を感じる。
ストーリー展開も読み応えがあり、また登場するホームズがすでに老境に入っておりながらも、題名どおり「不死の男」としてドイツのスパイのブラフを鮮やかに見破る件は、ホームズの偉大なる探偵像を思い浮かばせ、重厚感すら感じる。

冒頭にも触れたが本書は1944年当時に世に散在していたホームズに纏わるパロディ、パスティーシュを1冊に纏めたアンソロジーなのだが、それぞれの作品の冒頭にクイーンのコメントが付されており、それを読むと当時でもかなり希少価値の高い作品が集められているのが解る。

主にそれぞれの作家の短編集やアンソロジーからの収集が多いが、中には雑誌に一回こっきり掲載されてそのままになったものや、私家版で刷られた書物のみ現存する作品もあったりと、収集家クイーンの情報収集能力の高さが実感される、実に資料的価値の高いアンソロジーとなっていることが解る。

こういう仕事振りを見せられると、今日本でマニアックなまでに作品を発掘し、アンソロジーとして出版している某収集家兼書評家の魂はこのクイーンの仕事に影響されていることが解る。いやあミステリ収集の血は海を越えて極東の地日本で色濃く残り続けているのである。

しかしそんな偉業とも云える本書だが、収集された作品の内容の出来はそれほどいいものではなく、寧ろ傑作と呼べる作品はなかったというのが率直な感想だ。
クリスティやバークリー、そして編者のクイーン自身の作品もあるが、あまり出来はよくはなく、寧ろ肩の力を抜いて気楽に書き流している感がある。高名な大家、マーク・トウェイン、O・ヘンリーによる作品はなんだかホームズの人気を妬んでいる節も無きにしも非ず。

特に総じて感じるのは、ホームズのパロディの色が濃く、この偉大なる探偵の高名を利用して戯画化している作品が多いことだ。これは世界一有名な探偵ホームズとその作者ドイルへの親しみと敬意の表れと見えるものの、中には悪意すら感じさせるものもあった。

したがってこの4部構成で計33編にも渡るアンソロジーは歴史に埋もれそうになりつつあったホームズのパスティーシュを残すための文学的功績以外、その価値はないだろう。特に文学史にも名を残す大家マーク・トウェインやO・ヘンリーらがホームズ物を書いていたというのは今に至るに知らなかったし、それを知るだけでも価値はあるだろう。
私はホームズに特別な愛情を感じていないから、作品に対する評価は非常にフラットなのだと思っているが、本書をシャーロッキアンが読めば、どのような感想を抱くのか、興味深いところだ。


▼以下、ネタバレ感想

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Tetchy
WHOKS60S
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No.7:
(1pt)

購入を検討されている方、再考をお勧めします。

こちらのお店で販売されている商品は、表示されている商品状態と実際の商品状態に大きな隔たりがあります。「良」等記載されていたとしても、実際にはかなり状態の悪い商品が届くと考えて頂いた方が良いと思います。こちらのお店で購入をして不快な思いをする方がひとりでも少なくなる事を祈ります。
シャーロック・ホームズの災難 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 2‐39))Amazon書評・レビュー:シャーロック・ホームズの災難 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 2‐39))より
4150701393
No.6:
(5pt)

よかったです

上下巻セットだったので良かったです。
学生時代から求めていた本だったのでとても嬉しかった。
古い本でしたがオーバーカバー付きだったので扱い安かったです。
シャーロック・ホームズの災難 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 2‐38))Amazon書評・レビュー:シャーロック・ホームズの災難 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 2‐38))より
4150701385
No.5:
(3pt)

パロディとパスティーシュ、大作家たちのホームズに寄せるオマージュ

原作者コナン・ドイルの存命中から21世紀の今に至るまで、無数のパロディ・パスティーシュを生んできたシャーロック=ホームズの物語。自身(二人のうち片方)も少年時代に病気で寝ている時に出会った『シャーロック=ホームズの冒険』に触発されて推理作家の道を進んだという編者・エラリー=クイーンが、各界の同好の士たちによるホームズ物語のパロディ・パスティーシュを精選したアンソロジーである。
 上巻はミステリ作家及び著名文学者の作品を集めたものとなっている。「語られざる事件」の一つである「ジェイムズ=フィリモア失踪事件」の真相を探偵エラリー=クイーンが推理する編者自身の作品(脚本)を始め、アガサ=クリスティ「おしどり探偵」中のホームズシリーズをモチーフにした一編、モーリス=ルブランのアルセーヌ=ルパンもの、さらに『トム=ソーヤーの冒険』のマーク=トウェインやO=ヘンリーなどの作品も含まれている。一方で、入手困難な出版物に発表された幻の作品も丹念に集められており、この分野に対する編者・クイーンの情熱と造詣の深さが窺える。
 全体として推理より遊び心に比重を置いたパロディ中心の構成のため、人によっては少し物足りなさを感じることもあるだろう。本格的な推理中心のパスティーシュであれば、例えば(個人的にはあまり好きではないが)ドロシー=セイヤーズによるシリーズなどもあるので、興味のある方はいろいろと探してみるのも面白いかもしれない。
シャーロック・ホームズの災難 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 2‐38))Amazon書評・レビュー:シャーロック・ホームズの災難 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 2‐38))より
4150701385
No.4:
(2pt)

各界の著者から、ホームズシリーズへのファンブック

パロディ・パスティーシュが小説や映画の一つのジャンルを形成するまでになった数少ない(欧米のファンがよく言う「唯一の」という形容には疑問も感じる。『三国志演義』や『千一夜物語』など似たような例は他にもあるだろう)作品の一つであるホームズシリーズ。自身も上巻にパスティーシュを一編書いている編者のエラリー=クイーンが、さまざまな著者たちの手になるホームズ物語のパロディ・パスティーシュを精選したアンソロジーである。
 下巻はユーモア作家、研究者その他による作品を集めたものとなっている。上巻に比べ、内容はハチャメチャなお笑いものが多いが、中には(探偵の名前が「ソーラー=ポンズ」だったりするほかは)おふざけ抜きの本格的なパスティーシュもあり、変わったところでは、ホームズシリーズの挿絵画家として(おそらくシドニー=パジェットの次くらいに)有名なフレデリック=ドア=スティールの掌編なども含まれている。
 上下巻を通じて、ギャグ自体はそれほど面白いものではない。作品の出来も玉石混淆、特に下巻は全体的に「石」が多めで、純粋に小説としての評価であれば星2つあたりが妥当なところかとも思う。ただ、通読して感じたのは、いかに多くの人々が多様な立場から、ホームズの物語をこよなく愛しているかということである。内容そのものを楽しむというより、むしろ、各界のファンによるホームズシリーズへのオマージュを集めた、一種のファンブックとして読むべき本かもしれない。
 個人的に残念な点が一つ。ここまで集めるからには、ぜひともコナン・ドイル自身によるセルフパロディ「野外バザー」「ワトソンの推理修行」の2編も収録してほしかった。
シャーロック・ホームズの災難 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 2‐39))Amazon書評・レビュー:シャーロック・ホームズの災難 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 2‐39))より
4150701393
No.3:
(4pt)

ショートショートもあるよ。

ショートショートやシナリオ形式まで
掲載されている
ホームズ愛な傑作選その2。

思いっきりすっ飛んだ
パチネームのホームズが出たりと
とにかくパロディ路線を駆け抜けていきます。
もはや誰も止められそうもないですね。

そんな中でも傑作は
女ホームズと女ワトソンかな。
たぶん女になったらこうなるんだろうなぁ…
というのが見事に再現されています。
これは本当に秀逸です。

そのほかにはあちゃーと思える作品や
なぜそこにいるのさ、なホームズまで。
本家とは違ったホームズをお楽しみください。
シャーロック・ホームズの災難 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 2‐39))Amazon書評・レビュー:シャーロック・ホームズの災難 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 2‐39))より
4150701393



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