英国で実際に起きた事件を基に執筆された表題作と、偏見がいかにして悲惨な出来事を招いたかを暴く「火口箱」を収録。

女は裸で波間にただよっていた。脳裏をよぎるのは、陵辱されたことではなく手指の骨を折られたことだった。

邸の氷室は十八世紀に小丘を模して造られた。

売春婦殺害の疑いがある男に拉致監禁されてしまったコニー。

母親と妹を切り刻み、それをまた人間の形に並べて、台所の床に血みどろの抽象画を描いた女。

難病に罹り余命宣告された五十五歳のボーディル。

ノーベル賞作家である父アクセル・ラグナーフェルトは、脳疾患で全身麻痺となり施設に入っている。

経理係の横領で二〇〇〇万円もの負債を抱えたペーターは、ある日奇妙な事件に巻き込まれる。

二人には、どんな相手にも告白できないほど良心に恥じる過去があった―。

地位も名誉もある男たちの事故死。病院に入院している少女の不審死。

11年前の連続少女殺害事件の真相を追う刑事オリヴァーとピア。

金髪の美少女が5人、相次いで失踪した。

「きみといても楽しくない」。なぜ夫の心は自分から離れてしまったのか。

水曜日の子供は悲しみがいっぱい。…ソーシャルワーカーを名乗る二人の男女が、一人の母親のもとを訪れた。

ドーセットの寒村シェンステッドに、死と暴力が不穏な空気をもたらしていた。

スウェインズヘッド丘陵の懐深い懸谷で、ある日、腐敗し相好の区別もつかなくなった死体が発見された。

英国北部の田舎町で名門女学校生徒の絞殺死体が発見された。複数の容疑者の中から逮捕された教師は一貫して犯行を否認。

飛び降り自殺に偽装された女性の死。その背後にはさまざまな事件と、二重三重に塗りかためられた嘘があった。

1929年、春のベルリン。

バンクス警部はため息をついた。

その夏、英国の小さな村では蛇が異常発生していた。獣医のクララはある老人の死に疑問を感じる。

猛暑に焼かれる夏の盛り、干上がった貯水池から、半世紀前に沈められた村があらわれる。

【本屋大賞翻訳小説部門第1位】弁護士の著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの哀しさ、愛おしさを描いた連作短篇集。

壊れた幼女の墓から、そこで眠っているはずのない二人の子供の遺体が発見される。

ある不穏な噂と少女の失踪が人々を変えた。封鎖された団地での二千人規模の暴動、監禁、そして殺人。

新年を迎えたシェトランド島。孤独な老人を夜に訪れた黒髪の少女は、四日後の朝、雪原で死んでいた。

スウェーデンでいまもっとも人気がある女流作家カーリン・アルヴテーゲンの最新作。

ルーン文字を刻まれ、心臓をえぐられた死体に隠された忌まわしい陰謀とは。

シェトランド島に夏がやってきた。人びとを浮き足立たせる白夜の季節が。

嵐の直撃で交通が途絶したフェア島で殺人が発生。故郷である島に偶然帰っていたペレス警部の捜査が始まる。

雨交じりの風が吹く、十月のレイキャヴィク。北の湿地にあるアパートで、老人の死体が発見された。

シェトランド署のサンディ刑事は、帰省したウォルセイ島で、祖母ミマの遺体の第一発見者となってしまう。

これまで数々の未解決事件の謎を暴いてきた特捜部Q。

首と手を切りおとされ、ビロードにくるまれた死体。古都プラハでおきた連続殺人事件に、ウィーンの探偵ホガートが挑む。

旧友の結婚式のためシェトランドを訪れたテレビ関係者の女性は、「海辺で踊る白い服の少女を見た」と同行した友人に話した翌日、失踪しやがて死体で発見される。

ホロコーストを生き残り、アメリカ大統領顧問をつとめた著名なユダヤ人が射殺された。

殺人から窃盗に至るまで、さながら犯罪見本市と化した一月のデントン市。

犯罪組織の中枢にまで潜り込んだスウェーデン警察の潜入捜査員パウラ。

ある雨の晩、ミセス・ラニラは、道ばたで隣人が死にかけているのに出くわしてしまう。警察の結論は交通事故死。

肌寒い三月のある夜、小糠雨に打たれながら行われた反原発デモが、突如暴動へと発展した。

ボーレンスフルトの閘門で、全裸女性の絞殺死体が見つかった。

スウェーデンの小さな村でその惨劇は起きた。村のほぼ全ての家の住民が惨殺されたのだ。

オスロにその年の初雪が降った日、一人の女性が姿を消した。彼女のスカーフを首に巻いた雪だるまが残されていた。

クリスマスシーズンで賑わうホテルの地下で、一人の男が殺された。

国家犯罪捜査局の元凄腕長官ヨハンソン。脳梗塞で倒れ、命は助かったものの麻痺が残る。

一人娘のトーヴェは思春期の難しい年頃。彼氏がいることも打ち明けてくれなかった。

移民の若者によるレイプ? 同性愛者による犯行? 次々と浮かぶ可能性に、人員不足のなか必死で捜査を進める刑事たち。

住宅建設地で発見された、人間の肋骨の一部。事件にしろ、事故にしろ、どう見ても最近埋められたものではない。

反米デモの夜、ストックホルムの市バスで八人が銃殺された。大量殺人事件。

完璧な美貌の天才ハッカー、ニューヨーク市警刑事キャシー・マロリー。彼女の家の居間に女の死体が一体。

外海に流されようとしていた死体は地元出身の若い新聞記者だった。

英国の有名オークションに出品されたジュエリー。それはジェマの友人エリカの父の形見で、行方不明のものだった。

風力発電施設建設会社のビルの中で、夜警の死体が見つかった。ビルには何者かが不法侵入した形跡が。

最高に格好いい87歳、伝説の元刑事。

大学生のジョーは、授業で身の回りの誰かの伝記を書くことになった。

亡き元妻と住んでいた息子・キットの親権も得て、警視キンケイドの一家は真の家族になりつつある。