影
- 北欧ミステリ (199)
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相変わらずの心理描写のうまさで一気読みしました。特に登場人物が結構自分勝手な人が多いのですが、それぞれの視点で語るとみな少しづつずれているのが秀逸でした。しかし今回は少し力が入り過ぎているかな?という印象もあります。なにせ登場人物がみな割と普通の人ばかりなのにとんでもなく胸糞悪くなるエピソードばかりで、それもラストにかけて怒涛の勢いで色んな事が明らかになって、また最後にもう一悶着ありそうな雰囲気も残しつつで、もうお腹いっぱい・・・ってなります。 ラストの方のお葬式のシーンがじんわりとくるのがせめてもの救いかなと思いました。 基本的に救いのない感じなので楽しい気分になれる小説を読みたい方にはお勧めできないかと思います。こういう小説が面白いと思ってしまう自分は少し悪趣味なのかなと思ってしまいました。 | ||||
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この小説は、誰にでも好まれる小説ではないと思う。 むしろ、読む人を選ぶ作品だと思う。 だけど、イヤミスではない、決して。 地獄の果てにある、安らぎと、地に足のついた人々の誠実な生き方。 幸せとは何か?闇を恐れてばかりいて、幸せが見えるのか? 幸せとは満足すること。 牧師さんの言葉と、自治体職員のマリアンの行為が、揺るがぬ“生き方”を思い出させてくれます。 | ||||
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読書が好きで本を購入しますが 読了後貯まってしまって処理に困ってます。個人的に古書ならば 捨てるのに罪悪感が無いので 最近よく利用しています。 | ||||
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この作家の作品は、ほとんど読んでみましたが、 この作品が一番優れていると感じました。 とにかく、ここまで完璧なプロットの作品を 私は他に知りません。 全てが、最後につながったとき、 恐るべき真実が見えてきます。 予想もしなかった真実が・・・ 大御所のミステリ作品よりも、 スリリングで意外性があり、文学的でもあり、 人間の心理というものをここまでえぐりだせるとは・・・ ハッピーエンドや美しい作風が好きな読者は敬遠するかもしれません。 人間のエゴ、防衛本能、運命の皮肉さ・・・ 人の業というものは、巡り巡ってくるものだと痛感しました。 幸せとは、なんなのか・・・ 名誉でも、金銭でもなく、他人を愛し、愛されることではないかと、 人は全てを手に入れることなどできないのだと、 また、そんな必要もないのだと、教わった気がします。 | ||||
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スウェーデンの女流ミステリ作家、カーリン・アルヴテーゲンの長編5冊目であ る。赤井淳一郎の解説「読むことの面白さをアルヴテーゲンから教えられる」 で言及されている通り、アルヴテーゲンの作品は一冊読むと次の作品を手にと りたくなるミステリ体験をさせてくれる。 「罪」でデヴューしサスペンスの強い物語群はすべてやみつきになる面白さで ある。北欧ミステリが続々と翻訳され、別格ラーソンの「ミレニアム3部作」 の他マンケルの「ヴァランダー警部」、オールソンの「マーク警部補」などが 「このミス」の年間ベストに選ばれ知名度をあげているが、アルヴテーゲンの 暗く重いそれでいてスピードのあるサスペンス小説はもっと評価されてよい。 「影」は前4冊に較べ最も暗く重い。 プロローグは<この子をよろしくお願いします。許してください>の手紙とと もに男の子が捨てられている場面から始まる。 物語はノーベル文学賞作家アクセル・ラグナーフェルトの作家としての苦悩と 罪と罰が暴きだされていくのだが彼の一族、妻アリス、息子ヤン・エリック、 友人、 作家志望の女、交通事故で死んだとされるヤン・エリックの妹、そしてラグナ ーフェルト家の元家政婦イエルダたちの<崇める人の影に隠れた生活。そのさ さいな成功のためなら人を殺すことさえできたのだ。>というすべての人間た ちの過去という名の後ろに引きずっている「影」を暴きだすあまりに残酷な現 実に絶句するのだ。 アルヴテーゲンはまるで自身の苦悩を吐露するように<一冊の本を書き上げる 背後にどれほどの苦労があるか分かりもしない人々。一つひとつに彼と同じく らい時間をかけて考えたりもせず、ただ急いでページをめくる読者。>のため に緻密で見事な文章、構成で読む者をうちのめす。 本書は作家という生き様を描き出した現代ミステリの傑作である。 ◎厳重注意 「訳者あとがき」だけは最初に読んではいけない。ほとんどの あらすじと、中盤のショックまで書いてしまっては「作者」が一冊の本を書く のがいかに大変なことかと血のにじみでるような叫びをテーマにしているのに 訳者も編集者も何も考えていないのだ。 | ||||
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