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何もかも憂鬱な夜に
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何もかも憂鬱な夜にの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.87pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 1~20 1/2ページ
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期待してた分、かなりがっかり・・・ まず文章が読みづらい、会話の流れも結構支離滅裂なところあるし 残念ながら、自分には向いてなかったです。 | ||||
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この作家の作品は、この作品と、土の中の子供しか読んだことがありませんが、とにかく描写がしつこくて馴染めません。 『今こうですよ!こう感じてるんですよ主人公は!いいですか?こうですからね!』と何度も念押しされてるようです。 どの作品もタイトルは秀逸なんだけど、もっと憂鬱な気持ちになりたかったです。 幼い頃は、自分は何者でどうなるのか? 齢を重ね、自分はなぜ今、生きているのか? 生かされていることに意味があるのか? そんな風に自問自答を重ねてきた人からすれば「で、何が言いたいの?」と疑問を抱くのではないでしょうか。 ただ、最後の山井の手紙には感涙しました。 | ||||
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注目されている作家さんで、インタビューで「今後の人生を全て文学に捧げると決めています」と話していたことが印象的で、初めて読みました。 とても軽く読める本ではありませんが、いろいろと考えるきっかけになりそうです。 「憂鬱」とは深いものです。 他の作品も読んでみます。 | ||||
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正直こんなに胸を打たれるとは思わなかった。本当に読んでよかった。 細部におかしなところがあることはあるが、ドストエフスキーと同じように、全体に強度があるので、気にならない。その強度は作者の熱さでもある。ぼくはこの作者の熱意に感服した。 真下や佐久間の言葉はまるで自分のことのようで、読んでいて苦しくてつらかった。でもぼく自身も芸術に救われてきたのであり、そうしたことを気づかせてくれたこの作品を今は読んでよかったと思う。もし文学に出会わなければ、自分も真下のように自殺していたかもしれない、佐久間のように犯罪に手を染めていたかもしれない、そう思わせるほどに、この作品はぼくにリアルに迫ってきた。 こうしたことは奇蹟だと思う。この作品は奇跡的に素晴らしいのだと思う。そうした奇蹟の訪れをを絶え間ない努力でつかんだ作者は称賛に値する。 最後に、主人公のぼくの恩人である「あの人」の言葉は、巻末のピースの又吉さんが書いているように、素晴らしく心に響く言葉だと思うが、こうした真理の言葉に人間はとどまることができないとぼくは思う。主人公のぼくや恵子を救うのはこうした言葉よりも「あの人」が彼らに見せた態度や行動なのだと思う。大人が自分のために見せる態度や行動の誠実さ真剣さに、子どもは胸を打たれ、その子どもの人生の道を照らしてくれるのだと思う。ぼくはこの作者ほど言葉を信じていないのかもしれない。いや、というよりも、やはりすぐれた文学作品とは、言葉では届かないところを、言葉にしたら真実が霞んでしまうようなことを、あえて言葉によって描いたものであるとぼくは思う。言葉にするだけなら、相田みつをなどで十分なのだ。 | ||||
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ピースの又吉の「第二図書係補佐」で紹介されていて購入しました。 何となく文字数も少なく簡単に読める本か、と思い読み始めましたが、、、はっきり言って、読み終わった後この本の著者は天才だと思ってしまった。 ピース又吉の解説と被るけど、小説を読んでここまで心の底を揺さぶられたのは初めてかもしれない。 特に主人公の友人であり、自殺した「真下のノート」は凄かった。 「自分は何者かになりたい、自分には特別な何かがあって欲しい」「これを読んで気持ち悪いとか馬鹿正直だと、思えるそんな幸せな人間になりたい」 自分が思春期に、そして恐らく現在でも心の底に秘めている「心の声」が痛々しいほど赤裸裸に書かれている。 人を殺す事は、間違いなく悪だけど、それをしてでもこの宇宙に自分という存在の意味が欲しい、そんな全ての人間が抱える心の闇、人間の本質に真っ正面から対峙した「凄まじい作品」だと思った。 | ||||
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不遇の生い立ちの若い刑務官と控訴期限の迫る殺人犯のギクシャクした心の交流。若い刑務官は過去のかすかな記憶を追い求め、生きることの意味を模索する。重苦しい雰囲気の中、生きることと闘い続ける若者の姿は、まるで若い頃の自分の姿を見るかのようだった。 郷田マモラの『モリノアサガオ』にも似たシチュエーションの作品なのだが、心に強く訴えて来るものがある非常に優れた作品である。 『掏摸』を読み、本当に力のある作家だと思っていたが、この作品で再認識した。 | ||||
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著者は芥川賞受賞作家であり、最近も『掏摸』(だったかな?)で話題になっているので、期待して読み始めたのだが、文章が読みにくく、意味もとりにくいところがあって、かなりがっかりした。いま、3分の2くらいでとまっている。最後まで読めるかどうか心配だ。 | ||||
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内容は重いです。 でも、現代人にとって大事なことがそこにあります。 人の『死』について語るのは難しいけど、この著者は本当に上手く表現しているな、という印象です。 最後は希望が持てます。 そして、もっと本を読んで、色んな事に挑戦してみようかと思います。 | ||||
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何故か勧める人が相次いだので読んでみました。 中村氏の、人間の全てに対して目を背けず、 凝視して克明に描写する姿勢が印象的です。 好みで評価は分かれると思いますが、 いろいろ参考になります。 | ||||
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この本は様々な言い回しを使っていたり 小難しい書き方をしていたりするにだけど この小説を読んでいくにつれて、始めは 主人公の「面倒」や「やる気のなさ」 ばかりがでているのだけど、後半 だんだんと「希望」や「前に進む勇気」 みたいなものを感じることができた。 最後は涙してしまった。 自分にある闇に、それでもいいんだ 何か闇を抱えて生きていたとしても 「お前はお前でいい。大丈夫、 そのまま生きていけ。」 そう言われているような気持ちになった。 読み終わったあとは何とも言えない気持ちになった。 少し寂しいような、でも優しい気持ちになった。 ぜひ読んで欲しい。 | ||||
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前作で心の準備が出来ていましたので映画を見るような気分で「世界」を味わえました。だれもが抱える「何かの拍子に体内から解き放たれるのを狙っているもの」を思いました。20代の娘から「お父さん、意外と好きかも」とこの本を渡される、50代の私は幸せだと思います。 | ||||
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今まで生きてきた中で、自分の中に言葉にはできない気持ち、混沌とした暗いわだかまりのようなものを感じたことがある方にはぜひ読んでいただきたい小説です。きっと読了後に静かに涙を流してしまうと思います。 この小説は私に「救い」をもたらしてくれました。この一冊との出会いに感謝しています。 | ||||
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ピース・又吉さんの帯につられて買ったんですが、この世界観・・・暗すぎて入り込めませんでした。 ただ、あとがきで又吉さんも書いてらっしゃる言葉は(作品の中の言葉です)共感できました。 死刑囚が安易に死を選択してはいけない。 なぜ殺人を犯したのか、遺族にとっては辛いことかもしれないけれど、 それを明らかにすることによって、見えてくるもの・繋がっていくものがあるのではないかと勝手に思いました。 | ||||
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「死」という文字がこれだけたくさん出てくる小説を始めて読んだ。 でも本当はそんなことなくて、読んでる間ずっと「死」の文字が頭の中を廻っていただけなのかもしれない。 「死」を考えようとして読み始めたわけでは全然ないけど、読んでる間だけは「死」について考えさせられた。 だからって自分の中では何も変わってないけど、結果的に貴重な時間だった、のかな? | ||||
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親に捨てられ施設で育った主人公は今は刑務官の仕事をしており、そこで死刑判決に対して控訴しようとしない殺人犯と出会う。 中村さんの小説を読むのは初めてなので他の作品については分からないが、この小説は不定形の若い心が抱える、このまま何者にもならないのではという不安、一方で何者かになってしまうことも不安だという不安定さのリアリティをよく伝えていると思う。この作品を書いた時の中村さんは30代初め、すでに50代半ばとなった私にはうまく思い出せないひりひり感を書き抜いた。 施設での友人の死も、主人公をおおらかに受け止めてくれた施設の責任者「あの人」も、殺人犯の山井の描き方も、どこか型通りで、それをうまくつなぎ合わせてまとめているのではという感想も途中に持ったけれど、「生きろ」というメッセージは伝わってくるし、読みながら時々感じる、生きることにまつわるイヤな感じはリアルだ。これはこの時代を生きる若い人にこそ読まれるべき作品なのでしょう。 | ||||
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中村文則「何もかも憂鬱な夜に」を読了。人間とは何か、を堂々と描こうとしています。観念的な部分も多くありますが、人間とは何か、生きることと死ぬこと、心の奥底、暴力、死刑、自殺、性などを重層に重ねながら描こうとしている作者の姿が行間から垣間見ることの出来る力作です。 決して明るくはありませんが、未来があったことが良かったです。一瞬にして物語の世界に引き込まれた作品でした。 | ||||
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中村さんの作品は「土の中の子供」以来でしたが、こちらの「何もかも〜」の方がずっと好きです。 「土の中の子供」は正直とにかく暗いという印象でしたが、この「何もかも〜」は暗い中に希望が満ちている気がします。 真下の残した手記には共感しました。 わたしもこういうこと十代の頃書いてたなぁ。 でもわたしは女なので、性に対する爆発的な欲求は無かった。 うーん、男性はそういう点で苦しそうですね・・・。 主人公の恩師の言葉が印象的でした。 「自分以外の人間が考えたことを味わって、自分でも考えろ。考えることで、人間はどのようにでもなることができる。世界に何の意味もなかったとしても、人間はその意味を、つくりだすことができる。」 | ||||
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作者の本を初めて読みました。 ピース又吉さんお勧めでしたね。 (ネタばれ注意) 真下の自殺前に書いた手紙、凶器をはらんでるなと思う一方 そうゆう危うい精神ってきっとみんなあるんだなと思いました。 「倫理」が自分を抑えて、「あるがまま」の自分を抑えている。 いいこと?わるいこと? 大人になっても、その葛藤はあるもので結局「自分」というものは 一生死ぬまで「自分」。 それをどうコントロールするか、コントロールできなくなったら 楽なのか?しんどいのか? 真下と佐久間の対比でもあったのかな? 感受性が豊かであることは、「いらんこと」を考えてしまう 馬鹿になりきれない、気づかなくていいことに立ち止まる、 頭の中のおしゃべりがとまらないのはつらいんだなと。 人の痛みに触れた気がした一冊です。 | ||||
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筆者は敢えて小説は読まないようにしている。実際いろんなノンフィクションものと読み比べて(といっても小説は圧倒的に少ないが)みるとタイトル通りだからだ。 本書もご多分にもれず、作られた作品だなぁということを実感しながら読み進めた。まさしく憂鬱な夜長にはぴったりで、早めにベットに潜り込めば午後のうちに読み切れる短編作品だ。 死刑制度に触れる内容が多少あるが、あまりにも浅薄でやはりホンモノのレポートやドキュメントに作品にはかなわない。ここでも”作られた主人公とストーリー”を意識させられた。 極限状態の心理描写などきっと言葉では紡げないだろうとおもう。それだけ人間心理は複雑だ。 まさかだからこそ作者は極限状態を避けようと”憂鬱”という表現をしたのだろうか。そうであれば5つ星を点けなくてはならないが・・・ | ||||
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語り手は拘置所に勤める刑務官。 彼は常に自身の存在価値が確信出来ずにいる。自分の本質から逃げ、本来の自分を偽って生きているのではないかと感じながら(本人が言うところの)「揺れながら」生きている。 現在の彼という人格を形成する周囲の人々の中には、自殺した友人、死刑制度を問い直す上司や、メンターとも言える人徳者たちもいた。 そんな彼が、虐待とそれに抗うことすら思い及ばない無力感の中で生きてきた20歳の殺人死刑囚と接することで、存在意義を過剰に追い求めるよりも、連綿と受け継がれる生命を連鎖を繋ぐ役割を自分も担っているのだという事実をこそ真摯に自負すべきだと気付いていく。 そして彼は、期限が迫っても控訴しようとしない死刑囚に、かつて自分を救ってくれた人の言葉を思い出し伝える。 「生体の発生から現在の自分に到るまでを繋ぐ長い線ともいえる生き物の連続は、途方も無い奇跡の連続でもある。全てが、今の自分を形成するためだけにあったと考えてもいい。」 だから 「重要なことは、お前は今、ここに確かに居るってことだよ。お前はもっと色んなことを知るべきだ。どれだけ素晴しいものがあるか、どれだけ綺麗なものがあるか、お前は知るべきだ。命は使うもんだ。」 それは、自身への確認でもあったのではないだろうか。 | ||||
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