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笑う男
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笑う男の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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最後、主人公がアクション映画さながらの活躍をするところは評価が分かれるだろうが(かっこよすぎるのでは)「地道な捜査」や「刑事の心象風景」の描写だけではエンターテインメントとしては弱いのだろう。 | ||||
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是非、第1作の「殺人者の顔」から順に読むことをお勧めします。 後を引くこと間違い無し。 Amazon prime video にもシリーズがあり、小説とはややストーリーが異なりますが、舞台となっているスウェーデンの地方都市ヨースタや郊外の美しい景色が実感できます。小説と併せてお勧めします。主人公や警察署の様子がイメージでき小説も一層楽しめます。 | ||||
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ボーダーレスの闇世界で繋がり、巨万の富を築き、社会から持てはやされる人間の姿をした悪魔どもが地球を 壊してゆく。ヴァランダーは再び立ち上がるが、社会は救いようのない地獄と化していた。現実に起こりつつある巨悪を、ヘニング・マンケルの筆力でグイグイと暴き出してゆく。 | ||||
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世間的には、腕利きの刑事と評価されている主人公の、内面の煩悶には息を呑みます。かっこ悪いのにかっこいい。自分にこうも厳しいからこその仕事ぶり、他のことへのしわ寄せが、実に人間臭くて、おかしくもあり哀しくもあり。スウェーデンは遠い国だと思っていましたが、スウェーデンの人々は案外日本人の性向と似通うところが多いのかもしれないと思いました。大ファンです。 | ||||
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ヴァランダーの同僚。上司の個性がいい。 「リガの犬」同様、終盤ヴァランダーひとりがスーパーマンの如く活躍するのはとても違和感がある。 折角のシリアス感が台無し。ひとりで行動するなんて、安っぽい感じになってしまうね。 | ||||
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毎回社会派の推理小説として重厚なテーマを扱う刑事ヴァランダーシリーズだが、この回は国際的企業家の裏の顔と臓器売買を扱っている。 ただ、臓器売買の話が出てくるのは後半で、一つのエピソードとして扱われているにすぎず、問題の掘り下げは深くない。 今回はむしろ、うつ病で1年以上休職していた刑事の復帰という点にストーリーの重点が置かれているようだ。 ベテランの敏腕刑事が正当防衛で人を殺したことのPTSDで長期休職を余儀なくされ、一時は刑事を辞めることまで決意する。前作「白い雌ライオン」ではいとも簡単に人を殺す元KGBの非人間的キャラクターが強調されていたが、その対極としてヴァランダーのPTSDは描かれ、人命の重さを問うているのだろう(スウェーデンは死刑廃止国である)。 依頼を断った友人が殺されたことが復職のきっかけとなった点や、復帰するやいなや八面六臂の活躍ぶりで事件を解決していくところなどはいかにもできすぎの感はあるが、復帰後もたびたびトラウマが噴出して悩まされていることやその反面異常なハイテンションで突き進むことなどを見ると、そううつ質の激情的タイプとして主人公が描かれていることがわかる。これは第1作からシリーズ全体を通したものであり、この主人公の特徴的キャラクターがストーリー展開の原動力となり、読んでいてやきもきハラハラさせる物語にしているのである。 | ||||
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ご存じクルト・ヴェランダー警部シリーズの第4作。 前回「白い雌ライオン」では、南アフリカの人種隔離政策をめぐり、黒人指導者ネルソン・マンデラとデクラーク大統領の暗殺をもくろむ極右ボーア人グループの陰謀がテーマだった。話の網を広げ過ぎたか、今回は一転、イースタ署所轄スコーネ地方での殺人事件に復帰した。 第1章。有力な顧客が居住する古城での打ち合わせを終え、イースタ向け帰宅を急ぐ老弁護士が濃霧の道路で殺害される。第2章。一方主人公ヴェランダーと言えば、この時点でデンマーク浜辺の砂丘をさまよっている。先の事件で容疑者を殺害したトラウマから抜け出せず失意・無気力状態となり、辞職願を出すところまで追いつめられている。そこに息子の方の弁護士が訪ねてきて、不審な父の死を捜査するよう懇請するが、ヴェランダーの心は動かない。「自分はもはや警察官としては、機能しない人間だ。手伝いたくとも手伝えそうもない」・・・ が、まさに辞職届けを提出する日の朝、この息子も殺害されたと知って、ヴェランダーは突如として立ち直り、捜査に復帰する・・・ さてここからが長い。長い長い助走を経て、ようやく最後の17章、単身城塞のような館に乗り込み事件を一挙に解決する。ほかの読者も指摘するが、そもそも一年余りも病欠して現場復帰などありうるのか、17章の単独行動と、獅子奮迅の活躍はあまりにスーパーマン的で現実離れしてないか、などの問題はある。 だが本作には新しく有能な女性刑事が登場するし、事件終了後のクリスマスイブにはヴェランダーの恋人がリガから到着する。マンケルの長編に、時にうんざりしつつも我々は次回作にやはり手を伸ばすこととなる。 | ||||
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非常に面白くシリーズを読破中です。 本作も楽しませてもらいました。 敢えて一つだけ腑に落ちない点を言わせていただきますと、国際企業家で 傭兵をボディーガードにする敵の本拠地になぜ単身で乗り込んだのか?です。 本作は主人公の心の病からの再生が大きなテーマの一つでしたので、そのために 必要なことだったのかもしれませんね。 でも、そこに納得感があればなお良かったと思います。 | ||||
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『目くらましの道』を読んで面白かったので、シリーズ第1作『殺人者の顔』から読み始めた。個人的には、第1〜4作まででは、本作が最も好きだし、第5作の『目くらましの道』とは甲乙つけがたい感じである。 正当防衛とはいえ人を殺したことの悔悟から悩む主人公クルト・ヴァランダーの再生の物語。 スウェーデンの地方都市を舞台とした警察小説なのだが、スウェーデンというか地球規模において変貌していく社会を反映した新しいタイプの犯罪が本作でも起きてしまう。中年となったヴァランダーは、そういった現実とともに、旧弊な男社会の中に入ってきたアン=ブリット・フーグルンドという優秀な女性警官の出現をも受け入れながら、犯罪と真っ向から対決する。時にその捜査手法は、個人プレイに走り、法律を逸脱したりするものの、“正義”に対する信念はぶれない。ちょっと、活劇面が強すぎりきらいがあるが、それも本作の緊張感を高めているような気がする。 そして、友人を含め失うものがある一方、新たな出会いなど、決して少なくないものを得ていく。 また、第6作以降でのバイバ・リエパとの関係がどうなるのか気になるが、一方でフーグルンドとの関係が果たして仕事関係にとどまるのかも気になる。 本作で描かれたスウェーデン社会の中で評者が最も驚いたのは、1年以上も病気休養した警察官が、以前と全く同じ現場に復帰できることである。日本では、警察に限らず、ほとんど有り得ない話ではないだろうか(馘首がほとんどない公務員ですら、職種や勤務地の変更は避けられないのではないか)。「解説」では、スウェーデン社会の変貌などに触れながら、このことに一切触れていない。 | ||||
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ヘニング・マンケルの<ヴァランダー警部>シリーズ第4弾。 前2作『リガの犬たち』『白い雌ライオン』は、それぞれラトヴィアの独立運動、南アフリカの人種差別問題を扱った国際的な謀略冒険小説的な色合いが濃かったが、本書はスウェーデン国内に根を下ろした警察捜査小説である。 事件はひとりの老弁護士が交通事故に見せかけて何者かに殺害されるところから始まる。今度はその息子の弁護士が射殺される。さらに、彼らの弁護士事務所の秘書が、自宅の庭に地雷を埋められる。そのうえヴァランダー警部と同僚が乗った車が捜査中に尾行され、車に仕掛けられた爆発物で爆破され、あわやという目にあう。そのほかにも、件の弁護士親子に脅迫状を送った会計監査官の不審な自殺など、物語の前半は謎に満ちていて、イースタ署の面々も五里霧中の状態である。 そんななかでヴァランダーが目をつけたのは、ファーンホルム城という中世の城郭に住み、自家用ジェット機で世界を駆け回る国際的な企業家であり富豪の男だった。しかし彼は各国の研究機関から名誉博士号を贈られるほどのスウェーデン国内でも人望が厚い有名人だった。ヴァランダーは、まるで治外法権を持っているようなこの“笑う男”の真の姿に迫るべく悪戦苦闘するのだった。 本書が本格的な警察小説であることもさることながら、読みどころは、前作で大きなトラウマを抱え、うつ状態に陥り休職し、警官を辞めようとまで決意したヴァランダーが、彼の助けを請うために訪れた息子の弁護士の依頼を一度は断ったのだが、この旧知の友人の殺害事件をきっかけに復職し、折りに触れて描かれる心の葛藤である。彼は公私にわたるあらゆる問題について自問自答を繰り返すのである。 また、彼がいつも胸に抱く「今は新しい時代であり、新しい世界の新しいやり方がある」を象徴するかのように新人の女性刑事が本書で初登場するのも忘れてはならない。 本書は、次の第5弾・シリーズ屈指の名作『目くらましの道』につながる、ヴァランダーの物語のひとつの折り返し地点に位置するのではないだろうか。 | ||||
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本書のベストセリフ 「夢?警察官が夢を見るのか?」 "クルト・ヴァランダー"シリーズ第四作。 人権擁護国家スウェーデンの珠玉の警察小説。 正当防衛で悪人を射殺した主人公が、 罪悪感に苦しみ1年半も鬱病になって休職してしまう展開は、 正義の殺人を賛美するありふれたアメリカミステリにはありえない展開。 B級アメリカ文化に汚染された心が浄化されます。 総合評価はもちろんヒラリー・ウォー には劣るが、 上品さや美しさは素晴しい! 私生活ボロボロで夢も希望もない主人公が、 スウェーデン経済界の大物が画策した巨悪に挑む! 大金を持っている者は悪い事をしたからだという世界観も素晴しい! 公私混同しない私利私欲の無い警官なんて現実にはいないだろうが、 小説なんだからヘニング・マンケル のように理想の警官を描いて欲しいですね。 オイコラ!と威張って悪人を合法的に射殺したい奴が警官になる時勢だもんなw | ||||
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本書のベストセリフ 「夢?警察官が夢を見るのか?」 "クルト・ヴァランダー"シリーズ第四作。 人権擁護国家スウェーデンの珠玉の警察小説。 正当防衛で悪人を射殺した主人公が、 罪悪感に苦しみ1年半も鬱病になって休職してしまう展開は、 正義の殺人を賛美するありふれたアメリカミステリにはありえない展開。 B級アメリカ文化に汚染された心が浄化されます。 総合評価はもちろんヒラリー・ウォー には劣るが、 上品さや美しさは素晴しい! 私生活ボロボロで夢も希望もない主人公が、 スウェーデン経済界の大物が画策した巨悪に挑む! 大金を持っている者は悪い事をしたからだという世界観も素晴しい! 公私混同しない私利私欲の無い警官なんて現実にはいないだろうが、 小説なんだからヘニング・マンケル のように理想の警官を描いて欲しいですね。 オイコラ!と威張って悪人を合法的に射殺したい奴が警官になる時勢だもんなw | ||||
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お馴染みの登場人物とスウェーデンの社会を描写しているところは 変わっていませんが、今回から新任の女刑事が登場します。 前作で正当防衛ではあるものの、一人の人間を殺してしまったことが トラウマとなり、刑事をやめようとまでしたヴァランダーを新たなる 事件がそれを思いとどまらせる。 事件の背後に存在する笑う男の正体とは。 今回もヴァランダー刑事たちが読み手を惹きつけるような捜査をしている ので、間違いなく損はしないだろう。 ぜひ、読んでもらいたい。 | ||||
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ヘニングマンケルシリーズお馴染みの飾らない主人公とともに繰り広げられるストーリー。今回は主人公クルトが精神病からの復帰のきっかけとなった事件。事件が動くまでは少々時間がかかりますが、新しい女性の同僚の登場などあり、時と世代を感じさせるマンケル流の憂いがあります。それに加え、世界問題の最先端を捉えたストーリーはかわりなし!色あせない緊迫感と胸うつ事件。読もうかどうか迷ってる人は是非一読と薦めたいです。文章も短文で、読みやすいですよ、暇な時間に楽しめます。 | ||||
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