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一の悲劇
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一の悲劇の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全34件 21~34 2/2ページ
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ただの誘拐殺人の話かーと思ったら、事件も内容もちょっと複雑な話で、読んでいくうちにはまっていきました。 主人公の気持ちや行動にとてもリアリティーがあって、読んでいてハラハラするシーンも多くありました。 最後に行くにつれ、事件の数としては少ないはずなのに全く犯人がわからない。読む人をさらに混乱させていくところもすごいなーと思いました。 綸太郎ものですが、そんなに綸太郎さんの出番はなく、そこは残念でしたが、ここぞというときに出てきます。 タイトルも、読み終えるとなるほどという感じです。 | ||||
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作者自身もいっているように、 前半は本当に原りょうの『私が殺した少女』に似ている。 清水辰夫の作風にも近い。 そんな「ハードボイルド meets 本格推理」が吉と出るか、凶と出るか… と思っていたのだが、まあまあうまくいったんじゃないかと思う。 法月綸太郎が登場するとちょっとちぐはぐな印象に映るときもあるけれど、 取り立てて異分子になることなく溶け込んでいたのではないか。 一気に読ませる疾走感はあった。 作者の筆運びはかなりのものだと思う。 | ||||
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法月氏が誘拐もの推理に挑んだ意欲作。 1990年代前半に出版されているが、氏の尊敬する作家の文体や雰囲気を真似ていることもあり、70年代の本格推理を読んでいるかのようなクラシカルな風格漂う一作。 複雑な人間関係を盛り込み、最後の最後まで目が離せないスリリングな展開である。 法月探偵シリーズでは最初の一冊としてお勧めできる傑作です。 | ||||
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原寮『私が殺した少女』とパトリック・クェンティン『二人の妻をもつ男』のプロット を下敷きに、志水辰夫の文体を目指した、家族悲劇がテーマの誘拐ミステリ。 タイトルの『○の悲劇』は、当然、クイーンの《レーン四部作》に 由来し、『一』は、一人称の叙述形式であることを表しています。 (それ以外にも、《レーン四部作》の第一作『Xの悲劇』同様、 ダイイング・メッセージとしての含みも持たされています) さて、本作のアイデアで最も秀逸なのは、犯人が使ったアリバイ・トリック。 捜査側の盲点を衝くことで、わずかな労力しか 用いずに、鉄壁のアリバイが構築されています。 のみならず、誘拐された子どもの実父で、視点人物である男に身代金を持たせ、 夜の街を車で走らせる行為自体が、犯人が受けた苦しみを象徴的に反復させる 復讐でもあることには唸らされました。 ところで、本作をシリーズ全体から見ると、作者自身が語るように、 前作『頼子のために』の姉妹編にして、アンチテーゼでもあります。 前作で特権性を剥奪された名探偵・法月綸太郎は、今回、他者の 視線に晒されることで、その存在意義が改めて問い直されています。 | ||||
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原寮『私が殺した少女』とパトリック・クェンティン『二人の妻をもつ男』のプロット を下敷きに、志水辰夫の文体を目指した、家族悲劇がテーマの誘拐ミステリ。 タイトルの『○の悲劇』は、当然、クイーンの《レーン四部作》に 由来し、『一』は、一人称の叙述形式であることを表しています。 (それ以外にも、《レーン四部作》の第一作『Xの悲劇』同様、 ダイイング・メッセージとしての含みも持たされています) さて、本作のアイデアで最も秀逸なのは、犯人が使ったアリバイ・トリック。 捜査側の盲点を衝くことで、わずかな労力しか 用いずに、鉄壁のアリバイが構築されています。 のみならず、誘拐された子どもの実父で、視点人物である男に身代金を持たせ、 夜の街を車で走らせる行為自体が、犯人が受けた苦しみを象徴的に反復させる 復讐でもあることには唸らされました。 ところで、本作をシリーズ全体から見ると、作者自身が語るように、 前作『頼子のために』の姉妹編にして、アンチテーゼでもあります。 前作で特権性を剥奪された名探偵・法月綸太郎は、今回、他者の 視線に晒されることで、その存在意義が改めて問い直されています。 | ||||
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いかにも簡単に犯人を見つけられそうな展開に、途中で飽きそうになってしまいましたが見事に最後は裏切られました。真犯人を読者に予想させ、その度にくつがえされる展開にハマってしまいました。 古い作品ではありますが、時代的な(電話やポケベルなど)モノ以外はトリックも心理描写も全てが完璧だと思います。 よく考えられた、非常に奥の深い本格推理小説です。 | ||||
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いかにも簡単に犯人を見つけられそうな展開に、途中で飽きそうになってしまいましたが見事に最後は裏切られました。真犯人を読者に予想させ、その度にくつがえされる展開にハマってしまいました。 古い作品ではありますが、時代的な(電話やポケベルなど)モノ以外はトリックも心理描写も全てが完璧だと思います。 よく考えられた、非常に奥の深い本格推理小説です。 | ||||
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誘拐をテーマにした作品。 身代金を持った被害者の家族が、犯人の指示で次から次へと待ち合わせ 場所を移動させられるのは誘拐を熱かった作品では よく目にするパターンだが本作ではそれに合理的な理由が提示される。 小粒ではあるがしっかりとプロットが練られており氏らしい佳作である。 | ||||
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誘拐をテーマにした作品。 身代金を持った被害者の家族が、犯人の指示で次から次へと待ち合わせ 場所を移動させられるのは誘拐を熱かった作品では よく目にするパターンだが本作ではそれに合理的な理由が提示される。 小粒ではあるがしっかりとプロットが練られており氏らしい佳作である。 | ||||
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名探偵法月綸太郎シリーズ。巻末で作者自身が吐露しているように、プロットや文体にはかなりの模倣はある。これは小説内に出てくる義弟の小説家のセリフの端々にもどこか作者自身の作家としての正直な吐露が感じられる点にも出ている。しかしながらそれを自身で語る法月綸太郎氏は正直にして正々堂々の作家である。そういった要素を加味しても本作は見事な出来映えである。どんどん複雑になって行く現代の家族の形態と、それを形成していく面々の心情を実に見事に表現している点を高く評価したい。プロットや文体よりも、家族を組成している面々の描き切り方が見事だ。子供とは何か。家族とは何か。正直な自分とは何か、を考える傑作である。 | ||||
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名探偵法月綸太郎シリーズ。巻末で作者自身が吐露しているように、プロットや文体にはかなりの模倣はある。これは小説内に出てくる義弟の小説家のセリフの端々にもどこか作者自身の作家としての正直な吐露が感じられる点にも出ている。しかしながらそれを自身で語る法月綸太郎氏は正直にして正々堂々の作家である。 そういった要素を加味しても本作は見事な出来映えである。どんどん複雑になって行く現代の家族の形態と、それを形成していく面々の心情を実に見事に表現している点を高く評価したい。プロットや文体よりも、家族を組成している面々の描き切り方が見事だ。 子供とは何か。家族とは何か。正直な自分とは何か、を考える傑作である。 | ||||
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取り違え誘拐&殺人は本当に事故だったのか。犯人と思われた男の死によって全て解決かと思いきや、彼にはアリバイがあって・・・しかも、自殺ではなく殺しであるからには、真犯人がいるはず。果たしてその真犯人は。そして、密室殺人の意図はなんだったのか。ちょっと、作者が推理小説家の名探偵っていう設定はどうかと思うけど、(自己評価高過ぎじゃないかしら)タイトルのつけ方もひねってあってうーんと唸らされました。よかったです。 | ||||
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『私が殺した少女』のプロットを志水辰夫の文体で書いた小説。たいへんよくできた小説で、探偵の位置付けにも納得できるのだが、根本的な何かが足りない。テクニックは抜群にあるのだが、それを使うスピリットの問題なのだろうか。あまりうまく表現できない。それにしても『私が殺した少女』に似すぎている。身代金の金額まで一緒とは(これは確信犯か?)。そのために『私が殺した少女』という傑作と比べざるを得ず、そうなると明らかに『一の悲劇』の質は低い事になる。もう少し頑張って欲しい。 | ||||
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『私が殺した少女』のプロットを志水辰夫の文体で書いた小説。 たいへんよくできた小説で、探偵の位置付けにも納得できるのだが、根本的な何かが足りない。 テクニックは抜群にあるのだが、それを使うスピリットの問題なのだろうか。 あまりうまく表現できない。 それにしても『私が殺した少女』に似すぎている。 身代金の金額まで一緒とは(これは確信犯か?)。 そのために『私が殺した少女』という傑作と比べざるを得ず、そうなると明らかに『一の悲劇』の質は低い事になる。 もう少し頑張って欲しい。 | ||||
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