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一の悲劇
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一の悲劇の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全34件 1~20 1/2ページ
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★★★★☆ | ||||
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主人公が時代錯誤も甚だしい愚かな中年男なのが、読んでいて非常に辛かったです。 同じくらいの時代に描かれた作品でもここまで酷いのはみたことないです。 思慮が浅く自分勝手で、自己評価が高く何事にも上から目線、根本的な人間性や性格、思考が酷いので、嫌悪感しか抱けませんでした。 作中で本人も語っていますが、自分の蒔いた種で苦しんでいるという自業自得な状態なので、主人公の置かれた状況に全く同情できませんでした。 内容的に意図してこのような人物を描いているのかもしれませんが、もうちょっと好感の持てる人物にして欲しかったです。 事件を追う語り手がこれなので、全体を通してあまり気持ちよく読めませんでした。 上記の点を除くと、ストーリーもトリックも質が高い方なのではと思います。 展開が目まぐるしく変わるのでこちらを飽きさせず、緊迫感のあるシーンも随所に盛り込まれており、スピード感とテンポの良さでグイグイとストーリーに引き込まれました。 そして展開がどんどん変わっても置いてけぼりにされない読みやすさと表現力の高さで、読み手の事を考えた良質な作品だと思いました。 終盤のどんでん返しも見事で、動機にこじつけ感はあるものの、犯人にはびっくりしました。 ただ、ラストがスッキリしないのが残念でした。 少々ネタバレになりますが、主人公の人物設定からして、主人公が再起不能になるくらいとんでもなく最悪な事態に陥るのだろうと勝手に思っていたので(笑) | ||||
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設定が凝っており、冒頭から一筋縄ではいきそうにないムードが濃厚。過去の過ちに呪縛されて、窮地に陥った主人公の、何としても妻を守る決意に、強く共感したのだけど、作者の計算通りだった。おかげで、ラストに近付いての、二転三転のどんでん返しに手もなく翻弄され、意外な真犯人に驚愕した。 論理的に犯行が可能な人物は誰かと考えれば、真相にたどり着くはずなのに、複雑な人間関係に幻惑されて、まさかの真相に強い抵抗を覚えたようだ。見事な構成で、ラストのどんでん返しが鮮やかな、本格ミステリーの傑作と評したい。 | ||||
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とても読みやすくあっという間に読み終えた。 山倉の息子と間違えられて近所に住む息子の同級生が誘拐される。私はあまり予想をせずにのほほんと読んでいくので、最後の最後まで二転三転する真相に私もコロコロ転がされた。自分勝手な山倉さんがイマイチ好きになれない…自分勝手過ぎでしょ。探偵の法月綸太郎の活躍もっと見たいので他も読んでみよう。 | ||||
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「リンダ・ローリング」のくだりが意味が分からず、何度も前後を読みましたがついに不明のまま。 誰か解説してください。 トリックはザル状態で、自分でやってみようとは思いません。逆に、推理小説はそういうのでいいのかも知れません。現実に行われると困るので、推理小説はわざと穴を作るものだと聞いたこともあります。 犯人は序盤で検討がついてしまうので、頭を空っぽにして読むことをお勧めします。 | ||||
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誘拐事件の顛末、三浦の自宅で起きた事件の顛末がスリリングで読み応えがあった。 誘拐事件に秘められた犯人の真意は捻りがあって意外。 誘拐事件で犯人が行った〇〇の偽装、アリバイトリックの方法等など、犯行計画が実に巧妙。 最後に犯人候補が二転三転するところも面白い。 私は、真犯人以外の犯人候補に対しては全員疑いを持っていたのだが、真犯人だけは候補から外していた。電話の子供の声に騙されていたのだ。 誰が茂を誘拐できたのか、ということを考えれば、確かに犯人はこいつしかいない。 | ||||
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誤認誘拐で少年が殺された。犯人は山倉史郎の子と誤って、近所に住む冨沢路子の子を拉致したらしい。身代金授受に失敗した山倉は責任を問われてしまう。やがて容疑者に山倉の義弟・三浦が浮上するが、名探偵法月綸太郎と共にいたという鉄壁のアリバイが…。鬼畜の仕業は誰が、なぜ?悲劇シリーズ第一弾! | ||||
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思わぬところからハウダニットが飛び出して、心地よい混乱のまま結末を迎えました。 私はすっかり筆者のペースにはまってしまったタイプだと思います。 読後のやられた!感が爽快で、大満足の一冊です。 | ||||
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久々の徹夜本。圧倒的なリーダビリティに中断しどきがわからずそのまま一気読み。「頼子のために」「生首に聞いてみろ」に続いての本作でしたがやはりこの作家のミステリーは面白い! 間違い誘拐から物語が始まる本作ですが、最初から最後まで二転三転するストーリーに息つく暇もありません。 ですが中盤での探偵役のセリフ通り、今回の事件は動機がわかれば自動的に犯人が誰かわかる仕組みのため、トリックはともかく犯人で悩むことはないはず。しかしフーダニットの点を差し引いても十二分に読ませる作品に仕上げているのはさすがです。 トリックについてはところどころ無理やりすぎて説得力に欠ける部分もありましたが(Cワードの保存についてなど)総合的に見てプラスマイナスゼロかな。 そしてこの作家の作品は登場人物たちがきちんと生きて動いているのが好印象。ミステリー小説において主役になりがちな探偵役をあえて物語の引き立て役にしてストーリーを進めるのはこの作家ならではな気がします。あくまで本作の主人公は父親なんですよね。それがたまらなくいいんです。 本作はタイトル通り悲劇的なお話なのでスカッと爽快な結末は期待しないでください。しかし一抹の希望を感じさせるラストには胸がじわりと締め付けられました。ミステリー小説でありながら家族のありかたも考えさせられる傑作だと思います。 | ||||
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約1年前に購入して、最初だけ読んで後はずっと放置していました。 今日久しぶりに読んでみたら、あれよあれよと引き込まれ、読破してしまった。 僕は単細胞なので、複雑なトリックだとかは分からない。でも『一の悲劇』は難解そうに見えるけれど、作者の簡潔で洗練された文章によって、描写が頭に浮かびやすい。 あとは題名が素晴らしい!算用数字の「1」ではなくて、漢数字の「一」。読んでいただけたら、「なるほど」と思うでしょう。 それと最後の場面には、ホロっと来た。人によってはちょっと後味が悪くなるかも。 | ||||
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あらゆる推理作家の中で最も論理的と言われる著者だけに結末が二転三転する複雑な犯罪を見事にまとめています。登場人物の人間像も掴みやすく読みやすい作品です。尤もこれは好みの問題ですが、ここまで複雑な犯罪になると相当な推理小説ファンでないと付いていくのは困難です。どんでん返しが何度もある作品が好みの人にはお勧めです。 | ||||
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私は今まで自分はミステリー小説は好きじゃないと思っていた。 今まで読んできたミステリーではなれなかった夢中な境地に『一の悲劇』は連れて行ってくれた。 文体に吸いつけられるようになって、ページをめくった。 法月綸太郎の他の作品も読んでみたくなった。 | ||||
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本は直ぐに溜まってしまうので数年おきに処分するのだが、本書はその度に残った。たしか死体の移動(運搬)に斬新性があり、これは凄いなと思ったのだ。しかし、細部は殆ど失念しており、本書が評判を呼んでいることから、久しぶりに読んでみる事にした。 誘拐モノには黒澤明「天国と地獄」このかた人一倍興味があり、それは推理小説の世界でも同様だが、なかなか期待に応える作品には出会えてなかった。本書も数多い誘拐モノの一つだが、冒頭から緊張感が走り、これはイケルかなと期待させる。 人間関係と状況把握で読者を戸惑わせるから、自然と頁を繰るのが早くなり、法月の術中に嵌ってしまう。そしてラストにさしかかる辺り、どんでん返しの連続と、死体移動の解明が成される段階で、そうか、こんなシチュエーションだったのかと驚かされる。 今更ながら本書を処分しなくて良かったのと、面白い本は必ず誰かに支持され、蘇えるものなのだなと確信する。 | ||||
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良くもなく、悪くもなくというのが、正直な感想。宣伝文句では、大どんでん返しの結末を強調していた。確かに犯人は意外な人物だったが、結末に向けて最後までドタバタする展開は評価が分かれるだろう。また、途中から著者本人と思われる人物が登場するが、ストーリーの構成上、必要ない。 一方で、全くの駄作かと言うと、そうではない。昼ドラのようなドロドロな人物設定や、身代金の受け渡しのシーンなどの情景描写は緊迫感があり、退屈しない。 | ||||
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文章が硬いというか、スラスラ行かないというか…私の好みではなかった。 | ||||
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他の評者も述べているが,プロットや仕掛けられたトリックは良いと思うが,登場人物の描写が薄く,彼ら・彼女らへの感情移入が難しい。そのため,読後に心に沁みわたる何かがない。 これがあるかどうかが,一流作品とそうではない作品との違いなのだろう。 | ||||
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普通でした、「アクロイド殺し」のように主人公が実はーーーーーにならないか、心配しました。 なってたら最悪でしたが。 | ||||
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新聞の紹介で読みたくなって取り寄せました。期待に反することなくなかなか面白い推理小説でした。 私は若い頃は、エラリー・クイーンなど読んで居ましたからちゃちな推理小説では満足しません。 | ||||
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流れるような物語の運びで、文体にも変なクセが無いため、好感を持つことができた。 その一方で、読後感としては、特に印象深い何かが、心に強く残るということは無かった。 結局は、本作は自分にとっては、「暇つぶし」以上のものではなかったのだということになる。(乱暴な言い方であるのかもしれないけれど) 問題点を挙げるとすれば、人物造形が手薄であること。 これにつきる。 特に致命的であるのは、犯行の真相だけでなく、犯人の心情に至るまでの全てを、法月に「解説」させたことだ。 犯人は、真意を吐露することも無いままに、自ら命を絶つ。 法月の「解説」が、絶対的なものであるとする「予定調和」を、読者は無条件で引き受けなければならない、 という、本作の構成には、抵抗感を覚えたし、なにより、最も描かれなければならない部分、つまり、犯人の心情吐露を、なぜ省略したのかという疑念と 失望感が残ってしまったのは、大きな減点材料であると言わざるをえない。 ここまで丁寧に書いてきたものを、どうして、最後の最後に、投げ捨てるような形で終わらせてしまったのだろうか。 非常に残念である。 描き漏らした部分を埋めて、リメイクしたものを、「改訂版」として出版して欲しいほどである。 「完成された作品とは言い難い」と本作を評するのは、以上のような理由によるものである。 | ||||
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後味悪いのは犠牲者が子供だから。人の業を描くのが小説なんだろうけど罪悪感より前向きに考えよう。 路子さんは離れて子育てすべきだったし二人は弟の子育てを全面協力してあげたらよかったんじゃない? 隠し子いるかもしれない男なんてざらだろ。(偏見?)昔は父親が分からない子なんてざら。母親さえしっかりしてりゃ子は育つ。オトコに期待しすぎ。浮気シ放題も困るけど女もオスという生き物をもう少し理解しよう。なんてミステリーにはならないか。 仕掛けは上質だけど動機がねえ。女が愚かで見る目なさすぎか女運なさすぎ感が。問題提起になっていいのかな。オトコ達よ、裏切りはまずいぞ。せめて避妊するかしっかりした人を選ぼう。または堂々責任をとろう。 | ||||
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