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沈底魚
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沈底魚の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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公安警察を舞台としたミステリー、第53回江戸川乱歩賞受賞作。 諜報小説にありがちな、展開がどんどん複雑になり過ぎるという事態に辛うじて陥らずに、会話主体の物語のテンポは良い。 ただ、それまで事件の核だったことがあっさり分かるなと思っていたら、やはり終盤は二転三転して、結局最後はモヤモヤした感じでした。 公安警察の刑事たちのキャラが立っていたので、その面々の鍔迫り合いの方をもっと読みたかったです。 | ||||
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国会議員に紛れ込んだ中国のスパイ(=沈底魚)を炙り出そうとする、公安の刑事を描いた謀略小説(だね)。 誰が味方で誰が敵か、誰が嘘をついているのか。捜査が進むにつれ、公安の刑事たちにうずまく疑心暗鬼。二転三転転々する展開に読者はすっかり混乱してしまうことだろう(とはいえ驚きは少いのだが)。 つらつらと流していると分けがわからなくなるので、しっかりと読みすすめるべきだろう。そのわりに見返りが少ないのが残念。 なんといっても、国家の一大事ではあるものの緊張感に欠けるし、登場人物の魅力が乏しいように思う。【乱歩賞】 | ||||
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普通です。 わくわくしない。 躍動感が無い。 暇な人は読めばいいんでない?程度の本。 | ||||
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’07年、「第53回江戸川乱歩賞」を受賞した、公安警察の諜報戦を描いた国際謀略ミステリー。’10年8月に文庫化されるやたちまち重版されるほどあらためて人気が再燃した。 「中国に機密情報漏洩、現職国会議員が関与か」ある大手新聞に記事が載った。警視庁公安部外事課で中国と北朝鮮の事案を扱う二課では、上層部は集められた捜査員たちの前ではじめはガセとしていた。それが翌日、警察庁の外事情報部から異形の女性理事官・凸井(とつい)が着任してきて一転して捜査を行うことになる。所属する‘私’こと40才の一匹狼の警部補・不破(ふわ)は捜査員としてこの事案に関ることになる。 容疑がかかる与党の大物政治家、そのメッセンジャーではないかと目される‘私’のかつての同級生、二重スパイの疑いをもたれる‘私’の相棒で何かいわくありげで暗い若林、二課で‘私’の先輩であり一派を形成する型破りで豪放磊落な五味(ごみ)、中国大使館員の亡命希望者、彼らの中に混じって、上司であるくだんの理事官凸井を中心にした‘私’の暗闘が描かれてゆく。 とにかく、独特のコードネームが乱立し、次々に急展開で二転三転を繰り返すストーリーに、誰が味方で、何が真相なのか、読者は振り回されるほどである。「乱歩賞」の「400字詰原稿で350枚〜550枚(超過した場合は失格)」という応募規定のせいか、詰め込みすぎの感は否めない。 本書は、近年の受賞作にはない、エスピオナージュもので切れ味のいいスパイストーリーであることは間違いないだけに、もっと登場人物の人物造形の掘り下げや事件の背景状況の説明などにページを費やすことができたらと、惜しい気がする。 | ||||
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07年講談社から刊行された作品の文庫版。スパイを扱った警察もの。終盤にかけて展開が二転三転するのが読みどころだが、登場人物の性格、刑事同士のいがみ合い、文章表現などに、どこかで読んだ気がするという既読感が拭えなかった。「借りもの」という言葉が頭に浮かんだ。文章表現については、例えば35頁から数頁に渡って登場する刑事の名前とあだ名が紹介されているのだが、彼等を紹介する文章の書きっぷりが「マークスの山(高村薫)」とまるで同じだったりする。アタリでもないがハズレともいえない。普通におもしろい一冊だった。数多くの警察小説が書かれている昨今、個性を際立たせるのは難しいことだと思う。 | ||||
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第53回江戸川乱歩賞受賞作。読みやすくサクサクと進むテンポの良さはあるものの、どこか引き込まれる部分があるという訳でもなく、あっさり終了していったという印象。読み応えを期待するのであれば厳しいか。 | ||||
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話しは、「俺がお前で、お前が俺で」というのがくどいほど繰り返されるわりに、 一向に「やられた感」がない。 どなたかもお書きのように、キャラが立っていないのが大きな原因で、 次が会話で進むストーリー。 さらに、会話以外の部分は、やたら文が長く辟易してしまう。 読みにくいというほどではないが、 決して文章がうまいとはいえまい。 乱歩賞は必ず読むという人以外にはお薦めしない。 公安モノは、NHKの「外事警察」を見た人には、相当のものを持ってこないと 評価が低くならざるを得ないのではないか。 | ||||
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最近の乱歩賞は内容が浅いような気がします。 ストーリーも会話だけで進んでいっているし、巻末の選評で”後出しじゃんけん”的と評されている理由もわかります。 米ドラマの「24」みたいなノリなんですよね。ただ話がコロコロと流れていくだけで、映像ではごまかせるけど、小説ではただ話を転がしてるだけな感じがどうしても鼻についてしまいます。 それから、圧倒的に文字数が少ないです。 | ||||
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どんでん返しが、どれも弱いと感じた。 それと主人公の内心でのセリフに毒がありすぎる。ニヒルな主人公を演出しているのは、わかるのだけど。 肝心のどんでん返しだけど、書きようによってはもっとインパクトを読者に与えることができたと思う。 | ||||
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ストーリーの展開に「成程」と感心させられる背景が薄いと思う。剣先だけで戦っているようなので芥川とか日本の政界が垣間見えるでなし、防衛庁の影もない。凸井の存在感も弱い。中国安全部、CIAの存在を感じさせる怖さも欲しいところだ。 これまでの乱歩賞作品のレベルに達していないように思う。他の選者に遠慮しているが、綾辻氏の選評は一般的な素直な意見だと思う。 | ||||
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このての小説は初めてだったけど、割と読み易かった。二転三転していくストーリーに沿って、いくつも人物名が出てくるけれど外国物みたいにいちいち覚えなくても大丈夫。基本的に主人公「不破」を信じてどんどん読み進んでみましょう。 | ||||
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麻生 幾さんのエスピオナージを読み終わって書店にいったところ、江戸川乱歩賞受賞作としてあったもので立て続けに公安ミステリーを続けて読むことになりました。中国担当の警視庁外事2課に、大臣経験者で中国に機密情報をながしている現職議員がいるという特ダネニュースが流れ込んできます。当初はガセとブリーフィングされますが、やがて警察庁からキャリアの女理事官、凸井美咲が派遣されてきて2課の面々が本格的に調べることになります。 主人公は5年前に妻に逃げられてしまった不破で一匹狼派の捜査員、これに対して出世とか上司との関係など一切気にしないベテラン捜査員五味の率いる、新聞記者達からは「五味一家」と揶揄される捜査員チームがかかわります。外事2課の捜査員達同士の鞘当や現場捜査員からは唾棄されるキャリア組の理事官や上司の課長、唾棄されながらも更に上位の意向に沿うため現場捜査員は使い捨ての駒として割り切るキャリア達、このあたりの人間関係の軋轢が生々しく描かれています。 そして捜査員達の文字通り血を流すような二転三転の捜査の結果、将来総理との呼び声もある芥川健太郎が沈底魚、スリーパー(何年間も一市民として静かに暮していて指示があると活動をする工作員)として浮かび上がってくるのですが、結果的には中国、アメリカ、日本の三国間情報戦略の駒としてあえて捕獲しないで泳がしておこうということになります。この高度な政治的な判断に対して、不破は最後にしたたかな抵抗を試みます。 さてエスピオナージと沈底魚、いずれも上質なサスペンスに仕上がっていて、どちらもこれからの秋の夜長の読書にはお薦めの佳作です。人間関係への焦点の当て方などは沈底魚が面白いと思いますし脇役の五味などなかなか魅力的ですが、捜査のディーテールを徹底的に描いてリアル感を創出した点で、あえて二作を比較すれば軍配はエスピオナージに上がるような気がします。 | ||||
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スパイものの宿命なのか、「ダブルスパイ」「ダブルスパイのふりをしたスパイ」など が登場し、筋立てが二転三転してしまい、物語に入り込みづらい感じです。 終わってみれば、必ずしも意外な結末とは言えず、読み終えてやや残念な気がするほか、 重要に見えたキャラクターがあっさりと落命したり、秘密があっさりと解明されて しまうところもあって、やや安直な印象もぬぐえません。 謎解きというよりも、間諜の世界、というのはこういうものか…と読むと良いかも 知れません。スピード感があって一気に読めるのは良いと思います。 | ||||
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装丁に都会の夜景を使うのは今、流行なのだろうか? 今作品と「警察庁からきた男」佐々木譲作などは同じ多田氏の装丁 ということもあり表紙の感じはそっくりである。他にも幸田女史の 作品も黒に都会的なネオン光を使っており、同じ雰囲気のものが多数ある。 エスピオナージものも今流行なのかよくみかけるが内容に関しては正直、乱歩賞からすると 地味すぎる感は否めない。膨らみが少ないのを選考者は良き点と捉えたかも知れないが 一般読者からすると、どんよりした霧の中をゆっくり目的地へ向かうバスに乗せられている そんな中で「右手をご覧ください」と振られても今一面白みに欠ける、そんな感じ。 政治と公安と警察と国家問題を諜報活動という絡んだ糸で包みつつ主人公が糸を解き進める ・・・・とにかく面白さより地味さを感じた作品。 ただし作品中の政治家がなんとなく与党の誰かさんに非常にマッチしている点があり これもまた今流行にのっているのは面白かった(苦笑い)。 | ||||
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最近の乱歩賞は、あまりハラハラドキドキ感が少ない気がします。この作品も描写は丁寧だし、内容も特に悪くなかったが、13階段を読んだ時の様なページを捲らずにはいられない面白さには欠けた。エスピオナージものが乱歩賞を取るのは珍しい気がするが、その分野ではかなりの作家もおられるので、それらの作品と比較するとやっぱり迫力も劣っている様に感じられた。 | ||||
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