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海辺のカフカ
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海辺のカフカの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全520件 241~260 13/26ページ
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村上春樹の作品は、20年くらい前にダンスダンスダンスと風 の歌を聴けを読んだが、そのときはやたら性描写が多い、だらだら と退屈な印象しかなかった。しかし最近になって、1Q84やカフカ やねじまき鳥など読んでみると、その現実と幻想の入り混じった世界 が面白く思える。村上氏の描いている世界は、オカルト的ではあるが 心霊世界であると思う。ふだん認識している現実世界より高次元にある 世界で、現実世界と切り離されて存在しているのではなくて関連しあって いる。カフカにでてくる森は、心霊世界の象徴である。そこに主人公 は入っていき母親と和解し、救いがもたらされる。オカルト的なものを 全く信じない人には受けいられない作品だとも思う。 | ||||
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村上春樹さんの作品は、だいたいこういう作風なのだなと思いました。 読者に解釈を任せすぎな感がありますので、わたしの好みとしては、イマイチな点がいつも残ります。 が、退屈させない文章は、とても良いと思います。先を急がずに楽しめます。 この作品に出てくるナカタさんのキャラクターはとても好きです。 | ||||
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思えば、自分が人生で初めて読んだ村上春樹の作品がこれだった。 あまりのつまらなさに絶句。読んだのはもう相当前になったが、 不愉快な思いと、時間を無駄にしたというイライラはよく覚えている(笑) ある意味不動の1位だったりする。 これが世間で騒がれている作家なのか? たまたま駄作に当たってしまったのだろうか。 やたら、彼は世間にもてはやされているが。 彼の他の作品を読んでみて、それから判断した方がよいのか?とも思うのだけれど、 そんな気力を萎えさせるくらい、この作品はつまんね。 一生 村上春樹を知らないで死んでもいいや。 | ||||
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川端康成、大江健三郎に続き、近々、三人目の日本人ノーベル文学賞受賞者になると期待される村上春樹。全作品を読んだわけではありませんが、「海辺のカフカ」がオススメです。 「君は、これから世界で一番タフな15歳になる」と予言される主人公と同世代の高校生には共感できる部分も多いのでは? ただ、文章はとても読みやすいのですが、ストーリーは難解。 でも、世界各国で翻訳され、多数の熱狂的なファンを持つ村上ワールド全開の本作品。日本人ならば、一度は紐解くのもいいのではないでしょうか。 | ||||
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カフカの章とタナカさんの章が徐々に交錯していく過程が面白かった。 ただ、独特な幻想的な雰囲気に加え、これまでの伏線に明確な答えを用意しない終わり方をしていたりと、凄い癖を持った作品になっているので間違いなく人を選びます。 個人的には、友人とお互いの解釈を語り合うのが好きなので大丈夫でした。 | ||||
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正直、本をたくさん読むほうではないので、参考にしていただける意見かどうあわかりません。批判的な意見の方のほうが普段から文学に親しんでおられる気はします。 ただ、個人的には非常におもしろかった。ストーリーの展開については常套手段ではありますが、交互に二つの物語が展開されているので、次の次の章が気になってどんどん読み進めてします。 内容についてですが、難しさはあるものの、テーマはこれまでの作品と同じなので、村上春樹さんの作品を読まれている方なら、 これまでの作品も含めて理解が深まっていくことは間違いないと思います。その一つの例として「世界のおわり…」では壁の中にいることを選んだ作者が、この作品では外の世界ので生きていくことを選ばせます。また、人の生き方と影の関係についても分かりやすく話がすすんでいると思います。 繰り返しになりますが、いろんな本を読んで知識が豊富な方にとっては、飽き飽きする内容かもしれませんが、そうでなければ楽しくよめていろいろ考えさせられる内容です。 ストーリーの組み立てや登場人物の設定、SF的な部分など細かい批判はいろいろあるようですが、僕はあくまで村上春樹さんのメッセージを立体化させる3Dメガネのような道具だと思っています。おかげでより楽しく読めました。 | ||||
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まず村上春樹の小説にはほとんど現実感のない人々が多く登場する。その登場人物達がほとんど現実感のないような物語を紡いでいくから、もうまとな神経で向き合おうとすると訳が分からなくなってしまうし、読むのに疲れてしまう人も多くいるだろう。 さらに本作、海辺のカフカは、少年、ナカタさん、大島さん、佐伯さん、ジョニーウォーカーという複雑な背景をもつ人物が登場する。 こういった非現実的すぎて、結局、結末がはっきりとはしないという事が批判の対象となってしまったりする。 でも僕は思う。 人が小説を書いたり、映画を作ったり、音楽を作ったり、またその逆にそれらを受け取るという事はもう大昔から、我々が当然のように行なってきた行為である。 そういった事の根源にあるのは、大袈裟に言ってしまえば現実逃避だと思う。 目の前の生活を淡々とこなして行き、それで充分ならそれで結構ではないか? しかし、人間はそうはいかなかった、溜まりに溜まったものを芸術にぶつけ、そこに想像力でもう一つの世界を創り出した。 だから現実感が欲しいなら、自分の人生を生きればいいのだ。 それでも現実逃避したいのならば想像力を思い切り使って別の世界を見る事ができる。 それが芸術の最大の魅力であり、人々を掴んで離さないのだろう。 話はだいぶ逸れたがこの作品はあまりシリアスにならずに、文章の中に見える風景を思い浮かべ、そこにあるものをゆっくりと自分の中で吟味すればいい。 最初から現実感なんて求めていないのだから。 | ||||
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やはり村上春樹の作品の幻想的で独特な雰囲気は人を選ぶように思います。 自分もノルウェイの森ではよく分からなかったのですが、今作ではグイグイと引き込まれてしまいました。 引用が多く、そういったものも自分好みです。 上巻では伏線を敷いただけなので、最終的な評価は大きく変わっていくと思いますが、 これから、タナカさんパートとカフカパートがどのように絡んでいくか楽しみです。 | ||||
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高校生のとき上巻で読むのを止め、大学生のときやっと読破できた。 感想は一言、「気持ち悪い」。 作者が読者に想像で本を楽しめと言わんばかりの投げ出しっぷりに吐き気さえ覚える。 確かに読書は想像でなりたつ部分があるが、想像させるだけさせて後は自分で考えてね!って無責任でしょ。 これだから村上春樹は嫌いなんだよ! | ||||
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当時の宣伝文句がどういったものかもう思い出せないのですが、 確か「15歳の少年が旅に出て成長する物語」といったような感じだったのでは ないでしょうか。その少し前に神戸の事件があり、日本中が中学生の問題を 半ば興味半分に話題にしている時期が過ぎ去った後に、出版された記憶があります。 私はこの時期、村上さんの本を全く手にしてなかったので、 新聞で『海辺のカフカ』の書評が出るたびに、何となく手がのびませんでした。 今回初めて読みましたが、とても不思議な小説です。これを読むと むしろ『1Q84』がものすごく明快な小説に見えるくらいです。 あくまで相対的にですが。そして小説の宣伝文句として選ばれていた メッセージが、小説そのものとものすごく乖離していることを 実感します。。 星を一つ減らしたのは、15歳の少年や少女がバイブルにするには 少しラビリンス的な読み物のように感じたからです。 現実の辛さを正面から受け止め、その傷に耐えるしかない10代の少年が この本を読んだ時、そこに救いはあるのだろうか。 この小説の迷宮に迷い込んで戻れないのではないだろうか。 そう感じました。 小説を読み終えた少年や少女達のそばに、 この小説を読んで広がりを感じた大人の存在があることを 願うばかりです。 | ||||
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村上春樹の作品はノルウェイの森、スプートニクの恋人、アフターダークを学生の頃に読んだ程度。 社会人になって2回目の夏休み、旅路の特急電車の中(と旅館の中)で本作品を読んだ。 結論から言ってすごく楽しかった、と言うよりは、自分の心が落ち着いた。 仕事を辞めようかと思っていたが、なんとなく、もう少ししなやかに頑張ってみようと思えた。 本作品でも他の村上作品同様、意味不明なものがたくさん出てきます。そして意味不明のまま終わります。 田村カフカ、ナカタさん、ホシノさん等の登場人物はそんな意味不明さを意味不明のまま受け入れて、進んでいく。 そんな諦め感、浮遊感が、私の心に染み込んだ。 | ||||
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本書の感想は上巻へのレビューに既に書いた。本書を読んでいるときなにやらなつかしい感覚に包まれた。そして、高校時代に読んだ安部公房の「箱男」を思い出した。ストーリーは全然違うのだけど、不思議な非現実感が気持ち良かった。 | ||||
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はじめは全然好きじゃない小説だった。 ぐんぐん読み進められるのだけれど「結局このままなにも解決しないままおわるんだろうな」と途中から思ってしまったせいかもしれない。 ・・・でも読み終わってから、ふとしたときにこの小説のことを思い出すようになった。 なんでだろう。サブリミナル効果? 気になりはじめたら、もう収まらなくて、家に帰ってこの小説を手にとってしまう。 本棚にもどすとき、村上春樹ってすごい作家だな、といつもあらためて思う。 | ||||
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久しぶりに村上春樹を読んだ。といっても、私はノルウェーの森以降の村上春樹を読むのは多分初めてだろうと思う。本書は5年以上前に本屋で買ったまま本棚に置きっぱなしになっていたのだ。少し時間が出来たというよりは、頭痛がひどくてしかたがないから暫く自主的にオフにしようと思ったので、そういう時は村上ワールドに入るのも悪くないと思うのだ。 村上春樹には多くのファンがいて、わたしなんぞは今まで読んだ作品数もほんの10作品くらいで、どうこうえらそうに話せる立場ではないから、このレビューはとても私的なものになると思う。村上作品を読むといつも、とことん不思議なワールドにはまりこんでしまい、1つには、終わるまで出てきたくないから、もう1つには、そのワールドと現実を行ったり来たりしながら生活するのが苦しいからという理由で、読むときは一気読みでないと気が済まないから一気に読めるくらいの時間が取れない限り手を出さないことに決めている。そして、今回はそのヒマができた。 内容については言うまい。色んなモチーフが最初はばらばらだったのが、どんどん、すざまじい必然性と、ときには無機質な、ときには無邪気な狂気をともなって四国の小さな私設図書館に集結して行く。。。今回は引用のあった本のほとんどが学生時代に読んだ本だったおかげもあって読みやすかった。星1つ減らすのは、1日10ページみたいなペースで読んで欲しくないから。 | ||||
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人気の作家さんなので読んでみましたが・・・ いわゆる村上ワールドについていけませんでした。 何とか上巻を読みましたが、下巻を読もうとは思いませんでした。 古本で買って良かったと思います。 | ||||
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それまでの村上春樹像というものを破壊しようとしたのかなぁ?という作品に思えました。 どこかで誰かが村上春樹のことを「ロックスター」と表現したのを眼にしたことがありますが、やっぱりどこか「かっこいい」だったり「おしゃれ」だったり「二枚目」だった作者(と作品)がナンセンスだったり下品だったり奇妙なことをあえて書いている感じがします。筒井康隆作品を抽象表現したような作品です。 ナカタさんや星野君のしゃべり方はそれまでの村上春樹のクールな会話の魅力を意図的に否定しているように見えます。お決まりの食事のシーンもパスタは登場しなくて白飯が頻繁に出てきます。 カフカ君の章はこの作品以前の村上春樹的な世界観をカフカ少年がさまようことによって、虚構性だったり薄っぺらさを自から暴いているような感じです。 このように村上春樹がどうして自己批判するようになったか?それはノンフィクション作品「アンダーグラウンド」がそのきっかけになっているような気がしてなりません。村上春樹は「アンダーグラウンド」によって、それまで嫌悪してきた日本的な一般大衆(と文化)を好きになったというようなことを述べています。一般大衆に対する嫌悪から生じる独立心は、村上春樹の原動力でもあったはずです。それがなくなった後の作品がこの海辺のカフカです。 そういうわけで、これまでの村上春樹ファンを突き放す作品でもあります。ただ多くのファンが突き放されても、それについてきてるようです。その結果をみると、それまでの作品の功績と、今作品がファンを突き放す性格を持ちながらも、高い完成度を持っていることがうかがい知れます。 きっと、古くからの村上春樹ファンはそれなりに覚悟を持って読んだほうが良いです。そして、この作品からはじめて村上春樹作品を読む方は、世間一般的な村上春樹像を捨てて、まっさらな気持ちで読まれたほうが良いのではないでしょうか。 | ||||
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下巻に入って、ダムが決壊したように勢いよく物語が流れ始めました。 この物語の壮大なスケールが氷河の底に沈んでいたマンモス像の化石が浮かび上がるように見えてきます。 恐らく読む人毎に受け止め方に差異が生じるでしょう。 そのことを文中で語っているようにも思えます。 メタファーという言葉が繰り返し使われています。 暗喩といった意味かと思いますが、世界の出来事は何かの暗喩であり、この小説も暗喩になっているのでしょう。 自分の中で眠っていた想像力を目覚めさせる作品です。 想像力という人間に与えられた能力を世界は育んでゆかなければならない、という主張が込められているように思いました。 想像力の狭量は、やがて非寛容さを生み、テーゼが一人歩きし始め、理想は簒奪され、社会システムを破壊してゆきます。 その想像力が現代では急速にしぼんでいるという危惧。 文学(芸術)や恋(のような体験)は人間の想像力を養いうる最良の経験です。 これしかないと思いこんでいる現実を少し別の角度でみてみれば、それだけが現実ではないことが見えてくるのではないか、そんなことを感じ取りました。 何かを経験し、それによって僕らの中で何かが変わります。そのあと自分自身を点検し、そこにあるすべての目盛が一段階上にあがっていることを知ります。 自分の世界が一回り広がっていることに。それは恋と同じです。 文中で大島さんが語るセリフです。 そしてこれも大島さん「世界はメタファーだ、田村カフカくん」 | ||||
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15歳の少年の家出の話と、第2次大戦中の出来事がどうからんでくるのか、戸惑いましたが、これが村上ワールドなのでしょうね。東京するめクラブを読んでから、小説家というイメージとは別に、普通の人目線もお持ちの方だなと見方が変わりました。その延長としてこの本を読むと、難しい建前はともかく、人物描写、会話のやり取り、音楽シーン、街中の風景などが、非現実的なストーリーと相反してとてもわかりやすく、楽しんで読みました。レビューの評価は両極端でそれもよくわかります。実際にあるのでしょうか、甲村図書館。本好きな私にとっても、図書館で暮すなんて、夢のような話です。ページが進むごとに、現実か、異次元なのか、不思議な世界に引き込まれ、時間を忘れてしまいました。とてもおもしろい本でした。 | ||||
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抜群に面白い小説です。 小説というジャンルの醍醐味を味わえる作品です。 フィクションを読むための想像力が必要であるということを自覚させられることになるでしょう。 その想像力は人生において物凄く重要なものだったのじゃないか、ということを考えさせられました。 小説、物語は古代から常に人間の歴史とともに存在します。 物語は人に必要なものなのですがそれが何の役に立っているのかはっきりわかりません。 もしかすると、人間の想像力と関係しているのかもしれない、というテーゼを著者は示しているようにも感じられました。 上巻は23章で構成されています。 ゆっくりとした出だしの交響曲のようで、徐々に主旋律と副旋律が重なりながら壮大に奏でられてゆきます。 これからお読みになる方もおられますので、ストーリーは省きますが、筋立てが面白くて、話がどこに進んでゆくのかワクワクしながら読み進めます。 著者の知的なたくらみによってもたらされた小説の楽しみが詰め込まれた作品です。 | ||||
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村上作品の中で一番しっくり来たのがこれだなあ。それまでの作品では、クラシックから60年代の洋楽まで、ただその名前を挙げるだけだったり、「カラマーゾフの兄弟」の兄弟の名前を言って「今の日本にどれかけ言える人がいるだろうか」などとうそぶいたり、要するに知識をひけらかすところが鼻についてしょうがなかった。この「海辺のカフカ」でようやく、ホシノさんがベートーベンの「大公トリオ」に感動する心を通じて、作家の音楽論というか、批評眼を目にした気がした。ベルグソンの古典的名著「物質と記憶」を、さくらがカフカ君のイチモツをくわえながら「ふっひふほひほふ」という場面は大爆笑した。ベルグソンも形なしだ。 途中で大島さんがカフカ君を高知の別荘みたいなところに連れて行く場面。大島さんの「自然というのはある意味では不自然なものだ。安らぎというのは、ある意味では威嚇的なものだ。その背反性を上手に受け入れるにはそれなりの準備と経験が必要なんだ。だから僕らはとりあえず街にもどる。社会と人々の営みの中に戻っていく」(p324)というセリフはずっとぼんやりと感じていたことをずばり言われた気がした。 それからナカタさんは村上春樹の小説の中でも、ずば抜けてすばらしい人物だと思った。村上氏が理想とする「カラマーゾフ」のアリョーシャを描くことに成功していると思った。 | ||||
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