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ノルウェイの森
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【この小説が収録されている参考書籍】
ノルウェイの森の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全812件 581~600 30/41ページ
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ここ2日間掛けてじっくりと「ノルウェイの森」を再読した。一度目は結婚して何年目かのやはり5月の連休中に妻の実家で嵌って読んだ。ここ数ヶ月間で春樹をたっぷりと、じっとりと読みふけった。そして、改めて、サンドイッチが食べたくなり、美味しいコーヒーとスコッチが飲みたくなった。僕は「個人的に」村上春樹の作品が好きなのだと思った。小説というのは、少なからず小説家自身の想いや個性、経験をあくまで個人的な観点から表現したものだから、その小説家の感性に読者自身がその奥深いところで感応した時に、個人的に「好きだ」「良い作品だ」と感じるのだと思う。 村上作品の長編小説の中にある静けさ、内省、ゆったりとした時の流れ、時代といった諸々の要素が「僕」の、「私」の個性をしっかりと捉えているのだと思う。 | ||||
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純愛小説と銘打たれているのですが、それだけの小説ではないので長く評価されています。 この小説でこの作家が日本の戦後生まれの代表的な作家であると、読書好きの人に認識されました。 テーマは思春期の喪失とそこから大人へと成長する再生です。 青春期の過程であらゆるものに含まれる死や破滅につながるもので死を選んだり、道を踏み外して大人になれなかった人たちへの悲しみが、この小説が共感を得ている理由でしょう。 恋愛、性、思想、孤独、思春期の少女の美しさと危うさなどが、この小説には描かれております。 軽い文体なのですが、村上文学にはめずらしくリアルな描写で書かれています。 この小説は日本の純文学史に残るでしょう。 | ||||
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恋愛小説と言われて思い浮かべるようなものではないと思うし、 もしかすると文学ですらないのかもしれません。 でも私は、21の春に読んで涙しました。 死へも性へも怯えと警戒をもって距離を置いている私のような人間には、 死そのものよりも、死を匂わせるものが、どうしようもなく哀しく感じられるのです。 それは生きている人間に内在されている死についてもそうだし、 死んでしまった人間の死についてもそうです。 このお話には常にどこかに死の匂いが立ち込めていて、 次にやってくる幸福でない展開をなんとなく予期すらさせる。 それなのに村上春樹の文章の持つ力が、それらの展開を読ませてしまう。 私には、読んで、ただ哀しくなるしかなかったのです。 | ||||
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学生時代にベストセラーになった時は全く興味がなかったのだが、 20年経った今も売れ続けている訳が知りたくて読んでみた。 ストレートな性描写については賛否両論あると思うが、それも含めて非常に面白く読ませてもらった。 また、最後のレイコさんとの「行為」についても議論が分かれる所だと思う。 まあ、フィッツジェラルドやコンラッドやギリシャ悲劇などの小道具によって、 どうにか作品としての品格を保っていると言えなくも無い。 村上氏は本書を「恋愛小説」と言っているそうだが、 自分は「生と死」「セックス(性欲)と理性」「人間関係と孤独」等々に思い悩む「青春小説」だと思った。 大変面白く、ほとんど一気に読んでしまったのだが、 本書を好きかどうか問われたら、あまり好きとは言えないだろう。 もっと若い時に読んでいたら、感化されてグレート・ギャツビイなども読んでしまったかも。 | ||||
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非常に読みやすく一気に読んでしまいました。個性ゆたかな登場人物たちのそれぞれがかかえた悲しみに胸を打たれます。作者の代表作であり続ける理由がよく分かりました。 | ||||
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この本はとても暗く迷路のようでした。しかし、とても共感しました。 私と主人公が同じ学生で似た環境にいるからでしょうか。 性描写が多いのには正直参りましたが、何か確かめ合っているかのようにも思えました。 読んでいる最中や、読んだ直後は「なにこれ」と思いましたが、 しばらくしてあとがきを読み「ふーん」と思いました。 何に共感したんだと聞かれると上手く言えません。不思議な本です。 | ||||
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村上春樹の『ノルウェイの森』を読んだ。この本を読むのは、これで3度目になる。初めて読んだときは、発売当初の1987年。大学を出て2年目の年だ。2度目は10年前。そして今年2007年、ひと月かけて、ゆっくりと一字一句ていねいに読んだ。今回読んでみて、20年の月日を感じた。「あれからもう20年経ったんだんなぁ」という感慨に浸りながら頁を送った。 僕にとって、『ノルウェイの森』は特別な小説だ、と今回読み返してみて感じている。この物語は短編小説『蛍』が元になっているが、この短編を読んだとき、僕は上野から急行で14時間かかる雪の積もる町の大学に席を置いていて、ちょうど小説の主人公の様にふたり部屋の学生寮に入っていた。『蛍』を読んだのは大学が夏休みになって、上野に向かう急行列車の中でだ。この主人公と自分のおかれた類似を考えながら『蛍』を読んだことを覚えている。そして、1987年『蛍』を焼き直した『ノルウェイの森』が出版された。『蛍』も『ノルウェイの森』も出版当初はただ単に自分との類似しか意味を持たなかったが、20年経った現在これらの小説、とくに長編の『ノルウェイの森』は憧憬をもってくる。 今回町の図書館で、僕は『ノルウェイの森』を手にとった。主人公ワタナベトオルが『グレート・ギャツビィ』にしたのと同じように、僕はデタラメに頁を開きその部分を読んでみた。やはり楽しい。それがこの本との再会の第一印象。『ノルウェイの森』は他の村上春樹の長編と異なり、ユウレイやモノモケの類いが出てこない。そこがいい。この小説のおもしろさはワタナベトオルと直子の恋愛にあるのではなく、ワタナベと永沢さんや小林緑との軸にあるのだと今回あらためて思った。 | ||||
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村上春樹の本を初めて読みました。 最初上巻をさっと読んでみたのですが、あまり意味が分かりませんでした。 そして再度じっくりと読んでみたところ、非常に面白く物語の世界に惹きつけられました。 この小説は、子供から大人になるときに失ったものへの郷愁の気持ちというのを感じさせてくれました。 子供の頃に大切にしていたものというのを思い出しました。 5年後、10年後に本書を読んだら今度は何をどんな風に感じるのだろう、と思いました。 何度も読み返してみたい本です。 | ||||
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10年くらい前に読んだときには、この本が絶賛されている理由が全くわからなかった。 しかし10年の間に私も変わり、時代も変わった。 今回改めて読むと、登場人物を通じて表現されている村上春樹の頭の中がわかった気がした。 小説家は自分の中にある志向、思考、嗜好などを作品に投影させるために どんな人物にどんな経験をさせ、どんな性格で色づければ代弁させることが出来るかを考える。 一作品に、その時の作家の持てる全てを投影させることが、傑作へとつながるのだと思う。 この話には、少なくとも五人の自殺者が登場するが、そんなに身の回りに自殺した人がいるなど滅多にないだろう。 しかし、あり得ないような設定だとかそんなことはどうでもいい。 村上春樹は赤と緑の表紙に飾られた本作を出版する際、100%の恋愛小説だと 言ったらしいけれど、恋愛軸だけでなく、様々な「軸」を持った作品だと思う。 登場人物一人ひとりについての小説もまた存在しうるはずだ。 それほど人物には厚みも、深みもあるように思えた。 深読みはいくらでも可能な作品だ。 | ||||
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バブル後世代の僕としては、思春期の初読時から「なにこれ?」でしたね。どっかの童話じゃないけどこの話、僕にはお菓子で出来た家のようなもんなんですね。人物も舞台も設定も、いちいち分かり易すぎ、眩しすぎ。サナトリウム(都会から隔絶された静養目的の治療施設)が出てきた辺りで、作者に対する哀れみを帯びた好奇心(悪趣味!)が、純然たる怒りに変わってきましたね。まぁ、誰にでも青春はあるんですけどね・・。にしてもイタタ。作者には文学的な才能よりも、マーケティングセンスの良さを感じます。大ベストセラーということで踊らされた読者も多いと思いますが、流行というものの恐さを、反面教師的な形で教えてくれてはいます。 | ||||
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初めて村上作品を読みました。先入観、予備知識0で読みました。 感想としては、とても人にお勧めできるものでは無いと感じました。 上巻の途中ですでにこの作品の価値について疑念を持つようになりましたが、 その思いは残念ながら最後まで払拭されることはありませんでした。 それは、卑猥な表現が多く出てくるとか、内容が面白くないという理由ではありません。 まず、この小説の主題である、若者の恋愛や学生生活を通しての苦悩や葛藤といったものが 描写されますが、登場する人物のどれを見ても中途半端になってしまっています。 主人公はただ周りの人間に振り回されるだけで主体的でなく脇役といってもいい設定です。 大学の女友達は自由闊達で特に内面が複雑に変化するわけでもありません。 精神病で施設にいる女性は突然自殺してしまい理由がよくわかりません。 読了後、私に残ったのは「結局なんだったんだろう」という虚脱感だけです。 しかし、これはこの作品に対する評価であり、作家に対するものではないので、 今後も他の作品に期待して読むつもりです。 最後に、 この小説を読んでいて漱石の「こころ」を連想したのは私だけではないでしょう。 学生生活、恋愛、人間の自殺、手紙、共通項がいろいろありました。 | ||||
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大学生当時、村上春樹が大好きで、 村上作品も翻訳も全部読んでしまったので、 しかたなくヘミングウェイの短編をバスの中で読んでいたら、 友人に「そういう本読むヤツって大嫌い」と言われたことがあります。 別にただの外国文学じゃん、と思ったけど、 たぶん村上春樹が嫌いって人は そういう感覚なんだろうな。 劣等感を刺激される感じ。 僕は好きですよ。 | ||||
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いわゆる「時代と寝た小説」シリーズ、1969年日本版とでも言うべきでしょうか。 八年ぶりに読み返したのですが、ページをやたらめくらせる小説なんだなと、実感しなおしました。 この本で一番おっくうなのは最初の十数ページです。 第一章でヒロインと主人公の関係の話で引き込まれたら、後は一気にいけると思います。 その辺はミリオンセラーですから、ばっちり出来上がってます。 基本的には恋愛メインの青春小説で、成長やら未来への不安やらと、使用され続けて擦り切れてアカギレできそうな程定番なテーマを扱ったものですが、1969年の日本という時代・場所と上手く折り合いをつけているので、何だかクラシカルな感じがします。 ちょうど、「華麗なるギャツビィ」(作中にも何度か出てきます)と1920年代アメリカのように。 まだ二十歳になったばかりという方よりも、二十代後半以降の方に、是非。 新宿西口が原っぱだった頃のストーリーに共感は抱けなくても、十代・二十代の恋愛は、苦いだけのチョコレートに粉砂糖をまぶしたようなものだったと思い出させられるのは、ある意味で悪くないと思いませんか? | ||||
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とにかくこの小説に関しては、村上春樹の過不足ない流れるような美しい文章と、 分かったような分からんような(時には全く分からん)比喩表現を楽しめばいいんじゃないでしょうか。 それだけでこの小説には充分な価値があると思う。少なくとも星四つくらいの価値は。 | ||||
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村上春樹は全ての作品を愛読しています。 この小説は、ほかの村上春樹の小説と少し違うところがあると思う。 過ぎ去られたものや失われたものをみつめている時や、 その中にまだ含まれている自分の描写の中に 村上春樹自身もいるのではないかなあ、と感じることが多くある。 とても正直だから。 文章が、正直すぎて、ほかの彼の文章とは違って、少しいたいのだ。 なんというか、彼がこの作品を書くときに、自分の心に沿って書いていったのではないかな、と思う。 もう何かを失ったあとに、それが何だったかを、時間をかけてゆっくりと理解していくようで、とても哀しい。 たまらなく哀しい。 「いろんなことを気にしないで下さい。 たとえ何が起こっていたとしても、たとえ何が起こっていなかったとしても、結局はこうなっていたんだろうと思います。」 本当にそうなのだろうか? 少しでも自分が何かが損なわれていくのを見過ごしていたのなら、 そしてそれによって親愛なる誰かを少しでも傷つけていたのなら。 そういうことを気にしないということは、 自分と周りの様々な事物との間に少しの距離を置きながら生きるということの中に含まれるのではないか。 この小説を読むたびに、 損なわれたもの、損なったものを見つめながら生きていくことほど哀しいことはないんじゃないかと思う。 死者は死んだままということだけが私たちの頭の上につよく決定されていて、 私たちは、しばしばその決定事項は残された人間が生きていくことよりも大きいんじゃないか、と感じる。 でも違うのだ。大切なのは残された風景・言い換えれば残った風景なのだ。 たとえそれがひどく弱弱しくみすぼらしくともとにかくそれが私たちに残された風景なのだ。 瞳は失われた風景を見ているし私たちはそこにいるように思える。 でも私はこの小説を読んで、本当に存在している場所は残された風景で、今で、そこにいることこそがすごく哀しいことなのだと思った。 そしてそれがキーなのだと思った。 | ||||
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ジャンルは何に区切ればよいのかわからない。 とにかく線の引き方がとても曖昧で、色々と思うこともあったりします。 正直初めの方は、ただなんとなくつらつらと読んでいたんですが、下巻になると、どんどん読み進めていき、続きが気になって仕方がなかったです。 下巻で終わってしまうのは、正直切なかった。 もっと先が見たかった。読み終わった感想はこんな感じです。 何が面白いって普通の本じゃないってところですかね。 普通の本では、可愛い女の子がSMやら性的なことを語るなんてなかなか無いと思います。 語る、というより知りたがると言った方がよいのでしょうか。 私から見ると、この女の子の存在がなかなか良かった。 味があって、ちょっとスペシャルな感じです。 性描写が結構あって、苦手な人には受け付けないかもしれません。 ただ、痛快な物語が好きな人にはいいかもしれないです。 | ||||
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ノーベル賞をとるかも とのニュースに慌てて 海辺のカフカとともに今更ながら読みました 感想は もっと若い時に読んでおくべきだったと後悔してます 結婚をして子供ができ 祖父母が亡くなり 父親が亡くなり 友人が亡くなり そろそろ列の順番の先頭が見えて来ました 先頭が見えない内に読んでおくべきだった | ||||
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村上春樹はノーベル賞候補だったらしい。何か判るような気もする。 川端康成、大江健三郎、(候補だった)三島由紀夫、谷崎 潤一郎、みんな普通の感覚を持った日本人からすれば、特異な存在。村上春樹に対する評価はいつも賛否両論。私はこのノルウェーの森はいい読み物だと思う。しかし文学作品ではない。彼の作品ではいつも誰かが自ら命を絶ち、主人公がセックスの相手を見つけるのに何の苦労もない。これは文学とはいえない。ノーベル賞を取るには格が小さすぎる。 | ||||
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最初に読んでから、もう20年位たつのかな。 最近、入社1年目の女性社員に『なんか泣ける本ないですかね?』 と問われてお勧めした本。 当時、20の学生だった僕は、淡々と進んでいく出来事と裏腹に、 前に進んで行けない愛に、せつなさと悲しみを感じた。 当時付き合ってた彼女にも多少影響与えてたかも。(笑) 主人公の大学生は、才能があり純粋な心の持ち主と出会っていく。 心が純粋すぎるために、些細なできごとで心を歪め、連鎖していく。 心を歪めてしまった本人達も、そのことに気ずいてさえいる。 取り戻そうとする心の葛藤と取っていく行動が悲しく、悔しい。 最近読み直してみて、こんなに性描写あったかな?と抵抗のある方も いるかもしれないけど、特に若い人達は、性描写は気にしないで、 愛の形を読んでいくのもオススメかも。 読み終わった頃には、一歩大人な、優しい心の持ち主になっているはずです。 | ||||
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赤と緑のクリスマスカラーのカバーを見るだけで、今ではすっかり落ち着いてしまったこんな自分にも、かつて、誰かを本気で愛し、もがき、傷ついていた時期があったことを思い出す。 そんなときに、この小説が傍らにあったことは、非常に幸運だった。むさぼるように繰り返し読んだことを覚えている。高校時代に僕の隣の席に座っていた、勉強嫌いなヤンキー風の女の子でさえ、徹夜で読んだと少し照れくさそうに言っていた。 「人生はクッキーの缶だ」、「自分に同情するな」等、登場人物の語るセリフは、傷つきやすかった頃の自分の大きな支えとなり、今でも心にはっきりと刻まれている。 15〜22才くらいの人にはぜひ読んでみてほしい。心に何かが残るだろう | ||||
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