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風の歌を聴け
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風の歌を聴けの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全370件 361~370 19/19ページ
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僕は最初に羊をめぐる冒険を読んで,次に風の歌を聴けの映画を観て,その後にこの本を読みました.僕はその時大学生でした.そんなこともあって,この本を想うとき,その時代の思い出がどうしてもだぶってしまい,ちゃんとしたレビューを書けそうにありません.映画の方は,大森一樹が監督で悪くはないんですが,僕はやはり原作の方がいい.映画は映画,原作は原作で,伝えるものが同じである必要はないと思いますが,村上春樹が他の作品を映画化したくないのもわかるような気がします.この本を読む人は,その人の今や思い出を重ねたくなる,そんな本だと思います. | ||||
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どれだけの人がこの小説を読んで、自身の今、または過去にあるべき位相を確認したことだろうか? どれだけの小説家がこれを読み、希望を、または絶望を覚えたことだろうか? それほどこの中にちりばめられている世界は静謐で、彼の才覚にあふれている。 彼の作品を一つでも読んだことがある人には特におすすめだ。彼自身を今よりもより深く知ることができるかもしれない、そしてきっと彼を好きになるかもしれない。 なぜならこの処女作には彼の原点たらしめる「風の歌」が静かに流れているからだ。 | ||||
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大学生の僕は、将来に対して漠たる虚無感を抱きながら、夏休みに東京から生まれ育った街へ戻ってくる。そこで、親友の鼠とともに、昔のように行き付けのバーに通うが…。私にとって良い小説の基準の一つは、読んでいるうちに、自分の古い記憶が勝手に次々と甦ってくる、というもの。私自身と交感させてくれる小説は、それだけで得した気分になります。その意味で、この「風の歌を聴け」は、とても好きな小説の一つです。荒削りで、勢いがあって、何度読み返しても新しい発見があります。小説の中身では、「僕」の達観/諦念と、鼠やその他のキャラクターたちの懸命な生き様の対比が注目に値します。当時の村上氏自身の、世間に対する距離感の迷いが、そのまま本になっているのだと思われますが、その後の作品ではどんどんこの距離が縮まっていることを考えると、この処女作品のスタンスには興味深いものがあります。 | ||||
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爽やかな文体に断片化された文章。これがこの小説の一番の魅力だと思っています。過ぎ去ったもの、失ったもの、捨ててしまったもの。夏や海やビール、これまで感動できていたものが、いつからか、歳を重ねるにつれその輝きを失ってしまう。そんな誰もが通り過ぎて来た(と思われる)数日間を描いた、青春小説です。 | ||||
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人間はみんな不平等だ、ということがすべての人に公平。語りすぎない美しい文章がとても好き。 | ||||
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何年経っても、何度読んでも魅力的な本というものが存在します。人によって違うとは思うのですが、私にとってはこの本が、その一冊です。出会ったのは10代で、今はもう30代になってしまいましたが、未だにこの本は手放せません。最高の一冊ですので…。 | ||||
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作品を自由に操る力をまだつけていないので、映画のシナリオのように会話が続くが、すでにスタイルは確立されている。村上作品が生み出す共感は、そのディーテールからではなく、目的意識でもない。自らを掘り下げるといいながら、外と内が混同させる作家が多い中、たんたんと自分の中を覗こうとするその切ない好奇心が、非常に多くのファンを作ったのではないかと思わせる作品。そのきれいさがクールジャズのように聞こえてくる。 | ||||
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1970年代後半にあった時代風潮、いわゆる学生運動が失敗に終わり「これからどこに行けばいいのか?」という空虚さ、息苦しさを背景とした物語である。自分がこの本を読んだのは今から約5年前だが、多少共感を覚えたのは、その時もバブル神話が崩れ、同じような空虚感があったからだろう。 村上春樹はその空虚感に対して一種の寂しさを感じつつも、頑に「自分の感覚しか信じない、自分がよくてなにが悪い」という防護壁をもって立ち向かうが、結局答えは出ず、街を離れていく。この頑な主人公の姿はある意味美しいが、逆に言えば一つの逃避でしかない。 あるがままの事実を受け入れ、共に生きていく。それが徐々に見られてくるのは、村上春樹作品においてその後しばらくしてからである。 | ||||
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1970年代後半にあった時代風潮、いわゆる学生運動が失敗に終わり「これからどこに行けばいいのか?」という空虚さ、息苦しさを背景とした物語である。自分がこの本を読んだのは今から約5年前だが、多少共感を覚えたのは、その時もバブル神話が崩れ、同じような空虚感があったからだろう。 村上春樹はその空虚感に対して一種の寂しさを感じつつも、頑に「自分の感覚しか信じない、自分がよくてなにが悪い」という防護壁をもって立ち向かうが、結局答えは出ず、街を離れていく。この頑な主人公の姿はある意味美しいが、逆に言えば一つの逃避でしかない。 あるがままの事実を受け入れ、共に生きていく。それが徐々に見られてくるのは、村上春樹作品においてその後しばらくしてからである。 | ||||
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この本を何回読み返しただろう。あの文体。そして空気の雰囲気。最新作まで脈々と続いています。 その時の気分によって、感じ方がこんなに変わる小説も珍しいと思います。 村上文学の原点。一度は通過する道です。 「街と、その不確かな壁」も単行本になっていないけど、必ず読んでおきたい作品です。 | ||||
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