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ダーク
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ダークの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 21~37 2/2ページ
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在日韓国人、在日台湾人、やくざ。暗い暗い思い込みによって、殺害してしまう主人公。そしてそれを取り巻く異国ともとれない社会の悪の巣。上巻は設定で読んでて苦しくなるが下巻になると進展が楽しみになるいったいミロはどうなるんだろうと・・・ 韓流ブームに影響されたのか?読んで苦しくなるが下巻で救われた。お勧めします。 | ||||
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心の奥に潜む闇を、実際に行動に移してしまう人間を書き続ける桐野夏生に、すっきりとした読後感や登場人物への共感を求めてはいけない。「顔に降りかかる雨」に始まるこのシリーズでも、主人公村野ミオのキャラクターに対する評価には「彼女の行動に共感できない」等という否定的なものも結構あったようだが、著者はそもそもそういう読まれ方をして欲しいとは思っていなかったはずだ。そういう意味で、著者は万人受けする作家ではない。 私は著者のファンだが、彼女の作品を理解できているかといえば自信がない。登場人物達に共感できるのかと聞かれれば、“わかりません”としか答えることが出来ないだろう。それでも、読んでしまうのは作品全体を覆う異様な負の迫力。そして、登場人物がどこまで堕ちていくのだろうという野次馬的興味を抱きながら読んでいるのも否定できない。 解説にもあるが、この作品はすでにエンタテイメントとはいえない。まがりなりにも今までの作品では事件を解決してきたミロは、ここでは、加害者であり破壊者である。シリーズで重要な位置を占めていた人物も登場するが、彼らとミロの間には、怒りと打算そして裏切りしか存在しない。そこまでやるのか、という展開の連続である。ラストシーンでさえ新たな破滅への幕開けか、と思えてならない。 タイトルのとおりの世界がこの作品には描かれている。ここまで徹底されると、一読者にしか過ぎない私は、それを受け入れるしかなかった。 何年か後に続編が書かれるのかもしれないが、その作品はこの作品を超えることはできるのだろうか、と余計な心配をしてしまう。 | ||||
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心の奥に潜む闇を、実際に行動に移してしまう人間を書き続ける桐野夏生に、すっきりとした読後感や登場人物への共感を求めてはいけない。「顔に降りかかる雨」に始まるこのシリーズでも、主人公村野ミオのキャラクターに対する評価には「彼女の行動に共感できない」等という否定的なものも結構あったようだが、著者はそもそもそういう読まれ方をして欲しいとは思っていなかったはずだ。そういう意味で、著者は万人受けする作家ではない。 私は著者のファンだが、彼女の作品を理解できているかといえば自信がない。登場人物達に共感できるのかと聞かれれば、“わかりません”としか答えることが出来ないだろう。それでも、読んでしまうのは作品全体を覆う異様な負の迫力。そして、登場人物がどこまで堕ちていくのだろうという野次馬的興味を抱きながら読んでいるのも否定できない。 解説にもあるが、この作品はすでにエンタテイメントとはいえない。まがりなりにも今までの作品では事件を解決してきたミロは、ここでは、加害者であり破壊者である。シリーズで重要な位置を占めていた人物も登場するが、彼らとミロの間には、怒りと打算そして裏切りしか存在しない。そこまでやるのか、という展開の連続である。ラストシーンでさえ新たな破滅への幕開けか、と思えてならない。 タイトルのとおりの世界がこの作品には描かれている。ここまで徹底されると、一読者にしか過ぎない私は、それを受け入れるしかなかった。 何年か後に続編が書かれるのかもしれないが、その作品はこの作品を超えることはできるのだろうか、と余計な心配をしてしまう。 | ||||
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著者のデビュー作から続くミロシリーズの第5作目。 作中で必要最低限な背景の記述はあるものの、これまで描かれてきた人物の性向や相関関係が本作に大きな影響を与えているのため、これまでの作品を先に読んでおくことをお勧めする。 シリーズの一端にある作品ながら、本作はこれまでを打ち消すほどの劇的な変化をはらんだ内容になっている。 それはシリーズが重ねられるごとに陥りがちな、弛緩する連鎖を断ち切ろうとするかのような行為なのだが、読者にはあまりにも苛烈なできごとである。 人の暗黒面を描くことで人の本質を捉えようとする試みは、著者が突詰めるモチーフである。 | ||||
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ふつうならば愛してやまない主人公に対して突き放した描き方をするところが桐野氏らしいところ。そこまで堕ちていくのかミロ、そしてそれをどこまでも冷静な目で見つめ、描ききる著者にあらためて感服する。 | ||||
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主人公のミロが、「そこまでやっちゃいますかね?」そして、「そこまでやられちゃいますかね?」って感じに、悪いことをしちゃったりされちゃったりします。それがすごく、気持ちよかった。甘ったれてない感じで。主人公だからって、きれいなままで許されちゃう、作者に甘やかされてる話って、読んでてイライラしちゃうこと、あるから。ミロは、強い。作者に守ってもらわなくても、自分で運命を切り開いて行っちゃう感じです。これ、シリーズものなんですけど、これ以前の話も(何冊かはわからないけど)読んだはずの私ですが、ほぼカンペキに内容を忘れちゃってます。ですが、ミロはトモさんと、すごくいい感じに仲良しの友だちで、「この2人が恋愛的にうまく行っちゃえばいいのになぁ。」って思ったのは、覚えてるんですよ。なのに…それも、見事なほど、関係変わっちゃってますしね。いや~、人生、なにがあるか、わかりませんね~(ま、お話ですけど)。善意の人ってのが、あんまり出て来ない。人間の悪意とか、マイナスの面が強調されたお話です。きれいごとじゃない感じが、私は好感が持てておもしろかったんだけど、「ここまで悪い人ばっかりだったら、世の中生きて行くの、やだなぁ…。」って思っちゃったのも、事実です(笑)。 | ||||
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僕が大好きだったあのミロさんが、トモさんが、鄭さんが…みんなダークサイドに落ちたダースベイダーのように、闇に落ちていきました。これまでのミロシリーズは面白かったけれどもそれでも普通の探偵ものでした。それが…人気シリーズのキャラクターの闇部分をこんなに堂々と描いた小説は記憶にありません。赤川次郎さんの『三毛猫ホームズ』シリーズでこれをやられたらショックを受ける人多いかな? | ||||
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桐野夏生さんらしくてとても面白い作品でした。 ミロの波乱万丈な生い立ちを彷彿させるような、 自尊心の塊のような、それでいてどこか頼りなげでじつは女らしい女性。 ミロはカッコいいです。 でも他の方のレビューを拝見すると、シリーズを読まれている方からは 賛否両論のようですね。 シリーズ物と知らずに読んで正解だったようです。 | ||||
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ミロシリーズを2冊ほど読んでからこれを読んだが、良い意味で裏切られた感じでとてもうれしかった。前の2冊で、このシリーズも他にも良くある「主人公は恐い目にはあうが、決して深刻な被害にはあわない普通の探偵物」と思いこんでいたが、今回は違かったからだ。この作品でミロはとんでもない女になっていた。しかし前作よりも生き生きとしていて自由で逞しくて、今回のミロにとても好感が持てた。トモさんの変貌ぶりにも(変な言い方だが)納得がいった。これで終わるのは残念だ。ぜひぜひまた違う職業のミロも読んでみたい。この作品のミロは別人に近いし、トモさんとの関係など前作と何かとつながりがあるので、かならず前作を読んでから読んでほしい。 | ||||
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日本人女性の意識改革をもたらすような圧倒的な衝動が、胸のすく想いを喚起させる。女性の主人公の作品は、暴力シーンであろうとセックスシーンであろうと最後はあっけなくスルリと難局をかわしてしまったりする。そんなにうまく行くわけないじゃないかという読者のつぶやきは無視されるのがおち。しかし、ミロは違う。衝動を衝動として真っ正面から迎え入れてしまうその意識と行動力は見事。それ故にこそ、最後の最後で何故あの選択をしたのか一貫性に欠ける。あそこで徹底的にダークになってこそ、ミロは新しい何者とも比較されないミロとして再生されたはずであるのに。 | ||||
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この作品のミロは、脆さと危うさを兼ね備え、何ともいえない魅力を放つ。途中、少しストーリーが膨らみすぎ、「ここまで広げた風呂敷をどうたたむのか?」と不安になった。案の定、たたみきれないまま力技でラストになだれ込んでいったが、決して中途半端な終わり方、と感じさせない筆力はさすが、桐野 夏生。まさにオンナの側から発信したハードボイルド! | ||||
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桐野夏生は僕の中では、決して“裏切らない”作家である。簡単にいえば、駄作が少ない。『リアルワールド』に続いて読み始めた分厚い長編『ダーク』であるが、光州事件のくだりに関してはやや冗長さを感じるが、最後までダレることなく読ませてくれた。この筆力はさすがといいたい。今更ではあるが、女性の奥底に潜む、男では決して理解できない心理を描かせたら、この人の右に出る作家はいないのではないだろうか。この作品は村野ミロシリーズの完結篇であるが、ミロの長い物語を理解するには、どうやら過去の作品も遡って読まなければならないだろう。義父・村野善三のトップ屋としての若き日を描く『水の眠り灰の夢』に始まり、探偵としてのミロが活躍する『顔に降りかかる雨』『天使に見捨てられた夜』である。『顔に~』と『天使に~』はまだ未読なんで、ぜひ読んでみたくなった。それにしても『ダーク』に描かれているミロの姿はあまりにも魅力的である。男顔負けの頑ななほどの芯の強さ、包容力を感じる女性的な優しさ、目が離せないほどの細く危ういモロさをもった魅力に、しばらく囚われてしまいそうだ。 | ||||
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ミロの物語を初めて読んだ。ー40になったら死のうと思っているーこの帯表紙になぜか強く惹きつけられた。そして、この分厚い本が一気に読めてしまったのはすごい。過激なほどに激しいミロの話だが、女心が胸が痞えるほどによく書かれている。いつしか自分もミロの愛人を愛しているような感覚になっていた。ミロが選んだ最後の選択‥それは今の私に希望をもたらせてくれたと思っている。桐野氏はあまりに有名だけれど、本を読んだのはこれが初めて。こんな風に女の気持ちを描写できることに感激。作者自身も好きになった。 | ||||
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ミロの物語を初めて読んだ。ー40になったら死のうと思っているーこの帯表紙になぜか強く惹きつけられた。そして、この分厚い本が一気に読めてしまったのはすごい。過激なほどに激しいミロの話だが、女心が胸が痞えるほどによく書かれている。いつしか自分もミロの愛人を愛しているような感覚になっていた。ミロが選んだ最後の選択‥それは今の私に希望をもたらせてくれたと思っている。桐野氏はあまりに有名だけれど、本を読んだのはこれが初めて。こんな風に女の気持ちを描写できることに感激。作者自身も好きになった。 | ||||
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ミロシリーズは初めて読みましたが、馳星周タッチの話でかなりぶ厚い本でしたが、一気に読みました。是非「ダーク」の続編を読みたいですね。ただ、その前に出ているミロシリーズとは少し繋がらない部分もある様な気がしたので(ダークの後に読みました)ダークはまた新しいミロの話だと思って読むと良いと思いました。 | ||||
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人生を変える恋もあるけど、通り過ぎてしまえば数ある恋のひとつだと気づくこともあります。ただ、それに気づくには時間がかかることもあり、無駄な時間を費やして大切な人をなくすことも・・・女1人で自由に生きている人をみると憧れる子持ちの女ですが、自由も大変そう。人はいろんなしがらみの中で生きていくんだと実感した1冊でした。 | ||||
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乱歩賞受賞作「顔に降りかかる雨」そして、「天使に見捨てられた夜」につづく「村野ミロ」シリーズの完結編です。しかし、これまでの2作を読んできた読者にとって、本当にシリーズと呼んでよいのかどうか・・。読み始めは、ミロや善三の過去2作との違い、ストーリー展開の意外性に驚かされます。しかし読み始めたら止まりません。題名「ダーク」にこめられた作者の意図は・・・。ページ数は多いですが、2段組ではないため、あっという間に読み終わります。作者のストリートテラーとしての筆力に改めて脱帽です。前の2作のほか、村野善三の活躍を描いた「水の眠り灰の夢」もおすすめです。この物語の背景を理解する上で、灰→顔→天→ダークの順に読んでみるのもよいかもしれません。 | ||||
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