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黒い家
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黒い家の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全461件 321~340 17/24ページ
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以前に郵便配達の仕事をしていて、担当地区は住宅地だったのだが「不気味な家」が あったのを覚えている。玄関先がひどく乱雑で、草は伸び放題、猫を大量に飼っていて、 嫌な雰囲気を感じる。そして室内の異様な臭い。そんな家で事件は起きた。中学生の 子供が両親を殺害したという。この小説を読んで、そんな記憶が蘇った。実話である。 本作品は猟奇的な保険金殺人を描いたサイコホラーだ。そして「サイコパス」が重要な テーマになっている。我々が彼らの存在をもっともよく知る機会は保険金殺人ではない だろうか。しばしば報じられるそれには鬼畜の所業としかいいようがないものが多い。 著者は保険会社勤務の経験があり、本作で描かれる生保の実務にリアリティがある。 それが恐怖を高める効果を生んでいて、読み始めるととても本を手放すことができない。 先天的なものかどうかはともかく、私も「関わってはいけない」人間が存在することを 認めるしかない。だがそのつもりがなくても関わらざるを得ない場合はどうすればよい のか。本作品を読み進めるうち、そんな恐怖が現実のものとして迫ってくるのである。 | ||||
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ホラー小説ですが、幽霊は登場しません。 この本で怖いのはサイコパスという実際にある人格障害の人間です。 その人間には生まれつき「良心」がありません。知識はあっても。 彼らは善悪ではなく損得で行動を決めます。 だから必要とあらば我が子も殺す。 現実に、そんな人間こそが進化であり、この世に増加しているとしたら…。 そしてそんな化け物と関わり合いになったら…。 仮定の話だけれど本当の話かもしれないと思うと、外出すら怖くなるかもしれません。 この小説の面白い所は、サイコパスを認めない女性を登場させた事。 その対比によって読者は否応にも逡巡させられるのです。 主人公の彼女が心の純粋な優しい女性という設定で、 「生まれつき心が欠けた人間なんか存在するはずがない。 心が病んでいるだけ。育ちのせい」と言い続けるのです。 世にはばかる”あの手”のおめでたい考えに近いものを感じて、私は薄ら笑いを浮かべずにいられません。 しかし、彼女は酷い目に遭わされてもなお信念を曲げないのです。 それは精神的な強さによるものでしょうか? 正直言って、私は彼女の頑固さに呆れました。 が、彼女に言わせれば私はこういう人間なのです。 「病的なペティシズム。自分たちの見るものすべてに、その暗い絶望を投影しているだけ」 …確かに物は考えよう。しかし「言葉にあるものはすべてある」のだ! さらに、 「サイコパスより恐ろしい事は、自分達を脅かす存在に邪悪のレッテルを張って排除しようとすること。」 …明らかに危険なのに「それは危険ではない」と無理矢理思い込もうとしているみたいです。それでは自分を守れません。 自分を守るために時には冷徹な判断を下す必要がある。 優しさとは弱さでもある。悪の前で弱さを見せれば負けるしかない。 | ||||
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コンディション、『中古品、良い』の本を注文させていただきましたが、本体の状態が思っていたよりも非常にきれいでとても良かったです。対応、配達も早くて驚きました。ありがとうございました。とても満足です。 | ||||
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さすが元生保の社員というだけあって、職場風景が実に面白みがあった。 サスペンスとしては王道。 ホラーとしては、もうひと押しが欲しかった。 文章や構成も精緻に組み立てられ、とても読みやすい。 ただ、斬新か? と問われれば、そうでもなかったのが残念。 犯罪史を少し調べれば、類型の事件は多々あって、それらのノンフィクションを超えるものはなかった。事実は小説より奇なり、という感が否めない。もう少し、挑戦的にエンターテイメント要素を足してもよかったと思う。 あと、これは個人的に気に入らなかった部分だが、サイコパスについての救済がなされていなかった。 この物語では、サイコパスが先天的かつ絶対的な犯罪者として描かれているが、実際はそうでもない。異常者の犯罪を犯す確率はとても低く、正常者のほうが圧倒的に高い。 主人公の彼女がその点に触れてはいるが、とても救済と呼べるレベルではなかった。 サイコパスへの偏見が広まりそうで、個人的にはそこが怖かった。 後に作者は「悪の教典」で再度サイコパスについて触れているが、これは作者なりにサイコパスへの救済をしたかったのでは? と深読みをしてしまった。 | ||||
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情動や徳性というものを,根本的に欠いている殺人鬼の物語。 プロット,語り口,登場人物の造形,そして人の殺し方,すべてがうまく組み合わさって構築され,文句なく面白い。傑作だろう。 この殺人者の特異なキャラクターは,普通はあり得ないだろうと思うところだろうが,自分のすぐ隣りにもいそうな設定で描かれているので,非常にリアルである。保険会社の査定担当者という主人公の眼から物語が語られることも,殺人者の描写に役立っている。 そしてこの殺人者の存在可能性や存在意義が,過去における歴史上の事実や心理学・法医学などの学問的知見に裏打ちされていることも,作品の奥行きをより深くしている。 ミステリーというよりホラーかも知れないが,ミステリーファンにはぜひ勧めたい。 | ||||
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評価が高いので面白い本だ! と期待して読んだのがそもそも間違いでした。怖い話だったのですね・・・。 旦那さんの行動が理解できない。理解できない人たちを書いてるのは 分かったけど、この旦那さんの奴隷っぷり、ありえないでしょ。 次に突然、堂々と人を殺し始める犯人の心理も理解できない。 登場人物の過去などが最後にピタっと解決するかのように書いてるけど 無理があるし。 怖いというより嫌悪感が残った本だった。怖い本なら「殺戮にいたる病」が良かった。 | ||||
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数段構えの恐怖、というべきでしょうか。 読み進むほどに怖さの度合いが、まだ来るか、まだ来るか、とどんどん積み重なっていきます。 その面白さもさることながら、作家さん自身が生保会社にお勤めだったとのことで、小説内に挟まれるエピソードのすべてがその業務にまつわるストーリーの主軸を支えて、一本の大きな芯にしていると感じました。またそれをとても丁寧に、かつ読み手に興味深く書かれています。 このリアリティとクオリティの高さは、お勤めの経験が満遍なく生かされているからなのだなと思いました。 何はともあれ、私などが言うに及ばず。 もうすでにレビューはたくさんついていますし、(中には低評価の方ももちろんいらっしゃいますが)それらの多くが高評価なのは伊達じゃありません。 ドキドキする話、怖い話が好きな方は読んでみて損はない作品では、と思います。 はーそれにしても、怖かった…。 | ||||
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これほどまでに凶悪かつ狡猾でリアルな殺人鬼を描き出す作者の技量は、ホラー作家の中でもかなり卓越したものと見受けられる 生保に勤める主人公と、狂気満々たるサイコパスとの対決を描く長編ホラー “保険金殺人”という普遍的な事件を題材に巡る事件には、SFと言った要素は一切無し 事件の全容が見えない頃は、霊的な何かの存在を疑わざるを得なかったが そこがこの作者の仕掛けた読者への暗示だろう 気づけば主人公と思考や推理を同じくしていた 終盤が近づくにつれての人間心理のその生々しさは、あたかも自分がその現場に居る事を錯覚させ、身の毛もよだつ戦慄を与える クライマックスの追い詰められる感覚は、酷く印象に残っている 静かな夜長にはこの一冊 オススメです | ||||
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これは「あ〜怖かった」で片づけられるような、単なるホラーではないですね。 保険金殺人は、数多くある犯罪の一例に過ぎません。が、誰しもが当事者となる可能性があるだけに、決して他人事ではいられない……。 “正常”な人間にとって、常軌を逸した人間ほど理解できず、恐ろしいものはありません。 殺人とまで行かずとも、他人を傷つけることに何とも思わない人間は現実にも多く存在します。 それらはみんな“サイコパス”なのか? 甚だ疑問ですが、人間ほど奥の深い生き物はいないのでしょう。 小説は本を閉じれば読むのを止められるけど、生きている限り現実から目を背けることはできないのです。 | ||||
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高評価の中、水をさすようで申し訳ないんですが はじめて読んでて辛い‥と思いました。 保険に関する描写があまりにも長々と続くので、 そういった話に興味のない自分などは、早々とギブアップしたくなるところを このあと、面白くなるっと、言い聞かせましたが、、 最後まで読みきったあとで、ふと思う、前半部分は蛇足では? 大して展開に関わってこないくせに、気合を入れて書かれている著者と 読者である自分が望むホラー展開までのズレが非常に気になりました。 この本、削ろうと思えば更に薄く出来たはずです。 どうにもこうにも、水増ししたかっただけにしか思えず 著者の意図が図りかねます。 それでも、ラスト付近はさすがに手も汗ばむ展開に、自分自身が追われるような錯覚を覚え、 布団の中でブルブルと震えるほど、納得の怖さでした。 いやあ、夜中に読むと背筋がゾクゾクしますね。 | ||||
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本屋で作者のコーナーがあり、以前「硝子のハンマー」を読んで好感触でしたし、本作品が平積みになっていたので購入しましたが、衝撃的なホラー作品でした。 ネタバレが怖いので中身には余り触れないようにしたいと思いますが、生命保険勤務の会社員である主人公が、職務を通じて恐ろしい殺人鬼のような人物と関わりを持つこととなり、それがきっかけとなって恐怖のどん底に落とされていくという話です。抑え目の語り口が、身の毛がよだつような気持ちの悪さ、恐ろしさを際立たせているように感じます。 結構古い本ですので字が小さいのが難点ですが、読み終えた今は字の小ささも恐怖を高めているような気がします。当分、”黒い家”には近づかないようにしたいと思います。 | ||||
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合理的思考は現代社会で否定されるものではない。 しかし、それがサイコパスだったら・・・ 保険は金のなる木なんだろうな。 圧倒的にリアルで怖い! ホラーというジャンルに収まらない作品です。 | ||||
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元々、和歌山カレー事件に興味があり、この作品の内容が似ているという口コミを耳にして読んでみた。 人間味の無い容疑者には、恐怖するばかりだった。 | ||||
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40代男性です。包丁もって襲ってくるおばさんに根本的に恐怖は感じません。子猫の首切ったり、グロイ描写が多いようですが、これはあまり好きではありません。 保険会社業務の説明が妙に長く鬱陶しかったのですが、これは作者が元保険マンだったからなんですね。 ページ数が半分位にダイエットしたら良かったのですが。 | ||||
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★3、5怖いのは表紙の絵だけで、内容はたいして怖くない。テーマが一貫してないというか伝わりにくい。生保業界のことを書いてるのはよかった。 | ||||
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ホラーとして面白くあっという間に読めた。犯人は早い段階から目星がつくのだが、いつどうやって主人公へと凶行に及ぶのかドキドキさせられる。最後の方は犯人のあまりの狂気に若干面白さすら感じてしまうことと、あの犯人がそれほど多くの残忍な犯行を行えるのか疑問を感じないわけではないが、全体としては十分に楽しめる作品であった。 | ||||
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保険金を巡って、保険会社と受取人が日々バトルしている様子は面白い。また、少年の自殺を見つける経緯も引き込ませる。しかし、肝心のミステリーやホラーの部分は、早々と犯人はなんとなく解ってしまうし、ドンデン返しがあるわけでもなく、心理学用語の勉強にはなったが、背筋がゾクゾク寒くなることもなかった。 | ||||
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ずっとものすごく怖いホラーだと思い込んでいて手に取らなかったんですが、サンスペンスだったんですね!荻原浩さんのコールドゲームみたいなハラハラ感がおもしろく、一気に読みました。確かに、途中のサイコパスうんぬんや生命保険うんぬんは斜め読みしてしまうぐらいでしたが、それを引いても★4つです。"異様さ"が読んでいて徐々に浮かび上がってくる感じ、嫌いじゃないです。けど正直、あの人にどうやってできたんだろう?と思うところも少し。。。 | ||||
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古い犯罪心理学の用語を脱し、日本で初めて「サイコパス」という人格障害を紹介した小説だろうと思う。最近、初めて作者の近作「悪の教典」を読み、本書は2作目となった。トリックらしいトリックはなく、物語の初期から「中心人物」の当たりはつく。作者が強引に注目人物を強調した描写をすればするほど、それは確信に変わっていく。したがって、ミステリー作品には当らない。それでは、「サイコパス」をどのように動かしていくのか、という興味で読み進めていく。パターンとしては、「悪の教典」と同様の「閉鎖空間における襲撃の恐怖」ということにつきる。エイリアンの怖さだ。一件落着の後のもう一段のクライマックスを含めて。しかし、実はこの第2のピークは、「サイコパス」にはありえないのだ。なぜなら、なんら得るものもなく、かつ今後の自己の欲望の妨げにもならないからだ。「サイコパス」は、あっさりと対象の興味をなくす。麻原彰晃が「敵」とみなした人物の襲撃命令を1、2回の失敗でやめてしまったように。作者は生命保険会社に勤務していた期間があることは、本の作者紹介に載っているが、この小説のモデルはどこなのだろうと途中までいろいろ考えた。もちろん、複数の会社を取り混ぜて「架空」とする手が加えられていることは予想できたが、通常、「支社で保険金査定」を行うことはない。まして入社4〜5年の現場経験のない者が行うことは考えられない。全て本社マターである。全国を転勤してくる支社の人々がみな関西弁ということから、関西系の生保かと思ったが、本社は東京ということになっている。また、保険金額も少なめだ。発表当時、元号を名称にしていた生保は2社。しかし、これも相当ではない。発表当時あるいは作者が勤務していたと思われる80年代後半、契約内容照会の契約者・被保険者・保険金受取人がまだカタカナだった会社は?ここでwikiを検索して、ようやく解答を得た。半分くらい読んだところに、第三社として「丸の内のM生命、GHQで有名なD生命」という記述が見られる。たぶんクレームでもついたからあえて書いたのだろう。 | ||||
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僕が今まで読んだ中で 別段格別の怖さを醸し出した作品の一つです。描写もさることながら、後半の息もつかせぬ怒涛の展開にただページを捲る手が止まりません。夜に一人で 一読されることをお勧めいたします。怖さが一層引き立ちますよ。 | ||||
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