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黒い家
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黒い家の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全468件 401~420 21/24ページ
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| この作品の恐ろしさは、ホラーの世界を、完全に日常と一体化させている所だろう。 主人公をとりまく人々がいくら死んでも、彼の日常業務が覆されることはなく続いてゆくという、そういう意味での「ありえなさ」が、恐怖をさらに押し深めているような気がする。 うん面白い。知識にもなる。但し「自閉症」を誤用しているのが、精神分析や心理学の専門者や専門用語が出てくる小説とあって、少しばかり気にはなった。 | ||||
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| 幽霊・超常現象一切なし 現実世界一本勝負 「迫る殺人鬼」という単純でリアルな恐怖を徹底的に練り上げる作者の技量に脱帽。 数々のホラーを読みましたがこれを超える作品はありません。多分これからも。 まさにキングオブホラー小説と呼ぶにふさわしい名作です。 読後眠ったら生まれて初めて悪夢を見ました。 | ||||
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| 貴志祐介の代表作であるこの「黒い家」 内容に関してはかなりレビューされているので今更ここで僕が語るまででもないようですね この作品は1997年に第4回日本ホラー小説大賞受賞作ですが、この年はこの賞の歴史上最もレベルの高いものだったと個人的には思っています 近代ホラーの名手中井拓志の「レフトハンド」、高橋克彦氏が絶賛した沙藤一樹の「D-ブリッジ・テープ」と秀作揃いでした しかしこの作品はそれらの傑作群の中でも一際輝いています 是非読んでみてください | ||||
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| 文字を追っているのは確かに私だが、 何かに追い立てられているのも 確かに読み手である私だった。 生命保険会社の日常を描くことから始まる、保険金殺人と疑われる事件の解明は、 登場人物の知恵と思考に託される。 それを通して、生命保険というシステムを悪用する人間像と 人類が抱える問題さええぐり出そうとしている。 恐怖を垣間見ている主人公の映像が目の前に浮かび、 純粋に次のページが気になって仕方なくなる。 前半、主人公の思い込みの激しさがやや気になったが それは追い詰められた人が陥りやすい 短絡的な思考でもあるかと納得できなくはないし、 犯人が主人公に抱く憎悪の根拠がいまひとつわかりにくい点も そもそもこの犯人の性質上仕方ないことなのだと解釈できる。 とにかく、追われるように読んでしまった。 | ||||
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| 大竹しのぶが怪演を見せた映画の原作ですが、こちらの方が、はるかに不気味でおぞましいです。 保険金が絡んだ事件というのは、実際にいろいろ存在していますが、 保険会社の調査員って、もしかしたらこんな事件に直面したりしてるのかも。 とか考えると、『すぐそばにある狂気』みたいな凄みがあって、怖さが増します。 どうやらボクは、オバケとか宇宙人とかが出てくるような『超常的な恐怖』よりも、 生きている人間の中に潜む『いつ直面してもおかしくない恐怖』の方が、好みみたいです。 第4回日本ホラー小説大賞 大賞受賞作の肩書きは、ダテじゃありません。 | ||||
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| 傑作!!クライマックスは息を呑む展開です。 夜中にベッドの中で読んでいたら、恐すぎて思わず本をパタンと閉じて深呼吸してしまいました。 お金のために、自分の欲望のためにまさに化け物と化した犯人。恐ろしいの一言です。 思わず目を背きたくなるような光景が、緻密な情景描写によって目の前に浮かんできます。 こんなに続きが気になってドキドキする作品は稀少です。寝不足になってしまうでしょうから、休日前夜恐いの覚悟で夜中に読むことをお勧めします。 | ||||
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| 汚家の湿った床下に折り重なる死体 ブランコの軋む音 ひゅうっ・・と空を切るハモ切り包丁 昆虫のように心のない女からむせかえるキツイ香水の匂い・・ 玉石混合のK川ホラー大賞受賞作の中でも これは金剛石級の作品じゃないですか? 緻密に積み上げられた完成度の高さは この作者の作品の中でも最高傑作だと思います。 | ||||
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| 主人公若槻は、生命保険会社の京都支社で死亡保険金の査定を担当していた。五月のある日、「集金に来る外務員の態度が悪い」というクレームを受け若槻は被保険者の菰田重徳を訪ねた。保険金詐欺を目的にした恐るべき凶悪犯罪に巻き込まれることになるとも知らずに、、。 数多あるミステリーの中でも、本書の事件の犯人ははっきり言って最凶最悪の部類に入る奴です。小説中の人物でありながら、犠牲者の方々がかわいそうになりました。 保険会社に籍を置いていた著者ならではの随所に散りばめられた現実的な挿話も非常に興味深く読めました。 しかし、凶悪な犯人ほどなぜかある種の滑稽さが漂うのはなぜでしょうか?? | ||||
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| 正直初めはここまで凄まじい作品だとは思いませんでした。 主人公は生命保険の会社に勤務する男性で、そこで生命保険に関わる事件に巻き込まれる話です。 序盤の方は、生命保険に関することとか小難しいこととかが結構書かれてて、欠伸とかしちゃったりするんですが、そこは辛抱です。物語に移入するための下準備だと思って・・・。 で、中盤辺りになると、凄まじい心理描写です。 どうやったらこういう人間を描写出来るのだろう?そう思わせるものでした。 まさに醜く、残酷な人間。 この辺りからページをめくる速さが変わってくると思います。 ラストの主人公のシーンはもうたまりません。 ここまで描写が上手くて、表現の仕方もうまく、読者を感情移入させ、ハラハラさせる。 こんなに凄まじい作品は久しぶりでした。 初めは少し描写が残酷で、気分が悪くなる、そういう人には向いてないかもしれません。 しかし、少しぐらいなら・・・っていう人には是非是非このホラーの真髄を味わって欲しいです。 | ||||
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| 『文章に緩急を付けるのが非常に上手い。』 それがこの作品に感じた最初の感想。 緊迫したシーンではジェットコースターのような疾走を見せ、 落ち着いた場面では緩やかに流す。 簡単なようで非常に難しいことだと思う。 そして、読者は緩急の流れに乗るうちに自然と惹き込まれ、 いつのまにか脱出することは出来なくなっているのだ。 加えて、卓抜な心理・状況描写。 迫り来る恐怖、一刻を争う緊迫感、それらを精緻な表現で書き出していく。 その臨場感は同ジャンルの他小説と比較しても比類無い。 まさにサイコホラーの傑作と言って良い作品だろう。 | ||||
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| 作者のデビュー作。作者は元保険会社に勤務していたそうで、その時の体験が活かされているのであろう。物語はある人物の想像を絶した人間性の欠落が引き起こす恐怖を描いている。妖異談でなく、人間の心の闇(と言うか心の空洞)に迫ることで恐怖感を醸しだした作者の手腕を評価したい。 難点を言うと、保険会社の社員である主人公が、その人物の真相に迫っていく過程ではサスペンス充分なのだが、真相が判明してから変調を来たす。その人物が薙刀(風の刃物)で主人公を襲うあたりは、恐怖よりも、むしろドタバタ劇を思わせチグハグ感が残る。最後の締めが惜しい。 それにしても本作が例の和歌山保険金事件の前に発表されている事に驚く。作者の先見性か、それとも保険業界では良くある事なのか ? その辺にも興味を惹かれる。 | ||||
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| 存在するかどうかわからないお化けとか、想像上の怪物とか、そういったものより、もっともっと怖ろしいもの、それは人間の悪意。 (主人公にとっては)悪意の塊のような、この物語の悪役たちは、実際にその後保険金詐取事件が世間をにぎわせたこともあって、圧倒的なリアリティーで読者に迫ってくる。 あまりの怖さに本を閉じたくなるのに、でも続きが知りたくて本を置けない、まさに極上のホラー小説です。 | ||||
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| 呪いも幽霊も出て来ない、完全に人間の狂気だけで魅せる良質ホラー。 そこらのテレビドラマや映画ではお目にかかれない「犯人」の陰湿なやり口が半端じゃない。 仕掛けられた罠を前にしての、主人公の過剰なまでの心理描写は圧巻です。 保険の世界のちょっとした裏事情や薀蓄も面白い。 怖くて、迫力の心理戦もある良質エンタテインメントです。 だけど、盛り込まれている現代社会に対する問題提起があまり共感できないことと、 (「レッテル張り」が本来の問題を見えにくくする、というのは今のご時勢を見れば、まさに先見の明があったと言えるが、 だからって幼少期のトラウマで全て片付けるってどーなのよ?) 主人公の恋人が、やたらとイノセントな聖女として描かれているのが終始鼻に付く点が個人的にマイナスか。 | ||||
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| 実際に起こりうるかもしれない恐怖と 女性の恐ろしさ、執着心をうまく描いている。 タイトル通りの期待を裏切らない作品だった。 特に子供の頃に犯人が書いたブランコの夢 の作文には、鳥肌が立つほど驚かされた。 | ||||
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| 怖いだけじゃなく、保険にちょっとだけ詳しくなれる。お金のために人を殺めたりとやってること自体はとんでもないんだけど、設定は決して特異ではないので、「自分ならどうする?」と我が身に置き換えて、もしくは物語に入り込んで読めた。 | ||||
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| 大竹しのぶが映画に出演したことでも有名な この作品は、彼女の演技以上に狂気に満ちている。 「この人間には心がない!」 そう診断された女の引き起こす狂気が 主人公に襲いかかる。 ただ自分の欲望のためだけに、 人を拷問にかけ、手足を奪い、 殺してしまう。 何より恐ろしいのは、 小説ならではのその心理描写である。 クライマックス、その狂気が主人公の身に 迫りくる瞬間の恐怖は活字を通して 私たちの身にも迫り来る。 私はこの作品を読み終えた時、 全身にうっすら汗をかき、小刻みに震えていたことを 今でもはっきりと覚えている。 | ||||
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| 保険会社に勤める主人公は顧客から指名で呼ばれ顧客宅を訪問することになる。 自分の担当区域でもなく名前にも見覚えがないその家は ものすごい悪臭漂う陰気な家だった。 そしてそこで、主人公はその家の息子が死んでいるのを発見する。 一見、自殺に見えるが何か腑に落ちない主人公。 保険金の支払いを止めているうちになくなった男の子の父親の執拗なまちぶせを受けることになる。 それでも男の子の死が両親のどちらかによって仕組まれたものではないかと推理する主人公は自ら真相解明に乗り出すのだが・・・ ホラーはやっぱり苦手です。 背筋がぞーっとして眠れなくなりそう。 やっぱこの作者スゴイわ。 | ||||
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| 子供の頃の記録から呼び覚まされる、新たな殺人事件の恐怖。人間とは、こんなに残酷なものなのか……。己の家族でさえ、自分の好餌にしてしまう、あざとい醜さ。一つ隠し事をすれば、また一つ隠さなければならない事が自然と沸いて降ってくる。 黒い家で遊ぶ一人きりの少女は、何を考え、行動するのか……。子供の無垢さ所以の、狂気に彩られた行動は、何を意味するのか……。 全体的に、生臭い、じわっとした生理的嫌悪感を、快感と受け止めてよいものか。本物の黒幕の正体がわかった場面で、スリリングな展開に。物語性としてはとても良いと思われます。 | ||||
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| 怖かった.結局この世で一番怖いのは人間だ.人の心が創り出す狂気に勝るものはない. 犯人は当然怖いのだけれど,本当に怖かったのは警察だ. 事件が起こらなければ警察は動かない,よく聞く話だけどこれでは・・・終盤黒い家で死体がゴロゴロ見つかるが,何故でこんなになるまで警察は踏み込まなかったのか?子供殺しの事件では自殺と判定してしまうし・・・なんだかな・・・ | ||||
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| 死亡保険金の査定を担当する若槻は、呼ばれた家で少年の首吊り死体を発見する。少年には保険が掛けられており、父親は毎日のように会社にやってきては保険金を請求する。若槻は父親の態度に不審を抱き、今回の出来事を詳しく調査しようとするが・・・。 何気なく普通に生活し、いつもの通り仕事をしているつもりでも、本人が気づかぬうちに誰かから怨まれている場合がある。自分を怨んでいるのが常軌を逸した人間であれば、こんなに怖ろしいことはない。若槻に迫り来るのはまさにそんな恐怖だ。いつどこから相手が襲ってくるのか?読んでいる私までもが怖くなる。日頃から一番怖いのは幽霊ではなく人間だと思っているが、まさにその人間の持つ怖さを、まざまざと見せつけられた作品だった。 | ||||
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