昭和五十八年。

1998年、夏休み。

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。

その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた―。1998年、春。

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

学校という閉鎖空間に放たれた殺人鬼は高いIQと好青年の貌を持っていた。ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー。

両親を事故で亡くした中学1年生の如月タクマは、母方の実家に引き取られるが、そこでは魔術崇拝者の祖父が密室の蔵で怪死していた。