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チーム・バチスタの栄光
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【この小説が収録されている参考書籍】
チーム・バチスタの栄光の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全322件 301~320 16/17ページ
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| 心臓が肥大する拡張型心筋症を治療する方法はふたつ。心臓移植かバチスタ。バチスタとは大きくなった心臓を切り取り、形を整え元の大きさに戻すという手術でブラジルのバチスタ博士が考案した方法だ。15歳未満の移植が許されていない日本では、子供にとってバチスタしか治療する方法は残されていないのだ。 東城大学医学部付属病院では、アメリカ帰りの天才外科医・桐生率いるチーム・バチスタが輝かしい術績を収めていた。しかし、ここ最近、術死が続き桐生は第3者による原因究明を高階病院長に直訴。高階はリスクマネジメント委員会に報告せず、内々に調査するをこと決断。その探偵役に任命されたのが、“愚痴外来”の万年講師田口だった。田口は厚生労働省からきた白鳥技官とふたりで調査を進めていく。 術死の原因は事故? それとも……。果たして、田口と白鳥のでこぼこコンビはチーム・バチスタの“膿み”を見つけ出すことができるのか!? | ||||
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| これはかなり楽しめます。香港出張時に飛行機内で読み始めたのですが、到着時刻近くには読み終えてしまうほど、本から手が離せませんでした。すいすいテンポ良く読めたのは、全てが病院の中で行われるシンプルな舞台構成と、会話のみで物語が進行していく点による事が大きいと思います。 登場キャラクターは多少類型的ではあるものの充分に魅力的で、主人公の医師と役人とのやり取りには思わずニヤリとさせられます。脇役では病院長が印象的。犯人の意外性や動機、解決方法という点ではチョット・・・。謎解きよりもキャラクターや会話を楽しむ小説かな? 全体的には良質なコメディタッチの芝居を見ているようで非常に楽しめます。 | ||||
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| 久しぶりに小説を買って読んでみたらこれが大当たり! すごく魅力的なキャラクターがいてテンポ良く読めた。 とくに白鳥がおもしろかった。人が持っているプライドをズタズタと踏み込み、壊してゆく。「パッシブフェーズ」「アクティブフェーズ」の意味がわからない主人公を思いきり馬鹿にするなど、笑えるところが沢山あって読みやすかった。 でも、一つだけ言うと、専門用語などをもっとわかりやすく説明してほしかった。 一番のオススメは最後の主人公の下りです(笑) | ||||
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| ネタは悪くないけれど、ちょっと饒舌すぎる感じ。もう少し刈り込んでくれると、中身がすっきりして、話も俄然面白くなってくるはずなのに、登場人物がジャングルのような文体をかきわけては、出てきたり、消えていったりするようで、もう一つ名付ければ密林小説というところでしょうか | ||||
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| 難易度の高いバチスタ手術中に起こった「事件」が題材だが、医学的専門知識が無くとも、読みこなすことは難しくない。「生命」をもテーマにしているが、所々にくだけた表現を織り交ぜることにより、重くなり過ぎることを防いでいる。エピローグに至る展開も含め、この辺の著者のテクニックはすばらしい。 ただ、巻末に『このミステリーがすごい!』大賞選考委員たちの選評が収録されていて、そこでは重要な登場人物のひとりである厚生労働省の白鳥のキャラクターを高く評価しているが、私は逆である。彼のキャラクターが強すぎたために、この「事件」の輪郭が薄れてしまったような気がする。故に☆は4つとする。 | ||||
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| バチスタ手術という本来緊迫感のあるテーマながら、主人公ののんびりしたキャラクターがこれを中和しているため物語に悲壮感が漂わず、ミステリーながらある意味気楽に読める仕上がりです。しばらくゆったりしたテンポでのストーリー展開が続きますが、白鳥氏の登場から一気に加速し読者を引きつけます。自分で犯人を推理しながら読む、というよりも白鳥氏に主人公と共に引きずり回されながら読む、という感じでしょうか。比喩・ユーモアなどがさほどエッジが利いているわけではないですが、桐生氏と白鳥氏のキャラが立っているので、結末までつい一気に読んでしまいました。白鳥氏の活躍はもう一回見てみたい気もします。 | ||||
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| バチスタという心臓手術をタイトルにしたセンスのよさ。そもそも題名がいい。謎解きは、オーソドックスながら焦点がしぼられていて読みやすい。ストーリーは、長セリフや一人称思考場面によって少し流れが滞る部分もある。しかし、白鳥という傍若無人な小太りの、はみだし高級官僚が、停滞を一気に突破する。つきぬけたお笑いキャラで、物語に大きくメリハリをつける。 愚痴外来の田口講師は、ニュートラルな落ち着きのあるキャラクターで、読者の視点としてなじみやすい。 | ||||
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| 第4回「このミステリーがすごい!」の大賞作品で 審査員がベタぼれ状態のこの本。 個人的にはミステリーとしてなら、私はそれほど評価は高くない。 でも、「白鳥さん」 このキャラクターを知るだけでも読む価値はある。 医療ミステリーとしては目新しくはないし 全体の構成も容疑者(?)への質問が繰り返されるので正直中だるみする その作品に輝くキャラクター「白鳥さん」 厚生労働省の役人でありながら、常識を覆す行動に会話の展開 正直大笑いしました。滅茶苦茶です。 白鳥さんの番外編、例えば厚生労働省の話など、是非読みたい。 | ||||
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| 文句なし!最近読んだ小説の中では最高に面白く、久しぶりにワクワクしながら読んだ。 一見読むのをためらうような重いテーマを扱っているが、作者の軽妙なペン捌きと登場人物のユニークなキャラクターによって、すぐに小説の中に引き込まれてしまった。 また、単に面白いだけでない。現在、医療界が抱えているさまざまな問題を、奥深い洞察力と含蓄ある文章でわかり描いている。 手術室の描写も現役医師だけにリアリティがあり、オペ中の緊迫した場面が臨場感あふれスリリングであった。 ストーリーは読んでのお楽しみであるが、最後まで予想のつかない展開で、読後感もこの手のミステリーにしては爽やかだ。 ただ、誰が読んでも解かるように、専門用語は解説するなど表現に工夫がほしかった。次回作が楽しみである。 | ||||
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| 人物設定が面白い。白鳥氏を除き、他の人物は実際に「大学病院にはこんなやついるいる!!」というキャラ。キャラの特色のあぶり出し方が、秀逸。前半の人物描写、思わずにんまりしてしまう。作者は、一種の愛着を持って院内の人物と日常を観察分析しているようだ。作品の舞台が、俄然立体的に浮かび上がる。 「神の手」の手術の失敗ーーー事故か事件かはたまた単なる失敗か。白鳥ー田口コンビの調査開始で加速する展開、明らかにされる各自の事情抱えているストーリーを読ませながら、スピードを上げてラストに突入。緊張感に紙面から目が離せず、読了。細部よくよく考えればちょっと無理な設定もあるように思うけど、そんなことどうでもいい面白さ。 是非読んでみてほしい。次回作も楽しみ! ところで、筆者は、現役医師とのこと。手術場や心臓手術の描写は見事だけれど、外科医ではない気がします。何科の先生なのでしょう。どなたかご存知なら教えてください。 | ||||
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| 本作「このミステリーがすごい大賞」を受賞しており,大いに期待して読んだんですが,前半は医学用語の連発でとても小説にはなっていないしろものでした。(文章が流れていかない不自然さが,カチンときた) 後半はなんとかそれらしく文章も流れて何とか読破できたというところです。 これを面白いという方が不思議でならい・・・。俺のがおかしいのかな(笑)。 | ||||
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| 時間の無い中、こそこそと読み進めていましたが、本当に逸脱した面白さ。医療ミステリーという枠組みの中でも堅苦しさが無く、読み易い。 また登場人物の個性が一人一人際立つ。中でも白鳥は強烈で、田口との2トップで聞き込み調査を進めて行く場面は見所満載。 また筆者であられる海堂氏が現役医師なのが強く起因すると思われるが、手術描写がリアルで且つ繊細さを持っている。 面白い場面では徹底的にコミカル。シリアスな場面はキュッと締めるというメリハリが利いている。ここ最近では滅多に御目に掛かれない素晴らしいミステリー作品。オススメです。読んで損なし! | ||||
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| 各登場人物の個性が明確に描かれていて、物語が活き活きとしている。 大学病院という組織の中で、その個性同士が、権力、思惑と相まって、駆け引き、衝突を 繰り返す混沌とした状況下で起こった”事故”あるいは”事件”の解明は、 息をも吐かせぬ展開となっており、大いに楽しめる作品である。 | ||||
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| 作者は人間が好きなんだろうな・・と思う。 現役の医師だそうですが、こういう人がいるということは、私達の希望です。(たぶん本当はそういうお医者さんはたくさんいるのでしょうね。お医者の皆さん、もっといろんなことを世の中に発信してほしいですよ・・。) キャラクター設定も、情景描写(そう多くないけど無駄なく上手い)も良くできていて、それぞれに愛情が感じられるので、たぶん読んでいる人は「院長室の窓から見下ろした景色」とか「田口先生の診察室とサイホン式のコーヒーメーカー」とか「天才外科医がメスを見つめる目」とか「変人役人?白鳥氏が食堂のうどんメニューを選ぶ様子」を自然に想像できると思う。 だから、おもしろい。 ミステリーな要素は、犯人探しよりむしろ、人間はみんなミステリーを抱えている・・というところにある感じですが、私はそれもミステリーの重要な要素だと思います。すごく凝った種明かしというのではないですが、ちゃちなところはまったくありません。(バックグラウンドがしっかりしているからだとは思いますが、このあたりは新人とは思えないクールさ。) 最近の話題作ということだと、東野圭吾の「容疑者Xの献身」より、私はこちらの方が良かったです。 (私は東野圭吾も好きです、ちゃんと読破してます!湯川さんも好きです・・ですけど。) | ||||
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| 見事、そして鮮やか。日々自身の仕事の出来を反芻し、検証し続けなければならない職業に就いているものなら、誰もが投じられた謎への扉に手を掛ける行為に頷くだろう。 ネタバレにならないように感想を述べるのがとても難しいのだが、どうしても伝えたい。登場人物の『証言』に同調し、引き寄せられるものが多くいるはずだ、と。結果を知っているものだけが、神を演ずる瞬間に身体を痺れさせる局面が、あるはずだ、と。著者はそれこそ何百回も、『その瞬間』に身を置いてきたに違いない。そして、もしも...と展開させていったのがこのスリリングな物語だ。ああ、厚手の布の上からもたもたと引っかくような言い方しかできないが、これはこれから読む人に愉しんでもらうための最低限の礼儀だ。さすがに上手い。面白い。覗きたがりの悪趣味と呼ばれても構わない。主人公の視線は読者、そして観客の、畏れながらも好奇心に満ちたサイトにぴたりと重なる。術中死の描写の件などは凄まじい内容なのに、さらりとした爽やかさを含んだ場面の運び方は素晴らしい。 星一点を減じたのは、導入部のもたつき感と、キャラを『いじりすぎ』た読後感が残ったため。このキャラで続編を、と望む感想もあったが、私は読みたくない。この物語だからこそ生きたキャラだと思う。 | ||||
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| 「チーム・バチスタ」。語感だけ捉えるとなんとも派手でにぎやかな印象を持つが、本書を読んで「へえ」と納得した。成功率100%だった或る手術が、立て続けに3度術死という最悪の結果を招く。そこには医療ミスを凌駕するある秘密が隠されているのではないか・・・。大学病院の院長は院内のアウトロー的存在の主人公に極秘内部調査を託す。次回の手術までに真相を明らかにし、再発を食い止めることができるのか。「手術」という覆いを取ってしまうと、密室、完全犯罪、しかも衆人環視という図式が浮かび上がる。シリアスな雰囲気に完全に場違いな男が捜査に加わると、意外な事実がいろいろ浮上してくるのだ。「いったい何が起こっているのだ?」とそわそわしながら一気読み。 | ||||
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| 大学病院内の個性的な面々の中で、不本意ながらも真実を突き止めようとする出世欲のまったくない田口と、役人ではあるが変人という表現がぴったりな白鳥の二人の掛け合いや心理戦が、読んでいてとても楽く、手術室の場面でも緊迫感・臨場感全てにおいて一気に読んでしまいたくなる感じ!分かってほしいです。 最後までハラハラ、読み終わって納得の一冊です。お勧めです。 | ||||
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| 新人とは思えない達者な筆致に驚くばかり。一気に読んでしまいました。変人白鳥さんは新たなキャラクターとして八面六臂。又、白鳥さんの説明でしか登場しないどじ部下の「氷姫」あたりは次回作で満を持してでてくるのでは! シリーズ化を期待します。 奥田英朗さんの伊良部一郎シリーズは読んでいて、ふっと筒井さんの俗物図鑑を思いだし、「筒井さんのあの頃の凄さ」の足元にも及ばないなあと、ため息をついたものです。 同じ系譜といえるこの作品、他の作品を思い起こさせる隙をあたえません。 大学病院の知られざる内幕は手際よく整理整頓されていて、とてもわかりやすく、手術場面の緊迫感はよく伝わってきますし、登場人物の造形もそれぞれ個性的です。 ディテールがよく書きこまれているので、面白くて吹き出す場面が多々あるにもかかわらず重厚な作品に仕上がるという名人芸な作品です。 華々しい前宣伝を裏切らない大物新人登場です! | ||||
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| 本年度「第4回『このミステリーがすごい!』大賞」大賞受賞作。最終選考委員が全員一致で即座に決定したというだけあって、歴代の大賞受賞作の中でも出色の出来の作品である。 東城大学医学部付属病院の臓器統御外科ユニットで、桐生助教授率いる手術チーム、通称“チーム・バチスタ”は難度の高い心臓手術で成功率100%を誇る栄光のチームだった。ところが最近3例続けて術中死が発生。‘俺’こと神経内科・不定愁訴外来の万年講師・田口は危機感を抱いた病院長の特命を受け、畑違いの分野ながら内部調査に乗り出す。しかし田口の目の前でまたしても術中死が起こる。そして厚労省のユニークな調査官・白鳥が加わり、ふたりは隠された“チーム・バチスタ”の裏側に迫る。はたしてこれらの術中死は医療ミスか、殺人か・・・。 ディテールまでしっかりと描かれた手術の場面や、‘俺’が大学病院、ひいては現在の医療現場が抱える問題点を述べる部分などは、さすが現役の勤務医である著者ならでは、と思わせる。 また全編にわたってシリアスでスリリングな展開とユーモア・ギャグとの違和感のない融合、加えて、白鳥調査官に代表される登場人物たちのキャラクター造形の面白さは秀逸。また日記仕様の短い章立てによる構成はテンポよく読み進むことができる。 私の想像だが、このあたりは、著者が呻吟の末に、時間をかけてやっとの思いで産みだしたというより、もって生まれたエンターテインメント作家としてのセンスの成せるところではないかと思う。 本書は私にとって、今まであまり読んだことのない、新鮮なタイプのミステリーだった。 | ||||
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| 通例、現役の専門家が書くミステリというのは、 その業界ならではの知識や内部事情というものがとかくクローズアップされがちで、 しかもそれがアカデミックな文体であるほど珍重されがちな傾向にあった中、 本書は紛れもなくそうした垣根を取っ払い、まったく医学や大学病院等の知識がなくてもしっかり愉しめるようになっている文体の軽妙さと、 申し分ないキャラクター設定を併せ持つ。 重厚なミステリももちろんいいが、読者を物語に引き込むのに必ずしも 重厚さが最も適している訳ではないということを、本書は語りかけてくれる。 本作は、文句なしの第一級エンタテイメントである。 「このミス」大賞は−やはり、ダテじゃない。 | ||||
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