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死の接吻
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死の接吻の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 1~20 1/2ページ
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オールタイムベストに名前を連ねる言わずもがなの名作スリラーで著者のデビュー作!でもある。(1954年発表) 在学中でありながら、妊娠したカノジョ(ドロシイ)に結婚を迫られる青年。青年は、富豪の娘であることを知りつつも、野望が絶たれるリスクを察知し、甘言を弄した上で、カノジョを自殺に見せかけ殺害してしまう。本作品の悪党の悪辣さは、半世紀以上を経過しても色褪せない。カノジョの少々、面倒な性格を上手く操り、自殺を装う計画性に戦慄を覚えるだろう。 続く二部は、ドロシイの姉エレンが主役である。ドロシイの死に不審を抱き、ひとり捜査を行うエレン。一部では青年の名前が明かされないため、読者はエレンと共に犯人探しを行うこととなる。対象を絞り遂に真相究明か!となったところで、何とエレンも毒牙にかかるという始末…。 そして三部は、長女マリオン登場と続く。事件の真相が判明しているここにきては、どう決着を付けてくれるかが興味の中心である。非道とも言える苛烈なラストは、快哉を叫ぶというより、そら恐ろしくなる残酷さをはらんでいる。 一部は倒叙小説、二部は謎解きミステリ、三部はスリラーか。なるほど一読に値する作品である。 映画化されているが、原作の良さを出すのは難しいのよなぁ。 | ||||
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導入部分は少し長いが許容範囲。2部からぐっと面白くなり期待させたが、3部からは一気に息切れ。 | ||||
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初めて読んだのは25年ほど前です。当時、ある頁にさしかかった時に本当に頭を殴られたような衝撃を受けました。ところが5、6年経って何に衝撃を受けたのかすっかり忘れたため、もう一度読みました。すると、その時も同じように衝撃を受けました。さすがに現在は内容を覚えてしまったために驚くことはありませんが、今もって本を読んでこれほどのショックを受けた経験はありません。 貫井徳郎さんや折原一さんの倒叙トリックは、読んでも「それがどうした」「だからどうした」という感想しか出ないのですが、本作はシンプルでありながらレベルがちがいました。映像表現よりも文字表現の方が優れていることを実感できる傑作です。 | ||||
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初めて読んだ時は、とても面白かった。 【ネタバレあり】 中盤、アイリッシュ風に、スリリングな展開となった。 ただ、アイリッシュは、土壇場で助かることが多いが、こちらは、逆に、殺害されたのが残念。 話は面白い。 1人目は高所からの転落死だったので、高所のある工場が出てきた時点で、結末を予想した人は多いと思う。 | ||||
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第一章で殺人を犯したのが誰だかわからないという構成が面白い。確かに終盤に向けて失速する感じはあるが、それでも読んでおいて損はない傑作。 | ||||
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7、8年前に買って積ん読になっていたのをなんとか読了。なんで買ったのかは思い出せないが、紹介記事か何かを読んだのだと思う。 一部 ドロシイ 二部 エレン 三部 マリアン と三姉妹が章ごとに変わる。ドロシイのうっとうしさが、なんだかリアルだった。 ミステリーというかサスペンス小説、スリラーとしては、ストーリーテリングは良いにしろ、警察の捜査はだいぶいい加減なのかなと感じるし、そんな緻密な作品でもない。飛び降りか突き落としかで、死体の損傷箇所も変わるだろう。 むしろ、作品の受容という面が気になる。アプレゲールというと石原慎太郎の小説でよく言われるが、冷酷非情だが揺れ動く人物像に驚きやおそれと同時に同情と共感が集まって、というのが当時の時代なのだろう。シリアルキラーの登場する以前の「極悪」の一つの形ということなのだろう。 | ||||
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殺されたら主役が変わるのは「サイコ」を沸騰させられた。 古いので古典的な内容なのが傷で中盤から退屈に感じられた。 誰が殺したのかを明かさないようにしたところは良かった | ||||
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人から紹介されて読みましたが、正直言って面白くなかったです。三姉妹をめぐる構成なんかは良かったですが最後が呆気ないですし、そもそもこれって推理小説じゃないですよね?なんでアメリカ探偵作家クラブ賞を受賞できたんでしょう。いつどんでん返しが起こるのか、面白くなるのかと読み進めましたが、気がつけば終わっていました。ミステリだと思って読むとがっかりするんじゃないでしょうか。 | ||||
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スタート時からのオラオラ系の主人公の言動で萎えた時点で即断念。 | ||||
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ローズマリーの赤ちゃんよりも、こちらの処女作の方が出来がいい。この種のベストセラー本では永遠の必読書だと思います。 | ||||
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クズ野郎の物語です(笑) 子供の頃に読んだ記憶がありましたが、すっかり忘れていたので再読です。 面白いです。 ありとあらゆる推理小説を読破した私が言うのだから、間違いありません。 ただ思うのは、登場する女の子が素直すぎて、「こんなに騙されやすいか? 」 と感じてしまう点でした。 それにしても、映像ではなく、紙の上だからこそ出来るトリックの妙……。 この後、紙の上ならではのトリック物は沢山出てきますが、この作品に勝るものは、ほとんどないですね。 映像化なんかすんなよなぁ〜。 そりぁ、無理だって(笑) | ||||
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約30年ぐらい前に読んだことがありましたが、結末をはっきり覚えていなかったので、どういうストーリーか思い出したくて中古で買いました。 主人公の犯人の男性!?が戦争帰りの影響か?人を殺すことをとても軽く考えているのがとても怖かったです。一応は気に入って付き合っていたはずの自分の彼女を二人も、お金のためにというその犯人のエゴの理由で、残酷な殺しをしていくことにとても驚きを感じました。戦争に行く前はちょっと見栄っ張りなだけの普通の少年だったろうに、戦争に行って帰ってからは堕落してしまったように思われます。戦争の影響って怖いのね。ラストシーンは完全著悪(これって絶対大事ね)だったので、そこはよかったのですが、性格の良いエレンとパウエルが第二部で犯人に殺されてしまったのでどうも後味悪い。それで3つ星です。全般に戦争の影響がまだ残っているアメリカの風潮が書かれている!?のかしらと思いながら、読みました。どうも、若い頃に読んだのとは違うお話な気がして、、、。あっているはずなのに。???。 | ||||
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アイラレヴィンのデビュー作である。 最初に犯人の犯行が描かれる倒叙形式とも言えるが、いわゆる本格ミステリーではない。 犯人が彼という名称で描写され、中盤まで誰が犯人なのか分からないという構成になっているが、叙述トリックということではない。 ミステリーとしてはかなりシンプルな構成だが、抜群のリーダビリティがあり、読みだすと止められない。 映画化作は2本あるが、95年のマットディロン主演の作品が一番有名だが、最初から犯人がマットディロンと分かっているという本書の肝のプロットを全く無視した噴飯ものの出来であった。 やはり本作は小説媒体という特性を最も活かしたプロットである。 | ||||
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ありふれたストーリーが、(主に)犯人の視点から進んでいくだけ。 何を思い、何をしたかが全て語られていくため、謎は1つもなく、犯人の醜悪な胸の内だけをただ読んでいくという読後感の非常に悪い一冊。 ミステリ史でよく語られる作品ではありますが、頭を使わずにストーリーを追うだけなので、クイーンや乱歩の言うところのミステリ像を好む人はこの作品は避けたほうがいいと思います。 | ||||
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ナイーブな女子大生とつきあっている男。間違って妊娠させてしまった。彼女の父親はアメリカ有数の大会社の社長だが厳格で、できちゃった結婚など認めるどころか、娘との縁を切るだろう。そうすれば、財産は自分の下へは落ちてこない。 用済みとなった女は殺さなければならない。 1950年の疑いを知らない女子学生のひたむきな愛を逆手にとって、殺しを企む最低なヤツ。 ところが殺人はそれだけでは終わらない。死んだ女子学生の姉が犯人を暴こうとやってくる。読んでる方も犯人の名前が一切出てこないので、姉の立場になってヒヤヒヤしてしまう。 女を口説き落とす巧みな犯人のアプローチに嫌悪感を持ちながらもどんどん作品にひきこまれます。チャプター毎に語り手の視点が変わるのも新鮮です。 作者の処女作ながら、アメリカで絶賛された作品なだけはあります。 | ||||
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まず第一部がほとんど面白くない。 二部になってめぼしい人物が二人浮かび、AかBか?でやっと面白くなってきたなぁと思ったら・・・ 読んだ方にはご承知の展開があってドン引き。 エレンはエレンでもしかしたら犯人かも知れない男に対して、軽率な行動とるし・・・ありえないわこれ。 三部になったらなったで、最初頑なな態度だったマリオンが、”奴”になびいてるしね。 そう簡単に惚れますかね?よっぽどいい男なのかそいつは。 最後らへんの工場の場面だけは、映画チックな舞台装置でいい感じもしましたが ”探偵役”の証拠のとりかたが、ちょっと非合法だし、釈然とはしません。 そもそもそこのオヤジ、娘二人も片づけられてるのに不感症すぎでは? そんなワケでこれはしんどかった。 んでも出た当時は、どこの書評でも高評価で話題を呼んだようだし 映画化されたり、更にパクリっぽい映画も作られたりで、ちょっと社会現象? 「ローズマリーの赤ちゃん」という題名には聞き覚えあるのですが、 同じ作家によるものだってことを、解説で知りました。 | ||||
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「陽のあたる坂道」や、「青春の蹉跌」みたいな話が好き。 底辺から這い上がるために、遊びでつきあっていた女を妊娠させたあげく、困って殺す……という設定には、何か、古典の香りを感じてしまうのです。 冷静に考えれば、妊娠が発覚したにしても、素直に結婚して貧乏に耐えながら向上していく、という選択もある訳であり、殺人を犯してバレるリスクより、そっちのほうがよっぽど、人生上のリスクは低いと思う。 しかし彼は殺してしまう。そこまでやってしまう条件としては、まず若いこと(リスクを天秤にかけて考えているヒマがない。血気ばやい)、子供のころから貧乏していて、もうこれ以上貧乏するのは絶対やだというトラウマがあること。このふたつが絶対条件。 でも、ふたつだけでは足りない。そこでもう一丁! というわけで、作家はそこからオリジナリティを発揮させる。 「青春の蹉跌」は、とにかく「妊娠=生活=一生しばられる」という恐怖にさいなまされる。その恐怖から逃れるために、彼女を殺さねばならならなかった。 では、この「死の接吻」で作家が規定した条件は何か。 戦争帰りであったことです。基本、人を殺すことをうしろめたく思わない獣性がある。 解説にもありましたが、ある意味、戦争が産んだ奇形児であり、犠牲者でもある。 そうした社会背景ともっと色濃く結びついていたほうがもっと説得力があったと思うけど、とにかくプロットの練りこみが素晴らしいので星4つ。 | ||||
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複数の語り手と曖昧な人称を使った、小説ならではの巧みな運びが魅力の1冊です。訳も、原文のトリックに忠実な感を持ちました。あとは、瑣末なことですが、私が2013年に受け取った文庫版は、こちらのページに表示されているものとは違った表紙でした(赤い薔薇がついていました)。いずれにせよ、語りで楽しませるミステリー好きな読者に文句無くおすすめの1冊です。 | ||||
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プロットは素晴らしい。なるほど「名作」と言われるのも納得。 しかし登場人物の心理的描写には無理があって不自然。 破綻しているとまでは言わないが、「ありえない」。 発表された時期が良かった?現代では多分、相手にされない。 | ||||
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この小説は倒叙物です。 倒叙物というのは犯人の側から犯罪を描くので、最初から犯人が割れています。 ・・・ですが、犯人が誰だか分からないのです。 もう一度言います。 犯人が分かっているのに誰が犯人か分からないのです。 矛盾していますがそれがこの小説の面白さ、突出して優れている点です。 そしてサスペンスも半端じゃないです。 ストーリーの最初では犯人に肩入れしてしまい、なかなか死なない被害者、 迫り来る期限に心臓が飛び出しそうになるくらいドキドキして読み進めました。 海外ミステリーオールタイムベストをやると必ず上位に来るこの作品、 絶対に読んで損はしません。 私は「そして誰もいなくなった」の次にこの作品が好きです。 | ||||
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