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家蝿とカナリア



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【この小説が収録されている参考書籍】
家蝿とカナリア (創元推理文庫)

家蝿とカナリアの評価: 4.15/5点 レビュー 13件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.15pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全11件 1~11 1/1ページ
No.11:
(4pt)

面白い!

精神分析学者ベイジル・ウィリングは魅惑的な主演女優から公演初日に招かれた。だが劇場周辺では奇妙な出来事が相次ぐ。はたして、観客の面前でなしとげられた大胆不敵な兇行! 緻密な計画殺人に対し、ベイジルが披露する鮮やかな推理。大戦下の劇場に多彩な演劇人を躍動させながら、純然たる犯人捜しの醍醐味を伝える謎解き小説の逸品。
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No.10:
(5pt)

最高傑作

マクロイにとって『暗い鏡の中に』と並ぶ最高傑作であり、古今の劇場ミステリの中でも活き活きと描かれる舞台場面の臨場感は屈指。
オーソドックスなフーダニットとしてのフェアプレイと単なる駒ではない登場人物たちの陰影深き描写が両立され、そしてその性格描写が犯行動機と有機的に結びつくあたりの説得力はマクロイならではの秀逸さだ。
謎めいた冒頭から始まる起伏に富んだ展開、その果てに総てのピースがはまる謎解きの快感、そしてクライマックス・シーンの鮮やかさはいつまでも心に残る。
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No.9:
(4pt)

黄金時代から少し遅れてやってきた本格ミステリの逸品

私は、1970年代に少年期を過ごし、この頃からエラリー・クイーンや、アガサ・クリスティーなどのミステリ小説に傾倒し、それが、社会人となり、中高年になった今も、「面白い推理小説はないか」と探しつづけている人間です。

そんな私も、本作品の著者の存在を最近まで知りませんでした。
経歴を見ると、1950年代にはアメリカ探偵作家クラブ会長も務めたこともあり、恐らく本国アメリカでは有名な作家なのでしょう。
しかし、日本では、永らく翻訳本が入手困難な状況が続き、一般のミステリ読者が、その著書を目にする機会はないため、知られざるミステリ作家であり続けたのではないかと思います。

私は、数年前に、幻の傑作とされていた作品が、次々と新訳で発表され、好評を博しているとの情報を得て、2012年に「幽霊の2/3」を読んでみました。
すると、これがなかなか面白い小説で、今回の読書へとつながった次第です。

本作品は、発表が1941年と、本格ミステリが全盛を極めた1920から1930年代にやや遅れて書かれた「本格ミステリ」。

作品の冒頭、「一匹の蠅」と「一羽のカナリア」が殺人事件を解決したと提示されています。
つまり、「奇妙な証拠が誰を犯人と示しているのか?」というのが、本作品のメインの謎です。
(実際、原題は、「Cue for Murder」で「殺人の手掛かり」といった意味です)

事件そのものは、ある劇場での舞台で、「瀕死の男」を演じていた男性が、舞台を終えてみると、本当に死亡していたというもので、本格ミステリではありがちな設定に感じられます。
しかし、事件の前後に発生する、「蠅」と「カナリア」のエピソードが、どのように事件解決に結びつくのかという点が、読者を強く惹きつける作品となっています。

このひと月あまり、ノンフィクションを中心に読んでいて、ミステリから遠ざかっていたため、久々にミステリらしいミステリを読めて満足しています。
1940年代という過去の作品でも、こんなに楽しめる作品に出会えるなんて、ミステリを読み続けていた甲斐があったというものです。

本格ミステリに大切な、「伏線の妙」をじっくり堪能できる作品として、オススメします。
家蝿とカナリア (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:家蝿とカナリア (創元推理文庫)より
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No.8:
(4pt)

安心して楽しめる古典ミステリの一つ

H.マクロイと言えば「暗い鏡の中に」に代表される心理サスペンスの印象が強いが、本作は純粋な犯人当てミステリ。舞台の上という衆人環視の中で起きた殺人事件をジックリと描いている。容疑者も当然絞られるが、事件関係者の人間模様を丹念に描く事で読み応えのある作品に仕上げている。邦題になっている「家蝿」と「カナリア」とが各々物理的、心理的証拠に成っている辺りも感心した。これらに関する伏線も巧みに張られている。

また、戦時中のニューヨークの生活、特にショー・ビジネスの世界が微細に描かれている点も興味を惹く。原題の「Cue for Murder」も雰囲気が出ている。派手さこそ無いものの、安心して楽しめる古典ミステリの一つと言って良いのではないか。
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No.7:
(5pt)

第二次大戦下のニューヨークで何が起きたか?

夢中になって読んでしまった。

題名に惹かれ、ふと手にしたら、なんと第二次世界大戦中(1942)
に書かれた戦時下のニューヨークの演劇界が舞台。
カバーのイメージ通り、ほど良いクラシック感がたまらない。

ミステリとしての評価は、他の方々の仰せのとおり。
だが、自分は謎解きよりも、全篇を覆う雰囲気たっぷりの趣味の良さ、
人物描写の確かさ、そして戦時体制の彩りに、唸った。

まず、ニューヨークでも灯火管制(消灯訓練)があった、ということ。
また、空襲を警戒して(日本でもやったが)ガラス窓には交差するシールを
貼ったということ(独か、日か、どこから攻めるのか?)。
そうした背景となる「戦時下」の描写の充実はもちろん、殺人課の刑事が、
戦場での数万の死者と、当該事件の被害者を比較するくだりとかも、
まことに含蓄が深い。

この作家なら、他の作品も読みたい。だが、有名作は戦後のものらしい。
果たして、この作品以上の感銘を得られるかどうか期待と不安が入り交じる。
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No.6:
(5pt)

タイトルの付け方が難しいですね

犯人の容疑者も限定された密室型と言える本格もので、何とも言えない古き良きミステリーです。
退屈させずに最後まで引っ張ってくれます。
探偵役は心理学者でシリーズになっていますが、同じ筆者の「幽霊の1/2」より若々しく感じました。
戦時中の1942年に書かれたものですが、関係ないですがアメリカは戦争による影響は深刻なものではなかったのですね。
タイトルは原書では
Cue for Murderですから、直訳すれば「殺人への合図」となるのでしょうか?
それを「家蠅とカナリア」と意訳していますが、いずれにしてもこれがヒントになっていますが、ミステリーにとって致命的なヒントではありません。最後にあっと言わされたっら筆者の勝ちですし、途中で犯人をといてしまったら読者の勝ちです。その意味では本書は今や絶滅寸前の本格ミステリーです。
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No.5:
(4pt)

鍵は「蝿」と「カナリア」

精神分析学者ベイジル・ウィリングが探偵をつとめるシリーズの一作。芝居の最中の舞台の上、観客が見ている前でおこった殺人事件。この大胆な事件を解く鍵は、一匹の蝿と一匹のカナリアにあった・・・。このヒネリも何もない邦訳書名を見たら、どんなに鈍感な読者でも、読む前から「蝿」と「カナリア」がこのミステリの重要なポイント・重大なヒントだと気付くことでしょう。だから読者は、「蝿」と「カナリア」にどんな秘密があるのだろう?どう関係してくるのだろう?と期待しながら読み進めるワケです。あわよくば、その秘密を見破ってやろうと目を光らせながら。これは、ある意味「賭け」ですね。こんなに堂々とハッキリと「ヒントはここにあるよ」と注意を引いておきながら、それらを物語の合!間に巧みに隠しておいて、最後の最後に理路整然と「どうだ!」とばかりに示してみせれば、「やられた」感も一入、おもしろいミステリを読んだなあ、と幸せな読後感に浸れるでしょう。が、謎解きがこじつけっぽかったりするともうダメ、「こけおどしか」と不満が残ってしまうでしょう。幸なことに、このミステリは前者、どれだけ「蝿」と「カナリア」が重大なヒントだと書いたところで、読み終わった後には「なるほど!」となることでしょう。おすすめのミステリです。
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No.4:
(4pt)

クラシックミステリ

マクロイの代表作と後書きで絶賛されている舞台の上で殺人が起きる関係から事件の容疑者が限定されており緻密な論理とフェアな証拠が満載の犯人当ての傑作です
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No.3:
(5pt)

2002年納得の一冊

1940年代の本格派ミステリー作品である。作品的には現在のものと違って古い感じもするが、推理小説独特の容疑者数名、トリック、名探偵と早く一ページ、一ページを読みたくなる小説である。今年も結構ミステリーを読んだが印象に残った一冊であった。本格的推理小説を読みたい読者には今年最良の一冊。年末、正月にゆっくり読みたい推理小説を探しているならばオススメ。
家蝿とカナリア (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:家蝿とカナリア (創元推理文庫)より
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No.2:
(4pt)

上品な雰囲気かな

1942年に書かれた作品。NYのブロードウェイの役者さん達が被害者であり、加害者であるミステリです。なんとなく古き良き・・・な雰囲気で穏やかな文章で終始します。
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No.1:
(4pt)

純粋な犯人当て

容疑者が限定されています三人多く見積もっても四人しかいません後は個別の証言と行動から犯人を純粋に当てていくだけです主に容疑者の行動から心理を読んで犯人を推測するのですが・・サイドの事件がうまく結びついていないのが難点ですが、犯人の証拠・心理は良く書かれています
家蝿とカナリア (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:家蝿とカナリア (創元推理文庫)より
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